JIS Z 4752-3-5:2021 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第3-5部:受入試験及び不変性試験―X線CT装置 | ページ 2

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Z 4752-3-5 : 2021 (IEC 61223-3-5 : 2019)
(N×T) Ref : 20 mmのN×T又は20 mmを超えないうちで最も
大きなN×T
DRef(z) : スライス面に対して垂直な線zに沿った単一アキ
シャルスキャンの代表的な線量プロファイル。線
量は空気に対する吸収線量として表し,(N×T) Ref
に対するPMMA製の線量測定用ファントム中で
測定する(JIS Z 4751-2-44:2018の203.108参照)。
CTDIfree air, N×T : 特定のN×Tに対するCTDIfree air(JIS Z
4751-2-44:2018の201.3.215参照)
CTDIfree air, Ref : (N×T) Rrefに対するCTDIfree air(JIS Z
4751-2-44:2018の201.3.215参照)
N : X線源の単一アキシャルスキャンで生成されるス
ライスの数
T : 公称スライス厚
注記1 線量は,空気中での吸収線量とするが,実際はPMMA製の線量測定用ファントム内の空気
に対する吸収線量であり,空気カーマの測定によって,よく近似する。
注記2 この定義では,線量プロファイルの中心はz=0である。
注記3 単一のアキシャルスキャンは,通常,X線源が360°回転している。
注記4 z軸焦点移動制御(フライングフォーカルスポット)を採用するCT装置のようにスライス
が重なる場合,積分の分母は,重なったスライスのz軸に沿った合計を公称幅として置き換
える必要がある。例えば,重なりの割合が50 %の場合,分母は0.5×N×Tに置き換える。
注記5 通常,z軸が回転軸である。
注記6 説明はJIS Z 4751-2-44:2018の附属書CCを参照する。
[JIS Z 4751-2-44:2018の定義201.3.203変更(注記6を削除し,注記7を注記6へ番号変更)]
3.5
CT線量指数FREE-IN-AIR,CTDIfree air(COMPUTED TOMOGRAPHY DOSE INDEX FREE-IN-AIR,
CTDIfree air)
アイソセンタ(回転中心)を通り,スライス面に対して垂直な線(z)に沿った単一アキシャルスキャン
の代表的な線量プロファイルを積分した値を,単一スキャンで生成されるスライスの数Nと公称スライス
厚Tとの積で,除したもの。
L
+/2
D() dz
CTDIfree air =
L/2N T
ここに, D(z) : スライス面に対して垂直な線zに沿った単一アキシ
ャルスキャンの代表的な線量プロファイル。線量は
空気に対する吸収線量として表し,ファントム及び
患者支持器(天板)を用いないで測定する。
N : X線源が1回転して生成されるスライスの数
T : 公称スライス厚
L : (N×T)+40 mmであるが,少なくとも100 mm以上[(N
×T)+40 mm又は100 mm以上のいずれか大きい方]
注記1 この定義では,線量プロファイルの中心はz=0としている。
注記2 z軸焦点移動制御(フライングフォーカルスポット)を採用するCT装置のようにスライス
が重なる場合,積分の分母は,重なったスライスのz軸に沿った合計を公称幅として置き換
える必要がある。例えば,重なりの割合が50 %の場合,分母は0.5×N×Tに置き換える。
注記3 一般的に,長さL又はそれ以上の放射線検出器を用いている。JIS Z 4751-2-44:2018の附属書

――――― [JIS Z 4752-3-5 pdf 6] ―――――

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Z 4752-3-5 : 2021 (IEC 61223-3-5 : 2019)
DDに代わりの測定方法の例を示している。
(JIS Z 4751-2-44:2018の定義201.3.215)
3.6
CT値(CT NUMBER)
CT画像の各画素に関連する平均X線減弱を表すために用いる数値。
注記1 CT値は,通常,ハンスフィールドユニット(HU)で表される。減弱の測定値は,国際ハン
スフィールドスケールを用いた,次の式によってCT値に変換される。

