この規格ページの目次
4
A 8302 : 2017 (ISO 2867 : 2011)
3.3.1.2
非常口(alternative opening)
常用出入口が使えない緊急時に用いる開口部。
3.3.1.3
保全用開口部(maintenance opening)
日常保全に用いる開口部。
3.4 通路及び立ち位置
3.4.1
通路(walkway)
機械の上のある場所から次の場所へと歩き,又は移動するための乗降用・移動用設備の一部。
3.4.1.1
ブーム通路(boom walkway)
主として長いブーム上に用いる通路。
3.4.1.2
廊下(passageway)
立って歩くための両側に柵などの落下防止設備のある通路。
3.4.2
作業床(platform)
機械の運転又は日常の保全を行う人を支えることを意図する水平面。
3.4.2.1
踊り場(rest platform)
人が立ち止まれるように乗降用・移動用設備の途中に設けた踏み面。
3.4.3
傾斜路(ramp)
水平面からの傾きが20°以下の傾斜面。
3.5 防護柵,手すり及び握り
3.5.1
防護柵(guardrail)
墜落事故を防止するための通路又は作業床の解放側に沿って設ける柵。
3.5.2
手すり(handrail)
身体を支えバランスをとるために手でつかまるように設け,乗降用・移動用設備上を移動するときに(手
を離さないで)つかんだ手の位置をずらすことができる装置。
3.5.3
握り(handhold)
身体を支えバランスをとるために片手でつかむための装置。
3.6 階段及び踏み板・踏み桟
3.6.1
階段(stairway)
三段以上の踏み桟からなる,水平面からの傾きが20°を超え50°以下の乗降用設備又はその一部。
――――― [JIS A 8302 pdf 6] ―――――
5
A 8302 : 2017 (ISO 2867 : 2011)
3.6.2
踏み板・踏み桟(step)
はしご若しくは階段の一部分として,又はそれだけで個別若しくは一連の装置として取り付けられる片
足又は両足を載せる装置。
3.6.3
可とう(撓)踏み桟(flexible step)
障害物と接触したときに動いて,再び元の位置に戻るような材質のものに取り付けられた踏み桟(破損
が最小限となるように動くもの)。
3.6.4
け(蹴)あげ高さ(riser height)
連続した二つの踏み板・踏み桟の間で,一つの踏み面から次の踏み面までの高さ。
3.6.5
踏みしろ(tread depth)
踏み板・踏み桟の前縁からの奥行き。
3.6.6
またぎ(stride distance)
踏み板・踏み桟の前縁から次の踏み板・踏み桟の前縁までの水平距離。
3.6.7
走行フレーム(トラックフレーム)踏み桟(track frame step)
走行フレームと一体又は部品として付加した踏み桟。
3.7 はしご
3.7.1
傾斜はしご(inclined ladder)
水平面からの傾きが75°を超え80°以下のはしご。
3.7.2
垂直はしご(vertical ladder)
水平面からの傾きが80°を超え90°以下のはしご。
3.7.3
段ばしご(step ladder)
水平面からの傾きが50°を超え75°以下のはしご。
3.7.4
(はしごの)一続き(flight)
はしごの踏み桟の連続する一続き。
3.8 滑り及び墜落
3.8.1
個人用墜落拘束装置(personal fall arrest system PFAS)
地面又は他の障害物と衝突する前に作業者の墜落を止めるように設計された装置。
3.8.2
個人用墜落阻止装置(personal fall restraint system PFRS)
作業者が墜落する場所に行かないように拘束又は阻止する装置。
――――― [JIS A 8302 pdf 7] ―――――
6
A 8302 : 2017 (ISO 2867 : 2011)
3.8.3
滑り防止表面(slip-resistant surface)
履き物又は[例えば,は(這)っていくときに]他の組合せで滑りにくくしっかりつかまえるような特
性をもたせた乗降用・移動用設備の表面。
3.8.4
つま先板(foot barrier)
作業床,踏み桟又は通路の縁から人の足が滑り落ちるのを防止する装置。
3.8.5
墜落防護装置(ladder fall-limiting device)
はしごから落ちるリスクを最小にする装置。
4 乗降用・移動用設備の要求事項
4.1 一般要求事項
4.1.1 高低差のある二か所間の乗降用・移動用設備の選択は,JIS B 9713-1の4.(重要顕著な危険源)及
び5.(昇降設備選択時の要求事項)並びに次による。
4.1.2 (高低差のある二か所間の)乗降用・移動用設備の設計は,次による。
− 垂直はしご又は傾斜角60°75°の段ばしごの使用は,可能ならば避け,むしろ傾斜はしごを使用す
るのがよい。
注記 人が段ばしごに背を向けて降りるとき,墜落の危険が増すなどの安全性への影響があり,傾
斜角60°75°の段ばしごは,空間的制約又は工程上の要求がある場合だけ選択することが
