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Z 3198-4 : 2003
測定部
測定部
記録装置 カメラ
計測装置
記録装置 (力センサ) (反射輝度入力)
試験片ホルダ
計測装置
試験片
試験片ホルダ
複数光源
試験片 加熱部
(ソルダバス)
加熱部
(ソルダバス)
制御装置 昇降部
昇降部
(a) ウェッティングバランス試験法 (b) 接触角法
図 1 試験装置の構成例
4.3 装置及び器具
この試験に適した装置の構成例を図1に示す。
試験装置は、試験結果を計測し記録する測定部及びソルダバスの昇降制御可能な昇降部並びに試験片を
加熱する加熱部によって構成する。試験装置の特性は、附属書1又は2に規定する。この試験に用いる装
置及び器具を次に示す。
a) ウェッティングバランス及び接触角法用のソルダバス及び補助器具 ソルダバスのはんだ槽は、深さ
は15mm以上の四角又は円筒容器で試験片のどの部分もはんだ槽壁から15mm以上離れ、溶融はんだ
の温度が試験温度の±3℃の精度で保持できるもの。
b) 記録計 (コンピュータ制御)
c) 卓上型超音波洗浄機
d) へら、ピンセット又はトング
e) シャーレ、ろ紙
f) 手袋 試験片を素手で扱わないために用いる。
4.4 試験の手順
試験の手順は、次による。
a) 試験片の調整
1) 試験片 ウェッティングバランス法(A法)及び接触角法(B法)で用いる試験片はJIS H 3100に
規定するりん脱酸銅で、板状試験片には C1201P 又は C1220P を用いる。また、ウェッティングバ
ランス法(A法)に用いる線状試験片にはJIS H 3260に規定するタフピッチ銅線で C1100W-0 又
は C1100W1/2Hを用いる。はんだに浸せきする試験片の端面には、バリ、きずがないものとする。
試験片の寸法を表1に示す。試験片の取扱いは、清浄なピンセット又はトングを用いる。
表 1 試験片の形状・寸法 単位mm
適 用 形 状 厚 さ 幅 長 さ
A法及びB法 板状 0.3±0.03 10±0.01 30±0.1
A法だけ 線状 直径 0.6±0.03 ― 30±0.1
2) 試験片の酸洗処理 試験片を JIS K 8034 に規定するアセトンで脱脂洗浄し室温で乾燥させる。
――――― [JIS Z 3198-4 pdf 6] ―――――
その後酸洗液に入れ、1分間超音波洗浄器にて洗浄する。次いで、酸洗液から取り出し、脱イオン
水で十分に洗浄した後、JIS K 8034 に規定するアセトンに浸せきし、その後室温乾燥する。
なお、長時間の大気暴露による再酸化を防ぐため、試験片の酸洗処理は試験を実施する直前に行
う。
b) 試験 試験は次による。
1) はんだをはんだ槽で溶融し、温度を250±3℃に保持する。試験温度は、はんだによって受渡
当事者間の協定によってもよい。
2) 標準フラックスA又はBをシャーレに入れる。
3) 試験片を端部から45 mmの深さでフラックス中に5秒間浸せきする。ただし、溶融はんだ中への
浸せき深さより3 mmを超えないこと。試験片は清浄なピンセットかトング又は手袋を着用して取
り扱う。
4) 試験片をフラックスから取り出す。取り出すときは、試験片に過剰のフラックスが付着しないよう
に斜めに引き上げる。また、過剰のフラックスが玉状に目視できるときは、試験片の角を清浄なろ
紙によって除去する。
5) 試験片をソルダバスの溶融はんだ面に対して、垂直になるように試験片ホルダに装着する。ソルダ
バスの溶融はんだ表面の酸化膜をヘラで取り除く。
6) 法の場合 ソルダバスを上昇させる又は試験片を下降させるか、いずれかの方法で作動させるとと
もに記録計を作動させ試験片が溶融はんだ面に接した時からぬれまでの荷重の時間的変化を表3に
示す浸せき条件でチャートに記録する。
7) 法の場合 ソルダバスを上昇させる又は試験片を下降させるか、いずれかの方法で作動させるとと
もに記録計を作動させ試験片が溶融はんだ面に接した時からぬれまでの接触角の時間的変化を表3
に示す浸せき条件でチャートに記録する。
8) ソルダバスからのふく射熱による試験片の温度上昇及びフラックスの消耗を避けるため、記録開始
は試験片の装着後、1分間以内に行う。
9) 1)8)までの操作を標準はんだ及び試験用鉛フリーはんだについて行う。この際、各工程における
作業項目の時間及び手順は表2による (図2の説明参照) 。試験片の数は5点とする。また、図2
に、この試験作業項目の、時間シーケンス説明図を示す。
単位 s
表 2 試験作業項目の時間シーケンス
作業項目 時間 継続時間
(1) フラックス浸せき 0 5
(2) ホルダへの試験片装着 15 −
(3) ソルダバス表面の酸化膜除去 20 −
(4) 試験片の降下開始 30 −
(5) ソルダバスへの浸せき 60以下 10
