JIS Z 2353:2003 超音波パルス法による固体の音速の測定方法(対比試験片を用いる方法) | ページ 4

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c) 附属書図2に示すような明りょう(瞭)な底面多重エコーを得る。
d) 音速測定に必要な2個の多重エコーを選定する(附属書図2では,B1とB2になっている)。
e) オシロスコープで,d)で選定した2個の多重エコーを観測できるように,電子ゲート装置の遅延時間
とゲート幅を調整する。
正弦波信号発生器
周波数カウンタ
分 周 器
電子ゲート装置
超音波探傷器/
パルサレシーバ
Z
垂直探触子
オシロスコープ
接触媒質 Y X
対比試験片
附属書図 1 パルスオーバラップ法の使用機材の組合せ
正弦波信号
発生器出力
分周器出力
超音波探傷器/ 送信パルスB1 B2 送信パルス
パルサレシーバ
出力
電子ゲート
装置出力
附属書図 2 各装置の出カの時間的関係
f) この状態で,オシロスコープの2個の多重エコーはおおよそ重なるので,より見やすくするために,
オシロスコープのX軸とY軸の感度及び電子ゲート装置の遅延時間とゲート幅を調整する[附属書図
3 a)及び附属書図3 b)参照]。
g) 2個の多重エコーの位相が完全に一致するように,正弦波信号発生器の周波数を微調整する[附属書
図3 c)参照]。

――――― [JIS Z 2353 pdf 16] ―――――

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h) このときの正弦波信号発生器の周波数を,周波数カウンタで読み取る。
a) b) c)
2個のパルスはおおよそ より見やすくする 正弦波信号発生器の
重なって見える。 ためにX軸,Y軸の 周波数を微調整して,
感度を調整する。 パルスの位相を完全
に合わせる。
附属書図 3 パルスオーバラップ法による音速測定方法でオシロスコープにより観測される波形
i) この対比試験片の音速を,次の式で求める。
VC fC 2tC (3)
ここに, VC : 対比試験片の音速(m/s)
fC : 周波数カウンタで読み取った値(kHz)
tC : 機械的に測定した対比試験片の厚さ(mm)

2.1.3 測定結果の表示方法

 3式で求めた音速をm/sの単位で表す。
なお,この測定値と共に次の項目を併記する。
a) 使用した底面多重エコーの次数
b) 周波数カウンタの周波数測定の分解能
c) エコーの波数

2.2 シングアラウンド法による音速測定方法

2.2.1 測定に使用する機材

 使用機材の組合せを附属書図4及び附属書図6に示す。
a) 送信パルス発生器 パルス時間遅延装置からのトリガー信号によって,使用する探触子に適した周波
数成分を含む電気パルスを発生する機能をもつもの。
b) 受信信号増幅器 探触子からの受信信号を増幅するもので,電子ゲート装置からのゲート信号によっ
て選定された時間範囲の信号について,受信波の最大振幅が一定値になるようにゲインを自動的に調
整する機能(AGC機能)をもつもの。
c) ゼロクロス検出装置 受信信号増幅器からの信号に対して,ある振幅以上の波を抽出する機能をもち,
また,抽出された信号波がゼロレベルを横切る点で立ち上がる信号を出力するもの。

――――― [JIS Z 2353 pdf 17] ―――――

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d) パルス時間遅延装置 ゼロクロス検出装置からの信号を,附属書図5又は附属書図7の遅延時間(数
十μsから数百μs)だけ安定に遅延させる(短時間変動の幅が数ns/min以下であることが望ましい。)
ことができるもの。
e) 電子ゲート装置 パルス時間遅延装置からのトリガー信号によって,送信パルスと同期した受信ゲー
トを発生するもので,その遅延時間を数μsから数百μsの間で調整でき,また,受信ゲートの幅を
0.5μsから数十μsの間で調整できるもの。
f) 周波数カウンタ パルス繰返し周波数を高い精度で測定できるもの。
g) オシロスコープ パルス時間遅延装置からのトリガー信号で同期がかけられ,受信信号増幅器,電子
ゲート装置及びゼロクロス検出器の出力信号を,少なくとも2つ以上の信号を選んで,同時にモニタ
ーできるもの。
h) 探触子 垂直探触子で,音速の測定に用いる超音波を送・受信できるもの。
i) 接触媒質 本体表5と同じもの。

