JIS Z 2245:2016 ロックウェル硬さ試験―試験方法

JIS Z 2245:2016 規格概要

この規格 Z2245は、金属材料に関する固定式又は携帯式の硬さ試験機の,ロックウェル硬さ及びロックウェルスーパーフィシャル硬さ試験方法について規定。

JISZ2245 規格全文情報

規格番号
JIS Z2245 
規格名称
ロックウェル硬さ試験―試験方法
規格名称英語訳
Rockwell hardness test -- Test method
制定年月日
1952年11月25日
最新改正日
2016年2月22日
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‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 6508-1:2015(MOD)
国際規格分類

ICS

77.040.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
鉄鋼 I 2021, 鉄鋼 II 2021, 非鉄 2021, 溶接 I(基本) 2021, 溶接 II(製品) 2021, 熱処理 2020
改訂:履歴
1952-11-25 制定日, 1955-11-25 改正日, 1961-02-01 改正日, 1964-05-01 確認日, 1966-10-01 確認日, 1969-10-01 確認日, 1972-11-01 確認日, 1976-03-01 改正日, 1979-03-01 確認日, 1981-05-01 改正日, 1986-06-01 確認日, 1992-07-01 改正日, 1998-12-20 改正日, 2005-02-20 改正日, 2011-09-20 改正日, 2016-02-22 改正
ページ
JIS Z 2245:2016 PDF [33]
                                                                                   Z 2245 : 2016

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[2]
  •  3 原理・・・・[2]
  •  4 記号及び内容並びに硬さの表示・・・・[2]
  •  5 試験機・・・・[4]
  •  6 試験片・・・・[4]
  •  7 試験・・・・[5]
  •  8 試験結果の不確かさ・・・・[6]
  •  9 試験報告書・・・・[6]
  •  10 他の硬さスケール又は引張強さへの換算・・・・[7]
  •  附属書A(規定)薄い製品に対するHR30Tm及びHR15Tm試験・・・・[8]
  •  附属書B(規定)ロックウェル硬さ及びロックウェルスーパーフィシャル硬さ試験片の最小厚さ・・・・[9]
  •  附属書C(規定)円柱面のロックウェル硬さ値及びロックウェルスーパーフィシャル硬さ値に対する補正・・・・[13]
  •  附属書D(規定)球形試験面のロックウェルCスケール硬さ値に対する補正・・・・[15]
  •  附属書E(規定)試験機の日常点検・・・・[16]
  •  附属書F(規定)ダイヤモンド圧子の検査・・・・[18]
  •  附属書G(参考)測定した硬さ値の不確かさ・・・・[19]
  •  附属書H(参考)CCM-硬さワーキンググループ・・・・[25]
  •  附属書I(参考)ロックウェル硬さ測定のトレーサビリティ・・・・[26]
  •  附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[30]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS Z 2245 pdf 1] ―――――

Z 2245 : 2016

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
鉄鋼連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工業標準
調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS Z 2245:2011は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS Z 2245 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 2245 : 2016

ロックウェル硬さ試験−試験方法

Rockwell hardness test-Test method

序文

  この規格は,2015年に第3版として発行されたISO 6508-1を基とし,技術的内容を変更して作成した
日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。

1 適用範囲

  この規格は,金属材料に関する固定式又は携帯式の硬さ試験機の,ロックウェル硬さ及びロックウェル
スーパーフィシャル硬さ試験方法について規定する。硬さの各スケール及び適用する範囲は,表1及び表
2に示す。
超硬合金のような特定の材料及び製品については,特定の規格(例えば,ISO 3738-1,ISO 4498など)
を適用する。
注記1 ISO 6508-1では,ロックウェル硬さ及びロックウェルスーパーフィシャル硬さの球圧子は,
タングステンカーバイド複合材(以下,超硬合金球という。)を用いることを標準とし,附属
書Aに従う場合だけ,鋼球圧子を使用してもよいこととしている。次回の改正時には,この
規格においても,超硬合金球を標準圧子とする予定である。
注記2 超硬合金球によって得られた試験結果が,鋼球を用いたものに対して有意な差がでる可能性
のある事実に注意を要する。
注記3 ISO 6508-1では,ロックウェル硬さをロックウェルレギュラー硬さ(Rockwell regular
hardness)及びロックウェルスーパーフィシャル硬さ(Rockwell superficial hardness)と分類
しているが,この規格では,それぞれを“ロックウェル硬さ”及び“ロックウェルスーパー
フィシャル硬さ”と記載している。
注記4 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 6508-1:2015,Metallic materials−Rockwell hardness test−Part 1: Test method(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
警告 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の試験室での作業に精通していることを前提とする。
この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。
この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければな
らない。

――――― [JIS Z 2245 pdf 3] ―――――

2
Z 2245 : 2016

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7726 ロックウェル硬さ試験−試験機の検証及び校正
JIS B 7730 ロックウェル硬さ試験−基準片の校正

