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7.4 破壊試験
7.4.1 横方向引張試験 突合せ継手の横方向引張試験の試験片及び試験方法は,適切な規格による。 外
径が50mmを超える管においては,試験片の厚さと管の肉厚を等しくするために,両面の溶接の余盛部を
削除する。 管の外径が50mm以下の場合,又は小さい外径管の全断面試験片を用いる場合には,管の内
側の溶接余盛部を残しておいてもよい。 試験片の引張強さは,試験を行う前に予め規定値が定められてお
り,かつ承認前の溶接施工要領書(pWPS)に明記されている場合を除き,母材の規定最小引張強さ以上とす
る。
7.4.2 曲げ試験 突合せ継手の曲げ試験の試験片及び試験方法は,適切な規格による。 板の異材継手又
は異質(heterogeneous)の突合せ継手の場合は,4個の横方向曲げ試験片(表曲げ試験片及び裏曲げ試験
片各2個)の代わりに,2個の縦方向曲げ試験片(表曲げ試験片及び裏曲げ試験片各1個)を用いてもよ
い。
母材又は溶加材の延性が低いために他の特別な制限を必要とする場合を除き,試験用の雄型ジグ又は内
側ローラの直径は4t,また曲げ角度は180゜以上とする。 試験中の試験片には,いかなる方向において
も3mmを超える単一のきず(flaw)があってはならない。ただし,試験片のコーナ部に現れたきず(flaw)
は,評価の対象としない。
7.4.3 マクロ/ミクロ試験 試験片は,ボンド部,熱影響部及び各パスの重なりが鮮明に現れるように,
適切な規格に従って片面をエッチングしなければならない。マクロ試験は,熱影響のない母材部分も含め,
施工法試験毎に少なくとも1つのマクロの複写によって記録としなければならない。マクロ試験の合格基
準は,7.1を適用する。
ある材料区分に対し,ミクロ割れの発生や大きさを評価する(例えば材料区分3,6,7,8及び41から
48),又は相平衡を計測する(例えば,材料区分10)ために,ミクロ試験が適用規格や契約の要求事項
としてもよい。
7.4.4 衝撃試験 突合せ継手の衝撃試験は,試験片の位置及び試験温度についてはこの規格に従い,試験
片の寸法及び試験方法については,適切な規格に従う。
溶接金属用の試験片はVWTタイプ,また,熱影響部用の試験片はVHTタイプを用いる。ここで,記号
VはシャルピーV形切欠きであること,Wは溶接金属に切欠きがあること,Hは熱影響部に切欠きがある
こと,そしてTは切欠きの長さ方向が試験材の板厚方向に一致していることを示す。試験片は,各々の指
定位置より3個からなる1組づつを採取する。
シャルピーV形切欠き試験片は,試験材の母材上面から最大2mm下方の位置から,溶接線に対し横方
向に採取する。
切欠きは,熱影響部においては溶融線から12mmの箇所に,溶接金属部においては溶接中心線上に設
ける。
試験材の厚さが50mmを超える場合は,更に溶接金属及び熱影響部の各1組ずつの試験片を,板厚中央
部の下部又は溶接ルート部から,追加して採取しなければならない。
適用規格によって変更されない限り,吸収エネルギーは適切な母材規格に従う。
異材継手の衝撃試験は,両方の母材の熱影響部から採取された試験片により行わなければならない。
――――― [JIS Z 3422-1 pdf 11] ―――――
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7.4.5 硬さ試験 硬さ試験の方法は,適切な規格による。ビッカース硬さ試験方法HV10を用いなければ
ならない。溶接継手部における硬さ分布を測定,記録するために,溶接部,熱影響部(HAZ)及び母材にく
ぼみを設ける。試験材の厚さが5mm以下の場合は1列のくぼみを,上面から最大2mmの位置に設け,試
験材の厚さが5mmを超える場合は,上面及び下面から最大2mmの位置に,各1列のくぼみを設ける。両
面突合せ溶接,すみ肉溶接及びT継手溶接の場合は,溶接ルート部において1列のくぼみを追加する。
各くぼみの列に対し,溶接部,熱影響部(両側),母材(両側)のそれぞれの箇所におけるくぼみの数は,
少なくとも3個以上とする。 一例を図10に示す。 熱影響部においては,最初のくぼみは,できるだけボ
ンド部の近くに設けなければならない。 硬さ試験結果は,表2の規定による。
材料区分6(非熱処理),7,10及び11に対しては,契約当事者間の特別な合意を必要とする。
最大2mm
母材 溶接金属 母材
HAZ 狭い側 HAZ広い側
図10 硬さ試験の一例
表2 許容最大硬さ値 HV10
材料区分 熱処理なし 熱処理あり
1(9),2 380 320
3(10) 450 380
4,5 380 320
6 − 350
9.1 350 300