2.2.2 測定


a) 透過法(二探触子法)による音速測定
1) 送信用探触子及び受信用探触子を,附属書図4に破線で示すように,接触媒質を介して直接接触さ
せる。受信波がゲート内に含まれるように,受信ゲートの遅延時間と幅を調整して,波形を観測す
る。必要に応じて受信ゲートを再調整して,附属書図5 a)に示すように,受信波の立ち下がりでゼ
ロクロス検出が安定に行われることを確認する。2個の探触子を強く接触させて,パルスの繰返し
周波数が最も高いことを確認してからカウンタの表示F1を読み取り,この周波数の逆数としてのパ
ルス周期T1を求める(カウンタに周期表示機能が付属している場合にはそれを用い,この場合は表
示値が最も小さいことを確認してカウンタの表示T1を読み取る。)。
オシロスコープ
CH1 CH2 CH3TRIG
送信探触子
送信パルス発生器 パルス時間遅延装置
対比試験片
受信信号増幅器 ゼロクロス検出装置
受信探触子
電子ゲート装置 周波数カウンタ
附属書図 4 シングアラウンド法(透過法)の使用機材の組合せ
2) 送信用探触子及び受信用探触子の間に対比試験片を挟む。カウンタの表示値が最も高くなる位置に
探触子を押しつけた状態で,受信ゲートの位置を第1受信波の位置に移動し,波形を観測する。附
属書図5 b)に示すように,第1受信波の立ち下がりでゼロクロス検出が安定に行われていること
を確認して,カウンタの表示からT2を求める。

――――― [JIS Z 2353 pdf 18] ―――――

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T T
T1
a)2個の探触子を 受信波形
直接押しつけた
ときの波形
ゲート波形
T1 ゼロクロス検出波形
T 遅延時間 T2-T1
T2
b)探触子の間に 受信波形
対比試験片を
挟んだときの
ゲート波形
波形
T2 ゼロクロス検出波形
遅延時間
附属書図 5 受信波形,電子ゲート及びゼロクロス検出装置出カの関係
3) 対比試験片の音速を次の式で求める。
tC
VC 1000 (4)
T2 T1
ここに, VC : 対比試験片の音速(m/s)
tC : 機械的に測定した対比試験片の厚さ(mm)
T2-T1 : 超音波の伝搬時間(μs)
b) 多重反射法(一探触子法)による音速測定
1) 附属書図6に示すように,1個の探触子だけを接触媒質を介して対比試験片に強く接触させる。受
信ゲートを第1回底面エコーの受信信号(B1)の位置に移動して,附属書図7 a)の状態で,カウ
ンタの表示からT1を求める。
2) 次に,附属書図7 b)に示すように,受信ゲートの位置を第2回底面エコーの受信信号(B2)の位
置に移動して,カウンタの表示からT2を求める。
3) 対比試験片の音速は,次の式で求める。
tC 2
VC 1000 (5)
T2 T1
ここに, VC : 対比試験片の音速(m/s)
tC : 機械的に測定した対比試験片の厚さ(mm)
T 2-T1 : 超音波の伝搬時間(μs)

――――― [JIS Z 2353 pdf 19] ―――――

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Z 2353 : 2003
オシロスコープ
CH1CH2 CH3 TRIG
送信探触子
送信パルス発生器 パルス時間遅延装置
受信信号増幅器 ゼロクロス検出装置
対比試験片
電子ゲート装置 周波数カウンタ
附属書図 6 シングアラウンド法(多重反射法)の使用機材の組合せ
T T
T1
B1 B1
B2 B2
a) B1受信時の 受信波形
各波形の関係
ゲート波形
T1 ゼロクロス検出波形
T 遅延時間 T2-T1
T2
B1 B1
B2 B2
b) B2受信時の 受信波形
各波形の関係
ゲート波形
ゼロクロス検出波形 T2
遅延時間
附属書図 7 多重反射法の受信波形,受信ゲート及びゼロクロス検出装置出カの関係

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