JIS Z 8105:2000 色に関する用語

JIS Z 8105:2000 規格概要

この規格 Z8105は、色に関する用語及び,その定義について規定。

JISZ8105 規格全文情報

規格番号
JIS Z8105 
規格名称
色に関する用語
規格名称英語訳
Glossary of colour terms
制定年月日
1961年2月1日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.040.17, 17.180.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1961-02-01 制定日, 1964-02-01 確認日, 1964-12-01 改正日, 1968-01-01 確認日, 1971-07-01 確認日, 1976-03-01 確認日, 1979-03-01 確認日, 1982-07-01 改正日, 1988-02-01 確認日, 1993-05-01 確認日, 2000-05-20 改正日, 2005-03-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS Z 8105:2000 PDF [33]
Z 8105 : 2000

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS Z 8105 : 1982は改正され,この規格に置き換えられる。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS Z 8105 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 8105 : 2000

色に関する用語

Glossary of colour terms

序文 この規格は,1987年に第1版として発行されたIEC 60050-845, International Electrotechnical Vocabulary,
Chapter845 : Lightingを基に作成されたJIS Z 8113の対応する部分を引用し,JIS Z 8113に規定されていな
い規定項目を追加し,作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格でJIS Z 8113及びIEC 60050-845から引用した用語には,対応する用語番号を参考に示し
た。
1. 適用範囲 この規格は,色に関する主な用語(以下,用語という。)及び,その定義について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。引用規格は,その最新版を適用する。
JIS Z 8113 照明用語
3. 分類 この規格において用語を次のように分類する。
a) 主に測光及び材料の光学特性に関する用語
b) 主に測色に関する用語
c) 主に視覚に関する用語
4. 用語及び定義 用語及び定義は,次による。
備考1. 二つ以上の用語を並べた場合は,その順位によって優先使用する。
2. 用語につけた括弧の用い方は,次による。
なお,定義欄に出てくる用語に付けた括弧の用い方も,これを準用する。
a) ( )内の部分は,省いてもよい。
b) ( )内の漢字は,常用漢字にないため仮名書きにした用字について,意味が分かりにく
いときに元の漢字を示す。
c) [ ]内の部分は,説明又は注記若しくは単位を示す。
3. 読みにくい用語は,その読み方を( )内に示す。
4. 参考のためにIEC 60050-845用語番号及びJIS Z 8113用語番号を示す。ここで,括弧の用い
方は,次による。
a) ( )内の番号は,JIS Z 8113用語番号を示す。
b) ( )内のIEC 60050-845用語番号は,定義中の注に示された用語の引用であることを示

――――― [JIS Z 8105 pdf 2] ―――――

2
Z 8105 : 2000
す。
5. 参考のために対応外国語を示す。英語と米語に区別がある場合はそれを示すが,英語colour
と米語colorについては,colo (u) と略記する。ここで,括弧の用い方は,次による。
a) ( )内の部分は,省いてもよい。
b) [ ]内の部分は,説明又は注記を示す。
なお,該当する外国語のないものは,空欄とする。
a) 主に測光及び材料の光学特性に関する用語
番号 用語 定義 参考
IEC 60050 対応外国語
-845番号
(JIS Z 8113
番号)
1001 光(ひかり) 1. 知覚(的)光 01-06 light ;

(pdf 一覧ページ番号 )

                              視覚系に特有な知覚及び感覚の普遍的で本質的        (perceived)   ight
な属性。 [02-17]
2. 可視放射 [01-03] visible radiation

(pdf 一覧ページ番号 )

                              人の目に入って,直接に,視感覚を起こすこと
ができる光学放射。
備考 日本語の用語では,光という語を修飾語とし
て用いる場合には,可視放射以外に紫外放
射,赤外放射を含む広い波長範囲の光学放射
を表すことがある。
1002 分光密度 波長 心とする微小波長幅内に含まれる放射量Xe
01-17 spectral
の,単位波長幅当たりの割合。 (01018) concentration [of
dXe a radiant,
量記号 : Xe=
d luminous or
単位 : 毎メートル [m-1] (量Xeの単位) photon quantity X
備考 波長の代わりに周波数 いることがあ (
る。
dXe
この場合,量記号 : Xe=
d
単位 : 毎ヘルツ [Hz-1] (量Xeの単位)
参考1. 1002及び1003に対する外国語は,IECでは
同義語として扱い,その備考1.にspectral
distributionは単一の波長ではなく,広い被
波長範囲の関数を扱うとき,好んで用いら
れると記している。
2. 1002,1003及び1004は,IECでは放射量
に限らず,測光量又は光子量についても適
用できるように定義している。
1003 分光分布 分光密度Xe, 長 歛 布。 01-17 spectral distribution
量記号 : Xe, 寿 dXe ( 一 (01019) [of a radiant,
単位 : 分光密度Xe, luminous or
備考 波長の代わりに周波数 いることがあ photon quantity X
る。 (
この場合,
量記号 : Xe,
単位 : 分光密度Xe,
参考 1002の参考1.及び2.参照。

――――― [JIS Z 8105 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
Z 8105 : 2000
番号 用語 定義 参考
IEC 60050 対応外国語
-845番号
(JIS Z 8113
番号)
1004 相対分光分布 01-18
ある値を基準にとって,分光分布を相対的に表したも relative spectral

(pdf 一覧ページ番号 )

