JIS Z 2500:2000 粉末や(冶)金用語

JIS Z 2500:2000 規格概要

この規格 Z2500は、粉末や(冶)金に関する用語の定義について規定。粉末や金とは金属粉の製造,又は金属粉からフォーミングと焼結工程によって製品を製造するや金技術の部門であり,非金属粉の添加の有無は問わない。

JISZ2500 規格全文情報

規格番号
JIS Z2500 
規格名称
粉末や(冶)金用語
規格名称英語訳
Powder metallurgy -- Vocabulary
制定年月日
1960年3月1日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO/DIS 3252:1998(MOD)
国際規格分類

ICS

01.040.77, 77.160
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
非鉄 2021
改訂:履歴
1960-03-01 制定日, 1963-03-01 確認日, 1968-11-01 確認日, 1972-02-01 確認日, 1975-04-01 確認日, 1978-02-01 確認日, 1983-10-01 確認日, 1987-01-01 改正日, 1992-06-01 確認日, 2000-03-20 改正日, 2005-03-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS Z 2500:2000 PDF [18]
Z 2500 : 2000

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS Z 2500 : 1987は改正され,この規格に置き換えられる。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS Z 2500 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 2500 : 2000

粉末や(冶)金用語

Powder metallurgy−Vocabulary

序文 この規格は,1998年に第3版として発行されたISO/DIS 3252, Powder metallurgy−Vocabularyを元に
作成した日本工業規格(日本産業規格)である,定義は原国際規格に基づいて,JIS Z 2500 : 1987と対比させ分かりやすい
表現に意訳し,分類及び配列は原則として原国際規格の構成とした。
なお,この規格で点線の下線を施してある“用語”は,原国際規格にはない用語である。また,原国際規
格の用語で採用しなかった用語(プレス機械の部分名称)は,解説に示している。
1. 適用範囲 この規格は粉末や(冶)金(1)に関する用語の定義について規定する。粉末や金とは金属粉
の製造,又は金属粉からフォーミングと焼結工程によって製品を製造するや金技術の部門であり,非金属
粉の添加の有無は問わない。製品には,金属と非金属粉の組合せで製造されるものを含む。
注(1) M及びP/Mがしばしば“粉末や金 (Powder Metallurgy) ”の省略形として使われ,“PM部品”,
“P/M製品”,“PM法”などと表される。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO/DIS 3252 : 1998 Powder metallurgy−Vocabulary
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS Z 2501 焼結金属材料−密度,含油率及び開放気孔率試験方法
JIS Z 2502 金属粉−流動性試験方法
JIS Z 2503 粉末や(冶)金用金属粉−試料採取方法
JIS Z 2504 金属粉−見掛密度試験方法
JIS Z 2507 焼結軸受−圧環強さ試験方法
3. 用語の分類 用語は,次の項目に分類する。
a) 粉末
b) フォーミング
c) 焼結
d) 焼結後の処理(後処理)
e) 粉末や(冶)金材料

