4
A 1314 : 2014
図2−気密性試験装置(例)
5.1.3 試験環境
試験環境は,特に指定のない限り,温度5 ℃35 ℃,相対湿度45 %85 %,気圧860 hPa1 060 hPa
で行う。
5.1.4 試験手順
試験手順は,次のとおりとする。
a) 試験体を圧力箱の試験体取付部に現場の取付方法に準じて気密に取り付けた後,試験体が円滑に開閉
できることを確認し,自動閉鎖装置によって閉鎖状態にして試験を行う。
b) 圧力調整器を加減することによって試験体前後の圧力差を10 Pa,20 Pa,30 Pa,40 Pa及び50 Paとし,
それぞれにおける通気量を測定する。
c) 測定は同一試験体について,気流方向を前後に変えて,それぞれ3回行う。ただし,1回ごとにa)に
規定する開閉動作を行うものとする。また,試験体数は1体とするが,試験体のばらつきを確認する
場合は3体としてもよい。
5.1.5 試験結果
試験結果は,次による。
a) 通気量(q)の算出 通気量(q)は,式(1)によって算出する。ただし,有効数字は3桁とする。
Q T0
P1T
q= (1)
A P0 1
ここに, q : 試験体の単位開口面積,単位時間当たりの通気量
[m3/(min・m2)]
Q : 測定時の空気温度における単位時間当たりの全通気量
(m3/min)
A : 試験体の開口面積(m2)
P0 : 1 013 hPa
P1 : 通気量測定管内の気圧(hPa)
T0 : 273+20=293(K)
T1 : 通気量測定管内の空気温度(K)
注記1 試験体の開口面積は,防火ダンパーのケーシング内のり面積とする。
注記2 P1及びT1は,試験室内の気圧及び温度を用いてもよい。
b) 通気特性式及び回帰線図 通気特性式は,試験体前後の圧力差(ΔP)と通気量(q)との関係を示す
式(2)で表される。
――――― [JIS A 1314 pdf 6] ―――――
5
A 1314 : 2014
1)
q=a(ΔP n (2)
ここに, a : 通気率[m3/(min・Pa1/n)]
n : 隙間特性値(−)
圧力差(ΔP)と通気量(q)との関係は,式(2)の通気特性式を用いて最小二乗法によって回帰させ,
通気率a1)及び隙間特性値n2)を求める。通気量は,図3のように対数グラフでは直線で表すことがで
きる。ただし,圧力差(ΔP)及び通気量(q)は3回の測定の平均値を用いる。また,通気率(a)と
隙間特性値(n)との回帰による決定係数(R2)は0.98以上とする。
なお,決定係数が0.98に満たない場合は,圧力差が大きくなるに従って羽根が開いたなどの原因を
確認する。
注1) 通気率(a)は,通気特性式の係数で圧力差が1 Paのときの1分間当たりの通気量。
2) 隙間特性値(n)は,通気特性式を対数で表した場合の直線の傾き。一般に,隙間の形状が変
化しなければ12の値となり隙間が小さいほど1に近づく。
c) 19.6 Pa時の通気量 b)で求めた通気量の回帰式から19.6 Pa時の通気量を算出する。ただし,有効数
字は3桁とする。
図3−通気量グラフ及び回帰線図(例)
5.2 温度ヒューズ連動自動閉鎖装置の作動試験
5.2.1 試験体
試験体は,自動閉鎖装置単体とし,その材料及び構成が実際のものと同一の条件で製作されたものでな
ければならない。ただし,外壁用防火ダンパーなど温度ヒューズを防火ダンパー本体に直接取り付けるも
――――― [JIS A 1314 pdf 7] ―――――
6
A 1314 : 2014
のは,防火ダンパー本体又は本体の一部に温度ヒューズ装置を含めたものとする。
5.2.2 試験装置
試験装置は,図4に示すように,試験体取付部,循環ダクト,送風機,風速調整器,風速計,温度測定
機器,加熱器,制御用温度計及び温度記録装置で構成され,次の条件に適合しなければならない。
a) 試験体取付部及び循環ダクトは,耐熱性をもち,かつ,気密な構造とする。
