この規格ページの目次
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A 3305 : 2020 (ISO 2394 : 2015)
2.4.2
剛性(stiffness)
変形とそれを引き起こす作用とを関係付ける特性。
2.4.3
材料特性値(characteristic value of a material property)
供給における材料特性の統計的分布の所定のフラクタイル値。
注記 材料特性値は,JIS A 1108,JIS Z 2241などによって求める値。
フラクタイル値(fractile value)とは,累積確率が設定した確率以下となる確率変数の値 : xp
を意味し,例えば,“0.05(すなわち,5 %)フラクタイルはxp”という使い方をする。また,
パーセンタイル値も同じ意味である。
2.4.4
(JISでは不採用とした。)
2.4.5
換算係数,換算関数(conversion factor or function)
試験体から得る特性を計算モデルのそれに変更する係数又は関数。
2.4.6
(JISでは不採用とした。)
2.4.7
幾何学的特性(geometrical properties)
構造物及び構造部材を記載する幾何学的データ(例 寸法,角度など)。
注記 ある構造物は,一般に一次元部材,二次元部材,三次元部材からなるモデルによって記載する
ことが可能である。モデルに含まれる幾何学特性は,通常公称値を参照する。
2.4.8
幾何学量の設計値(design value of a geometrical quantity)
数量を加えたり乗じたりすることで調整される特性値。
3 記号
3.1 一般
この規格で用いる主な記号は,次による(ISO 3898参照)。1か所だけで用いる記号は,その箇所で説明
し,ここでは記載しない。
3.2 ローマ字大文字
A 偶発作用
Ad 偶発作用の設計値
AEd 地震作用の設計値
AEk 地震作用の特性値
C 使用性の制限
F 一般的な作用
Fk 作用の特性値
Frep 作用の代表値
Fd 作用の設計値
――――― [JIS A 3305 pdf 16] ―――――
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G 永続作用
Gd 永続作用の設計値
Gd,inf 永続作用の下方設計値
Gd,sup 永続作用の上方設計値
Gk,j j番目の永続作用の特性値
Gk,j,infj番目の永続作用の下方設計値
Gk,j,supj番目の永続作用の上方設計値
Q 変動作用
Qd 変動作用の設計値
Qk 変動作用の特性値
Qk,1 主の変動作用の特性値
Qk,j j番目の変動作用の特性値
R 耐力,リスク
Rd 耐力の設計値
Rk 耐力の特性値
S 作用効果
Sd 作用効果の設計値
Sd,dst 不安定作用の設計値
Sd,stb 安定作用の設計値
X 基本変数
Y モデル出力変数
3.3 ローマ字小文字
a 幾何学量
Δa 付加的幾何学量
m 材料特性
pf 破壊確率
ps 生存確率
pft 目標とする破壊確率
pfs pfの所定値
t 時間
g(X, t) 限界状態関数
3.4 ギリシャ文字
β 信頼性指標
βt 目標信頼性指標
γ 部分係数
γf 作用に対する部分係数
γF モデル不確定性及び幾何学的不確定性を考慮した作用に対する一般化部分係数
γG 永続作用に対する部分係数
γQ 変動作用に対する部分係数
γm 材料特性に対する部分係数
――――― [JIS A 3305 pdf 17] ―――――
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A 3305 : 2020 (ISO 2394 : 2015)
γM 材料,モデル,幾何の不確定性を考慮した耐力に対する一般化部分係数
γS 作用効果に対するモデル不確定性の部分係数
γR 耐力に対するモデル不確定性の部分係数
γI 構造物の重要度,破壊の結果を考慮した係数
θ モデル不確定性の係数
θS 作用効果のモデル不確定性の係数
θR 耐力のモデル不確定性の係数
Ψ0 作用の組合せ値を決める係数
Ψ1 作用の頻繁値を決める係数
Ψ2 作用の半永続値を決める係数
3.5 添え字
i 基本変数(作用)番号
j 基本変数(作用)番号
k 特性値
d 設計値