――――― [JIS Z 2500 pdf 2] ―――――

2
Z 2500 : 2000
4. 用語及び定義
a) 粉末
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1001 粉末 最大寸法1mm以下の粒子の集合体。 power
1002 粒子 通常の分離操作によってこれ以上細分できない粉末の単位。particle
(付図1参照)。
備考 結晶粒 (grain) は粒子とは同義語ではなく,金属学
術用語として用いられるべきである。
1003 凝集粉 複数の粒子が互いにくっついた粉末。(付図1参照)。 agglomerate
1004 スラリ 液体中に粉末が分散した粘性流体。 slurry
1005 ケーキ 無加圧状態での金属粉の凝集塊 cake
1006 フィードストック 射出成形又は粉末押出し用の原料として用いられる可塑性の feedstock
粉末。
1) 粉末の種類
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1101 金属粉 金属の粉末。広義には合金粉を含む。 metal powder
1102 アトマイズ粉 溶融金属を分散し凝固させて単一の粒子に造られた粉末。噴霧 atomized powder
粉ともいう。
備考 分散媒体は通常,高速のガス又は液体流による。
1103 カーボニル粉 金属カーボニルの熱分解によって造られた粉末。 carbonyl powder
1104 粉砕粉 粉砕して造られた粉末。 comminuted powder,
pulverized powder
1105 電解粉 電解析出して造られた粉末。 electrolytic powder
1106 沈殿粉 precipitated powder
溶液から科学的に沈殿させることによって造られた粉末。
1107 還元粉 金属化合物の化学還元によって造られた粉末。 reduced powder
1108 海綿状粉 極めて多孔質で凝集した金属塊を粉砕することによって造ら sponge powder
れた多孔質な還元粉。
1109 合金粉 合金化した粒子からなる粉末。 alloyed powder
1110 完全合金粉 各粉末粒子がその粉末全体を同一で,かつ均質な化学成分をも completely alloyed
っている合金粉 powder
1111 プレアロイ粉 溶融金属を噴霧することによって造られた完全合金粉。 pre-alloyed powder
1112 部分合金化粉 粉末粒子が完全合金粉の状態になっていない合金粉。 partially alloyed
powder
1113 拡散合金粉 熱拡散によって造られた部分合金化粉。 diffusion-alloyed
powder
1114 メカニカルアロイ粉 変形できる基地金属粒子に,通常固溶しない添加物を機械的に mechanically alloyed
合金化することによって造られた複合粉。 powder
1115 母合金粉 所要の最終組成を得るために他の粉末とともに混合するもの master alloy powder
で,一つ以上の添加成分を比較的多量に含有している合金粉。
1116 複合粉 各粒子が二つ以上の異なる構成物からなる粉末。 composite powder
1117 被覆粉 内部と表面層の組成が異なる粒子で構成される粉末。 coated powder
1118 ブレンド粉 同一の組成の粉末同子を混ぜ合わせることによって得られた blended powder
粉末。
1119 混合粉 mixed powder
組成の異なる粉末を混合することによって得られた粉末。
1120 プレミックス粉 そのまま成型できるように設計された混合粉 press-ready mix,
pre-mix,
pre-mixed powder
1121 脱水素粉 金属水素化合物から水素を取り除くことによって得られた粉 dehydrided powder
末。

――――― [JIS Z 2500 pdf 3] ―――――

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Z 2500 : 2000
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1122 急冷凝固粉 速い凝固速度で造られた粉末で,微細又は準安定な組織をもつ rapidly solidified
粉末。 powder
1123 チップ粉 シート,リボン,繊維,フィラメントのような素材を切断する chopped powder
ことによって造られた粉末。
1124 超音波ガスアトマイガスジェットに超音波の振動を与えたガスアトマイズ法で造 ultrasonically
ズ粉 られた粉末。 gas-atomized
powder
2) 粉末への添加物
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1201 結合剤 圧粉体の強度を増すため,粉末の分離や飛散を防止するため又 binder
は粉末に可塑性を与えるために加える物質。結合剤は,焼結前
又は焼結時に除去される。
1202 ドープ剤 焼結中又は使用中に生じる焼結体の再結晶若しくは粒成長を dope,
防止又は制御するために金属粉に微量添加される物質。dopant
備考 この用語はタングステンの粉末や(冶)金に特に用
いられる。
1203 潤滑剤 粒子同士及び圧粉体とダイ表面との摩擦を少なくするために lubricant
粉末に加える物質。
1204 可塑剤 粉末の可塑性を改善するために結合剤として使われる熱的に plasticizer
可塑性のある物質。
3) 粉末の製法及び処理
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1301 粉砕 機械的手段によって原料を砕いて粉末にする操作。 pulverization
1302 スタンピング 落下するきねの衝撃を利用して粉末にする操作。 stamping
1303 噴霧 溶融金属を分散させて粉末にする操作。 atomization
1304 超音波ガスアトマイガスジェットに超音波振動を与えてガスアトマイズする操作。 ultrasonic
ズ gas-atomizing
1305 冷却ブロック法 固体上に薄膜状の溶融金属を落下,冷却することにより急冷凝 chill-block cooling
固粉を造る方法。
1306 反応ミリング法 添加剤や雰囲気又はその両方と金属粉との間で反応を起こさ reaction milling
せるメカニカルアロイ法。
1307 メカニカルアロイ法 高エネルギアトライタやボールミルによる固相状態での合金 mechanical alloying
化の方法。
1308 ブレンディング 同一組成の粉末を混ぜ合わせる操作。 blending
1309 混合 組成の異なる2種類以上の粉末又は粉末と他の物質を混ぜ合 mixing
わせる操作。
1310 ミリング 粉末の機械的処理に対する一般用語。 milling
例1. 粒子径又は形状の修正。(砕く,固めるなど)
2. よりよく混合する。
3. 他の成分で一つの成分粒子を被覆する。
1311 造粒 流動性の改善を伴った粗い粉末を得るために微粉を凝集させ granulation
る操作。
1312 スプレードライ スラリの液滴から液相を急激に蒸発させることによって粉末 spray drying
を造粒する操作。

