JIS Z 4608:1993 回転形コバルト60遠隔治療装置

JIS Z 4608:1993 規格概要

この規格 Z4608は、放射線同位元素による回転形遠隔治療装置のうち,線源としてコバルト60を収容するものについて規定。

JISZ4608 規格全文情報

規格番号
JIS Z4608 
規格名称
回転形コバルト60遠隔治療装置
規格名称英語訳
Rotational type 60Co teletherapy apparatus
制定年月日
1960年11月1日
最新改正日
2018年10月22日
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‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

11.040.60
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1960-11-01 制定日, 1964-10-01 確認日, 1968-03-01 改正日, 1971-03-01 確認日, 1974-03-01 改正日, 1977-02-01 確認日, 1980-02-01 確認日, 1982-03-01 改正日, 1987-07-01 改正日, 1993-03-01 改正日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS Z 4608:1993 PDF [12]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 4608-1993

回転形コバルト60遠隔治療装置

Rotational type 60Co teletherapy apparatus

1. 適用範囲 この規格は,放射性同位元素による回転形遠隔治療装置(以下,装置という。)のうち,線
源としてコバルト60を収容するものについて規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 1302 絶縁抵抗計(電池式)
JIS H 2105 鉛地金
JIS Z 4001 原子力用語
JIS Z 4328 X線及び 用サーベイメータ
JIS Z 4511 照射線量測定器及び線量当量測定器の校正方法
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 4001によるほか,次による。
(1) 遠隔治療装置 線源と皮膚との間に適当な距離を保って照射する治療装置。
(2) 線源 二重カプセルに密封されたコバルト60。
(3) 照射容器 線源を安全に収容し,かつ,患部に を照射できる構造の容器。
(4) 接触安全装置 患者への接触又は過度の圧迫に対する安全のために可動絞りなどに具備する安全装置。
(5) 最大許容収容量 線源から1mの距離における非照射時の漏れ線量率の最大値が5.15×10−7C/kg・h
以下になる線源のキュリー数を有効数字2けた(桁)で表した公称値。
(6) 線源定格 照射容器内に収容することのできる線源の最大寸法及び最大許容収容量。
(7) 非照射時 線源移動式の照射開閉機構をもつ装置にあっては,線源が完全に格納状態にあるとき。シ
ャッタ方式の照射開閉機構をもつ装置にあっては,シャッタが完全に閉じた状態にあるとき。
(8) 可動絞り 照射野を連続的に可変する絞り装置。
(9) 照射野 アイソセンタ位置で,利用線すい中心軸に直交する平面において照射線量率が最大照射線量
率の50%に減衰する領域を含めた範囲。
(10) アイソセンタ 照射容器回転及び照射容器前後回転の角度がそれぞれ0°の状態で,架台回転軸と絞
り回転軸とが交差する点(図1参照)。
(11)くさびフィルタ 放射線照射野の全体又は一部について透過量を連続的に変化させるためのフィルタ。
(12) 治療台 治療を受ける人体を保持し,位置付けをする装置。
(13) 照射術式 回転照射法,振子照射法,固定照射法などの術式。
3. 環境条件,電源設備及び接地設備
3.1 環境条件
(1) 周囲温度 20±15℃

――――― [JIS Z 4608 pdf 1] ―――――

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Z 4608-1993
(2) 相対湿度 (65±20) %
(3) 気圧 700×1021 100×102Pa
3.2 電源設備 この装置に使用する電源は,次による。
(1) 定格電源電圧 交流100V又は200V
(2) 電源の相数 単相又は三相
(3) 電源の周波数 50Hz又は60Hz
(4) 定格負荷通電中の許容電源電圧範囲 定格電源電圧の±10%
3.3 接地設備 装置を据え付ける場所の接地は,次の各項の規定を満足しなければならない。
(1) 設備の接地端子は,電気設備に関する技術基準を定める省令(昭和40年通商産業省令第61号)に定
める第3種接地工事以下の接地抵抗をもつ接地線に確実に接地する。
(2) 装置を構成する単位機器のそれぞれの接地線が直接設備の接地端子に接続するように設計されている
場合には,適当な長さと十分な機械的強度をもち,その電気抵抗を無視することができ,かつ,5.4
の規定に適合する接地端子を設けることができる程度の太さをもつ接地母線を備えること。接地母線
は,(1)に規定する設備の接地端子に確実に接続すること。
4. 性能
4.1 人体支持部の機械的強度 成人を対象とする治療台の人体支持部は135kgの体重を加えたとき,そ
の動作に異常があってはならない。
4.2 電撃防止
(1) 装置及び装置を構成する各単位機器並びにそれらの部品の人が触れるおそれがある導電性部分(以下,
接触可能導電性部分という。)から人体を経て大地又は他の接触可能導電性部分へ流れる電流(以下,
外装漏れ電流という。)は確実に接地した状態で0.1mA以下でなければならない。
(2) 接触可能導電性部分とそれぞれの装置の接地端子との間の電気抵抗は,0.1 坎 下であり,かつ,接触
可能導電性部分と設備の接地端子に接続する接地線の端末との間の電気抵抗は,0.2 坎 下でなければ
ならない。ただし,使用時に着脱する部分についてはこの規定を適用せず,(1)の外装漏れ電流に関す
る規定だけを適用する。
4.3 電気回路の耐電圧 回路の最高電位差Uに対する試験電圧は表1のとおりとし,各部の絶縁は表1
に示す試験電圧に1分間耐えなければならない。
なお,試験電圧の波形及び周波数は,使用時に加えられるものと等しくする。
表1 回路の最高電位差に対する試験電圧
単位 V
回路の最高電位差 (U)電源一次回路 入出力回路の つまみの銘板
と接地端子間 異極間 など(1)
50<U≦150 1 000 1 000 1 000
150<U≦250 1 500 1 500 1 500
注(1)つまみ,握り,ハンドルのようなものに接着した金属薄板とその軸又
は支持具との間の試験電圧を示す。ただし,どのような場合にも軸
又は支持具が確実に接地されている場合は除く。
4.4 絶縁抵抗 装置を構成する各単位機器の電源一次回路とそれぞれの機器の接地端子との間の絶縁抵
抗は,2M 坎 下でなければならない。
4.5 放射線防護 装置は,放射線防護のために次の性能を備えなければならない。

