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Z 8830 : 2013 (ISO 9277 : 2010)
表1−記号
IUPAC記号 意味 単位
am 分子断面積 nm2
as 比表面積 m2 g−1
C BETパラメータ 1 a)
L アボガドロ定数(=6.022×1023) mol−1
m 固体試料の質量 g
ma 比吸着質量 1 a)
na 比吸着量 mol g−1
nm 単分子層比吸着量(吸着材単位質量当たりの単分子層吸着量) mol g−1
nm, mp 多点法から得られた単分子層比吸着量 mol g−1
nm, sp 一点法から得られた単分子層比吸着量 mol g−1
p 吸着した状態の吸着質と平衡にある吸着質ガスの圧力 Pa
p0 吸着質ガスの飽和蒸気圧 Pa
p/p0 吸着質ガスの相対圧 1 a)
R 気体定数 J mol−1 K−1
rs 均質な無孔性球体の半径 nm
t 時間 min
T 温度 K
Va 体積比吸着量 cm3 g−1
Vp, micro 吸着材単位質量当たりのミクロ細孔容積 cm3 g−1
ρ 密度 g cm−3
uc BET標準物質の認証された比表面積における合成標準不確かさ m2 g−1
k 合成標準不確かさの包含係数 1 a)
U BET標準物質の認証された比表面積における拡張不確かさ(=k uc)m2 g−1
注a) SO 80000-1:2009 [4],3.8の注3に基づき,次元1の量に対する単位は,記号1で表現される。
5 原理
BET法は,II型(粉体,無孔性固体又はマクロ細孔をもつ固体)及びIV型(細孔直径250 nmのメソ
細孔をもつ固体)の吸着等温線にだけ適用できる(図1参照)。吸着に有効でない細孔は測定されない。
BET法は,測定ガスを吸収する固体には適用できない。ミクロ細孔をもつ物質(I型の吸着等温線)の比
表面積測定方法は,附属書Cに記載した。
この規格に明示された方法は,固体の外部表面及び吸着可能な内部細孔表面を,吸着質の単分子層で完
全に覆うために必要な吸着質の量を決定する方法である(図2参照)。この単分子層吸着量はBET式(1)を
用いて吸着等温線から計算される(7.1参照)。固体表面上に弱い結合(ファンデルワールス力)で物理吸
着し,同温度での圧力減少によって脱着可能なガスであれば,どのようなガスを用いてもよい。
沸点(約77.3 K)での窒素は一般に最も適した吸着質ガスである。アルゴンと窒素の分極率はほとんど
同じであるが,アルゴンは窒素とは異なる対称の電子殻構造をもち,化学的に不活性な単原子ガスという
理由から,液体アルゴン温度(87.27 K)でのアルゴンは,比表面積決定のためのよい代替吸着質ガスであ
り,特に黒鉛化炭素及びヒドロキシル化された酸化物表面の場合にしばしば用いられている(表A.1の注
a) を参照)。
――――― [JIS Z 8830 pdf 6] ―――――
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Z 8830 : 2013 (ISO 9277 : 2010)
na : 比吸着量
p/p0 : 相対圧
(II型及びIV型における典型的なBET範囲を斜線部で示す。)
図1−吸着等温線のIUPAC分類
図2−吸着法で測定される粒子表面(点線)及びその断面の概念図
試料の比表面積が1 m2 g−1又はそれより小さく,窒素を用いた場合の装置の感度が不十分であるときは,
比表面積測定のために液体窒素温度でのクリプトン吸着を適用することが推奨される。クリプトンは77.3
Kで0.35 kPaという低い飽和蒸気圧p0をもつため,吸着しなかったガスに対するフリースペース補正(3.19
参照)が同一温度における窒素の場合より顕著に抑えられ(300分の1),許容できる正確さで吸着質ガス
の少ない取込み(吸着)量を容量的に測定することを可能としている。77.3 Kはクリプトンの三重点温度
より38.5 K程度低いが,BET領域では吸着した状態の吸着質が液体状態であることが,微小熱量測定及び
中性子線回折の研究で示されており,それゆえ過冷却液体の値がBETプロットのための有効p0として推
奨されている。
――――― [JIS Z 8830 pdf 7] ―――――
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Z 8830 : 2013 (ISO 9277 : 2010)
異なった吸着質ガスでの測定は,分子断面積,吸着質が入り得る細孔径の大きさ,及び測定温度の違い
によって,異なった結果を与える可能性がある。さらに,非常に多孔性の,又は広い粒子径分布をもつ試