9.2 450 350
9.3 450 350
注(9) 硬さ試験が要求される場合に適用する。
(10) 最小降伏点が890N/mm2を超える鋼の場合は,契約当事者間の合意による。
7.5 再試験 試験材が,7.3.2に定める目視試験又は非破壊試験の要求事項のいずれかを満足しない場合
は,更に1体の追加試験材を作製し,同一の試験を行う。この追加試験材も関連する要求事項を満足しな
い場合,承認前の溶接施工要領書(pWPS)は,これを修正しない限りこの規格の要求事項を満足していない
ものとみなす。
いずれの試験片においても,溶接部の不完全部(imperfection)のために7.4の関連する要求事項を満足
しない場合は,不合格となった試験片のそれぞれに対し2個の追加試験片を採取する。これらの試験片は,
材料に余裕があれば同じ試験材から,又は新しい試験材から採取することができ,同一の試験を行っても
よい。これらの追加試験片のうち1個でも関連する要求事項を満足しない場合は,承認前の溶接施工要領
――――― [JIS Z 3422-1 pdf 12] ―――――
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書(pWPS)は,これを修正しない限り,この規格の要求事項を満足していないものとみなす。
1個の引張試験片が7.4.1の要求値を満足しない場合,失敗した1個に対して更に2個の試験片を確保し,
両試験片とも要求値を満足しなければならない。異なる試験箇所で一つの硬さ試験値が表2に示す値以上
である場合,(試験面の裏側や試験表面を再研磨することによって)追加の硬さ試験を行ってもよい。追加
の硬さ試験のいずれの値も,表2に示す最大硬さ値を超えてはならない。シャルピー衝撃試験の再試験は,
適用規格により修正されない限り,関連する材料規格に示される規則に従って行ってもよい。
8. 承認範囲
8.1 一般 以下に示すすべての有効とされる条件は,それぞれ独立して満足されなければならない。規
定された範囲外への変更を行う場合は,新たな溶接施工法試験を必要とする。
8.2 製造事業者に関する事項 製造事業者が取得した溶接施工要領書の承認は,その製造事業者の同じ
技術管理及び品質管理下にある作業場及び作業現場で行う溶接に対し有効とする。溶接施工要領書を承認
された製造事業者が,全責任を負ってすべての溶接を行う場合,溶接は同一の技術管理及び品質管理下に
あることとする。
8.3 材料に関する事項
8.3.1 母材の材料区分 溶接施工法試験の重複を極力少なくするために,附属書Cに示すように,鋼,ニ
ッケル及びニッケル合金の材料区分を行う。材料区分システムに定められていない個々の母材又は母材の
組合せに対しては,別途溶接施工法の承認が必要となる。1つの母材が2つの材料区分又は補助材料区分
に属している場合には,より低い材料区分又は補助材料区分に分類する。
備考 各国の規格を使うことから生じる同一グレードのわずかな成分の違いに対しては,再承認を必
要としない。
8.3.1.1 鋼 承認の範囲を表3Aに示す。
表3A 鋼の材料区分と補助材料区分に対する承認範囲
試験継手の材料区分 承認範囲 付加される承認範囲
1−1 1(11)
2−2 2(11),1 2(11)−1
3−3 3(11),2,1 3(11)−2,1
4−4 4(12) 4(12)−4,1
5−5 5(12) 5(12)−2,1
6−6 6(12) 6(12)−2,1
7−7 7(13)
7−3 7(13)―3(11) 7(13)−2,1
7−2 7(13)−2(11) 7(13)−1
8−8 8(13)
8−6 8(13)−6(12) 8(13)−4,2,1
8−5 8(13)−5(12) 8(13)−6.2,6.1,4,2,1
8−3 8(13)−3(11) 8(13)−2,1
8−2 8(13)−2(11) 8(13)−1
9−9 9(12)
――――― [JIS Z 3422-1 pdf 13] ―――――
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10−10 10(12)
10−8 10(12)−8(13)
10−6 10(12)−6(12) 10(12)−4,2,1
10−5 10(12)−5(12) 10(12)−6.2,6.1,4,2,1
10−3 10(12)−3(11) 10(12)−2,1
10−2 10(12)−2(11) 10(12)−1
11−11 11(12) 11(12)−1
注(11) 同じ区分の同等又はより低い降伏点の規格の鋼を含める
(12) 同じ補助材料区分の鋼,及び同じ区分の中の下位の補助材料区分の鋼を含める
(13) 同じ補助材料区分の鋼を含める
