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力するか又は時系列に出力するかを明記する。時系列に出力するときは,それぞれの周波数が独立し
ているか又は連続しているかについて記載し,また,その時系列の順序について記載する。
4.2.4 入力段特性
入力段は,渦電流試験器にプローブを接続する装置であり,インピーダンスの整合及び増幅を行う。
定める特性は,次とする。
a) 周波数依存をもつ入力インピーダンス
b) 利得の設定範囲,ステップ量,及び定格値からの偏差
c) 最大入力電圧
d) 差動増幅パラメータ
4.2.5 ブリッジバランス
事前に定められた操作点,例えば,ゼロ点をとるために,信号の補正はブリッジバランスで行われる。
この補正は,入力段,高周波信号処理段,同期検波処理段又は表示器において,手動又は自動で行う。
定める特性は,次とする。
a) 補正可能な最大入力範囲
b) ブリッジバランスの残留値(出力の最大目盛など,決められた数値に対する百分率で示す。)
4.2.6 高周波信号処理
4.2.6.1 高周波フィルタ
試験結果に望ましくない影響を及ぼす周波数成分を減少させる動作を行うために,フィルタが用いられ
る。同期検波の前に用いられるフィルタは,搬送周波数フィルタ又は高周波フィルタ(HFフィルタ)と
呼ばれるが,これらは,通常,励磁周波数以外の周波数を抑制するためのバンドパスフィルタである。
定める特性は,次とする。
a) 利得
b) 3 dB帯域幅
c) 減衰率
d) 過渡応答
4.2.6.2 高周波増幅
定める特性は,次とする。
a) 利得の設定範囲,ステップ量,及び定格値からの偏差
b) 入力信号範囲
c) 帯域幅
d) 出力飽和電圧
4.2.6.3 検波
ベクトル成分をもつ信号を高周波信号から抽出するために,同期検波を用いる。同期検波は正極性とし,
信号の遅れは時計方向へ回転する。同期検波の極性が正であることを確認しなければならない。振幅検波
は,高周波信号から振幅変動だけを抽出したものとする。
定める特性は,次とする。
a) 参照信号の波形(例えば,正弦波,方形波,パルス波など)
b) 参照信号のそれぞれの波形における帯域幅
c) 位相に依存する振幅偏差
d) 位相に依存する位相偏差
――――― [JIS Z 2316-2 pdf 6] ―――――
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4.2.7 検波信号処理
4.2.7.1 ベクトル増幅
ベクトル増幅では,一般に同一の二つの増幅器が用いられる。これらの増幅器は,同期検波によって生
成されたベクトル成分をそれぞれ増幅する。増幅率の異なる二台の増幅器で二つの成分を増幅するように
した渦電流試験器もある。
定める特性は,次とする。
a) 利得の設定範囲,ステップ量,及び定格値からの偏差
b) 入力信号範囲
c) 帯域幅
d) 出力飽和電圧
4.2.7.2 低周波フィルタ
検波後に用いられるフィルタは,低周波フィルタ(LFフィルタ)が用いられる。このフィルタの帯域幅
は,例えば,振動,試験速度などの適用に合わせて設定する。
定める特性は,次とする。
a) 利得
b) 3 dB帯域幅
c) 減衰率
d) 過渡応答
4.2.7.3 位相設定
位相設定することによって,複素平面表示器上の同期検波されたベクトル信号が回転する。
定める特性は,次とする。
a) 可変範囲
b) ステップ量
c) 位相設定に伴うベクトル信号の振幅の変動
d) 実際の位相回転と位相回転目盛との偏差
4.2.8 信号表示器及び出力
4.2.8.1 信号表示
表示器の種類は,指示計表示,記録紙表示又はスクリーン表示とする。表示の種類は,例えば,複素平
面,時間同期,周波数スペクトル,画像化などとする。
定める特性は,次とする。
a) 表示器の寸法
b) 表示目盛,主・副
c) 電圧及び時間の最大表示範囲
d) 変換パラメータ,例えば,1目盛当たりの電圧値
e) 直線性
f) 帯域幅
4.2.8.2 信号出力
信号は,アナログ,デジタル,論理出力などで出力する。
a) アナログ出力 定義するアナログ出力の特性は,次とする。
1) 電圧又は電流の範囲
――――― [JIS Z 2316-2 pdf 7] ―――――
