JIS A 8338:2021 土工機械―物体検知装置及び視界補助装置―性能要求事項及び試験 | ページ 10

           44
A 8338 : 2021 (ISO 16001 : 2017)
附属書F
(規定)
高周波(RF)無線トランスポンダ装置
[電磁(EM)無線通信機]の試験手順
F.1 概要及び試験の目的
この附属書は,土工機械近傍のタグを身に付けた作業者又は障害物を検知するための無線通信機を含む
装置の検知領域を判定するための試験方法を示す。この手順によって,タグを検知できる2次元領域の寸
法を判別する。この手順では,無線通信機を(土工)機械に装着したときの干渉又はその他の影響による
検知領域の変化を考慮していない。装置を実機に装着するときに考慮することが望ましい項目は,F.10を
参照。
当該技術には多くの形式があるので,主要な形式について区別するのがよい。
− 形式1 : 送受信器及びアンテナは,機械に搭載し電磁場を放射する。タグは,電磁場を検知して応答
信号を機械上の別の交信用アンテナ又は同じアンテナに送信し,検知信号を発生する。タグが規定の
検知距離内にある場合は,機械では警報が発生し,運転員に警告する。装置によってはタグのところ
で同じ警報を発生する。
− 形式2 : 作業員又は障害物が身に付けたタグが電磁場を放射する。受信器及びアンテナは機械上に装
着され,タグからの信号を検知し,タグがある領域内にあるときは運転員に対して警報を発する。タ
グが警報を発生する場合は,別の信号がタグに返送されるものもある。
F.2 被験体
被験体は,木製又は他の電磁波と干渉しない材質の試験台で,タグを地上から1 mで少なくとも相異な
る三方向を向けて取り付けることができ,1 mより上方には試験台の出っ張りがないものでなければなら
ない(図F.1参照)。

――――― [JIS A 8338 pdf 46] ―――――

                                                                                            45
A 8338 : 2021 (ISO 16001 : 2017)
単位 mm
記号説明
1 向き3−横向きに寝かす。
2 向き2−90°回転
3 向き1−通常の取付け
4 機械装着アンテナの方向
図F.1−タグの三つの向きを示す被験体
F.3 試験領域
試験領域は,半径60 m以内に電磁波信号の干渉を起こし得る障害物,建物,車両又は他の物体がない開
放された屋外でなければならない。角度10°ごとに,中心からの距離1 mごとに極座標の格子を描く。円
形の格子全体としての半径は,装置の想定検知領域と同じ大きさとするのがよい(図F.2参照)。

――――― [JIS A 8338 pdf 47] ―――――

           46
A 8338 : 2021 (ISO 16001 : 2017)
単位 度(°)
記号説明
1 被験体からの距離(m)
図F.2−試験領域及び記録用紙の円形格子の例
F.4 試験環境
試験環境は,4.8による。
F.5 機械側構成部品の取付け
F.5.1 形式1の装置
装置(全体)としての信号を検知領域に送信する構成部品(通常は土工機械に搭載される。)は,試験領
域の中心に置く。送信アンテナは,木製(又は電磁波に干渉しないその他の材料でできた)試験台に,2 m
の高さで,機械への通常の装着と同様に取り付け,静止させておく。タグとの交信用に(機械とは)独立
した位置のアンテナを使用する場合は,その取付高さは1 mとし,送信用のアンテナの直下に置く。装置
の警報は,試験中に容易に視認でき,聞き取れなければならない。図F.3に例を示す。
F.5.2 形式2の装置
タグからの検知信号を受信する構成部品(通常は土工機械に搭載される。)は,試験領域の中心に置く。
受信アンテナは,木製(又は電磁波に干渉しないその他の材料でできた)試験台に,2 mの高さで,機械
への通常の装着と同様に取り付け,静止させておく。タグとの交信用に(機械とは)独立した位置のアン
テナを使用する場合は,その取付高さは1 mとし,受信用のアンテナの直下に置く。装置の警報は,試験

――――― [JIS A 8338 pdf 48] ―――――

                                                                                            47
A 8338 : 2021 (ISO 16001 : 2017)
中に容易に視認でき,聞き取れなければならない。
単位 mm
記号説明
1 通常は機械側となる発信器又は受信器 5 制御用電子機器
2 6
タグとの交信用アンテナ(装置による。) 円形格子の270°線
3 警報表示装置 7 円形格子の0°線
4 電源
図F.3−機械側構成部品の例
F.6 タグの取付け
通常は作業者が身に付けるタグ若しくはその他の障害物に取り付けるタグ又は同様の構成部品は,被験
体の試験台に想定される作業状況の向きに置く。例えば,ベルトに付けるタグは,機械側の装置を向いた
人のベルトの取り付ける場合と同様に直立させて試験台に置く。図F.1の向き1参照。ヘルメット内のタ
グは,ヘルメット内に取り付けたままとし,ヘルメットを被験体の試験台に,機械側の装置を向いて直立
した人がかぶるのと同様の状態の向きに置くことが望ましい。
それらの向きに加えて,2種類のこれに直角なタグの向きで追加試験を行わなければならない。一つは
最初の試験の向きに対して人が90°横を向いたものを想定するものであり,もう一つは人が機械を向いて
上体を傾けたり,横になったりするのを想定するものである(図F.1を参照)。
F.7 試験手順
F.7.1 装置の設定
装置の使用範囲が可変である場合は,例えば機械の大きさ及び速度に対応してタグを検知できる範囲が
調整可能である場合は,F.7.2に記載する2種類の試験を実施しなければならない。その一方は最小の範
囲,他方は製造業者の推奨する最大の範囲とする。

――――― [JIS A 8338 pdf 49] ―――――

           48
A 8338 : 2021 (ISO 16001 : 2017)
F.7.2 検知領域の測定
機械側の構成部品をF.3に従って試験領域の中心に置き,被験体及びタグを0°の放射線上の1 m地点
に置く。検知の有無を記録する。タグをF.6に記載する第二,第三の向きに回転させ,それぞれ検知の有
無を記録する。試験担当者は(自らが)干渉の原因とならないことを確実とするために,検知中は(測定
範囲から)退避することが望ましい。
被験体を0°の放射線上で次の円にくるよう中心から離れるように動かし,前述の手順を繰り返す。タ
グの向きをどのようにしても検知されないようになるまで,その放射線上で試験を継続する。
次の放射線に移動させて同様の試験を繰り返す。被験体及びタグは,F.6に記載するように機械側の構成
部品の方を向けなければならない(被験体は円周上の移動に伴ってその分の角度を補正回転する必要があ
る。)。全ての放射線上及び中心からの距離に対して検知の有無を記録し終わるまで試験を継続する。
F.8 検知領域の記録
F.7.2に規定する全ての試験箇所について,検知の有無及び検知領域の形状を判定するため,図F.4に例
示するような記録用紙の円グラフ上に記録しなければならない。全ての三方向について装置が直ちに検知
を認めた場合は,信頼できる検知領域である旨を記録することが望ましい。三方向のうち,一方向又は二
方向についてだけ検知が認められた場合も,特発的な検知として記録することが望ましい。さらに,その
位置での検知が安定していないタグの向きは,検知が特発的とみなさなければならない。検知領域の外形
線を引き,信頼できる検知領域の全体形状を示し,特発的な領域を見分けられるようにしなければならな
い。

――――― [JIS A 8338 pdf 50] ―――――

次のページ PDF 51

JIS A 8338:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 16001:2017(IDT)

JIS A 8338:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 8338:2021の関連規格と引用規格一覧