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5 試験環境
5.1 一般
この規格には,JIS Z 8733:2000の4.及び附属書Aに規定する試験環境を適用する。さらに,この規格固
有の要求事項を5.25.5に示す。
相対湿度,温度,気圧,振動及び漂遊電界は,測定器の製造業者の規定する限界内とする。
5.2 試験場所及び音場補正値,K2A
試験場所の測定地表面がコンクリート舗装又は密粒度アスファルト舗装のように硬い反射面[5.3.1 a)
及びb) 参照]で,音源中心から測定半径の3倍の距離以内に,音を反射する障害物がない場合は,音場
補正値K2Aの絶対値は0.5 dB以内と推定されるので,影響は小さく,無視してよい。この場合,K2Aは,0
とする。
試験場所の測定地表面が全面砂地[5.3.1 c) 参照]の場合は,音場補正値K2Aを求める必要があり,音響
パワーレベルの計算に用いる。
5.3 試験場所
5.3.1 一般
試験場所の測定地表面は,次の3種類とし,5.3.2,5.3.3及び5.3.4に詳細を示す。
a) 硬い反射面(コンクリート舗装又は密粒度アスファルト舗装)
b) 硬い反射面と砂との組合せ
c) 全面が砂の面
5.3.2に規定する硬い反射面は,次の試験に用いる。
− ゴムタイヤ式の機械 : すべての運転モード
− 掘削機械(ショベル系掘削機及びトレンチャ) : すべての運転モード
− 履帯式ローダなど : 定置作業サイクル模擬モード
− ローラ : すべての運転モード
5.3.3に規定する硬い反射面と砂との組合せは,突起のあるパッドをもつローラ及びランドフィルコンパ
クタの試験に使用してもよい。
5.3.3に規定する硬い反射面と砂との組合せ又は5.3.4に規定する全面が砂の測定場所地表面は,履帯式
機械(例えば,履帯式ブルドーザ,履帯式ローダ,履帯式不整地運搬車など)の走行モード及び定置作業
サイクル模擬モードにおいて次の条件で使用する。
− JIS Z 8733:2000の附属書Aによって決定した音場補正値K2Aの絶対値は2.0 dB以下とする。
− 5.3.4に規定した全面が砂の測定場所地表面でK2Aの絶対値が0.5 dBを超える場合は,音響パワーレベ
ルを計算するときに補正を考慮する。
5.3.2 硬い反射面
マイクロホンで囲われた半球測定表面の地上への投影面は,コンクリート舗装又は密粒度アスファルト
舗装からなる。
5.3.3 硬い反射面と砂との組合せ
機械の走行路は,粒径が2 mm以内の湿った砂の層で造成する。砂層の深さは最小0.3 mとする。0.3 m
では履帯が貫通して不足する場合は,砂層の深さを適宜増やす。機械とマイクロホンとの間の地表面で走
行路以外は,5.3.2に示す硬い反射面とする。
砂の走行路の片側だけが反射面からなる最小寸法の組合せを用いることができる。その場合は,3個の
マイクロホン位置に対して,機械の前進走行モードを2回,ただし,2回目は逆向きに走行し,後進走行
――――― [JIS A 8317-1 pdf 6] ―――――
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モードも同様に行う。
5.3.4 全面が砂の面
砂については,5.3.3による。
5.4 暗騒音の補正値,K1A
JIS Z 8733に規定する暗騒音についての要求事項に適合しなければならない。暗騒音に関する補正は,
JIS Z 8733:2000の8.3に従って行う。
5.5 気象条件
測定は,次の条件で行ってはならない。
a) 降水のあるとき,すなわち,降雨,降雪,降ひょう(雹)。
b) 地表面が積雪で覆われている場合。
c) 温度が−10 ℃以下又は35 ℃以上の場合。
d) 風速が8 m/sを超える場合。
なお,風速が1 m/sを超えるときは,マイクロホンに風防を付けて用い,その影響を校正時に適宜補正
する。
6 A特性時間平均音圧レベルの測定
6.1 半球測定表面の寸法
試験測定に用いる測定表面は,半球とする。測定半径は,附属書Aに規定する機械の基本寸法lによっ
て定める。
測定半径は,次による。
− 供試機械の基本寸法lが1.5 m未満の場合は,4 mとする。
− 供試機械の基本寸法lが1.5 m以上,4 m未満の場合は,10 mとする。
− 供試機械の基本寸法lが4 m以上,8 m未満の場合は,16 mとする。
− 供試機械の基本寸法lが8 m以上の場合,及び測定半径が供試機械の特性音源寸法d0の2倍を上回る
場合は,16 m,18 m,20 mと続く2 m刻みの最小の値とする。
注記 特性音源寸法d0は,機械の基本寸法lをl1として扱うJIS Z 8733の定義による。
6.2 半球測定表面上のマイクロホンの位置
測定点は,6か所とする。マイクロホンの位置及びその座標は,図1及び表1による。
――――― [JIS A 8317-1 pdf 7] ―――――
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単位 m
16 マイクロホンの位置
r 測定半径
図1−半球測定表面上のマイクロホンの配置
表1−マイクロホン位置の座標
マイクロホン位置 x/r y/r z
1 0.7 0.7 1.5 m
2 −0.7 0.7 1.5 m
3 −0.7 −0.7 1.5 m
4 0.7 −0.7 1.5 m
5 −0.27 0.65 0.71 r
6 0.27 −0.65 0.71 r
6.3 機械の配置
6.3.0 一般
機械の形式によって次の条件で測定を行う。
− 走行モード
− 定置作業サイクル模擬モード
− 上記の組合せ
機械の運転及び配置は,附属書B附属書Lに規定する。
6.3.1 走行モード
機械の走行路を図2に示す。機械の走行路の中心線はx軸とし,機械の前後方向の中心をこの軸と一致
させる。走行路の長さはA点からB点までとし,測定半径の1.4倍とする。機械の前進走行モードはA点
――――― [JIS A 8317-1 pdf 8] ―――――
