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A 8425-1 : 2019 (ISO 14990-1 : 2016)
注記2 障害ループインピーダンス測定は,遮断電流Iaが,約1 kA(Iaは,遮断器が附属書Bで規定
する時間内に自動遮断する電流値)までの範囲で自動遮断器による保護を行う回路に適用で
きる。
17.4 絶縁抵抗試験
土工機械の電気装置に,絶縁試験中に作動する可能性のあるサージ保護機器が含まれている場合は,こ
れらの機器を取り外す,又は,試験電圧をサージ保護機器の電圧保護レベルより低い値に下げても差し支
えない。ただし,供給電圧の上限のピーク値(中性線と相導体間)より低くしてはならない。
17.4.1 低電圧絶縁抵抗試験
500 V絶縁抵抗計(メガー)を用いて電力回路と保護等電位ボンディング回路との間の絶縁抵抗値を測
定し,測定値が1 M以上でなければならない。試験は,土工機械の電気装置全体を個々の区画に分けて
実施してもよい。
例外 例えば,ブスバー,導体ワイヤ又は導体バーシステム又はスリップリング機構のような電気装
置の特定部分には,より低い下限値が許されるが,その値は50 k以上でなければならない。
17.4.2 高電圧絶縁抵抗試験
高電圧機器の定格電圧又は5 kVのいずれか低いほうにおいて,電力回路と保護等電位ボンディング回路
との間の絶縁抵抗値を測定し,測定値が1 M以上でなければならない。試験は,高電圧電気装置全体を
個々の区画に分けて実施してもよい。
例外 装置の製造業者との合意によって,例えば,ブスバー,導体ワイヤ,導体バーシステム又はス
リップリング機構のような電気装置の特定部分には,より低い下限値が許されることがある。
17.5 耐電圧試験
公称周波数50 Hz又は60 Hzの試験電源を用いなければならない。代替方法として,試験を規定の交流
電圧のせん(尖)頭値と等しい値の直流電圧で実施してもよい。直流のいずれの極性での試験も任意であ
る。
試験電圧は,次のいずれか高い方でなければならない。
− 機器の定格供給電圧若しくは作動電圧,又は,
− 1 000 V
試験電圧を回路の相導体と保護等電位ボンディング回路との間に約1秒間加える。この合否試験は,絶
縁破壊が起こらなければ合格となる。
この試験電圧に耐えられない定格の部品及び機器は,試験中は取り外さなければならない。試験対象の
絶縁の部分をなす個々の構成部品及び機器は,この試験のために遮断しないことが望ましい。試験する電
気/電子系統に損傷が起こり得るのを避けるよう注意しなければならない。
耐電圧試験を実施する場合は,IEC 61180-2に適合する計測機器を用いることが望ましい。
部品及び機器の製品規格によって耐電圧試験を実施済みの部品は,試験中取り外してもよい。
17.6 残留電圧保護
60 Cを超える残留電荷を内蔵する全ての構成部品は,5.4への適合を証明しなければならない(例えば,
24 Vの回路では直接の測定は,必要ではない)。
17.7 機能試験
電気装置の機能は,試験しなければならない。
電気的安全のための回路の機能(例えば,地絡検出)は,試験しなければならない。
特に,電動機の適切な据付け及び監視機能の検証は,機能試験に含めなければならない。
――――― [JIS A 8425-1 pdf 51] ―――――
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17.8 再試験
土工機械の電気装置の一部を変更した場合には,必要ならば変更部分の再検証及び再試験を17.117.7
によって行わなければならない。
再試験によって生じる可能性のある過酷な影響,例えば,絶縁試験,機器の取外し及び再接続によって
生じる過度のストレスに対して注意をすることが望ましい。
17.9 高電圧装置のIP保護等級試験
高電圧の装置では,JIS C 0920によって評価したとき,直接接触に対する保護を,最低限保護等級
IPXXDHとしなければならない。
――――― [JIS A 8425-1 pdf 52] ―――――
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附属書A
(参考)
重大な危険源のリスト