――――― [JIS Z 4608 pdf 2] ―――――

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Z 4608-1993
(1) 非照射時の漏れ線量率 非照射時において定格の線源量を収容した照射容器からの漏れ線量率は,線
源から1mの距離におけるあらゆる点で5.15×10-7C/kg・h以下であること。
(2) 可動絞りからの漏れ線量率 装置には可動絞りを備え,その遮へい能は可動絞りを透過した漏れ線量
率が,線源から同一距離における利用線すい中心軸上の最大照射線量率の2%を超えないこと。
(3) 最大利用線すいの外側の漏れ線量率 照射時における照射容器からの漏れ線量率は,次の各項を満足
しなければならない。
(a) アイソセンタを中心とし,利用線すい中心軸に直交する半径2mの平面上にあり,かつ,最大利用
線すい領域外側の任意の点の漏れ線量率は,アイソセンタにおける最大照射線量率の0.2%を超えて
はならず,その平均値は,0.1%を超えないこと。
なお,ここに規定する範囲を取扱説明書などの附属文書に記載すること。
(b) (a)に規定した領域以外における線源から1mの距離での漏れ線量率は,線源から同一距離における
利用線すい中心軸上の最大照射線量率の0.5%を超えないこと。
(4) 対向遮へい板からの漏れ線量率 対向遮へい板を備える装置にあっては,その遮へい能は対向遮へい
板を透過した漏れ線量率が線源から同一距離における利用線すい中心軸上の最大照射線量率の0.5%
を超えないこと。
また,その遮へい範囲又は大きさを取扱説明書などの附属文書に記載すること。
4.6 接触安全装置 装置には,可動絞りなどで患者を圧迫する危険を防止するための安全装置を備えな
ければならない。
4.7 照射の停電時自動閉鎖 装置には,停電の場合自動的に非照射状態に戻る機構を備えなければなら
ない。
また,制御器を再操作するまでは非照射状態を維持しなければならない。
5. 構造
5.1 装置の主な動きの呼称 図1に示す装置の可動部分は,表2に示すように呼称する。
図1