物質 水
CT値= 1 000

ここに, μ : 線減弱係数
注記2 CT値は,水の値を0,及び空気の値を−1 000として定義する(μairは,0とする)。
3.7
CTピッチ係数(CT PITCH FACTOR)
ヘリカルスキャンにおいて,X線源の1回転当たりのz軸に沿った患者支持器(天板)の移動量Δdを,
公称スライス厚T及びスライス数Nの積で除した値。
Δd
CTピッチ係数
NT
ここに, Δd : X線源の1回転当たりのz軸に沿った患者支持器(天
板)の移動量
T : 公称スライス厚
N : X線源の単一アキシャルスキャンで生成されるスラ
イスの数
注記1 CTピッチ係数は,ヘリカルスキャンに関連するが,その定義はアキシャルスキャンに対し
て定義したパラメータN×Tを用いる。CTピッチ係数の定義では,アキシャルスキャンのパ
ラメータN×Tは,CTピッチ係数を評価するヘリカルスキャンのN×TにおけるX線ビーム
制限幅及び有効な検出器の構成のいずれかに相当するとみなす。
注記2 z軸焦点移動制御(フライングフォーカルスポット)を採用するCT装置のようにスライス
が重なる場合,積分の分母は,重なるスライスのz軸に沿った合計を公称幅として置き換え
る必要がある。例えば,重なりの割合が50 %の場合,分母は0.5×N×Tで置き換える。
注記3 Δdが照射中に時間経過とともに変化する場合は,CTピッチ係数は時間の関数である。
注記4 この規格では,“ヘリカル”を用いたが,“スパイラル”と同義語である。
[JIS Z 4751-2-44:2018の定義201.3.204変更(注記2は,新しい注記に置き換えた。)]
3.8
CT装置(CT SCANNER)
異なる角度で得られたX線透過データの再構成によって,体の断面画像を作る診断用X線装置。装置は
一般的に,信号分析,表示装置,患者支持器,支持部品及び附属品を含む。
注記1 JIS Z 4751-2-44:2018の適用範囲は,一つ以上のX線源及び検出器に共通のドーナツ形状をし
た保護カバーとしての外装によって特徴付けられた,頭部及び体幹部両方に対して使用する
ことを意図したCT装置に限定している。
注記2 二次的な画像処理は,JIS Z 4751-2-44:2018には含まない。
(JIS Z 4751-2-44:2018の定義201.3.201)

――――― [JIS Z 4752-3-5 pdf 7] ―――――

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Z 4752-3-5 : 2021 (IEC 61223-3-5 : 2019)
3.9
線量プロファイル(DOSE PROFILE)
線に沿った位置の関数としての線量表示。
(JIS Z 4751-2-44:2018の定義201.3.205)
3.10
半値幅[FULL WIDTH AT HALF-MAXIMUM(FWHM)]
曲線の最大値の1/2になる曲線の2点間における横軸に平行な幅。
3.11
画像表示デバイス(IMAGE DISPLAY DEVICE)
画像表示デバイスシステムからの入力信号を画像で表示する装置。
3.12
低コントラスト分解能(LOW CONTRAST RESOLUTION)
均一なバックグラウンドから既知のコントラストレベル及び指定の形状が個別に識別できる最小サイズ。
3.13
主要な保守作業(MAJOR SERVICE ACTION)
放射線出力,画質,又は患者位置決めに著しい影響を及ぼす可能性があり,かつ,附属文書に記載され
た受入試験を要求する保守作業。
3.14
平均CT値(MEAN CT NUMBER)
限定された関心領域内の全ての画素のCT値の平均値。
3.15
ノイズ(NOISE)
均一な物質の限定された領域における平均CT値からの,各画素のCT値の変動。
注記 ノイズの大きさは,関心領域における均一物質のCT値の標準偏差で示す。
3.16
公称スライス厚(NOMINAL TOMOGRAPHIC SECTION THICKNESS)
CT装置において,制御盤上に表示され,選択されるスライス厚。
注記 再構成スライス厚は,公称スライス厚と一致している場合も一致していない場合もある。
[JIS Z 4751-2-44:2018の定義201.3.206変更(注記変更)]
3.17
再構成スライス厚(RECONSTRUCTIONED SECTION THICKNESS)
再構成画像の感度プロファイルの半値幅。
3.18
関心領域[REGION OF INTEREST(ROI)]
そのときにおいて,特別な関心のある定義された形状及び寸法で画像上に位置決めされた部分。
3.19
感度プロファイル(SENSITIVITY PROFILE)
スライス面に垂直な線に沿った位置の関数としてのCT装置の相対的応答。
(JIS Z 4751-2-44:2018の定義201.3.207)