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2) 出力インピーダンス
3) 直線性
4) 帯域幅
b) デジタル出力 定義するデジタル出力の特性は,次とする。
1) データ通信方式
2) シリアル・パラレル
3) 電圧及び電流のレベル
4) 速度及びフォーマット
5) サンプリングレート
6) /D変換の分解能・範囲・直線性
c) 論理出力 定義する論理出力の特性は,次とする。
1) 電圧及び電流のレベル
2) 遅れ時間
3) ヒステリシス
4) (信号論理)アクティブハイ又はロー
4.2.9 デジタル化
4.2.9.1 一般
デジタル化をするときは必ず,次の特性を定める。
a) デジタル化の段階
b) デジタル化技術
c) /D変換の分解能
d) サンプリング周波数
次の4.2.9.2から4.2.9.5までのパラメータの情報は,公開する。
4.2.9.2 デジタル化の段階
デジタル化は,検波の前又は後に行われる。
4.2.9.3 デジタル化技術
デジタル化は,内部のクロック又は外部のエンコーダを使用して行う。
4.2.9.4 A/D変換の分解能
分解能は,デジタル化の1ビットに対応している変換器の入力電圧値である。
デジタル化のビット数は,A/D変換器の最大入力電圧及び分解能によって直接求めることができるが,
製造業者によって供給される有益な情報である。
4.2.9.5 サンプリング周波数
サンプリング周波数は,A/D変換サンプリングの周波数であり,単位はヘルツ(Hz)である。
5 検証
5.1 一般
確実で有効な渦電流試験を実施するために,渦電流試験器の性能が許容範囲内に維持されていることを
検証することが必要である。この検証のために,各種点検及び必要であれば,その是正処置を行う。この
ための検証の手順書を作成する。その中には是正処置の手順を含む。
対比試験片の物理的状態(材質,表面状況,形状,きずなど)は,渦電流試験器の点検に用いられる前
――――― [JIS Z 2316-2 pdf 8] ―――――
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に,許容範囲内にあることを確認しなければならない。また,検証に用いる測定機器は,校正されていな
ければならない。
5.2 点検のレベル
点検は,次の三つのレベルとする。各レベルでは,点検の内容によって適切な点検の周期を定める。
なお,初期の試験は,既に製造業者又はその管理下で実行していなければならない。
a) レベル1 : 日常点検 渦電流試験器の性能が指定した範囲内にあることを確認するために,対比試験
片を用いて,定められた周期で実行する。この点検は,試験現場で日常的に実行する。この周期及び
対比試験片は,点検手順書に明確に示す。
b) レベル2 : 定期点検 一定の継続期間後の点検は,渦電流試験器の特性の安定性を保証するために実
施する。
c) レベル3 : 特性点検 この点検は,製造業者による出荷時の特性と同じであることを保証するために,
渦電流試験器について実施する。
点検を必要とする組織は,確認すべき特性を指定しなければならない。点検レベルに関連する内容を,
表1に示す。
表1−点検レベルに関連する内容
点検レベル 目的 点検周期 点検に用いる機器 実施者a)
渦電流試験器の性能 周期的に(例えば,毎
レベル1 : 日常点検 対比試験片 使用者
の安定性の確認 時間,毎日)
渦電流試験器の選択
校正した測定器及び
定期的に,少なくとも
レベル2 : 定期点検 した特性の安定性の 使用者
毎年,又は修理の後 対比試験片
確認
渦電流試験器全ての 出荷時の一度,又は必校正した測定器及び
レベル3 : 特性点検 製造業者,使用者
特性の確認 要とするとき 対比試験片
注a) 実施者は,点検について責任をもつ者を指し,実際に機器を点検する者と異なってもよい。
5.3 点検手順
適用する試験の内容によって,点検の対象となる特性は異なる。必須の特性及び点検レベルは,点検の
手順書に詳細に示さなければならない。
渦電流試験の手順は,点検の手順書と関連付けなければならない。限定的な適用に対しては,点検する
特性の数を限定することができる。
