JIS Z 8402-6:1999 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方 | ページ 10

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Z 8402-6 : 1999 (ISO 5725-6 : 1994)
b) yA yB
>2.0
s
ならば,方法Aと方法Bの平均値の差は統計的に有意である。
ここで
s= s2A s2B
sA2= [s2RA− (1−1/nA) 2rA] /PA
sB2= [s2RB− (1−1/nB) 2rB] /PB
である。
この場合,次の2つの可能性がある。
1) |yA−yB|≦ 一
ならば,2つの方法のかたよりの差が許容できないという証拠はない。
2) |yA−yB|> 一
ならば,2つの方法のかたよりの差は許容できないと言える。
ここで, かたより間の検出可能な差である。

8.5 方法Bは日常用の測定方法の候補である

8.5.1  パラメータ
試験室の日常用の測定方法において問題となるパラメータは,長期平均 併行条件下の精度(併行標
準偏差 爰 ,及び中間精度(時間を変えた中間標準偏差 T) で表される)である。
これらのパラメータを推定するために,試験室は,参加試験室を“時間”で置き換えた試験室内評価実
験を行わなければならない(JIS Z 8402-3参照)。この試験室内評価実験を説明するのに用いる数学モデル
は,試験室間評価実験に用いるモデルにおいて添え字LをTで(試験室を時間で)で置き換えたものと同
じである。この場合,時間を変えた変動は,装置の校正,異なる試薬,異なる分析者,部屋の環境状態な
どのような試験室でよく生じるいろいろな変化に起因する変動を含む。それゆえ,試験室内評価実験は,
これらの変化が通常起り得る期間を押さえていることが望ましい。精度を比較するための手順は,8.4.9.3
に述べられているものと同じである。
かたよりは,それぞれの測定方法で認証標準物質を測定することによって求められる。ここで は標
準物質の認証値である。
8.5.2 長期かたより試験
長期間の平均値
ptBnB
yij
y=
i==
1j
n ptB
1 B
を計算する。ここで,iとjはそれぞれ長期(中間精度)及び短期(併行条件)測定に関する添え字であ
る。
r
a) |y− 尢s2tB s2B
/ ptB
nB
ならば,長期平均と認証値の差は統計的に有意でない。

――――― [JIS Z 8402-6 pdf 46] ―――――

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Z 8402-6 : 1999 (ISO 5725-6 : 1994)
r
b) |y− s2B
s2tB / ptB
nB
ならば,長期平均と認証値の差は統計的に有意である。
この場合,次の2つの可能性がある。
1) |y− 尢曰 一
ならば,その方法の長期かたよりが許容できないという証拠はない。
2) |y− 一
ならば,その方法の長期かたよりが許容できないと言える。
ここで, 実験者が事前に設定した検出可能な長期の差である。