望ましい(JIS B 9713-1参照)とされている。このため,やむを得ない場合は,むしろまし
な方法として,より傾斜角の急な傾斜はしごの使用を推奨している。
− 乗降用・移動用設備の一部として車輪及びタイヤの表面を使用することは許されない。
− 三点支持が得られる場合に限り乗降用・移動用設備の一部として履帯の表面を使用することは許され
るが,実際的である限り,通路としては履帯の表面以外の乗降用移動用設備を用いることが望ましい。
− 乗降用・移動用設備が損傷を受ける可能性,並びに機械周囲及び機械の作業装置の視界の障害となる
可能性を評価しなければならない。
4.1.3 乗降用・移動用設備は,特別に訓練しなくても手足を正しく置けるように,自明でなければならな
い。格納式乗降用・移動用設備の説明は運転取扱説明書に含めなければならない。滑り防止表面含め乗降
用・移動用設備の摩耗及び損傷の有無の点検の必要性を説明しておかなければならない。機械の乗降用・
移動用設備の他に支援用設備の使用を機械の製造業者が推奨する場合は取扱説明書で説明しなければなら
ない。
格納式乗降用・移動用設備は,機械の取扱説明書に使用の説明を含めるとともに設備の近くに適宜説明
表示をしなければならない。
4.1.4 つまずきの危険源を発生させ,身体の一部,着衣などをひっかけたり,拘束されたりすることによ
る危険源を発生させる乗降用・移動用設備の突起物は,できるだけ少なくしなければならない。
4.1.5 運転員などが極端な高温又は低温,電気的な危険,可動部分,鋭い角のような潜在的危険に接触す
る可能性を,できるだけ少なくしなければならない。
4.1.6 歩く,よじ登る,踏む又はは(這)うための乗降用・移動用設備(乗降用・移動用設備の一部とし
て使ういかなる装置又は構造的構成部品も含む。)の表面は,滑り防止措置を施さなければならない。
――――― [JIS A 8302 pdf 8] ―――――
7
A 8302 : 2017 (ISO 2867 : 2011)
4.1.7 地上から1 m以上の乗降用・移動用設備で機械に乗降し,又はその上を移動する際,人が三点支持
を用いることができ,かつ,用いたくなるように乗降用・移動用設備の各構成部品を適切に配置しなけれ
ばならない。階段,傾斜路,通路及び作業床は,二点支持でもよい。
4.1.8 運転員又は整備員が運転席又は日常保全箇所に工具などを運ぶときは,次に例示する装置(自明で
ない場合は説明指示を含む。)のいずれか一つを備えなければならない。
− 二点支持だけで乗降,移動でき,残りの一方の手で工具などを運べるような階段又は傾斜路。
− 乗降用・移動用設備上を移動するときに常に三点支持となるように,工具などを一時的に置ける最小
300 mm×400 mmの踏み面又はその他の支持面を1.7 mごとに配置。
− 乗降用・移動用設備上を移動するときに常に三点支持となるように,工具などを運転席又は日常保全
箇所に運べる(例えば,滑車とワイヤロープとを組み合わせた)装置。
4.1.9 運転席の床面が地上高3 mを超えるときは,常用乗降用・移動用設備に照明を備えなければならな
い。灯火の点灯は地上及び運転席のいずれからも可能でなければならない。
4.1.10 製造業者が提供するアタッチメント又は選択部品(例えば,鏡)の使用及び日常保守のために乗降
用・移動用設備を備えなければならない。
4.1.11 1か月を超える間隔の定期保全のために,機械の乗降用・移動用設備以外の例えば,個人用墜落拘
束装置(PFASs),個人用墜落阻止装置(PFRSs)又は外部の乗降用・移動用設備(例えば,可搬式作業台,
階段)のような補助手段を用いることができる。運転取扱説明書はそのような乗降用,移動用補助手段の
使用についての指針を与えなければならない。そのような手段の取付け位置がある場合は,ISO 14567に
よらなければならない。
4.1.12 機械を修理するときの乗降用・移動用設備は,製造業者から提供する説明文書(例えば,整備解説
書類)に含めなければならない。機械の修理のための乗降用・移動用設備は,機械上に備えるか,又は製
造業者の説明文書で外部の乗降用・移動用設備(例えば,可搬式作業台・階段)の使用についての推奨情
報を記すことができる。
4.1.13 乗降用・移動用設備の部品で障害物又は地面との接触によって損傷を受けやすいものは,容易に交
換可能なように設計しなければならない。
4.1.14 乗降用・移動用設備の着脱可能な部品の取扱い,組立,分解,貯蔵及び輸送については取扱説明書
(例えば,輸送について)に明記しなければならない。
4.1.15 ジャッキ又はアウトリガを使用する作業姿勢のある機械又は車幅を拡大縮小できる機械では,それ
らの作業姿勢となった作業場所でも適切な乗降移動が確実にできるように乗降用・移動用設備を設計して
おかなければならない。
4.2 格納式乗降用・移動用設備
4.2.1 一般要求事項
4.2.1.1 格納式乗降用・移動用設備に特定の次の要求事項に加えて,この規格の規定する他の全ての関係
する要求事項にも適合しなければならない。
4.2.1.2 乗降用・移動用設備は一部を機械の便利な収容箇所に格納してもよいが,使用時及び収容時に,