なお,温度ヒューズ部(外壁用防火ダンパーなど温度ヒューズを防火ダンパー本体に直接取り付け
るものは,試験体全体)を装置内に移動できる試験体取付台及び開口部を試験体取付部に設ける。ま
た,開口部は予備加熱時及び試験時には気密に閉鎖できる構造とする。
b) 送風機及び風速調整器は,試験体に風速1 m/sで送風できる性能をもつものとする。
c) 風速計は,0.1 m/sの精度で測定ができるものとする。
d) 温度測定機器は,JIS Z 8704に規定する“熱電対を用いたB級又はC級測定方式”のものとし,直径
0.32 mmのT熱電対を用いる。ただし,200 ℃以上の温度を測定する場合は,直径0.65 mmのK熱電
対とする。
なお,温度ヒューズの温度を測定する場合は,直径0.2 mm以下とする。
e) 加熱器は,電気ヒータとし,空気温度の変動幅を±3 ℃の範囲内に保持できるものとする。ただし,
200 ℃以上の加熱温度の場合には,ガスバーナーを用いてもよい。この場合,空気温度の変動幅は±
10 ℃の範囲内とする。
f) 試験装置の周囲温度は23±2.5 ℃とする。
g) 温度センサー及び測定器は,トレーサビリティのとれた校正器で定期的に校正する。
図4−温度ヒューズ連動自動閉鎖装置の作動試験装置(例)
5.2.3 試験手順
試験手順は,次による。
――――― [JIS A 1314 pdf 8] ―――――
7
A 1314 : 2014
a) 作動試験
1) 試験体を試験体取付部に設置し,自動閉鎖装置の温度ヒューズのほぼ10 cm前方の位置の風速が1
±0.1 m/sになるように風量を調整する。
2) 次に,試験体を循環ダクト外に移動し,試験体取付部の外に出した状態で循環ダクトの空気を循環
させ,風速測定位置と同じ位置における空気温度を試験体に定められている作動試験温度に加熱す
る。また,試験体周囲温度は23±2.5 ℃に保持する。
3) 空気温度が試験体に定められている作動試験温度に達した後,試験体取付台を装置内に速やかに移
動させ,試験体取付箱の開口部を直ちに閉鎖して試験を開始する。空気温度は,試験開始前から終
了まで連続して測定する。また,温度ヒューズの温度を測定しておくことが望ましい。温度ヒュー
ズの温度は,参考として付記する。
4) 作動時間は,温度ヒューズ装置の前方における空気温度が作動試験温度に達した時点から作動する
までの時間とし,秒で表す。このとき,作動試験温度に到達した後の空気温度の平均値は,作動試
験温度±5 ℃以内に保持しなければならない。ただし,200 ℃以上の加熱温度の場合には,その変
動を±10 ℃以内とする。
5) 作動試験温度は,表1による。
6) 試験体数は1体とし,試験回数は3回とする。また,1回の試験ごとに温度ヒューズを交換する。
なお,送風方向によって温度ヒューズに当たる気流が異なる場合は,試験体の向きを前後に変え
た2方向で試験を行う。ただし,外壁用防火ダンパーは,室内側から室外側への1方向とする。
表1−作動試験温度
装置(公称作動温度) 作動試験温度
温度ヒューズ装置(72 ℃) 90 ℃
ボイラー室,ちゅう(厨)房などa)(120 ℃) 150 ℃
排煙用防火ダンパー(280 ℃) 350 ℃
防火ダンパーを使用する場所によっては,受渡当事者間の協議によって,作動
試験温度b)を決定することができる。
注a) 周囲温度が50 ℃以上となる場所。
b) 公称作動温度を基に作動試験温度を決定する場合は,公称作動温度の
125 %の温度を作動試験温度とする。
b) 不作動試験
1) 予備加熱を行い,空気温度が所定の不作動試験温度に達してから試験を開始し,温度ヒューズ装置
前方の空気温度の平均値をこの温度に,かつ,その変動が±3 ℃以内になるように5分間保持して,
その間に自動閉鎖装置が作動しないことを確かめる。ただし,200 ℃以上の加熱温度の場合には,
±10 ℃以内とする。
2) 一般に使用される温度ヒューズ装置(公称作動温度72 ℃のもの)については不作動試験温度を
