JIS Z 8738:1999 屋外の音の伝搬における空気吸収の計算

JIS Z 8738:1999 規格概要

この規格 Z8738は、音源から放射された音が様々な気象条件下で屋外の大気中を伝わるときに受ける空気吸収の減衰を計算する方法を規定。

JISZ8738 規格全文情報

規格番号
JIS Z8738 
規格名称
屋外の音の伝搬における空気吸収の計算
規格名称英語訳
Acoustics -- Attenuation of sound during propagation outdoors -- Part 1:Calculation of the absorption of sound by the atmosphere
制定年月日
1999年3月20日
最新改正日
2019年10月21日
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‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 9613-1:1993(IDT)
国際規格分類

ICS

17.140.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1999-03-20 制定日, 2004-03-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS Z 8738:1999 PDF [40]
 (ISO 9613-1 : 1993)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
JIS Z 8378には,次に示す附属書がある。
附属書A(参考) 空気吸収の物理的な機構
附属書B(参考) 湿度データの水蒸気のモル濃度への換算
附属書C(参考) 不均一な現実の大気の影響
附属書D(参考) N1オクターブバンドフィルタで分析した広帯域の音の減衰を計算するスペクトル
積分法
附属書E(参考) A特性音圧レベルの減衰計算の例
附属書F(参考) 参考文献

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――――― [JIS Z 8738 pdf 1] ―――――

                                                                              (ISO 9613-1 : 1993)

pdf 目次

ページ

  •  0. 序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[2]
  •  3. 記号・・・・[2]
  •  4. 基準大気条件・・・・[2]
  •  4.1 空気の組成・・・・[3]
  •  4.2 気圧及び気温・・・・[3]
  •  5. 空気吸収による純音の減衰係数・・・・[3]
  •  5.1 減衰の基本式・・・・[3]
  •  5.2 音圧レベルの減衰・・・・[3]
  •  6. 純音の減衰係数の計算手順・・・・[3]
  •  6.1 変数・・・・[3]
  •  6.2 計算式・・・・[3]
  •  6.3 減衰係数の計算・・・・[4]
  •  6.4 減衰係数の表・・・・[4]
  •  7. 純音の減衰係数の計算精度・・・・[5]
  •  7.1 精度が±10%となる変数の範囲・・・・[5]
  •  7.2 精度が±20%となる変数の範囲・・・・[5]
  •  7.3 精度が±50%となる変数の範囲・・・・[5]
    1オクターブバンドフィルタで分析した広帯域の音の空気吸収の減衰の計算  20
8. N
  •  8.1 問題の概要及び計算方法・・・・[20]
  •  8.2 純音計算法を用いてバンドレベルの減衰を近似的に求める方法・・・・[21]
  •  8.3 空気吸収によるA特性音圧レベルの減衰の計算・・・・[22]
  •  8.4 広帯域の音に卓越した純音が含まれる場合・・・・[22]
  •  附属書A(参考) 空気吸収の物理的な機構・・・・[24]
  •  附属書B(参考) 湿度データの水蒸気のモル濃度への換算・・・・[26]
  •  B.1 相対湿度・・・・[26]
  •  B.2 飽和水蒸気圧・・・・[26]
  •  B.3 露点温度・・・・[27]
  •  附属書C(参考) 不均一な現実の大気の影響・・・・[28]
  •  C.1 高度による変化・・・・[28]
  •  C.2 局地的な変化・・・・[29]
  •  C.3 層状大気への応用・・・・[30]
  •  C.3.1 純音・・・・[30]

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS Z 8738 pdf 2] ―――――

2
(ISO 9613-1 : 1993)

pdf 目次

       1オクターブバンドフィルタで分析した広帯域の音の空気吸収の減衰の計算  30
C.3.2 N
  •  附属書D(参考)・・・・[32]
  •  D.1 序文・・・・[32]
  •  D.2 ケース1 : 音源の位置でのバンド音圧レベルが既知の場合・・・・[32]
  •  D.3 ケース2 : 受音点の位置でのバンド音圧レベルが既知の場合・・・・[34]
  •  D.4 ケース3 : 音の伝搬経路下の気象条件が異なるときの空気吸収の減衰に換算する場合・・・・[35]
  •  附属書E(参考) A特性音圧レベルの減衰計算の例・・・・[37]
  •  附属書F(参考) 参考文献・・・・[38]

――――― [JIS Z 8738 pdf 3] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 8738 : 1999
(ISO 9613-1 : 1993)

屋外の音の伝搬における空気吸収の計算

Acoustics−Attenuation of sound duringpropagation outdoors−Part 1 : Calculation ofthe absorption of sound by the atmosphere

