19
Z 8890 : 2017
番号 用語 定義 対応英語(参考)
11004 散乱光強度, scattered intensity,
散乱体積に存在している粒子によって散乱された光の強度(散乱光
カウントレー count rate,
強度)。実際には,検出器で検出される散乱強度に比例する単位時
ト, photocurrent,
間当たりの光子パルス数(カウントレート)。又は検出器からの出
光電流, 力電流値(光電流)。 Is
Is [7.5]
l) 小角X線散乱法
番号 用語 定義 対応英語(参考)
12001 小角X線散乱 小角で測定されるX線弾性散乱強度に基づく測定方法。 small angle X-Ray
法, scattering
注記1 通常,散乱角が0.1°10°の範囲で測定され,典型的には,
SAXS [10.1]
5 nm200 nmの大きさで秩序化している,又は部分的に秩
序化している物体の周期性若しくは高分子の構造情報を得
ることができる。
注記2 広角X線散乱(WAXS)は,X線結晶構造解析と類似の手
法であり,より小さなスケールの構造の秩序性に敏感な散
乱角の大きいところの散乱である。
注記3 X線発生源には,シンクロトロンが使用される場合があり,
シンクロトロン放射光小角X線散乱(SRSAXS又はSRSAS)
ということもある。
12002 回転半径, 粒子の慣性モーメントを粒子質量で除したものの平方根。 radius of gyration,
Rg 注記 ギニエ半径又は慣性半径ともいう。 Rg
[10.2]
m) 音響法
番号 用語 定義 対応英語(参考)
13001 超音波 ultrasound
流体又は固体中を伝ぱする,可聴域を超えた高周波(20 kHz以上)
の音波。 [14.22]
注記 粒子特性評価で用いられる帯域は,通常,100 kHz100 MHz
である。
13002 超音波伝ぱ 試料中の超音波の伝ぱ。 ultrasonic transmission
[14.19]
13003 超音波吸収 照射された超音波のエネルギーの,散乱以外による減少。 ultrasonic absorption
[14.1]
13004 減衰 attenuation
照射された超音波のエネルギーの全減少。散乱及び吸収からなる。
[14.2]
注記 推奨される測定単位はデシベル(dB)で,入力強度と伝ぱ強
度との比の常用対数(10を底とする)の10倍と定義される
か,又は入力振幅と伝ぱ振幅との比の常用対数の20倍と定義
される。ネーパ(Np)も測定単位として代用することができ
る。この単位は,常用対数ではなく,自然対数に基づいてい
る。変換係数は,1 Np=8.686 dB。
13005 干渉 interference
二つ又はそれ以上の波が重ね合わされたときに観察される,打ち消
される又は増幅される波動現象。 [14.10]
13006 超音波反射 界面又は表面で,超音波が音源側に戻ること。 ultrasonic reflection
[14.14]
注記 通常,変換器表面又は粒子内に音響インピーダンスの異なる
層が存在する場合,その層間で生じる。
13007 超音波散乱 ultrasonic scattering
入力波が方向変化するときに,超音波エネルギーが除かれること。
注記 通常,粒子と溶媒との界面で生じる。 [14.15]
13008 余剰減衰 連続相に粒子が存在することで生じる減衰の増加分。 excess attenuation
[14.8]
――――― [JIS Z 8890 pdf 21] ―――――
20
Z 8890 : 2017
番号 用語 定義 対応英語(参考)
13009 帯域幅 bandwidth
超音波シグナルの周波数域。通常は,スペクトル解析装置で,−3 dB
である点の間での周波数差として測定される。 [14.5]
13010 減衰係数 attenuation
物質中を伝ぱする超音波の単位長さ当たりの減衰。デシベル毎セン
coefficient,
チメートル(dB/cm)又はネーパ毎センチメートル(Np/cm)の単位
で測定される。 extinction coefficient
[14.3]
注記 ISO 20998-1:2006 [32]では,減衰係数として単位長さ当たりの
減衰(dB/cm)だけを考慮している。ただし,支配的な減衰
機構を同定するために,減衰(dB/cm)を周波数又は周波数
の2乗によって除した減衰係数を用いる場合がある。
13011 減衰スペクト 周波数の関数として測定される減衰係数。 attenuation spectrum