――――― [JIS Z 8402-6 pdf 47] ―――――

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Z 8402-6 : 1999 (ISO 5725-6 : 1994)
附属書A(規定) JIS Z 8402で用いられる記号
a 関係式s=a+bmの切片 s 標準偏差の予測値
A T
推定値の不確かさを計算するのに用いる係数 ある表示の総和
b 関係式s=a+bmの勾配 t 試験対象または群の数
B 全平均と試験室の測定値の偏差を表す UCL 上側管理限界(処置限界または警戒限界)
成分(かたよりに占める試験室成分) W 重み付き回帰式の計算で用いられる重み係数
B0 Bの成分の中で中間精度条件の下では w 一組の測定値の範囲
変わらない,すべての要因 x グラッブス検定に用いられるデータ
Bの成分の中で中間精度条件で変化す
B (1), B (2), y 測定値
など る要因 y 測定値の算術平均
c 関係式logs=c+dlogmの切片 y 測定値の全平均
C, C', C'' 検定統計量 愀 有意水準
Ccrit ,C′crit ,C''crit
統計的検定の棄却限界値 戀 第二種の過誤の確率
CDp 確率Pの許容差 最 刀
再現標準偏差と併行標準偏差の比 (
CRp 確率Pの許容範囲 試験室のかたより
d 関係式logs=c+dlogmの勾配 Δ の推定値
e 測定値の成分中,すべての測定値に生 測定方法のかたより
じている偶然誤差 定値
f 許容範囲の係数 二つの試験室または二つの測定方法間
Fp ( 分子の自由度 分母の自由度 のかたよりの検出可能な差
布のp分位点 試験特性の真値または参照値
G グラッブスの検定統計量 自由度
h マンデルの試験室間一致性の検定統計量 方法AとBの併行標準偏差間の検出可能な比
k マンデルの試験室内一致性の検定統計量 標準偏差の真の値
LCL 下側管理限界(処置限界または警戒限界) 最終校正からの時間経緯に起因する変
m 試験特性の一般平均;水準 動を表す測定値の成分
M 中間精度条件において考慮される因子の数 方法AとBの試験室間平均平方の平方
N 反復数 根の検出可能な比
n 一つの試験室で一つの水準(すなわち, 自由度 布におけるp分位点
セルごと)で得る測定値の数
p 共同実験に参加した試験室数 添え字に用いる記号
P 確率 C 校正法が異なることを示す
q 共同実験における試験特性の水準数 E 装置が異なることを示す
r 併行精度限界値(許容差) i 特定の試験室を示す添え字
R 再現精度限界値(許容差) I() 中間精度に関する添え字,かっこ内に
RM 標準物質 中間精度条件のタイプの識別子を記述
s 標準偏差の推定値 する

――――― [JIS Z 8402-6 pdf 48] ―――――

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Z 8402-6 : 1999 (ISO 5725-6 : 1994)
j 特定の水準に関する添え字 (JIS Z O オペレーターが異なっていることを示す
8402-2) 分析の一群あるいは要因に関 P 確率
する添え字 (JIS Z 8402-3) r 併行精度
k 試験室iにおける水準jのk番目の測定 R 再現精度
値を示す添え字 T 時間が異なることを示す
L 試験室間を示す W 試験室内を示す
m 検出可能なかたよりに関する添え字 1, 2, 3··· 測定値の得られた順序を示す
M 試験試料間を示す (1), (2), (3), ··· 測定値の大きさの順序を示す

――――― [JIS Z 8402-6 pdf 49] ―――――

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Z 8402-6 : 1999 (ISO 5725-6 : 1994)
規格原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 石 川 馨 東京大学
(幹事) 宮 津 隆 日本鋼管株式会社
岩 田 晶 夫 住友金属鉱山株式会社
内 沼 一 雄 日本石油株式会社
藤 森 利 美 東京大学
(委員) 石 井 清 次 工業技術院
神 森 大 彦 社団法人日本化学会
上 甲 子 郎 東京理科大学
横 山 毅 昭和電工株式会社
高 橋 梅太郎 海外貨物検査株式会社
窪 田 孝 昌 海外貨物検査株式会社
(事務局) 新 井 紀 弘 財団法人日本科学技術連盟
規格改正原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 宮 津 隆 西東京科学大学理工学部
(委員) 尾 島 善 一 東京理科大学理工学部
故 高 橋 梅太郎 元海外貨物検査株式会社
椿 広 計 慶應義塾大学理工学部
仁 科 健 名古屋工業大学工学部
西 島 保 東燃株式会社総合研究所
野 村 和 夫 東京ガス株式会社
番 場 章 三石テクノ株式会社
多 田 格 三 元株式会社東芝
藤 森 利 美 長崎大学経済学部
横 山 隆 壽 財団法人電力中央研究所狛江研究所
池 田 要 工業技術院標準部材料規格課
川 村 正 信 財団法人日本規格協会
黒 木 勝 也 財団法人日本規格協会
(事務局) 橋 本 進 財団法人日本規格協会

――――― [JIS Z 8402-6 pdf 50] ―――――

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JIS Z 8402-6:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 5725-6:1994(IDT)

JIS Z 8402-6:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8402-6:1999の関連規格と引用規格一覧