1 主の作用
4 基本事項
4.1 一般事項
この箇条では,構造物のリスク及び信頼性を適切な水準で確保するための目的,要求事項,概念的な基
礎,方法及び文書化について規定する。箇条5以降では,これらの原則の最も中心的な部分をより詳細に
規定する。附属書では,実用に供する上での基本的な前提条件としての品質管理の役割及び利用を含めた,
この規格の適用上,特に重要な側面に関する追加的な手引及び情報を提供する。
4.2 構造物に対する要求事項
4.2.1 構造物に対する基本的要求事項
構造物は,その供用期間内に社会的機能を支え,持続可能な社会的発展を促進させるように,計画,設
計,施工,運用,維持管理及び撤去されなければならない。
注記1 構造物が社会に供給する機能に着目すると,社会的機能は構造物の位置付けを包含する。例
えば,電柱は単に電線を支持しているのではなく,産業及び医療への電気の供給もしている。
破壊の結果及び構造物の性能に対する要求事項は,この観点から定められている。
特に,構造物は適切な水準のリスク及び信頼性をもちながら,次の要求性能を満たさなければならない。
− 供用期間を通して,考えられる全ての作用下において適切に機能する。すなわち,サービス及び機能
性を確保する。
− 建設中,想定される使用期間中及び撤去中において発生する,極大及び/又は頻繁に繰り返す作用,
永続的な作用及び環境暴露に耐える。すなわち,損傷及び破壊に関する安全性及び信頼性を確保する。
− 自然ハザード,事故,人的過誤のような異常で予期できない出来事によって深刻な損傷又は連鎖的破
壊を被ることがないようなロバスト性がある。すなわち,十分なロバスト性を確保する。
注記2 持続可能性は,次のような性能指標と関連している。
− 人々の安全性
− 目的の達成に関する信頼性
――――― [JIS A 3305 pdf 18] ―――――
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A 3305 : 2020 (ISO 2394 : 2015)
− 環境の質
− 費用効率
− 二酸化炭素排出量の最少化
− 自然資源の消費の最少化
− エネルギーの使用の最少化
構造物の供用期間は,構造物の位置付け並びに設計及びアセスメントの全体的な観点を考慮し最適化し
なければならない。通常,構造物の供用期間に関わる決定は,構造物を必要とする期間と個々の要素に対
してレベル分けされた戦略とによって,供用期間中に構造物から得られる便益を最適化する可能性に基づ
かなければならない。耐久性に基づく構造物の設計の概念は,ISO 13823 [21]で取り扱われている。
4.2.2 目標とする性能水準
適切な信頼性の程度は,起こり得る破壊の結果の大きさ,これに伴う費用,破壊及び被害のリスクを低
減するために必要な労力と手続の水準とを考慮して判断しなければならない。
構造設計及びアセスメントにおける意思決定において,構造物の受容可能なリスク,安全性及び信頼性
の水準を確保するには,受容規準及びその他の要求事項を定式化し,評価し,そして満足しなければなら
ない。これらの要求事項の幾つかは,社会によって設定された人の安全及び環境に対する要求に関係しな
ければならない。その他のものは,所有者によって規定されるような構造物の機能性の信頼性と関係しな
ければならない。
人命保護に対する規制において,追加人命救助費用の基本的原則(注記1参照)が当てはまり,また,
利用が推奨される。追加人命救助の原則の使用は,構造物を利用する又は近傍にいる人々の安全性が,あ
る一定の水準を保つことを保証する。一定の水準とは,更なる人命保護のための追加の安全対策に関連す
るコストが,対応する追加人命救助費用を超えることである。
注記1 人命救助の労力をその効率が最も高い活動及び状況に確実に向けるという更なる人命救助費
用の原則に基づくことで,リスク及び信頼性の要求水準のレベル分けが容易となる。この原
則は,附属書Gで記載するように,ALARPの原則の一般的定式化と一貫している。追加人
命救助費用を測るための手法として,生活の質指標(LQI)などがある。同原則は,準確率
論的設計規準のための目標の信頼性水準の同定の基礎を形成し,そこでは目標信頼性は破壊
の結果及び安全性向上効率の関数として与えられている(附属書G参照)。