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Z 3198-4 : 2003
時間 10
(秒)
0 5 10 15 20 30 60以内
(1) (2) (4) (5)
浸せき 取り出し 装着 降下開始 浸せき開始 引き上げ
(pdf 一覧ページ番号 3)
フラックス
酸化膜除去
図 2 試験作業項目の時間シーケンス説明図
4.5 試験条件
試験条件は、次による。
a) 試験装置作動条件 表3に試験装置の作動条件を示す。
表 3 試験装置の作動条件
項目 条件
浸せき深さ 2 mm
浸せき速度 25 mm/s
浸せき時間 10 sec
b) 温度条件 ソルダバスの温度条件は表4に示すTypeI又はTypeIIの温度条件を用いる。
表 4 温度条件
浸せき時間 s 温度 ℃
Type I 10 250
Type II 10 凝固開始温度+20
a) 温度計測位置 温度計測はソルダバスの構造上、試験片浸せき部の溶融はんだ温度に替えて、はんだ
槽の適切な位置の温度で十分近似できる場合は、この位置において計測する。ただし、この場合、試
験片下端における温度との誤差は±3℃を超えないこととする。
5. 結果の記録
結果の記録は、次による。
a) 法の場合 記録紙に現れた曲線(図3参照)からぬれが始まる時間及びぬれ上がり時間を求め、記
録する。ぬれが始まる時間は図3の点0と点Aの距離を測定し、ぬれ上がり時間は、点Aと点B(最
――――― [JIS Z 3198-4 pdf 8] ―――――
大ぬれ力の2/3)の距離を測定し、時間で示す。また、必要があれば最大ぬれ力を求める。最大ぬれ
力は基準線と記録線の幅が最大になる点Fmaxと基準線の距離を測定し、ぬれ力(mN)で示す。
b) 法の場合 接触角法では、浸せき停止から規定時間経過後(8秒後)の接触角を測定し記録する。
備考1. ぬれの評価はぬれが始まる時間(t0)とぬれ上がり時間(t1)を加えた値をぬれ時間(t)とし
て評価してもよい。
2. 浸せき速度は試験片に銅線を使用する場合は遅く(2mm/s)、銅板を使用するときは速く
(4mm/s)設定することが望ましい。
参考 標準フラックスと試験片の選択は、ぬれがよいはんだの場合は活性のない標準フラックスAと
銅板を用いた方が差の確認が容易になる。
ぬれ状態
0 A B
ぬれ上がる時間(T1)
ぬれが始まる時間(T0)
最大ぬれ力
(Fmax)
2/3Fmax 最終ぬれ力 はんだ付着量
作 加熱開始 (Fend)
用
力 T0 t 時間 ゼロライン
最小ぬれ力
ぬれ時間(t)
図 3 ぬれの評価−浮力を考慮しない場合
6. 評価
次のぬれ指標をもとに標準はんだのぬれとの相対比較によって、ぬれの良否を評価する。
a) 法の場合
ぬれ時間 t0 及び t1(又は t )
最大ぬれ力 Fmax
b) B法の場合
接触角 θ
――――― [JIS Z 3198-4 pdf 9] ―――――
Z 3198-4 : 2003
評価結果表の一例を表5に示す。
表 5 評価結果表
鉛フリーはんだ
A法 B法
ぬれ上り時間
ぬれ始まり時間 ぬれ時間 最大ぬれ力2/3 最大ぬれ力 最終ぬれ力 接触角
t0 [s] t1 [s] t [s] 2/3Fmax [mN] Fmax [mN] Fend [mN] θ
No.1
No.2
No.3
No.4
No.5
最小
最大
平均
標準偏差
標準はんだ
A法 B法
ぬれ上り時間
ぬれ始まり時間 ぬれ時間 最大ぬれ力
最大ぬれ力の2/3 最終ぬれ力 接触角
t0 [s] t1 [s] t [sec] 2/3Fmax [mN] Fmax [mN] Fend [mN] θ
No.1
No.2
No.3
No.4
No.5
最小
最大
平均
標準偏差
――――― [JIS Z 3198-4 pdf 10] ―――――
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JIS Z 3198-4:2003の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.50 : ろう付け及びはんだ付け
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- JISH3100:2018
- 銅及び銅合金の板及び条
- JISH3260:2018
- 銅及び銅合金の線
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- ロジン
- JISK8034:2006
- アセトン(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8839:2007
- 2-プロパノール(試薬)
- JISZ3001:1999
- 溶接用語
- JISZ3001:1950
- 医療用刀
- JISZ3282:2017
- はんだ―化学成分及び形状