JIS Z 8125:2004 印刷用語―デジタル印刷 | ページ 3

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番号 用語 定義 対応英語 参考 読み
03.02 グレースケー白・黒の2値以外に中間調も用いて grayscale font 特に解像度の低い表示システムに
ルフォント 文字形状を表現する方式のフォン おいて,文字の表示に有効である。
ト。
03.03 ストロークフグリフ形状を,その画線の骨格線の stroke font
ォント ベクトルによって表現するフォン
ト。
03.04 アウトライン文字の輪郭を数式で表示したフォ outline font
フォント ント(JIS Z 8124参照)。
03.04.01 ベジェ曲線 フランスのBzierが提案したことに べじぇきょ
アウトラインフォントの輪郭表現 Bzier curve
に用いられる曲線の一つ。設計者が より,この名がある。 くせん
イメージした曲線をコンピュータ ベジェ曲線は次のような特徴をも
上に近似させるには“内挿法”及び っている。
“近似法”があり,ベジェ曲線は近似 − 回転などの操作が簡単。
法に属する。図で表せば次のように − 曲線の表示が容易。
なる。 − 折線近似に比較してデータ量を
少なくできる。
このような特徴から,フォント形状
表現に汎用的に利用される。
ベジェ曲線の式にふくらみを制御
する係数を導入した近似曲線に“拡
張ベジェ曲線”がある。拡張ベジェ曲
線は,複数のベジェ曲線の表現が一
つの拡張ベジェ曲線で可能になる。
Q0,Q3を端点(又は開始点,終了点)
と呼び,Q1,Q2を制御点と呼ぶ。
03.04.02 円すい(錐)曲 アウトラインフォントの輪郭表現 conic curve
切断の位置によって,円,だ(楕) えんすいき
線 に用いられる曲線の一つ。円すい 円,放物線,及び双曲線になる(次 ょくせん
(錐)の頂点を含まない平面で切断 図参照)。
して得られる切断面図形。

――――― [JIS Z 8125 pdf 11] ―――――

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番号 用語 定義 対応英語 参考 読み
03.04.03 スプライン曲アウトラインフォントの輪郭表現 spline curve
スプラインとは,本来は自在定規の すぷらいん
線 に用いられる曲線の一つ。内挿法の ことで,点列を与えたときにこの点 きょくせん
代表的な近似曲線。点列を通過する 列を通るスムーズな曲線を自在定
曲線として定義される。一般に点列 規によってつくるように曲線を生
が多くなると式の次数が高くなり, 成することから命名されている。
デザインの意図とかけ離れてしま
うこともあるため,範囲をいくつか
に分割して,そのそれぞれに多項式
を当てはめる。こうして得られる曲
線をスプライン曲線という。スプラ
イン曲線の例を次図に示す。
03.04.04 Bスプライン アウトラインフォントの輪郭表現 B-spline curve ベジェ曲線と同様に,多角形の頂点 びーすぷら
曲線 に用いられる曲線の一つ。Bスプラ を制御点として曲線を表現する。特 いんきょく
イン基底関数を用いて生成した曲 定区間だけで0でない値をとる正規 せん
線。Bスプライン曲線の例を次図に 化されたBスプライン基底関数を用
示す。 いるので,制御点の効果が局所化さ
れる利点がある。ベジェ曲線と比較
して,曲率まで連続で滑らかに接続
する曲線を表現しやすい。
03.05 グリフ座標系 グリフの形状及びグリフ配置量を glyph ぐりふざひ
定義するのに用いる2次元デカルト coordinate ょうけい
座標系(JIS X 4161参照)。system
03.06 ステム グリフの形状を構成する主要な画 stem 主として欧文フォントについて用
線(JIS X 4163参照)。 いる。JIS X 4163では漢字にも適用
している。
03.07 ヒンティング グリフの均整及び特徴を保存する hinting
ための,グリフの幾何形状に付加す
る手続き指定情報又は宣言的な指
定情報(JIS X 4163参照)。

04. レンダリングに用いるフォント情報処理

     番号       用語               定義            対応英語            参考              読み
04.01 レンダリング 文字の形を表す情報を,表示用メモ rendering
リにどのように描画すればよいか
準備すること。