ル [14.4]
13012 トーンバース 数サイクル(典型的には510サイクル)の正弦波の間隔。 tone-burst
ト [14.17]
13013 変換器 電圧によって超音波を発する又はその逆を発する装置。 transducer
注記1 発振子又は受振子のこと。 [14.18]
注記2 変換器として圧電素子が一般的に用いられる。
13014 伝ぱ長さ 発振子と受振子との間の距離で,超音波が伝ぱする距離。 path length
[14.12]
13015 伝ぱスペクト 周波数の関数として表示された伝ぱ値。 transmission spectrum
ル [14.21]
13016 伝ぱ値 transmission value
試料中を伝ぱするある周波数の超音波の強度。一般にボルト(V)
の単位で測定される。 [14.20]
13017 固有応答 超音波スペクトロメータ固有の周波数依存性応答。 intrinsic response
注記 サンプル成分物質固有の吸収と混同しないこと。 [14.11]
n) 光相互作用による粒子計数方法
番号 用語 定義 対応英語(参考)
14001 light scattering
光散乱相当径, 一定強度の入射光を受けたとき,実際の測定粒子が散乱する光強度
xsca v equivalent particle
と等しい強度の光を散乱する,一定の屈折率をもつ球形の参照粒子
の直径。 diameter,
xsca v
注記1 参照粒子として,校正用ポリスチレンラテックス粒子が用
いられることが多い。 [9.5]
注記2 散乱光の強度は,散乱光の集光立体角に依存するため,光
散乱相当径は,光散乱式粒子計数器の光学系の設計によっ
て変わる可能性がある。
14002 粒子計数器 particle counter
光散乱方式又は光遮蔽方式を用いて,粒子の個数及び粒径を測定す
る装置。 [9.9]
14003 波高分析器 パルスの波高値分布を測定する装置。 pulse height analyser
[9.10]
14004 校正用粒子 平均粒径が既知の単分散球形粒子。 calibration particles
[9.8]
注記1 校正用粒子の値は,国家標準又は国際標準にトレーサビリ
ティがあり,平均粒径の標準不確かさが2.5 %以下の粒子で
ある。例えば,JIS Z 8901:2006 [36]の7.に規定するポリス
チレン系の粒子がある。
注記2 ポリスチレンラテックス校正用粒子の屈折率は,波長589
nm(ナトリウムD線)において約1.59である。
14005 coincidence loss
同時通過損失 粒子検出領域を複数個の粒子が同時に通過したり,電気回路の処理
時間などが原因で生じる,粒子の数え落とし。 [9.3]
注記 同時通過損失の大きさは,試料中の粒子数濃度及び検出領域
の体積に依存する。
――――― [JIS Z 8890 pdf 22] ―――――
21
Z 8890 : 2017
番号 用語 定義 対応英語(参考)
14006 計数効率 counting efficiency
測定対象粒子に対して,粒子計数器が示す個数濃度の真の粒子数濃
度に対する比。 [9.4]
注記 計数効率の評価では,真の粒子数濃度の代替として,トレー
サビリティが確認された参照計数器が示す粒子数濃度を用い
る。
14007 粒径分解能 粒子計数器のもつ,異なった粒径を識別できる能力。 size resolution
[9.11]
注記 単分散の校正用粒子を測定したときの標準偏差で定義し,校
正用粒子の平均粒径との比で表す。
o) エアロゾル粒子の電気移動度及び粒子数濃度の測定方法
番号 用語 定義 対応英語(参考)
15001 エアロゾル ガス中に固体又は液体の粒子が分散した系。 aerosol
[12.1]
15002 レイノルズ数, 粘性抵抗力に対する慣性力の比で表示される無次元数。 Reynolds number,
Re Re
[12.12]
15003 層流 時間的及び空間的に不規則な動き及び乱れのない流れ。 laminar flow
[12.9]
15004 Knudsen number,
クヌーセン数, 粒子半径に対するガス分子の平均自由行路の比。連続流であるか,
Kn 又は自由分子流であるかの指標である。 Kn
[12.8]
15005 すべりの補正 slip correction factor,
粒子に作用する抗力の非連続効果を補正するために使用する無次
係数, Sc
元因子。この無次元因子は,粒子のサイズがガス分子の平均自由行