                         の。基準値としては,分光分布の最大値,特定の波長         distribution [of a
における値,分光分布から求めた測光量の値などを用 radiant, luminous
いる。 or photon
量記号 : S ( quantity X (
単位 : 1(無次元量)(最大値などで基準化した
とき),ワット毎メートル毎ルーメン [W・
m-1・lm-1] (測光量の値で基準化したとき)
参考 1002の参考2.参照。
1005 分光視感効率, 特定の測光条件の下で,波長 а 長 01-22 spectral luminous
比視感度 (01024)
とが同じ強さの光感覚(明るさ感覚)を生じる場合に efficiency [of a
おける,波長 滿 波長 歛 monochromatic
比。通常, 化させたときの最大値が1になるよう radiation of
に基準化する。 wavelength (
備考 特に断らない限り,1006に規定した値をい
う。
量記号 : V ( 明所視の場合)
V' ( 暗所視の場合)
1006 (CIE) 標準分光視感 (01025)
標準的な分光視感効率又は比視感度として,CIEにお spectral luminous
効率, いて合意された値。明所視における標準分光視感効率 efficiency [for
(CIE) 標準比視感度又は標準比視感度と暗所視における標準分光視感効率 the CIE standard
又は標準比視感度との2種類がある。 photometric
量記号 : V ( 明所視の場合) observer]
V' ( 暗所視の場合)
備考1. CIEでは,波長360nmから830nmまでの範
囲の1nmおきの波長における明所視の標
準分光視感効率を,1970年に定めた。これ
は1924年に定めた標準分光視感効率V (
が滑らかな関数になるように補間と補外
を行った結果として得られたものであり,
CIPM(国際法定度量衡委員会)も1972年
にこれを承認した。
標準分光視感効率としては,この新しい
値を用いることが望ましいが,計量単位令
に従っても測光値の値には実用上の差を
生じない。
2. 明所視に対するCIE標準分光視感効率V 01-23 CIE standard
( は暗所視に対するCIE標準分光視
(01026) photometric
感効率V' ( ‰歔 致する相対分光応答度 obserber
をもち,光束の定義の前提になっている加
法則に従う理想の観測者を (CIE) 測光標
準観測者と呼ぶ。

――――― [JIS Z 8105 pdf 4] ―――――

4
Z 8105 : 2000
番号 用語 定義 参考
IEC 60050 対応外国語
-845番号
(JIS Z 8113
番号)
1007 輝度 01-35
発光面上,受光面上又は放射の伝ぱん路の断面上にお luminance (in a
いて,次式によって定義される量。 [01047] given direction,
L=d 一 攀 燿攀圀 at a given point
ここで,d 囿 与えられた方向を含む立体角d of a real or
内を伝ぱんする要素ビームによ imaginary
って伝達される光束
surface)
dA : 与えられた点を含むそのビームの
断面の面積
燿 その断面の法線とそのビームとがな
す角
量記号 : LV,L
単位 : カンデラ毎平方メートル [cd・m-2] ルー
メン毎平方メートル毎ステラジアン [lm・
m-2・sr-1]
1008 反射 04-42
放射が,その単色放射成分の周波数を変えることなく, reflection
ある表面又はある媒質によって戻される過程。 (04042)
備考1. ある媒質に当たる放射の一部は,媒質表面
から反射(表面反射)し,他の一部は,媒
質内部で散乱して戻される(内部反射)。
2. 放射の周波数は,放射を戻す材料の運動に
よるドップラー効果さえなければ,変化す
ることはない。
1009 透過 04-43
放射が,その単色放射成分の周波数を変えることなく, transmission
ある媒質を通過する過程。 (04043)
1010 拡散, 04-44
放射ビームが,その単色放射成分の周波数を変えるこ diffusion ;
散乱 (04044)
となく,ある表面又はある媒質によって多くの方向に scattering
散らされて,その方向分布を変える過程。
備考 入射する放射の波長によって拡散特性が変
わるか変わらないかによって,選択拡散及び
非選択拡散に区別される。
1011 正反射, 光学的鏡像の法則に従う,拡散がない反射。 04-45 regular reflection ;
鏡面反射 (04045) specular reflection
1012 正透過 光学的屈折の法則に従う,拡散がない透過。 04-46 regular
(04046) transmission ;
direct transmission
1013 拡散反射 肉眼で見えるような正反射がない反射。 04-47 diffuse reflection

(pdf 一覧ページ番号 )

 1014 拡散透過           肉眼で見えるような正透過がない透過。           04-48   diffuse transmission

(pdf 一覧ページ番号 )

 1015 混合反射           同時に正反射性と拡散反射性とがある反射。       04-49   mixed reflection

(pdf 一覧ページ番号 )

 1016 混合透過           同時に正透過性と拡散透過性とがある透過。       04-50   mixed transmission

(pdf 一覧ページ番号 )

 1017 均等拡散反射                                                      04-51
反射された放射が広がっていく半球面のすべての方向 isotropic diffuse
について放射輝度又は輝度が一定な拡散反射。 (04051) reflection
1018 均等拡散透過 04-52
透過して出てきた放射が広がっていく半球面のすべて isotropic diffuse

(pdf 一覧ページ番号 )

                         の方向について放射輝度又は輝度が一定な拡散透過。         transmission

――――― [JIS Z 8105 pdf 5] ―――――

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JIS Z 8105:2000の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8105:2000の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8113:1998
照明用語