点検がこの規格の適用範囲内で実行できるように,渦電流試験器の重要な特性を示す十分なデータが提
供されなければならない。
5.4 是正処置
是正処置のレベルは,次による。
a) レベル1 : 渦電流試験器の性能が,指定した範囲内にないとき,前の正常な点検以降に試験した製品
に対して是正処置の決定を下し,渦電流試験器の性能が許容限度内になるように処置しなければなら
ない。
b) レベル2 : 特性の偏差が,製造業者又は検証の手順書で指定した許容限度より大きいとき,渦電流試
験器に対して是正処置の決定を下さなければならない。
――――― [JIS Z 2316-2 pdf 9] ―――――
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c) レベル3 : 特性が,製造業者が指定する範囲又は検証の手順書で指定する受入れ範囲を外れていると
き,渦電流試験器に対して是正処置の決定を下さなければならない。
6 渦電流試験器の電気的特性の測定
6.1 測定要件
次に規定している測定は,渦電流試験器の入力と出力との間で行われるもので,渦電流試験器の内部を
開けることを必要としないブラックボックス概念に基づいている。ブラックボックス概念に基づく測定で
あれば,ほかの測定方法を用いてもよい。この場合,測定方法の互換性を示さなくてはならない。また,
測定の手順書を作成する。
測定には,電磁的に遮蔽した無誘導抵抗器を負荷として用いる。負荷抵抗は50 Ωとする。50 Ω以外の
抵抗を用いた追加測定を行ってもよい。しかし,渦電流試験器,又は測定対象の都合で異なった負荷抵抗
を用いた場合は,特性値が著しく異なる場合がある。このような場合には,使用した負荷抵抗を試験報告
書に記載しなければならない。
箇条6に規定している測定項目では,同一桁域で三つの測定周波数を用いることとし,例えば,1,2,
及び5の逓倍方式を用いるのであれば,10 kHzから100 kHzの桁では,それぞれ10 kHz,20 kHz,及び50
kHzを用いる。
特定の測定のためのフィルタ設定は,フィルタの設定値によっては帯域幅,利得の設定精度,位相設定
精度などの特性に変化を生じさせることに留意する必要がある。このような場合には,測定条件を試験報
告書に記載しなければならない。
6.2 発振器
6.2.1 励磁周波数
6.2.1.1 定義及び測定条件
励磁周波数は,6.1に基づき負荷を接続した渦電流試験器の発振出力で測定する。設定値からの偏差割合
は,次の式(1)のように求める。
fex fm
100 (%) (1)
fex
ここに, fex : 設定値
fm : 測定値
測定した全周波数帯の最大の偏差割合を報告する。
6.2.1.2 測定方法
周波数は,周波数ビート法(附属書A参照),周波数カウンタ,スペクトルアナライザなどを用いて測
定する。多重周波数の場合,スペクトルアナライザなどの適切な機能を備えた,多重周波数に対応した計
測器を使用する。
6.2.2 高調波ひずみ
6.2.2.1 定義及び測定条件
励磁発振器が出力する交流信号において,その高調波成分は,基本波を除く成分として得られる。高調
波ひずみは,ひずみ率(k)を用いて表現する。ひずみ率は,高調波の実効値と交流信号の実効値との比で
あり,次の式(2)から求める。
――――― [JIS Z 2316-2 pdf 10] ―――――
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JIS Z 2316-2:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 15548-1:2008(MOD)
JIS Z 2316-2:2014の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 2316-2:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1002:1975
- 電子測定器用語
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ2316-1:2014
- 非破壊試験―渦電流試験―第1部:一般通則