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Z 4752-2-1 : 2005
4.2.2 センシトメータ(感光計) 適切な光学くさびをもつ感光計でコントロールフィルムを露光すべき
である。光出力は±2 %の安定性であることが望ましい。センシトメータは,現像したコントロールスト
リップの光学濃度が少なくとも次のレベルになるよう露光できることが望ましい。
a) ベース込みかぶり濃度を加えて,0.81.2の範囲
b) ベース込みかぶり濃度を加えて,1.82.2の範囲
現像されたコントロールストリップのベース込みかぶり濃度を測定できるように,コントロールストリ
ップにセンシトメータで露光されない部分を残すべきである。
一連のステップを含む光学くさびによって異なるフィルムのタイプによる感度の差を考慮できるように
なっている。
4.2.3 濃度計 反復測定精度が,±0.02である濃度計で光学濃度を測定する。
4.2.4 温度計 処理液の温度を,金属棒温度計又はディジタル温度計で±0.1 ℃以内の正確さで測定す
る。
ガラス水銀温度計は使用すべきではない。
4.3 フィルム現像機
: 清掃,保守及び管理日誌 あらゆる不変性試験に先だって,次のことを確認する。 − フィルム現像機が,X線感材,フィルム現像機及び化学薬品の附属文書中の指示に従って設定されている。
− 最適現像液温度が決定されているか(附属書E参照),又はX線感材の附属文書で与えられて分か
っている。
− フィルム現像機が,X線感材,フィルム現像機及び化学薬品の附属文書中の指示に従って保全され
ている。
フィルム現像機ごとの管理日誌は,次のことを記録するのに不可欠である。
− 保守活動実施日
− 処理液の交換日
− 新補充液の追加日
− フィルム現像機の性能に関係する何らかのほかの変更が行われた日。
4.4 暗室安全光条件
この規格による不変性試験の間に,X線感材又は写真感材が試験に先立って開封
され取り扱われるならば,暗室条件とフイルム保管条件が満足すべき状態にあることを保証する。そして
もし必要ならば,JIS Z 4752-2-3による不変性試験を行っておく。
5. 試験手順
5.1 フィルム現像機の性能の不変性の決定
5.1.1 方法
a) 次のことを保証すべきである
− フィルム現像機に対し,通常の保守が行われている。
− その性能が満足すべき状態にある(附属書E参照)。
b) フィルム現像機の現像液が選択された最適温度に設定されている。
c) フィルム現像機の附属文書で推奨する手順に従って立ち上げる。また,溶液の温度が安定するまで30
分間必要である。
d) 溶液及び水洗水の温度を確認する。可能ならば,補充量・水洗水の流量率,及び乾燥温度も測定する。
必要ならばこれらの温度及び流量率を調整し,安定するまで待つ。
――――― [JIS Z 4752-2-1 pdf 6] ―――――
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e) センシトメータを用い,26枚の一連のコントロールストリップを露光する。この場合,両面乳剤フ
ィルムの片面露光でもよい。
f) コントロールストリップは,露光してから少なくとも30分後以降で4時間以内に現像する。ただし,
露光が常に一定の時間に現像処理をすることを取決めしていればこの限りでない。光学くさびパター
ンの最も露光されていない端が先端であるようにコントロールストリップを現像処理する。
常にフィルム現像機の挿入口のいつも同じ側にコントロールストリップを流す。
g) 各コントロールストリップの3領域の光学濃度を測定する(4.2.2参照)。
h) 各不変性パラメータについて,6枚の画像で測定された光学濃度の平均値を決定する。
最初の不変性試験では,これらの3平均値がベース込みかぶり濃度,感度指数及び階調度指数の基
礎値になる。
5.1.2 データ評価 その後の不変性試験で決定された,不変性パラメータの平均値は,5.1.1の手順h) で
決定された基礎値と比較される。
各フィルム現像機専用の管理図を用いると,比較が容易である。この管理図では不変性パラメータを時
間の関数としてプロットする。管理図の一例を図2に示す。これは基礎値と許容限界値も示したものであ
る。
試験結果及び条件は,図2及び附属書Bに示すような所定の書式にすべきである。
5.1.3 設定基準 不変性パラメータの変動が次の限界値内にあるならば,フィルム現像機の性能は十分安
定している。
a) ベース込みかぶり濃度が,基礎値の±0.05以内にある。
b) 感度指数及び階調度指数が,基礎値の±0.15以内でなければならない。また,基礎値の±0.10以内に
あることが望ましい。
5.1.4 対策 もし,不変性パラメータが,5.1.3の設定基準外にあるなら,不変性試験を繰り返すべきで
ある。
もし,不変性パラメータが,それでも限界外にあるとき,又は最近3回の不変性試験の結果の値が一貫
して減少又は増加傾向を示すときは,6. に記述したような適切な処置を取るべきである。
5.1.5 不変性試験の頻度
a) フィルム現像機の使用頻度が多い場合には,同じ時間に1日1回。
b) フィルム現像機が24時間以上使用されなかった場合には,使用する前。
c) 現像液を交換するごと。
d) フィルム現像機を修理又は点検した後。
5.2 コントロールストリップの一貫性
