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Tc SS
S
Tc
2 1
ただし (9)
1
S1 S2 S
ここに 一つの光高温計の実効波長 (
他の光高温計の実効波長 (
S1 : 実効波長が 計で実測して得られた輝度温度 (K)
S2 : 実効波長が 計で実測して得られた輝度温度 (K)
Tc : 測定対象の分布温度 (K)
例 : 測定対象がタングステンのときでSを3 000Kとすると,Tcしはおよそ3 600Kであるが, び
帰 ヰ び0.665 識 Sは−3.8Kとなる。
また,Sを2 000KとするとSは−1.5Kとなる。
備考 ここに示した問題は,標準電球による校正の場合で,標準電球の輝度温度を目盛定めする際に
用いられた実効波長と検査しようとする光高温計の実効波長とが異なるときなどに注意を要す
る問題である。例に示した程度であれば,この規格の適用範囲については,実用上無視できる
が,実効波長が著しく異なる場合には十分に注意する必要がある。
参考3. 光高温計用標準電球の特性例
我が国で最も広く用いられている形式の標準電球を例として,その諸特性を参考のために次に示す。
1. 標準電球の線条 線条は,リボン状のタングステンであって,リボンの寸法はおよそ参考表2の程度
である。図5に示すように特殊の形に型付けして温度による変形を少なくしてある。中央平面部のとつ側
の法線方向から見定める。線条には見定め位置を示すための標識として,中央平面部の向かって右側の縁
に小さい切込みがある(図8参照)。
参考表2 標準電球の線条の寸法
単位mm
標準電球の種類 幅 厚さ 長さ
ガス入 35
大形 1.75 0.055
真空 45
ガス入 22
小形 0.65 0.03
真空 34
――――― [JIS Z 8706 pdf 21] ―――――
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2. 点燈電流及び電圧 点燈電流,電圧と輝度温度との関係の例を参考図1に示す。
参考図1
大形電球については,点燈電流と輝度温度との関係は,次の式(10)で近似できる。
I (t) =A0+A1t+A2t2+A3t3+A4t4 (10)
ここに t : 輝度温度 (℃)
I (t) : 輝度温度を得る点燈電流 (A)
A0, A1, A2, A3, A4 : 個個の標準電球で決まる係数
参考表2に大形ガス入電球1 400℃2 000℃,大形真空電球900℃1 500℃の温度範囲で求めた,平均
的な輝度温度と点燈電流との関係を示す。
同一輝度温度において,参考表2から得られる平均的な標準電球の点燈電流I0 (t) と同種類の個個の標
準電球の点燈電流I (t) との差I (t) −I0 (t) は,次の式(11)で表される。
I (t) −I0 (t) =B0+B1t+B2t2 (11)
ここに B0, B1, B2 : 個個の標準電球で決まる係数
この関係を用いると,標準電球の特性を利用して輝度温度が補間法で算出できる。
――――― [JIS Z 8706 pdf 22] ―――――
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参考表3 標準電球の平均的な点燈電流
(1) 大形ガス入電球
単位A
輝度温度
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
℃
1 300 − − − − − − − − 10.625 10.711
1 400 11.646
10.799 10.888 10.979 11.071 11.164 11.258 11.353 11.449 11.547
1 500 12.682
11.745 11.846 11.947 12.050 12.153 12.257 12.362 12.468 12.575
1 600 12.79012.899 13.00913.11913.23013.34213.45513.568 13.682 13.796
1 700 13.91114.027 14.14314.26014.37814.49614.61514.735 14.855 14.975
1 800 15.09715.219 15.34215.46515.58915.71415.84015.966 16.093 16.221
1 900 16.34916.479 16.60916.74016.87217.00417.13817.272 17.408 17.545
2 000 17.682 17.821 17.961 − − − − − − −
(2) 大形真空電球
単位A
輝度温度
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
℃
800 − − − − − − − − 4.526 4.574
900 4.624 4.674 4.726 4.779 4.833 4.888 4.945 5.002 5.061 5.121