0. 序文

 この規格は,1993年に第1版として発行された国際規格ISO 9613-1, Acoustics−Attenuation of
sound during propagation outdoors−Part1 : Calculation of the absorption of sound by the atmosphereを翻訳し,技
術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で,点線の下線を施した“参考”は,原国際規格にはない事項である。
この規格の目的は,音源から遠く離れた場所での環境騒音のレベルを予測するため,屋外を伝わる音の空
気吸収による減衰を計算する方法を規定することである。

1. 適用範囲

 この規格は,音源から放射された音が様々な気象条件下で屋外の大気中を伝わるときに受
ける空気吸収の減衰を計算する方法を規定する。
参考 この規格では,原国際規格でattenuation of sound as a result of atmospheric absorptionと記述して
あるものを,“空気吸収による音の減衰”と表現するほか,“空気吸収の減衰”,“空気吸収減衰”,
“空気吸収”などと表現することがある。
空気吸収による音の減衰は,純音の場合,音の周波数,気温,湿度及び気圧の四つの変数の関数として
与えられ,減衰係数の形で示される。この規格では,屋外の騒音伝搬を予測する際に通常的に遭遇する,
次に示す変数の範囲について,表の形で減衰係数の計算値を与える。
音の周波数 : 50Hz10kHz
気温 : −20℃50℃
相対湿度 : 10%100%
気圧 : 101.325kPa(1気圧)
音響模型実験で使用する超音波領域の周波数及び上空から地上へ向けて伝搬する音の予測をする場合に
必要な低い気圧など特殊な用途にも適する,さらに広い範囲の条件で成り立つ計算式も用意されている。
1オクターブバンドフィルタ(例えば,31オクターブバンドフィルタ)で分析した広帯域の音の空気吸収
N
の減衰を,その中心周波数に相当する周波数の空気吸収による純音の減衰から計算する方法についても示
す。その代替方法であるスペクトル積分法については,附属書D(参考)で記載する。この方法を適用で
きる音のスペクトルは,離散周波数成分を含まない広帯域の音,又は広帯域の音と離散周波数の音の組合
せのいずれでもよい。
この規格は,気象条件の一様な大気に適用される。様々な気象条件における空気吸収による音の減衰の

――――― [JIS Z 8738 pdf 4] ―――――

2
Z 8738 : 1999 (ISO 9613-1 : 1993)
違いを説明するために,音圧レベルの測定値に加える補正値を算出する場合にも用いることができる。大
気が不均一な状態にある場合,特に地面からの高さと共に気象条件が変化する場合への方法の拡張につい
ては附属書C(参考)に記載する。
この規格は,濃い霧及び不純物を含まない大気の中で起こる吸音機構の主要なものについて規定する。
空気吸収以外の機構による音の減衰(例えば,屈折や地面反射による音の減衰)については別の国際規格
で規定する。
参考 別の国際規格とは,ISO 9613-2 : 1997, Acoustics−Attenuation of sound during propagation outdoors
−Part 2 : General method of calculatlonのことである。

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけが該当するものとし,
その後の改訂版や追補は該当しないものとする。
ISO 266 : 1975, Acoustics−Preferred frequencies
ISO 2533 : 1975, Standard Atmosphere
IEC 61260 : 1995, Electroacoustics−Octave-band and fractional-octave-bandfilters
参考 IEC 61260 : 1995は, “IEC 60225 : 1966, Octave, half-octave and third-octave band filters intended
for the analysis of sounds and vibrations” を改訂したものである。
上記IEC規格番号は,1997年1月1日から実施のIEC規格新番号体系によるものである。
これによって前に発行された規格については,規格票に記載された規格番号に60000を加えた
番号に切り替える。これは,番号だけの切替えであり内容は同一である。

3. 記号

        f          : 音の周波数,単位 : ヘルツ,単位記号 (Hz)
fm : バンドパスフィルタの中心周波数,単位 : ヘルツ,単位記号 (Hz)
h : 水蒸気のモル濃度,単位 : パーセント,単位記号 (%)
pr : 基準気圧,単位 : キロパスカル,単位記号 (kPa)
pi : 初期音圧振幅,単位 : パスカル,単位記号 (Pa)
pt : 音圧振幅,単位 : パスカル,単位記号 (Pa)
p0 : 基準音圧振幅,20 愀
pa : 気圧,単位 : キロパスカル,単位記号 (kPa)
s : 音の伝搬距離,単位 : メートル,単位記号 (m)
T : 気温,単位 : ケルビン,単位記号 (K)
T0 : 基準気温,単位 : ケルビン,単位記号 (K)
愀 : 空気吸収による純音の減衰係数,単位 : デシベル毎メートル,単位記号 (dB/m)
備考 この規格では, 堰 衰係数と略記する場合がある。
: 空気吸収による音の減衰,単位 : デシベル,単位記号 (dB)

4. 基準大気条件

――――― [JIS Z 8738 pdf 5] ―――――

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