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番号 用語 定義 対応英語 参考 読み
04.02 ラスタ化 ラスタライズともいう。JIS X 4163 らすたか
レンダリングにより変換されたデ rasterization
ータを実際の表示用メモリに描画 においては,ヒンティング及び塗り
すること。 つぶしを含む処理をいう。ラスタ化
を行うソフトウェア又は装置をラ
スタライザという。
04.02.01 スケーリング フォントデータを表示するために, scaling
特にアウトラインフォントは,表示
指示された表示サイズになるよう サイズに依存しない方法で記述さ
にする処理。 れているので,この処理が必要とな
る。
04.02.02 塗りつぶし 輪郭線の内側すべてを指定した色 filling ぬりつぶし
にする処理。
04.02.03 ジャギー ラスタデータの構造に基づく表示 jaggy
輪郭の凹凸。
04.02.03.01スムージング ジャギー又はそれ以外の不要な凹 smoothing
平滑化ともいう。特にビットマップ
凸を除去し軽減する処理。 フォントを拡大した際のジャギー
を滑らかにすることを,ドットの平
滑化という。
04.02.03.02アンチエイリ スムージングの一技法。
ジャギーを見かけ上滑らかにする anti-aliasing
アス 技法の一つ。ジャギーが発生してい
る輪郭部分の画素を中間色で補間
することにより,ジャギーを目立た
なくする処理。
04.02.04 キャッシング フォントデータの処理時間短縮の caching
キャッシングの際に,ラスタ化済み
ために,ラスタ化済みのデータを再 のデータを格納しておく場所をキ
利用する処理。 ャッシュ又はフォントキャッシュ
という。
04.03 グレースケー単色の中間値を含めた階調表現の grayscale
ル ための多値データ。
04.04 黒み,組上り濃 表示されたフォントの相対的な太 typographic
欧文フォントの場合は,主要ステム くろみ,くみ
度 さによる視覚的な濃度。 color の相対的幅などに基づく。 あがりのう

05. フォント生成系

     番号       用語               定義            対応英語            参考              読み
05.01 (フォントデ字形を構成する輪郭線上のデータ grid
ザインの)グリ 点を置くために定義する格子。
ッド
05.01.01 グリッドサイ字形を構成する輪郭線上のデータ grid size
ズ 点の間の最小間隔。
05.02 原字 artwork
書体設計者が作成した文字図形。 特にアナログであることを強調す げんじ
る場合は,アナログ原字という。
05.03 デジタイジンアナログ原字から文字のデジタル digitizing
グ データを作ること。
05.04 フィッティンアウトラインフォントの作成にお fitting
グ いて,原字又はそのラスタ化された
データに忠実に直線又は曲線を当
てはめること。

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番号 用語 定義 対応英語 参考 読み
05.05 例えば,ファミリーとしてのフォン ほかん
(フォントの) 複数の形状情報から,その中間的形 interpolation
補間 状を生成すること。 トの作成において,ライト及びボー
ルドからミディアムを生成するこ
と。

06. フォントデザイン

     番号       用語               定義            対応英語            参考              読み
06.01 印刷書体 (分類名) いんさつし
ょたい
06.01.01 和文書体 日本語を表示するための書体。 書体を構成する文字は,漢字,仮名,わぶんしょ
欧文文字,約物,記号などを含む。 たい
仮名又は欧文については,他の書体
と組み合わせて使用することも多
い。
主な書体サンプルを示す。
06.01.02 欧文書体 ラテン文字で綴られる言語を表示 roman主な書体サンプルを示す。 おうぶんし
するための書体。 typeface ょたい
06.01.03 本文書体 書籍,雑誌などの本文に使うことを text typeface,
和文では明朝体,欧文ではローマン ほんぶんし
目的とした書体。 が多く,可読性を重要視した書体で ょたい
book typeface
ある。812ポイントの大きさで使
うことが多い。

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番号 用語 定義 対応英語 参考 読み
06.01.04 見出し書体 見出しに使うことを目的とした書 display
可読性よりも訴求力を重要視した みだししょ
体。 typeface 書体である。見出し以外にちらし, たい
看板などにも使う。
06.01.05 新聞書体 新聞の本文,見出しなどで使うこと newspaper
日本では本文用新聞書体は偏平な しんぶんし
を目的とした書体。 typeface 明朝体で,ふところを大きくとり可 ょたい
読性を高めている。
06.02 モジュール 欧文書体をデザインするときの基 module
ベースライン,キャップライン,ミ
準となる寸法の集合。 ーンライン,アセンダライン,ディ
センダラインなどとして示す。
06.03 ストローク 一筆で書ける文字の部分。 stroke
06.04 エレメント 字形を構成する要素。 element
06.04.01 漢字のエレメ漢字の字形を構成する要素。 名称及び分類は一定していないが, かんじのえ
ント ここでは代表的なエレメント及び れめんと
その部分の名前を図6.1に示す。
図6.1 代表的な漢字のエレメント
06.04.02 仮名のエレメ仮名の字形を構成する要素。 平仮名の形状は,筆使いによって多 かなのえれ
ント 様であるが,デザイン的統一をとる めんと
ためのエレメントに分類できる。代
表的な平仮名のエレメント及びそ
の名称を図6.2に示す。

――――― [JIS Z 8125 pdf 15] ―――――

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