――――― [JIS Z 2500 pdf 4] ―――――

4
Z 2500 : 2000
4) 粉末の粒子形状
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1401 粒形 粉末粒子の外面的な幾何学的形態。 particle shape
1402 針状 針のような形状。(付図2参照)。 acicular
1403 角状 角張った形状又は粗い多面体の形状。(付図3参照)。 angular
1404 樹枝状 枝葉に分かれた形状。(付図4参照)。 dendritic
1405 繊維状 規則的又は不規則的に糸状になっている形状。(付図5参照)。 fibrous
1406 片状 板のような形状。(付図6参照)。 flaky,
flaked
1407 粒状 不規則形状のものでなくほぼ等しい寸法をもつ形状。(付図7 granular
参照)。
1408 不規則形状 対称性がない形状。(付図8参照)。 irregular
1409 涙滴状 丸みを帯びた不規則形状。(付図9参照)。 nodular
1410 球状 ほぼ球に近い形状。(付図10参照)。 spheroidal
5) 粉末の特性,試験方法,試験装置及び結果
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1501 安息角 水平面に自由に注いだときに粉末によって形成される山の底 angle of repose
角。
1502 見掛密度 apparent density
定められた条件下で得られた粉末の単位体積当たりの質量。
(JIS Z 2504参照)
1503 バルク密度 定められていない条件下での粉末の単位体積当たりの質量。 bulk density
1504 タップ密度 振動させた容器内の粉末の単位体積当たりの質量。 tap density
1505 圧縮性 加えられた圧力下での粉末の緻密化されやすさ。通常ダイ内で compressibility
単一軸に沿って加圧される。圧縮性は要求された密度に必要な
圧力又は所定の圧力で得られた密度で表される。
1506 成形性 粉末がある形状に成形され,その形状を保持する能力。成形性 compactibility
は流動性,圧縮性,圧粉体強さとの関係として表される。
1507 ラトラ値 圧粉体をかごの中で繰り返し回転落下させ,その質量減少率で rattler value
表す圧粉体のエッジ強さ。
1508 圧縮比 充てんされた粉末の体積を圧粉体の体積で除した値。 compression ratio
1509 充てん比 充てんされた粉末の高さを圧粉体の高さで除した値。 fill factor
1510 流動性 空げきを通して流れる場合の粉末の挙動を表す用語。 flowability
(JIS Z 2502参照)
1511 流動時間 ある一定の条件下で,決められた質量の粉末が規定のオリフィ flow time,
スから流出するのに要する時間。 flow rate
(JIS Z 2502参照)
1512 還元減量 水素気流中で粉末又は圧粉体を加熱した時の質量減少の百分 hydrogen loss
率。
1513 酸素量(水素還元によ 定められた条件下で水素還元によって放出された粉末中の酸 hydrogen-reducible
る) 素量。 oxygen
1514 偏析 混合物の一つ以上の構成部分の不具合な分離。 segregation,
demixing
1515 粒径 単独の粒子の大きさ。粒形が球状のときはその直径で示すが, particle diameter
非球形のときは測定法によって決められ,方法ごとに異なる値
となる。
粒子径ともいう。
1516 平均粒径 粒径が異なる多数の粒子で構成される粒子群を代表する粒径。 mean particle
diameter
1517 比表面積 粉末の単位質量当たりの表面積。 specific surface area
1518 分級 粒度に従って行う粉末の分別。 classification

――――― [JIS Z 2500 pdf 5] ―――――

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JIS Z 2500:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/DIS 3252:1998(MOD)

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