JIS A 1416:2000 実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法 | ページ 4

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9. 試験報告書

 試験結果の報告書には,測定結果とともに,次の事項を記載する。
a) 試験はこの規格によったこと
b) 試験機関の名称及び所在
c) 製造業者の名称及び製品証明
d) 試験の依頼者又は依頼組織の名称及び住所
e) 試験年月日
f) 寸法,厚さ,面密度などを記入した断面図,設置条件,養生時間,構成要素の状況,試料を取り付け
た者(試験機関又は製造者)などの説明
g) 試験開口の詳細図(計算に用いた面積S)
h) 音源室及び受音室の容積
i) 測定室の温度及び相対湿度
j) 試料の音響透過損失の周波数特性
k) 試験方法及び測定装置の説明
l) 測定結果が暗騒音(電気的ノイズも含む)の影響を受けている場合には,R ≧···dBの形で測定限界を
示す。測定結果に側路伝搬の影響が含まれている場合にも同様に表す。この場合には,R max(附属書
1参照)が試験室固有の値となる。
m) 附属書6に従って総合損失係数 愀 定した場合には,その結果を表及び図で示す。

――――― [JIS A 1416 pdf 16] ―――――

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附属書1(規定) 試験室の測定可能な最大音響透過損失の測定

1. 一般事項

 附属書1図1は,試験装置における二つの試験室の間の音響透過経路を略図として表した
ものである。この図で,Ddは直接伝搬経路,Fd,Ff,及びDfは側路伝搬経路である。
附属書1図1 試験装置における透過経路
実験室において,側路伝搬による顕著な影響を受けずに測定できる建築部材の音響透過損失の最大値は,
試験する部材の種類によって異なる。したがって,高い遮音性能をもつ部材を試験する場合には,その都
度,側路伝搬の寄与を調べることが望ましい。しかし,これは実際には無理であるので,通常測定される
代表的な構造の一定の種類について測定可能最大音響透過損失R maxを測定しておく必要がある。その結果
は,本体の9.に示すように試験報告書に明記する。
6種類の代表的な構造を次に示すが,これらのうちから試験装置で通常測定の対象とする試料に類似し
た構造を選び,R maxの測定を行う。壁を試験するための試験開口部をもつ実験室では,剛壁又は常設の中
空二重壁のうちのいずれかを備えるものとする。中空二重壁の場合,代表的構造のそれぞれの層を空げき
の同じ側又は空げきのそれぞれの側に設置する方法のいずれによってもよい。ただし,測定されたR max
の値は,類似の配置条件で試験した構造についてだけ適用する。R maxの値の妥当性については,本体の5.2.1
によって検討する。

2. 代表的構造

 次に示すタイプAの壁及び床構造の場合には,側路伝搬経路は主としてFfであり,試
験体構造の種類にはほとんどよらない。タイプB及びCの壁並びに床構造の場合には,側路伝搬経路とし
てFfの他にFd及びDfが含まれ,これらはすべて音源室と受音室を隔てている構造の質量によって変化す
る。タイプB及びCの壁並びに床構造については,Ddの経路による透過だけが小さくなるように,質量
の大きな試験体に仕上げ材を付加する。

2.1 壁

タイプA : 軽量壁
二重壁で,各層が面密度(30kg/m2以上)をもつせっこうボード,その他のボード材からなるもの。空
気層は200mm以上とし,厚さ100mm以上のミネラルウールを挿入する。それぞれの層は胴縁や鉄骨間柱
で支持し,互いに機械的に接触しないようにする。軽量壁の周囲は,試験室の常設の構造体に剛に接触さ
せてはならない。
タイプB : 軽量組積造壁

――――― [JIS A 1416 pdf 17] ―――――

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面密度が100±10kg/m2のれんが又はブロック壁で,片側の面にプラスターを塗ったもの。その一方の面
に,厚さ12.5mmのせっこうボード2層を壁に接触しないように木製又は軽鉄間柱で支持した仕上げ層を
付加する。この仕上げ層は,組積造壁が支持されている試験室の側に設置する。軽量仕上げ層の周囲は,
試験室の常設の構造体に剛に接触させてはならない。壁と仕上げ層との間には,厚さが50mm以上のミネ
ラルウールを充てんする。
タイプC : 重量組積造壁
面密度が400±40kg/m2のれんが又はブロック壁で,片側の面にプラスターを塗ったもの。その一方の面
に,厚さ12.5mmのせっこうボード2層を壁に接触しないように木製又は軽鉄間柱で支持した仕上げ層を
付加する。この仕上げ層は,組積造壁が支持されている試験室の側に設置する。軽量仕上げ層の周囲は,
試験室の常設の構造体に剛に接触させてはならない。壁と仕上げ層との間には,厚さが50mm以上のミネ
ラルウールを充てんする。