現在使用している製造番号のコントロールストリップがなくな
ろうとしているときは,新しい製造番号のコントロールストリップに次の手順で交換すべきである。
a) 5.1.1の方法で,それらのコントロールストリップの最低3枚と,取り替えようとする製造番号のコン
トロールストリップ最低3枚を同時に露光させる。
b) 5.1.1の方法で,これらのコントロールストリップを現像し,評価する。
c) 二組の製造番号(現在使用のもの及び今後使用するもの。)のコントロールストリップでの不変性パラ
メータの平均値を比較する。
これらの平均値の相違を用いて,不変性パラメータに関する新しい基準値を設定すべきである。
d) 不変性パラメータの一つでも,その相違が5.1.3に規定する限界値を超えているなら,フィルム特性が
変化した理由を調査すべきである。この調査はこの規定の適用範囲外である。
――――― [JIS Z 4752-2-1 pdf 7] ―――――
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6. とるべき処置
5.1.2による管理図及び附属書Bによる試験結果の記録は,不変性パラメータの経時的
変化を示すことができ,また5.1.3に規定する設定基準を逸脱するいろいろな傾向が分かる。
このような傾向が生じたときは,現像条件の質の低下を防ぐために次の点検を行い是正処置をとるべき
である。
a) 現像液の温度を測定する。
b) 補充量を測定する。
c) 製造番号,形式名及びサイズが変わっていないかどうか,現在現像処理しているX線感材を点検する。
d) 補充液が正しく用意されているかを点検する。
e) 線部門で現在使用中のコントロールストリップ及びX線感材の有効期限を点検する。
f) 水洗水の流量を測定する。
g) 水洗水の温度を測定する。
h) 再循環システムの動作を点検する。
i) 現像用フィルタを検査する。
j) もし必要なら,現在使用している化学薬品の有効期限を点検する。
k) 定められた日常保全計画が正しく履行されていたかどうかの確認のために,フィルム現像機の管理日
誌を点検する。
l) 不変性から逸脱する直前に行った保守及び点検作業を確認するために管理日誌を点検する。このこと
は原因発見の手がかりになるかもしれない。
m) 現像処理時間を点検する。
もし,これらのいずれかの点検によって現像機の性能での逸脱の原因が得られたときは,適切な対策を
とるべきである。さらに2枚のコントロールストリップを用いて対策の効果について評価すべきである。
もし,これらの対策によっても,5.1.3に規定する限界値の中に入るようにフィルム現像機の性能が回復し
なかった場合には,すべての現像液及び補充液を入れ替えて,附属書Eに記述されている手順に従ってフ
ィルム現像機を新たに初期設定する。
発見されたすべての故障,取られた処置,及びこの処置によるフィルム現像機の不変性パラメータへの
影響のすべてを管理日誌に保管すべきである(附属書Eも参照)。
7. 適合証明書
試験報告書の表題は,次のようにすべきである。
JIS Z 4752-2-1によるフィルム現像機の不変性試験報告書
――――― [JIS Z 4752-2-1 pdf 8] ―――――
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図 1 現像温度に対する感度指数,階調度指数及びベース込みかぶり
濃度の変化量(最適な手順による)
――――― [JIS Z 4752-2-1 pdf 9] ―――――
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Z 4752-2-1 : 2005
図 2 時間関数としてのベース込みかぶり濃度,感度指数及び
階調度指数を表示した管理図の例
――――― [JIS Z 4752-2-1 pdf 10] ―――――
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JIS Z 4752-2-1:2005の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61223-2-1:1993(MOD)
JIS Z 4752-2-1:2005の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 4752-2-1:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JIST0601-1:2017
- 医用電気機器―第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項
- JISZ4005:2012
- 医用放射線機器―定義した用語
- JISZ4752-1:2001
- 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第1部:総則
- JISZ4752-2-3:2005
- 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第2-3部:不変性試験―暗室安全光条件
- JISZ4905:2005
- 写真―医用撮影用カセッテ・増感紙・フィルム―寸法及び仕様
- JISZ4918:2009
- シャウカステン