8.3.1.2 ニッケル合金 承認の範囲を表3Bに示す。
表3B ニッケル合金及びニッケル合金/鋼の材料区分に対する承認範囲
試験継手の材料区分 承認範囲 付加される承認範囲
41−41 41(16)
42−42 42(16)
43−43 43(16) 45(16),47(16)
44−44 44(16)
45−45 45(16) 43(16),47(16)
46−46 46(16)
47−47 47(16) 43(16),45(16)
48−48 48(16)
4148−2 4148(16)−2(14) 4148(16)−1
4148−3 4148(16)−3(14) 4148(16)−2,1
4148―5 4148(16)―5(15) 4148(16)−6.2,6.1,4,2,1
4148―6 4148(15)―6(15) 4148(16)−2
注(14) 同じ区分の同等又はより低い降伏点の規格の鋼を含める。
(15) 同じ補助材料区分の鋼,及び同じ区分の中の下位の補助材料区分の鋼を含める。
(16) 4148の材料区分に対しては,ある区分の固溶化する又は急激に硬化する合金で行われた施工
承認は,同じ区分のすべてのそれぞれの合金を承認範囲とする。4148の材料区分に対しては,
ある区分の急激に硬化する合金で行われた施工承認は,その区分のすべての固溶化する合金と
急激に硬化する同じ区分のすべての合金を溶接することも承認範囲とする。
8.3.1.3 鋼とニッケル合金の異材継手 承認の範囲を表3Bに示す。
8.3.2 母材の厚さ及び管の直径
8.3.2.1 一般 公称厚さtは,以下のとおり定義する。
a) 突合せ継手 母材の厚さとする。
b) すみ肉溶接 母材の厚さとする。 表4に示す厚さの承認範囲は, 8.3.2.3に定めるのど厚の承認範囲
と関連づける。
c) セットオン(突当て形)分岐管継手 母材の厚さとする。
d) セットイン(差込み形)又はセットスルー(貫通形)分岐管継手 母材の厚さとする。
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e) 部分溶込み又は完全溶込みの板のT継手 母材の厚さとする。 部分溶込み継手に対しては,溶着金
属の厚さは,Sで示す。このような継手に対して,Sの拡大して認められる承認範囲は,表4でtに
関係付けて決める。
表4 厚さの承認範囲 単位 : mm
試験材の厚さ t(17) 承認範囲(18)
片面又は両面1パス溶接による突合 多層盛溶接による突合せ継手・T継手・分
せ継手・T継手・分岐管継手 岐管継手(19)及びすべてのすみ肉溶接(19)
t≦3 0.7t1.5t 0.7t2t
312 100 注(17) 複数の溶接方法を組み合わせた溶接施工法の場合,記録された個々の溶接方法が分担するのど
厚を個々の溶接法の承認範囲の基準として用いる。
(18) 衝撃試験の限界厚さ(6mm)以下の厚さの試験材の施工試験に対しては,衝撃試験を行うことな
しにt<6mmに対して承認する。
(19) すみ肉溶接と分岐管継手については,承認範囲は両方の母材に適用する。
8.3.2.2 突合せ溶接,T継手及び分岐管継手の承認範囲 厚さtに関する溶接施工法試験に合格した場合,
表4で示された厚さの範囲も承認する。
8.3.2.3 すみ肉溶接の承認範囲 表4の厚さの承認範囲に加えて,のど厚aでの溶接施工法試験に合格し
た場合,0.75aから1.5aののど厚を承認範囲とする。ただし,10mm以上ののど厚での試験については,
10mm以上のすべてののど厚が承認範囲とする。すみ肉溶接が突合せ溶接試験を行うことによって承認さ
れる場合,承認されるのど厚の承認範囲は,突合せ継手の溶着金属の厚さとする。
8.3.2.4 管及び分岐管継手の直径の承認範囲 手溶接及び部分的に機械化された溶接に対して,一つの直
径の管の承認は,他のすべての管と板に対しても承認する。板に対する承認は,外径が500mmを超え
る管, 又は下向姿勢若しくは水平すみ肉姿勢となる回転管で外径が150mmを超える場合の管に対して
も承認する。完全に機械化された溶接又は自動溶接に対しては,直径Dの管で溶接施工法試験に合格した
場合,表5に示す直径の範囲も承認する。
表5 機械化された溶接及び自動溶接に対する分岐管継手の承認範囲 単位:mm
試験材の直径 D (20) 承認範囲
D<25 0.5D 2D
D>25 ≧0.5D(最小25)
注(20) は主管又は分岐管の直径である。
8.3.3 分岐管継手の取付け角 取付け角αの分岐管継手の溶接施工法試験に合格した場合,α以上90°
までのすべての角度も承認する。
8.4 すべての溶接施工法の共通事項
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