3 原理

  規定する寸法,形状及び材質の圧子を試験片表面に,箇条7で規定する条件を用い,2段階の試験力レ
ベルで押し込む。まず,規定の初試験力を負荷し,初期の圧子深さを測定する。規定の追加試験力を適用
した後,追加試験力を除荷し初試験力に戻して最終の圧子深さを測定する。ロックウェル硬さ値又はロッ
クウェルスーパーフィシャル硬さ値を,最終の圧子深さと初期の圧子深さとの差異h並びに二つの定数N
及びSから次の式(1)によって求める(図1,表1,表2及び表3を参照)。
h
ロックウェル硬さ又はロックウェルスーパーフィシャル硬さ= N (1)
S

4 記号及び内容並びに硬さの表示

4.1   記号及びその内容は,表1,表2及び表3並びに図1による。
表1−ロックウェル硬さのスケール及びその内容
初試験力 全試験力 換算定数 スケールに
硬さ
スケール 圧子 F0 F S 固有の定数 適用する範囲
記号
(N) (N) (mm) N
A HRA 円すい形ダイヤモンド 98.07 588.4 0.002 100 20 95 HRA
B HRB 球1.587 5 mm 98.07 980.7 0.002 130 10 100 HRB
C HRC 円すい形ダイヤモンド 98.07 1471 0.002 100 20a) 70 HRC
D HRD 円すい形ダイヤモンド 98.07 980.7 0.002 100 40 77 HRD
E HRE 球3.175 mm 98.07 980.7 0.002 130 70 100 HRE
F HRF 球1.587 5 mm 98.07 588.4 0.002 130 60 100 HRF
G HRG 球1.587 5 mm 98.07 1471 0.002 130 30 94 HRG
H HRH 球3.17 5 mm 98.07 588.4 0.002 130 80 100 HRH
K HRK 球3.17 5 mm 98.07 1471 0.002 130 40 100 HRK
注a) 圧子が適切な寸法の場合に,10 HRCまで適用する範囲を広げてもよい。
表2−ロックウェルスーパーフィシャル硬さのスケール及びその内容
初試験力 全試験力 換算定数 スケールに
硬さ
スケール 圧子 F0 F S 固有の定数 適用する範囲
記号
(N) (N) (mm) N
15N HR15N 円すい形ダイヤモンド 29.42 147.1 0.001 100 7094 HR15N
30N HR30N 円すい形ダイヤモンド 29.42 294.2 0.001 100 4286 HR30N
45N HR45N 円すい形ダイヤモンド 29.42 441.3 0.001 100 2077 HR45N
15T HR15T 球1.587 5 mm 29.42 147.1 0.001 100 6793 HR15T
30T HR30T 球1.587 5 mm 29.42 294.2 0.001 100 2982 HR30T
45T HR45T 球1.587 5 mm 29.42 441.3 0.001 100 1072 HR45T

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Z 2245 : 2016
製品規格の規定又は受渡当事者間の協定によって,直径6.350 mm及び12.70 mmの球圧子を用いたスケ
ールを用いてもよい。これらの球圧子を用いたスケールは,ASTM E18[11]を参照する。
注記1 ある材料では,示された適用範囲を狭める場合がある。
注記2 ロックウェルスーパーフィシャル硬さのスケール記号の前の試験力を示す数字は,重量キロ
グラム(kgf)の単位での試験力を表している。例えば,30 kgfの全試験力は,294.2 Nに変
換されている。
表3−記号及びその内容
記号 内容 単位
F0 初試験力 N
F1 追加試験力(全試験力から初試験力を減じたもの)N
F 全試験力,F=F0+F1 N
S スケールに固有の1 HRに対応する硬さ換算定数 mm
N スケールに固有の定数
追加試験力を除去して,初試験力に戻したときの永
h mm
久くぼみ深さ
h
HRA,HRC,HRD ロックウェル硬さ=100−002
.0
HRB,HRE,HRF, h
ロックウェル硬さ=130−002
HRG,HRH,HRK .0
h
HRN,HRT ロックウェルスーパーフィシャル硬さ=100−001
.0
X 時間 4 永久くぼみ深さh
Y 圧子位置 5 試験片表面
1 初試験力F0によるくぼみの深さ 6 永久くぼみ深さ測定の基準面
2 追加試験力F1によるくぼみの深さ 7 圧子の位置
3 追加試験力F1除去による弾性回復 8 くぼみ深さと時間との曲線
図1−ロックウェル硬さ及びロックウェルスーパーフィシャル硬さの原理図

――――― [JIS Z 2245 pdf 5] ―――――

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JIS Z 2245:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6508-1:2015(MOD)

JIS Z 2245:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 2245:2016の関連規格と引用規格一覧