例えば,重力,ばねの力又は付随的機構によって意図した位置にとどまるようにしなければならない。
4.2.1.3 格納式乗降用・移動用設備は,引っかかって動けなくなるリスクを低減するように設計しなけれ
ばならない。
4.2.1.4 運転席の高さが地上2 mを超えるときは手動又は動力格納式乗降用・移動用設備の使用は地上か
ら実施できるか,又はこの規格に適合する非常用乗降用・移動用設備を備えなければならない。
――――― [JIS A 8302 pdf 9] ―――――
8
A 8302 : 2017 (ISO 2867 : 2011)
4.2.2 手動格納式乗降用・移動用設備
使用位置では損傷のリスクがあるときは,手動格納式乗降用・移動用設備が格納(収容)位置にないこ
とを運転員に警告する手段がなければならない。
4.2.3 動力格納式乗降用・移動用設備
4.2.3.1 操作装置を放したときは,動作が停止しなければならない。
4.2.3.2 動力格納式乗降用・移動用設備は,操作位置から見えるか,又は適切に見えるように追加の装置,
例えば,鏡・監視カメラ(CCTV)を備えなければならない。
4.2.3.3 動力格納式乗降用・移動用設備は,格納(収容)位置にないときに機械そのものと接触して乗降
用移動用設備の損傷を引き起こすような機械動作(例えば,ショベル系掘削機械の旋回)を防止するため
にインターロックを備えなければならない。それ以外の機械動作については運転員への警報で十分である。
人を移送する動力格納式乗降用・移動用設備に対する追加要求事項は,附属書Bを適用する。
注記 人を移送する動力格納式乗降用・移動用設備は,仕様に応じて国内法令が適用される。
4.2.3.4 動力源が故障したときは,動力格納式乗降用・移動用設備を降ろすことがことができるか,又は
非常用乗降用・移動用設備を備えなければならない。
4.3 非常脱出経路及び非常口
4.3.1 運転席には,常用出入口とは別の面に,非常口を備えなければならない。その寸法は,表1に適合
しなければならない。非常脱出経路は,機械上の常用乗降用設備とは機械上の別の場所に設けなければな
らない。
4.3.2 非常口は,明確に表示しなければならない。非常脱出経路は自明でない場合は識別できるようにし
なければならない。
4.3.3 非常脱出経路には,垂直はしごの使用は許容され,その最下段の地上からの高さは,最大700 mm
とする。
4.3.4 常用乗降用設備が危険又は障害によって使用できないときを意図して,非常脱出経路を備える。し
たがって,4.1に規定する一般要求事項に適合する必要はないが,非常用乗降用・移動用設備の一部として
使用するときは,一般要求事項に適合しなければならない。
4.4 上部旋回体をもつ特定の履帯式機械に対する要求事項
上部旋回体を360°連続的に旋回できるパイプレーヤ,並びに基礎工事及びせん孔工事に使用するショ
ベル系掘削機械で,製造業者が規定する通常の駐車位置とは別の位置に上部旋回体が旋回した状態で,運
転室への出入りが必要な場合には,追加の乗降用移動用設備が必要となる。この追加の設備は,この規格
の全ての要求事項に適合しなければならない。
5 室内への出入口の要求事項
5.1 室内への出入口は,表1に適合しなければならない。例外として,5.3に規定する機械は,5.3.1及び
5.3.2に適合で代用してもよい。
5.2 常用出入口を長方形から変形させるときは,最小開口範囲を,表1の図に二点鎖線で示す最小開口
寸法にしてもよい。下部の開口範囲の代替案として,最小開口部の狭まっている部分の床からの高さは,
最小幅を250 mm300 mmに増すことを条件として,460 mm770 mmまで増すことができる。開口部の
形状を対称とする必要はない。
5.3 ミニショベル,超小旋回形ショベル及び設計上前方から出入りする,又は運転室に降りていくミニ
機械,例えば,スキッドステアローダでは,表1に適合する代わりに5.3.1及び5.3.2に適合していればよ
――――― [JIS A 8302 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS A 8302:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 2867:2011(IDT)
JIS A 8302:2017の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 8302:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA8308:2003
- 土工機械―基本機種―用語
- JISA8315:2010
- 土工機械―運転員の身体寸法及び運転員周囲の最小空間
- JISA8323:2001
- 土工機械―運転席及び整備領域―端部の丸み
- JISB9713-1:2004
- 機械類の安全性―機械類への常設接近手段―第1部:高低差のある2か所間の固定された昇降設備の選択
- JISB9713-4:2004
- 機械類の安全性―機械類への常設接近手段―第4部:固定はしご