2.2 床

タイプA : 軽量床
軽量床は,床とそれを支持する根太から吊った天井を一体としたものとしてよい。その構造の詳細は,
上記の軽量壁と同様とする。
タイプB : 軽量組積造床
面密度が100±10kg/m2の組積造の床で,片側の面にプラスターを塗ったもの。組積造床の下に,厚さ
12.5mmのせっこうボードを2層とした仕上げ層を独立した根太から吊り,空気層にはミネラルウールを
挿入する。この軽量仕上げ層の周囲は,試験室の常設の構造体に剛に接触させてはならない。この方法の
代わりに,せっこうボードの層を組積造床の上に厚さ75mmのミネラルウールで浮かして取り付ける方法
をとってもよい。
タイプC : 重量コンクリート床
JIS A 1440の標準コンクリート床に相当する厚さ (120+40, −20) mの均質な鉄筋コンクリートスラ
ブ。実験室を新設する場合には,140mmの厚さとすることが望ましい。コンクリートスラブの下に,厚さ
12.5mmのせっこうボードを2層とした仕上げ層を独立した根太から吊り,空気層にはミネラルウールを
挿入する。この軽量仕上げ層の周囲は,試験室の常設の構造体に剛に接触させてはならない。この方法の
代わりに,せっこうボードの層をコンクリートスラブの上に厚さ75mmのミネラルウールで浮かして取り
付ける方法をとってもよい。
附属書1表1は,重みつき音響透過損失Rwで55dBまでの性能をもつタイプCの壁又は床を測定するこ
とができる試験装置のR maxの代表的な値である。ただし,この表に示す値は単なる例であって,目標値と
する必要はない。
附属書1表1 タイプCの壁又は床の実験室におけるR maxの代表的な値
周波数 (Hz) 100 125 160 200 250 315 400 500 630
経路Ff,Fd及びDfによるR'max (dB)
45 50 53 56 58.5 61 63.5 66 68.5
周波数 (Hz) 800 1 000 1 250 1 600 2 000 2 500 3 150 4 000 5 000
71
経路Ff,Fd及びDfによるR'max (dB) 73.5 76 78.5 81 83.5 86 88.5 91

――――― [JIS A 1416 pdf 18] ―――――

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附属書2(規定) ガラス測定用試験開口及びガラス固定用パテ

1. 開口部調整壁及び試験開口

a) 試験開口の寸法は,1 250mm×1 500mmとする。試験開口の厚さは410±10mmとし,ニッシェの内面
は反射性の仕上げ材で覆う。
b) 開口部調整壁は,密度1 800kg/m3以上のコンクリート又はプラスターを塗ったブロックの2層の壁で
構成する。その二重壁の中空層にはミネラルウールを充てんし,気密かつ反射性の材料で覆う。
c) 附属書2図1にガラス測定用開口部調整壁の垂直,水平断面及び間げきの詳細図を示す。
附属書2図1 ガラス測定用開口部調整壁

2. ガラス固定用パテ

  この規格に従ってガラスの音響透過損失を測定する場合には,ガラスを固定するために用いるパテとし
ては,次の条件を満たすものを用いる。
本体の5.2.2.3に従って,厚さ10.0±0.3mm,寸法1 230mm×1 480mmのソーダ石灰けい砂ガラス板(フ
ロート,密度2 500kg/m3,ヤング率E=7×104MPa)をパテによってこの附属書の1.に示す試験開口に固定
する。その状態で,中心周波数1 6003 150Hzの1/3オクターブバンドごとに音響透過損失を測定する。1

――――― [JIS A 1416 pdf 19] ―――――

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回目の測定は,取付け後1時間以内に開始する。その測定結果は,附属書2表1に示す数値の±2.0dBの
範囲に入らなければならない。
附属書2表1 10mmガラスの音響透過損失
周波数 (Hz) 音響透過損失 (dB)
1 600 31.3
2 000 35.6
2 500 39.2
3 150 42.9
次に,パテの硬化によって測定結果に大きな変化が生じないことを確認するために,設置後約24時間後
に2回目の測定を行う。附属書2表1に示す4周波数帯域における1回目の測定結果と2回目の測定結果
の差を 到 それらの平均値 到 橙 化がみられなければ,使
パテは適切であると判断できる。
備考 Perenator TX2001 Sは,ここで示した条件を満たすことが確認されている。ただし,これはあく
までこの規格に従って測定を行う場合に適した材料に関する情報であり,この規格でこの製品
を推薦するわけではない。

――――― [JIS A 1416 pdf 20] ―――――

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JIS A 1416:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 140-1:1997(MOD)
  • ISO 140-3:1995(MOD)

JIS A 1416:2000の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 1416:2000の関連規格と引用規格一覧