Sc 路と同程度,又はそれより小さくなる場合に重要になる。 [12.13]
15006 ストークス抗 Stokes' drag
レイノルズ数の小さいクリープ流れに限定された連続流体中を移
力 動する粒子に働く抗力。 [12.14]
15007 電気移動度 帯電粒子の移動度。 electrical mobility
[12.7]
注記 電気移動度は,電場の強さ,力学的移動度及び粒子の電荷数
に依存する移動速度(泳動速度)として定義することができ
る。帯電粒子に印加された単位電場当たりの移動速度のこと。
15008 移動速度, migration velocity
外部から与えられた電場内における帯電浮遊粒子の定常状態の速
泳動速度 度。 [12.10]
15009 微分型電気的 differential electrical
電気的移動度によってエアロゾル粒子を選定し,装置出口で対象エ
移動度分級 アロゾル粒子をとり出す分級器。 mobility classifier,
器, DEMC
注記 DEMCは,電場中で個々のエアロゾル粒子に働く空気動力学
DEMC [12.5]
的力と電気的力とをバランスさせることによって,エアロゾ
ル粒子を分級する。分級された粒子は,DEMCの物理的寸法
及び操作条件によって定義される電気的移動度の狭い範囲に
存在することになる。しかし,それらのエアロゾル粒子は,
荷電数によって,異なったサイズをもつ。
15010 限界移動度 DEMCから測定対象として取り出されるエアロゾル粒子の電気移critical mobility
[12.4]
動度の上限又は下限。これらの値は,DEMCの幾何学的形状,エア
ロゾル流及びシース流の流量並びに電極に印加された電圧によっ
て決まる。
限界移動度より大きな又は小さな粒子は,電極に移動する又は外部
に排出されるため,DEMCから取り出せない。
注記 臨界移動度ともいう。
15011 伝達関数 transfer function
DEMCの入り口及び出口における粒子数濃度の比。通常,電気移動
度の関数として表す。 [12.16]
――――― [JIS Z 8890 pdf 23] ―――――
22
Z 8890 : 2017
番号 用語 定義 対応英語(参考)
15012 微分型移動度 differential mobility
荷電装置,DEMC,流量計,粒子検出器,装置を接続する配管系,
分析装置, analysing system,
コンピュータ及び操作用ソフトウエアによって構成される,サブミ
DMAS クロン領域のエアロゾル粒子の粒径分布を測定するシステム。DMAS
[12.6]
15013 システム伝達 DMASの入り口における粒子数濃度に対するDMASの濃度検出装 system transfer
関数 置における粒子濃度の比。通常,電気移動度の関数として表す。function
[12.15]
15014 凝縮粒子計数 condensation particle
エアロゾル粒子を凝縮成長させ,その粒子数濃度を測定する装置。
器, 注記1 検出される粒子の大きさは,通常,数ナノメータ以上であcounter,
CPC る。 CPC
注記2 CPCは,DEMCで使用可能な検出器の一つである。 [12.3]
注記3 凝縮粒子計数器は,凝縮核計数器(CNC)ともいう。
15015 ファラデーカ Faraday-cup aerosol
エアロゾル粒子によって運ばれる電荷量の測定用として設計され
ップ式エア た電流計。 electrometer,
ロゾル電流 FCAE
注記 電気的に接地された導電性カップ,検出部及び電流計回路間
計, [12.18]
の電気系統並びに流量計によって構成される。カップは,帯
FCAE 電エアロゾル粒子を捕集するろ材を含んだ検出部を覆う保護
部材でもある。
p) エアロゾル粒子の荷電方法
番号 用語 定義 対応英語(参考)
16001 空間電荷 空間に分布する正味の電荷。 space charge
[13.1]
16002 結合係数 イオンとエアロゾル粒子との付着確率。 attachment coefficient
注記 付着係数ともいう。 [12.2]
16003 荷電中和 charge neutralization
エアロゾル粒子を,正味の電荷がゼロの平衡な荷電分布にする過
[13.2]
程。通常,正及び負に帯電した電気的に中立な気体中にエアロゾル
粒子を暴露することによって達成される。
16004 equilibrium charge
平衡荷電分布 両極イオンによって十分に長い時間暴露され,安定化したエアロゾ
ル粒子の荷電状態。 distribution