――――― [JIS Z 4608 pdf 3] ―――――

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Z 4608-1993
表2 装置の可動部分の動きの呼称
軸又は方向 動きの呼称 軸又は方向 動きの呼称
1 架台回転 6 治療台天板回転
2 照射容器回転 7 治療台天板上下動
3 照射容器前後回転 8 治療台天板左右動
4 絞り回転 9 治療台天板前後動
5 治療台アイソセントリック回転
5.2 目盛の表示
5.2.1 回転目盛の表示 回転目盛の表示は,次の各項による。
(1) 回転目盛は度単位の正数を用い,······358°, 359°, 0°, 1°, 2°, ······のように表すものとする。
(2) 架台回転,照射容器回転,治療台アイソセントリック回転及び治療台天板回転の目盛は,次のすべて
を満足する場合に0°を指示するように目盛ること。
(a) 上記の回転軸がすべて同一平面内にある。
(b) 利用線すい中心軸が垂直下向きである。
(c) 治療台天板前後動が架台回転軸に平行である。
(d) 治療台天板回転軸が架台から最も離れた位置にある。
(3) 照射容器前後回転の目盛は,架台回転角及び照射容器回転角がそれぞれ0°で,かつ,利用線すい中
心軸が垂直下向きのとき0°を指示するように目盛ること。
(4) 絞り回転の目盛は,絞りのどちらかの絞りブロックの端面が架台回転軸に平行であり,くさびフィル
タの薄い端面が架台側にあるとき0°を指示するように目盛ること。
(5) 架台回転,絞り回転及び治療台アイソセントリック回転の目盛は,それぞれアイソセンタから見て時
計方向に回転させたとき,目盛の読みが増加するように目盛ること。
(6) 照射容器回転の目盛は,架台回転角と同一角度に設定したとき,利用線すい中心軸が垂直下向きにな
るように目盛ること。
(7) 治療台天板回転の目盛は,治療台アイソセントリック回転角と同一角度に設定したとき,治療台天板
前後動が架台回転軸と平行になるように目盛ること。
なお,治療台天板回転軸が治療台アイソセントリック回転軸と同一位置にある装置にあっては,そ
の回転を治療台アイソセントリック回転とみなして目盛ること。
(8) 照射容器前後回転の目盛は,利用線すいが架台から遠ざかる方向に移動させたとき,目盛の読みが増
加するように目盛ること。
5.2.2 直線目盛の表示 直線目盛の表示は,次による。
(1) 直線目盛は5mm又はそれ以下の間隔の補助目盛を付けて,cm単位で目盛ること。
また,表示を正確にするために正の整数を用い,次の例に示すように表すものとする。
例 ······, 997, 998, 999, 0, 1, 2, 3, ······cm
(2) 治療台の直線運動の目盛は,次の場合0とすること。
(a) 天板上下動に関しては,天板表面がアイソセンタ高さにあるとき。
(b) 天板前後動に関しては,天板が架台から最も離れたとき。
(c) 天板左右動に関しては,天板中心線が架台回転軸に一致するとき。
(3) 治療台の直線運動の目盛は,次の場合に増加するように目盛ること。
(a) 天板上下動に関しては,天板を下方向へ移動させたとき。

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Z 4608-1993
(b) 天板前後動に関しては,治療台アイソセントリック回転及び天板回転をともに0°にして,天板を
架台方向へ移動させたとき。
(c) 天板左右動に関しては,治療台アイソセントリック回転及び天板回転をともに0°にして,架台に
面して天板を右方向へ移動させたとき。
5.3 電源導線の公称断面積及び電源端子 電源導線には表3に示す公称断面積以上の銅線を使用し,装
置の電源端子は,これら導線を確実に接続できる形状,寸法とする。
表3 電源導線の公称断面積
単位 mm2Cu
装置の定格電流 (I) 公称断面積 装置の定格電流 (I) 公称断面積
I≦10 1.25 16<I≦25 3.5
10<I≦16 2.0 25<I≦32 5.5
5.4 接地端子及び接地線 装置の接地端子は電源端子の寸法以上とし,電源端子の近傍に設けるものと
する。
また,接地線の断面積は,4.2(2)の規定を満足するとともに,電源回路に接地電位の導体との短絡事故が
生じた場合に流れる電流によって,接地線が溶断するおそれがない寸法とする。
なお,接地線にはその全長にわたり緑/黄の絶縁被覆した電線を用いるものとする。
5.5 差込接続器 差込みを誤ったとき,危険を生じるおそれがある場合には,互換性のない接続器を使
用しなければならない。
5.6 外装及び保護カバー 外装及び保護カバーは,振動などによって外れないように,ねじに回り止め
を施すなどの方法で固定し,次の構造とする。
(1) 操作上又は機能上必要な場合に限り,外装に開口を設けてもよい。ただし,操作者に電気ショックを
与えるおそれがないような位置及び寸法にすること。
(2) 電源を開路しても電荷が残留したままになる部分は,外装のほかにその部分に工具を用いなければ取
り外すことのできない保護カバーを設け,この部分にその旨を表示すること。
(3) 電気ショックを防止するための外装及び保護カバーは,工具を用いなければ開いたり取り外したりで
きない構造とすること。ただし,外装又は保護カバーを開いたりしたとき,接触可能部分の電圧が自
動的に直流50V,交流24V,又は残留エネルギーが2mJ以下になる場合には,工具を使用せずに取外
しができてもよい。
5.7 ヒューズ及び配線用遮断器 ヒューズホルダ及び配線用遮断器又はその近傍に,その定格を表示し
なければならない。
5.8 表面・角・縁 表面,角及び縁の仕上げは,人を傷つけるおそれがないように,滑らかに又は丸み
があるように仕上げるものとする。
5.9 停電時の危険防止 停電時におけるブレーキ作用又はブレーキ作用の解除によって,患者又は操作
者に危険な状態を与えるおそれがない構造としなければならない。
また,ON,OFFスイッチは停電後送電が再開されても危険な状態を生じない回路にだけ使用し,危険
を生じるおそれがある回路には,デッドマン形(2)又は停電時に自動的に開路する自己保持形開閉回路を使
用しなければならない。
注(2) デッドマン形の構造とは,開閉器に人が力を加えている間だけその回路を閉路状態に保ち,人
がその力を取り去れば直ちに回路を開放する開閉器又は開閉回路の構造をいう。
5.10 放射線防護 装置には,放射線防護のために次の規定に適合する処置を講じなければならない。

――――― [JIS Z 4608 pdf 5] ―――――

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JIS Z 4608:1993の国際規格 ICS 分類一覧

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