50 ℃とするが,ボイラー室,ちゅう(厨)房など周囲温度が50 ℃以上となる場所に使用する場合
(公称作動温度120 ℃のもの)は,不作動試験温度を110 ℃,排煙用防火ダンパー(公称作動温度
280 ℃のもの)においては不作動試験温度を240 ℃とする。また,防火ダンパーを使用する場所に
よっては,受渡当事者間の協議によって作動試験温度を決定した場合は,作動試験温度が150 ℃(公
称作動温度120 ℃のもの)から225 ℃(公称作動温度180 ℃のもの)までの防火ダンパーにおい
ては,作動試験温度に0.8を乗じた温度(公称作動温度)から10 ℃差し引いた温度を不作動温度と
――――― [JIS A 1314 pdf 9] ―――――
8
A 1314 : 2014
する。
なお,防火ダンパーを使用する場所によっては,受渡当事者間の協議によって不作動試験温度を
決定することができる。
3) 試験体数は1体とし,試験回数は3回とする。また,1回の試験ごとに温度ヒューズを交換する。
6 報告
試験結果には,次の事項を報告する。
a) 共通事項
1) 試験年月日
2) 試験体の種類
3) 試験体の名称
b) 気密性試験に関する事項
1) 試験体に関する必要な事項 試験体の形状,寸法,材質,自動閉鎖装置の詳細など
2) 試験条件 通気方向,試験体の取付方法及び取付姿勢(垂直,水平など)など
3) 試験結果 圧力差−通気量線図(両対数グラフ),試験環境,回帰結果,19.6 Pa時の漏気量など
c) 温度ヒューズ連動自動閉鎖装置の作動試験に関する事項
1) 試験体に関する必要な事項 自動閉鎖装置の詳細,温度ヒューズの形状,材質,成分,融点など
2) 試験条件 送風方向,作動及び不作動試験温度,温度ヒューズの温度測定位置など
3) 試験結果 作動試験温度及び作動時間,不作動試験温度及び不作動時間,温度変化(空気温度及び
温度ヒューズ)など
d) 耐火試験に関する事項
1) 試験体に関する必要な事項 試験体の形状,寸法,材質,自動閉鎖装置の詳細,耐火壁の寸法,材
質など
2) 試験条件 温度測定位置
3) 試験結果 観察結果,温度など
e) 耐熱試験及び耐湿試験に関する事項
1) 試験体に関する必要な事項 自動閉鎖装置の詳細など
2) 試験条件 試験温度(耐熱試験)
3) 試験結果 絶縁抵抗値,作動確認結果など
f) 絶縁試験に関する事項
1) 試験体に関する必要な事項 自動閉鎖装置の詳細など
2) 試験条件 加えた電圧及び時間(絶縁耐力試験)
3) 試験結果 絶縁抵抗値,作動確認結果など
g) 耐腐食試験に関する事項
1) 試験体に関する必要な事項 試験体の形状,寸法,材質,自動閉鎖装置の詳細など
2) 試験結果 絶縁抵抗値,観察結果など
――――― [JIS A 1314 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS A 1314:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.220 : 火災に対する防御 > 13.220.20 : 防火
JIS A 1314:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA1516:1998
- 建具の気密性試験方法
- JISB8330:2000
- 送風機の試験及び検査方法
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISC1605:1955
- 放射線サーベイ・メータ
- JISC1605:1995
- シース熱電対
- JISC60068-2-2:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
- JISC9603:1988
- 換気扇
- JISZ2371:2015
- 塩水噴霧試験方法
- JISZ8704:1993
- 温度測定方法―電気的方法