対象とするプロジェクトの特性に依存しながらも,構造物の要求性能を,環境の質への被害並びに天然
資源の利用及び投入,大気への排出に関連し,考慮しなければならない。そのような場合,要求性能を,
想定した重大な事象の最大年間発生頻度又は合計使用量及び/又は排出量の期待値といった点から明示し,
そして満足しなければならない。これらの要求を,4.4.2.1に規定するように,経済的最適化における制約
条件又は代替の目的関数として理解し,説明しなければならない。
注記2 環境の質,天然資源の利用及び投入並びに大気への排出の要求事項は,これまでのところ一
般的には定式化されていない。しかしながら,ぜい(脆)弱な環境での海底油田,ガス田の
開発,巨大なダム計画など,この点において結果が甚大となる可能性のある特定の計画では,
一般的には,そのような要求に関して特別な考慮をすることが意思決定の根拠の一部となる。
4.3 概念的基礎
4.3.1 構造物に関する決定
構造物に関する決定は,構造物の計画,設計,施工,運用,維持管理及び撤去の過程に関する全ての決
定を含むことを理解しなければならない。
――――― [JIS A 3305 pdf 19] ―――――
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A 3305 : 2020 (ISO 2394 : 2015)
注記 構造物に関する決定は,耐力,変形,移動,耐久特性,安全性,経済性,材料消費,エネルギ
ー消費などの点から構造物に影響を与え,その結果,それらの性能及び持続可能な発展へのイ
ンパクトにも影響を与える。個別のプロジェクトのレベルにおける,典型的な決定は,次の選
択を含み得る。
− 構造システム
− 材料
− 断面特性
− 接合部及び構造物の構造詳細
− 実験室及び現場における検査,試験並びに監視
− 損傷の検知,防止,低減の能動的及び受動的な手段
− アセスメント,維持管理及び修復
− レトロフィット又は補強
− 撤去
− 更新
構造物に関する決定の基礎となる全ての仮定の妥当性(例 利用可能な知識,情報の妥当性及び不確定
性,使用目的,供用期間,並びに環境による荷重及び運用にかかる荷重)は,制御し,保証し,文書化す
ることが望ましい。又は構造物の性能が,仮定からの起こり得る逸脱又はずれがあってもなお適切である
ということが保証されることが望ましい。
構造物の性能確保のための中心的役割を果たすことから,品質マネジメントを構造物の設計及びアセス
メントに関係する意思決定プロセスの中に,完全に一体化しなければならない(附属書A参照)。特に,
個々のプロジェクトにおいて,品質マネジメント及び品質保証においては,次の点に対応しなければなら
ない。
− 品質計画
− 設計の品質管理
− 建設の品質管理
− 材料,建設機械及び組立ての品質管理
− 作業員の資格,施工技量及び手順の品質管理
− 前提条件の品質管理
− 品質管理及び品質マネジメントの文書化
4.3.2 構造性能のモデル化
設計における決定は,4.2.2に規定した要求性能を通して評価しなければならない。そのため,モデルは
これらの要求性能のために構築することが望ましく,モデル化によって,それら要求性能の定量化が可能
となる。要求性能のモデル化は,構造物の全ライフサイクルを通した,構造物の用途,人々の安全性及び
環境負荷並びに経済性に関係する全ての関連事項を扱わなければならない。構造物及びその周辺の間の相
互作用(すなわち,構造物が受けるあらゆる暴露及び構造物が影響を与え得る暴露),構造物に付随する設
備,例えば,考えられる機械及び電気系統の間の依存性並びに人的組織的過誤の影響のモデル化に,特別
な配慮をしなければならない。そのモデルは,性能に影響を与えるような様々な事象の連鎖に関するシナ
リオ記述を基本として,発生可能性及び結果を考慮しながら構築しなければならない。
関連する事象のシナリオの同定及び説明においては,次の事象を区別しなければならない。
− 暴露事象,すなわち,作用,人的過誤及び化学的環境
――――― [JIS A 3305 pdf 20] ―――――
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JIS A 3305:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 2394:2015(IDT)