料のように不規則で複雑な構造をもつ場合に,長さ及び面積に対する測定結果は絶対的でなく,測定に用
いる物差し(吸着の場合は分子断面積)に依存するということが,フラクタル解析からよく知られている。
これは,より大きな吸着質分子が小さな面積を与えることを意味する。
吸着質ガスは,一定温度に保持された試料容器に導入される。吸着量は,吸着質ガス圧力pとの平衡状
態で測定され,吸着等温線を得るために相対圧p/p0に対してプロットされる。吸着等温線は,容量法,重
量法,熱量法,分光法,又はキャリヤガス法で求められる(6.3参照)。これらには連続的操作又は非連続
的操作の場合がある。
6 手順
6.1 試料調製
サンプリングはJIS Z 8833に従って行う。吸着等温線の測定を行う前に,表面の不可逆的変性を避けつ
つ,物理吸着した物質を脱ガス処理によって試料表面から取り除く。熱重量分析(図3参照),分光法,又
は時間と温度の異なる脱ガス条件を用いる予備実験によって,試料が影響を受けない最大温度を確かめる。
真空排気する場合は約1 Pa又はそれ以下の残留圧力まで脱ガスすれば通常十分である。試料の脱ガス処理
は,加熱下で不活性ガス(例えばヘリウム)を流すことでも行われる。脱ガス成分の残留圧力p,又は試
料質量が安定した値になれば,脱ガスは完了である。
注記 キャリヤガス法の場合は,加熱後の検出器の信号がほぼベースライン上で安定すれば脱ガスは
完了である。
真空装置を用いて加熱脱ガスされた試料容器をポンプ及びトラップの系から切り離す(図4のti)。15
分から30分以上の間,試料容器系内の圧力がほぼ一定であるなら,脱ガス処理は完了である。また,圧力
がほとんど変化しないことによって,リークのないことも確認できる。比表面積は,脱ガス処理後の試料
質量を用いて求める。
脱ガス処理後,試料容器を測定温度まで冷却する。ガス圧が低いとサンプルセル内の熱伝導が下がるた
め,試料の温度が平衡に達するまでに時間がかかることに注意する必要がある。
少しの温度変化で脱ガスが急に起こる試料については,圧力に応じた加熱方法が推奨される(図5参照)。
この手順では,真空条件下での脱ガスの間,多孔質物質からの離脱によるガス圧力の増加に対応しながら
加熱速度を変化させる。試料表面から離脱した物質によって,所定の圧力限界値pL(通常7 Pa10 Pa)以
上に圧力が上がったら,温度上昇を止め,圧力が限界値以下になるまで温度を一定に保つ。その後システ
ムは温度上昇を続ける。急速な加熱は活発な蒸気離脱を生じ,壊れやすい構造にダメージを与えるので,
ミクロ細孔性物質の構造変化を避けるのにこの手順は特に最適である。さらに,微粉物質の細孔から水又
は他の蒸気が離脱する際の試料の飛散を避けるのにこの方法はとてもよい。
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Z 8830 : 2013 (ISO 9277 : 2010)
m 試料質量 1 試料
t 脱ガス時間 2 真空ポンプ
T1 脱ガス温度が低く,長時間の脱ガスが必要 3 天びん
T2 適切な脱ガス温度 4 電気炉
T3 脱ガス温度が高く,試料の分解でガスが発生
図3−熱天びんによる脱ガス温度の設定
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Z 8830 : 2013 (ISO 9277 : 2010)
p 真空排気圧力 1 試料
ti 減圧脱気を止め,系を閉じた時間 2 真空ポンプ
p1(t) 脱ガス完了 3 圧力計
p2(t) 脱ガス不完全 4 電気炉
p3(t) リーク箇所の存在
図4−圧力変化による脱ガス処理確認
pE 真空排気圧力 pL 所定の圧力限界値
T 脱ガス温度 1 圧力曲線
t 時間 2 温度曲線
図5−圧力によって制御された加熱方法の例
――――― [JIS Z 8830 pdf 10] ―――――
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JIS Z 8830:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9277:2010(IDT)
JIS Z 8830:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 19 : 試験 > 19.120 : 粒度分析.ふるい分け
JIS Z 8830:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8833:2011
- 粒子特性を評価するための粉体材料の縮分