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A 1412-2 : 1999
り大きいことが望ましい。
低抵抗のこう配型熱流計は試験体2枚構成装置に適している。低抵抗熱流計にかかる温度降下は,十分
小さく試験体2枚構成方式のものは試験体1枚構成方式のものの半分と考えられる。各試料が最初試験平
均温度に調整され,両方の試料が同一の場合には,応答速度はかなり迅速であり,品質管理用として十分
使用できる。通常の試料厚さの半分のものが使用できる場合には,試験体1枚構成方式の装置と同程度の
迅速性が得られる。試験体1枚構成式よりも早くなるのは,各試料を試験中に操作する平均温度に最初か
ら調整されている場合だけである。試験体1枚構成装置内で低抵抗式熱流計を使用するのは熱板U'が加熱
用にも冷却用にも使用できる場合が理想的であるが,U'の温度が十分制御されない場合には,熱流計と各
熱板の間にダンピング層を介在させる必要がある。この場合応答性が早いという利点は幾分失われるが,
応答時間はいずれの事象においても十分早いものである。この構成では熱流計を常時取り付けておくこと
もできる。
同じく本体図1a)において,U'が二重装置の場合と同様に加熱装置しか備えていない場合には,特に試料
が最初に加熱板の最終温度よりも高く調整されている場合には,その応答性は非常に劣ったものになる。
特殊な熱流計に対しては,最も早い応答性,すなわち,最短の設定時間をもつ試験装置は実験で求める
のが最善である。非常にタイプの異なる断熱材から採取した幾つかの試料,(すなわち,低熱伝導率の発泡
プラスチック,発泡ゴム,いろいろな密度の鉱物ウール,微粉末断熱材など,したがって,いろいろな熱
抵抗といろいろな熱容量を備え,それぞれ平均試験温度に調整されている。)をいろいろな構成装置で試験
するとよい。そうすれば,それぞれの構成装置に対して,異なった設定時間の安定するまでの時間を求め
るとができる。このような研究は,それぞれのタイプの材料に対して適当な構成装置を選定したり,すべ
てのタイプに対してはん(汎)用的な構成装置の選定に適用することになるだろう。
すべてのタイプの試料に対して設定時間を予測するためには,上記の試料のそれぞれが平均試験温度の
上と下の両方で調整した後,再試験を行いその結果と,本体3.3.5に述べたような要因との関係を調べる必
要がある。
関連規格 ISO 9229 : −Thermal insulation−Thermal insulating materials and product−Vocabulary
ISO 9288 : 1989 Thermal insulation−Heat transfer by radiation−Physical quantities and definitions
ISO 9346 : 1987 Thermal insulation−Mass transfer−Physical quantities and definitions
ISO 2581 : 1975 Regid celluar plastics−Determination of apparate thermal conductivity by heat flow
meter
JIS A 1412-2[熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法
第2部 : 熱流計法(HFM法)]の原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 土 屋 喬 雄 東洋大学工学部
(委員) 坂 本 雄 三 東京大学大学院工学系研究科
福 水 健 文 通商産業省生活産業局
杉 山 義 孝 建設省住宅局
大 嶋 清 治 通商産業省工業技術院
○ 加 山 英 男 財団法人日本規格協会
○ 倉 山 千 春 建設省建築研究所
○ 上 園 正 義 財団法人建材試験センター
十 倉 毅 財団法人日本建築総合試験所
豊 岡 光 男 住宅・都市整備公団
百 瀬 深 社団法人プレハブ建築協会
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吉 川 晴 夫 日本保温保冷工業協会
○ 小田原 隆 社団法人日本建材産業協会
(事務局) 勝 野 奉 幸 財団法人建材試験センター
関 根 茂 夫 財団法人建材試験センター
備考 氏名に○印を付記してあるものは,分科会委員を兼ねる。その
他の分科会委員は,次のとおりである。
氏名 所属
窪 田 俊 二 通商産業省工業技術院
倉 橋 岩 夫 財団法人日本建築総合試験所
雨 海 清一郎 住宅・都市整備公団
田 北 善 暉 日本保温保冷工業協会(ニチアス株式会社)
青 島 武 英弘精機株式会社
藤 本 哲 夫 財団法人建材試験センター
JIS A 1412-2:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8301:1991(MOD)
JIS A 1412-2:1999の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 1412-2:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA1412-1:2016
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第1部:保護熱板法(GHP法)
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8704:1993
- 温度測定方法―電気的方法