1 000 5.183 5.245 5.309 5.374 5.441 5.508 5.577 5.647 5.719 5.792
1 100 5.866 5.941 6.018 6.095 6.174 6.255 6.336 6.419 6.503 6.588
1 200 6.675 6.762 6.851 6.941 7.032 7.124 7.217 7.311 7.407 7.503
1 300 7.600 7.698 7.797 7.897 7.998 8.100 8.202 8.306 8.410 8.514
1 400 8.619 8.725 8.832 8.939 9.046 9.154 9.262 9.371 9.480 9.589
1 500 9.699 9.808 9.918 − − − − − − −
参考表3は,次の式(12)で表せる。
I0 (t) =A0+A1t+A2t2+A3t3+A4t4 (12)
式(12)の定数を参考表4に示す。
参考表4 標準電球の平均的な特性を表す式 (12) の係数
電球種類 A0 (A) A1 (A・℃−1) A2 (A・℃−2) A3 (A・℃−3) A4 (A・℃−4)
大形ガス入 50.746 2 −10.824 4×10−2 −3.617 2×10−8
9.737 0×10−5 5.207 6×10−12
大形真空 −1.185 63 2.159 5×10−8
1.802 15×10−2 −2.819 1×10−5 −5.056 8×10−12
電流又は電圧のわずかの変化に伴う輝度温度の変化は,およそ参考表5の程度である。
参考表5 輝度温度の変化
輝度温度の変化 ℃
輝度温度
種類 電流の変化 電圧の変化
℃
0.01Aにつき 0.1%につき 0.01Vにつき 0.1%につき
ガス入 1 800 1.3 1.7 0.7
大形 0.8
真空 1 500 0.9 1.7 0.5
ガス入 1 800 1.5 2.0 0.7
小形 3.5
真空 1 500 0.8 1.7 0.5
ただし,参考表5に示した変化量は,輝度温度が低いほど大きくなり,輝度温度1 0001 100℃におい
て電流の変化0.01Aに対する輝度温度の変化は,ガス入及び真空のどちらについても参考表5に示した値
の2倍程度になる。
ある基準の輝度温度に対する電流と任意の輝度温度に対する電流との比を電流比と名付けると,大形標
準電球の電流比は参考図2で示され,電球個個の差異は少ない。したがって,ある輝度温度に対する電流
――――― [JIS Z 8706 pdf 23] ―――――
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の値を近似的に推定できる。
参考図2 大形電球の電流比特性
3. 標準電球の線条輝度温度の均一性 線条の見定め位置から上下にずれた位置では輝度温度に差がある。
電球個個によって相違するが,参考図3に示すように見定め位置から上下に1mmずれると約5℃の誤差を
示すものもある。
見定め位置から上下に0.5mm以内を見定める必要がある。
参考図3 上下方向の輝度温度分布
見定め方向は,約±20度ならば線条の法線方向から外れても,ほとんど輝度温度に差は認められない。
水平な見定め方向に対して線条の中央平面部を直角に保ちつつ,線条を左右に10度程度傾けても法線方
向から測定した輝度温度は,ほとんど変化しない。
線条の法線方向を上下に10度程度傾けて線条をあおむけ又はうつむけると,真空電球ではほとんど差は
認められないが,ガス入電球では参考図4に例を示すように輝度温度が変化し,これに伴って見定め位置
付近における輝度温度分布も参考図5に例示するように変化する。したがって,ガス入電球は線条を特に
――――― [JIS Z 8706 pdf 24] ―――――
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正しく鉛直に保つ必要がある。
参考図4 前後の傾きの影響
参考図5 前後の傾きに伴う上下方向の輝度温度分布の変化
4. 周囲温度の影響〔本文10.3(6)参照〕 普通の室温の範囲(約040℃)ならば,周囲温度が標準電球
の輝度温度に及ぼす影響はおよそ参考表6に示す程度であり,室温が高いほど輝度温度は上昇する。
なお,この表より高い輝度温度では,誤差は実用上無視できる。
――――― [JIS Z 8706 pdf 25] ―――――
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JIS Z 8706:1980の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.200 : 熱力学及び温度測定 > 17.200.20 : 温度測定機器
JIS Z 8706:1980の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8710:1993
- 温度測定方法通則