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からB点の方向とし,後進モードはB点からA点の方向とする。
6.3.2 定置作業サイクル模擬モード
機械の前後方向の中心線はx軸と一致させ,機械の前方をB点の方向に向かせる。機械の中心は,おお
よそ図2に示す半球の中心C点を通る垂線上とする。機械の運転及び配置は,附属書B附属書Lに規定
する。
16 マイクロホンの位置
7 走行路の中心
A,B及びC 走行路上の各点
r 測定半径
a 騒音測定領域=1.4 r
図2−機械の走行路
7 機械の設定及び運転
7.1 一般
7.1.1 安全及び運転
試験中は,関係するすべての安全上の注意を守り,製造業者の取扱説明書に従う。
警笛又はバックアップアラームのようないかなる信号装置も,試験中に作動させてはならない。
7.1.2 機械の設定
機械は,製造業者が指定する作業装置(エクィップメント及びアタッチメント)を装着し,機関及び油
圧装置は,製造業者が指定する通常の作業状態となるよう暖機運転する。
すべての液体装置は,製造業者の指定する範囲に充てん(填)する。
7.2 機関回転速度
機関の回転速度は,製造業者の指定する呼び無負荷回転速度(ハイアイドル回転速度)に設定しておく。
7.3 ファン速度
機械の機関又は油圧装置に冷却ファンを備えている場合は,試験中それらを作動させる。ファン速度は,
機械の製造業者が設定する次のいずれか一つの条件による。
a) 機関直結ファン駆動 ファンを機関及び/又は油圧装置に直結して駆動する(例えば,ベルト駆動に
よって)場合には,ファンは,試験中作動させる。
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b) 段階式可変速ファン駆動 ファン駆動が数段階の速度で作動できるときは,次のいずれかの条件で試
験を実施する。
− ファンの最高作動速度。
− 1回目の試験ではファンを無回転に設定し,2回目の試験ではファンを最高作動速度に設定し,双方
の試験結果を組み合わせ,式(1)を用いてA特性時間平均音圧レベルLpA,Tを計算する。
1.0 LpA , 0 % 1.0 LpA , 100 %
LpA ,T10 log 3.0
10 7.0 10 (1)
ここに, LpA, 0 % : ファン無回転時のA特性時間平均音圧レベル
LpA, 100 % : ファン最高作動速度で回転時のA特性時間平均音圧レベ
ル
c) 連続可変速ファン駆動 ファンが連続的に速度を変えて作動可能な場合は,試験を7.3 b)の条件,又
は最高作動速度の70 %以上で製造業者が設定したファン速度で実施する。
d) 複数のファンを備える機械 すべてのファンを,a),b)又はc)に規定する条件で作動させる。
7.4 機械の走行モードでの運転
機械の走行路は,6.3.1に規定し,図2に示したとおりとする。履帯式の機械では走行路を砂とし,ゴム
タイヤ車輪式の機械では5.3.2に規定する硬い反射面とする。機械の運転は,附属書B附属書Lの規定
による。
機械は,作業装置(エクィップメント又はアタッチメント)を走行路面上0.3 m±0.05 mの走行姿勢に
下げ,機関は,呼び無負荷回転速度(ハイアイドル回転速度)に設定して,前後進の速度を一定に保って
運転する。搭乗式の機械の場合には,前進走行速度は,履帯式及び鉄輪式の機械では,4 km/hを超えない
範囲で最もそれに近い速度とし,ゴムタイヤ車輪式の機械では,8 km/hを超えない範囲で最もそれに近い
速度とする。後進走行モードは,速度にかかわらず対応する速度段を用いる。大部分の機械では,これは
前進1速及び後進1速である。静油圧駆動の機械では,走行速度を指定速度に設定するのが困難なので,
履帯式又は鉄輪式の機械では3.5 km/hから4 km/hまで又はゴムタイヤ車輪式の機械では7 km/hから8 km/h
までを用いてもよい。ハンドガイド式の機械の場合,前進速度は6 km/hを超えてはならず,後進速度は
2.5 km/hを超えてはならない。
これらの運転モードは,半球を横切る間はいずれの方向にもノンストップで走行し,別途規定しない限
り作業装置(エクィップメント又はアタッチメント)を動かしてはならない。最低速度段の走行速度が規
定の速度より速い場合であっても,機関は,呼び無負荷回転速度(ハイアイドル回転速度)にして走行す
る。
静油圧駆動の機械では,機関は,呼び無負荷回転速度(ハイアイドル回転速度)にして,上述の規定速
度に合うように走行速度を設定する。音圧レベルは,機械の中心点が図2に示す走行路のA点とB点との
間を通過しているときだけ測定する。
運転員は,機械が試験走行路を走行中,走行路の中心線上を保つようにかじ取りの修正をするのがよい。
8.1に従って前進と後進のサイクルをそれぞれ3回ずつ実施する。
8 A特性音響パワーレベルの決定
8.1 測定手順
A特性音響パワーレベルは,JIS Z 8733によって決定する。
各機種について,附属書B附属書Lに規定する各運転モードで,A特性時間平均音圧レベルをすべて
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JIS A 8317-1:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 6395:2008(MOD)
JIS A 8317-1:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.140 : 音響及び音響測定 > 17.140.20 : 機械及び設備による騒音の発生
JIS A 8317-1:2010の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA8308:2003
- 土工機械―基本機種―用語
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISD0006-1:2010
- 土工機械―機関―第1部:ネット出力試験方法