――――― [JIS Z 4752-3-5 pdf 8] ―――――

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Z 4752-3-5 : 2021 (IEC 61223-3-5 : 2019)
3.20
空間分解能(SPATIAL RESOLUTION)
物体とその周辺との減弱の差がノイズに比して大きいとき,隣接する物体を空間的に解像
する能力。
注記1 通常,数百ハンスフィールドユニット(HU)のCT値の差を生じる物体と,その周辺との間
の減弱係数の差は,十分大きいとされている。
注記2 空間分解能は,“高コントラスト解像度”としても知られており,変調伝達関数(MTF)と
して最もよく記載されている。
3.21
スライス面(TOMOGRAPHIC PLANE)
z軸方向のX線照射野の中心において,回転軸に直交する幾何学的面(図1参照)。
図1−座標系
[JIS Z 4751-2-44:2018の定義201.3.208変更(定義内に図1を追加)]
3.22
スライス(TOMOGRAPHIC SECTION)
一列の検出器を装備したCT装置においては,1回のアキシャルスキャンで収集されるX線透過データ
の体積。z軸に沿った多列検出器を装備したCT装置においては,一つの収集列(選択された検出素子の
集団)の体積。
(JIS Z 4751-2-44:2018の定義201.3.209)
3.23
スライス厚(TOMOGRAPHIC SECTION THICKNESS)

――――― [JIS Z 4752-3-5 pdf 9] ―――――

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Z 4752-3-5 : 2021 (IEC 61223-3-5 : 2019)
スライス面のアイソセンタ(回転中心)でとられた感度プロファイルの半値幅。
(JIS Z 4751-2-44:2018の定義201.3.210)
3.24
均一性(UNIFORMITY)
スキャン領域内の均一な物質の,画像のCT値の均一性。
3.25
ボリュームCTDIw,CTDIvol(VOLUME CTDIw,CTDIvol)
次のように定義する。
注記1 プレビュー画像に関連するCTDIvolの評価の説明は,JIS Z 4751-2-44:2018の附属書BB参照。
a) アキシャルスキャンの場合
NT
CTDIvol CTDIw
Δd
ここに, Δd : 連続するスキャン間のz軸に沿った患者支持器(天
板)の移動量
N : X線源の単一アキシャルスキャンで生成されるスラ
イスの数
T : 公称スライス厚
注記2 選択されたCT作動条件において,臨床に使用されるスキャン距離に関係なく,ボリューム
CTDIw(CTDIvol)は,z軸に沿って積分した100 mmの範囲を基準とした線量指標である。
アキシャルスキャンにおいては,CTDIvolはファントムの中央部における断面領域×Δdに等
しい体積における断面の平均線量である。
注記3 アキシャルスキャンにおいて,患者支持器(天板)の総移動量がN×Tに比べて非常に短い
場合は,ファントムの中央部における断面領域×Δdに等しい体積における断面の実際の平均
線量と比べて定義したCTDIvolを過大評価している。
b) ヘリカルスキャンの場合
CTDIw
CTDIvol ピッチ係数
CT
注記4 Δd又はN×Tが照射中に変化する場合は,CTピッチ係数は時間の関数である。
注記5 選択されたCT作動条件において,臨床に使用されるスキャン距離に関係なく,ボリューム
CTDIw(CTDIvol)は,z軸に沿って積分した100 mmの範囲を基準とした線量指標である。
ヘリカルスキャンにおいては,CTDIvolは100 mmスキャン長の中心における平均線量である。
注記6 ヘリカルスキャンにおいて,少ない回転数と1回転当たりの患者支持器(天板)の移動量と
の積がN×Tに比べて非常に小さい場合は,実際の100 mmスキャン長の中心における平均線
量と比べて定義したCTDIvolを過大評価している。
c) 患者支持器(天板)の移動がないスキャンの場合
CTDIvol nCTDIw
ここに, n : 事前にプログラムされた回転数の最大値。
注記7 c)は,例えばIVR(インターベンショナルラジオロジーの手技,interventional procedure)中
のように,患者支持器(天板)を手動で動作する場合も含む。
注記8 患者支持器(天板)の移動がないスキャンで,かつ,患者支持器(天板)を手動で移動する
場合は,この定義では,隣接するスライスからの推定する散乱線が混入するので,線量の過

――――― [JIS Z 4752-3-5 pdf 10] ―――――

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JIS Z 4752-3-5:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61223-3-5:2019(IDT)

JIS Z 4752-3-5:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4752-3-5:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称