[13.3]
注記 両極イオンは,放射線源又はコロナ放電によって形成される
正及び負のイオンである。
16005 particle charge
粒子荷電装置 未知の荷電状態で採取されたエアロゾル粒子を,粒径に依存した既
conditioner
知の荷電量分布状態に制御するときに使用する装置。両極荷電用及
び単極荷電用がある。 [13.4]
16006 bipolar charger
両極荷電装置 装置内の正・負両極イオンをエアロゾル粒子に暴露することによっ
て,平衡帯電分布を達成する装置。 [13.5]
16007 unipolar charger
単極荷電装置 装置内の正又は負電荷のイオンに暴露させることによって,エアロ
ゾル粒子を一定の荷電状態に到達させる装置。 [13.6]
q) 画像解析法
番号 用語 定義 対応英語(参考)
17001 連結 connectivity
二値化画像において,着目画素が周囲画素と接続されているか否か
を判断する基準。 [8.2]
注記 長方形画素で,着目画素が黒である場合,着目画素の4辺に
隣接する位置に黒画素があるときに,それら2点が接続され
ているとするのが4-連結,斜め方向を含む着目画素の周り8
個のいずれかの位置に隣接する黒画素があるときに接続され
ているとするのが8-連結。
――――― [JIS Z 8890 pdf 24] ―――――
23
Z 8890 : 2017
番号 用語 定義 対応英語(参考)
17002 オイラー数 Euler number
連結領域の数からその内部にある穴の数を引いた値。その領域の形
状を表すものではなく,領域の連結性を表現する。 [8.5]
注記 連結領域とは,領域内の任意の2点が完全にその領域内にあ
る1本の曲線によって連結できる点から構成される領域をい
う。複雑な形状をした二次元物体が,連結領域(領域に穴が
あるものを含む。)の集合である場合,その物体のオイラー数
は,連結領域の数から穴の数を引いた数と定義され,その物
体の穴の数は,物体の補集合の連結領域の数よりも一つ少な
い。オイラー数を報告する場合には,適用した連結性,すな
わち,4-連結か又は8-連結かを付記することが重要である。
17003 円相当径 粒子の投影面積と等しい面積をもつ円の直径。 equivalent circular
注記 ヘイウッド径又は面積相当径ともいう[8]。 diameter
[8.4]
17004 フェレー径 粒子の像を2本の平行線で挟んだときの平行線の間隔。 Feret diameter
[8.6]
17005 開口数, numerical aperture,
物体空間の屈折率と,対物レンズの入射瞳の半径が物体に張る角の
NA 正弦との積。 NA
[8.10]
17006 画素 pixel,
水平方向及び垂直方向の両方向に一定間隔でサンプリングして得
られる,デジタル画像の最小単位の領域。 picture element
[8.11]
17007 濃淡画像 画素の明暗を多段階の階調情報で表現した画像。 grey image
注記 グレーイメージ又は多値画像ともいう。 [8.7]
17008 二値化画像 binary image
各画素の明暗濃度の値が0又は1のどちらかの値を取る画素の配列
[8.1]
からなるデジタル画像。通常,これは,表示装置に“明”若しくは
“暗”の領域,又は2色の色を付けて表示される。
17009 ラスターパタ raster pattern
一つの試料台の上を測定領域で走査するときの配列(図1 [40]参
ーン 照)。 [8.12]
図1−ラスターパターン
17010 視野 観測・撮像装置で見える又は撮像される領域。 view field
[8.15]
17011 測定体積 measurement volume
被測定粒子を含む流れ,照明系及び光学検出系によって決定され,
鮮明な粒子画像が得られる三次元の測定領域。 [8.19]
――――― [JIS Z 8890 pdf 25] ―――――
次のページ PDF 26
JIS Z 8890:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 26824:2013(MOD)
JIS Z 8890:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 19 : 試験 > 19.120 : 粒度分析.ふるい分け
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.19 : 試験(用語集)