A.1 リスト
危険源,危険状態,危険状態の原因及び設計上の懸念領域の例を表A.1に示す。
表A.1−重大な危険源のリスト
番号 危険源 関連箇条/関連細分箇条
1 危険源の例 : 電気の使用に起因する,安全に対する危険源で,次の,リストを含むが,これらに限定さ
れない。
1.1 感電 箇条5
1.2 せん(閃)光 箇条15
1.3 蓄積エネルギー 箇条15
1.4 火災 箇条6
1.5 高温の表面 箇条7
1.6 電磁両立性の影響 箇条4
2 危険状態の例 : 人員が直面する危険源の例となる状態で次の事項を含む。
2.1 一般的な,低電圧電気系統の運転,サービス及び保全 全体
2.2 個人用保護具PPEの使用 5.4,15.2
2.3 電気装置の使用のための特別の試験装置及び説明書の使用 11.10.4,15.8,17.5
2.4 電磁両立性による土工機械の予期しない動作 4.5.1,5.10.2.7
2.5 4.4
低電圧主電源から引き出した特別低電圧系の存在と,その特別低
電圧系への漏えい(洩)の可能性
2.6 14.6.3
土工機械の制動に使用する抵抗器のようにエネルギーを発散さ
せる抵抗器格子の存在
2.7 装置の故障又は障害 箇条9
2.8 箇条5箇条9
不適切な保護の装置で,その結果としての危険源,例えば,電気
に起因する火災
3 危険状態の原因の例 : 危険状態は次の原因によって引き起こされる可能性がある。
3.1 箇条9
土工機械の機能不良を引き起こす,電力回路の電源変動又は停電
及び故障又は障害
注記 例としては次のものを含む。
− 短絡
− 電動機又は発電機の過負荷
− 電動機,発電機又はパワーエレクトロニクス装置
の冷却不良
− 装置の異常な温度
− 電動機又は発電機の過回転
− 地絡(電源内蔵式機械では車台への接続障害)/
残留電流
− 落雷又は(スイッチの)開閉によるサージ又は過
渡電流
3.2 11.6
滑り接触回路又は転がり接触回路の導通不要に起因する安全機
能の故障
3.3 箇条5,箇条8及び箇条10
蓄積エネルギー(電気的又は機械的)の開放に起因する,傷害を
起こす可能性がある感電,電弧せん(閃)光又は予期しない動作
――――― [JIS A 8425-1 pdf 53] ―――――
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表A.1−重大な危険源のリスト(続き)
番号 危険源 関連箇条/関連細分箇条
3.4 正しくない相順 11.8
3.5 人の健康を害するレベルの騒音 3.4.3
4 設計上の懸念の対象となる範囲の例 : 土工機械で,“しなければならない”事項として特別の注意を払
わなければならない安全上の危険源として次を含む。
4.1 装置の選定 4.4
4.2 保護等電位ボンディングを含む配線 箇条11
4.3 安全ラベル及び安全標識 箇条16
4.4 運転取扱説明書 箇条15
――――― [JIS A 8425-1 pdf 54] ―――――
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附属書B
(規定)
TN接地系統における間接接触保護
B.1 一般事項
TN接地系統における間接接触保護についての規定は,電源内蔵式機械及び外部電源式機械の両方に適
用する(より明確化のためJIS C 60364-4-41及びJIS C 60364-6を追加参照)。
充電部と保護等電位ボンディング部分又は導体との間の障害(絶縁不良)発生時の過電流保護OCPを備
えなければならず,その過電流保護は,
− 電源を自動的に回路又は装置から遮断し,
− 5秒以下で遮断を実施する。
例外 この5秒以下の遮断時間が達成できない場合は,障害(絶縁不良)の最中に同時に接触し得
る複数の導体間の接触電圧(B.3参照)は,次の電圧を超えてはならない。
− 交流50 V又は
− 直流120 V(リップルを除く)
クラスIの手持ち式機械又は携帯式機械に給電する回路に対しては,最大遮断時間は,コンセント出力
(例えば,土工機械に備えた附属機器又はサービス用機器のためのコンセント)を経由するか,固定の接
続によるかにかかわらず,JIS C 60364-4-41:2010の表41.1の規定によらなければならない。
例外 対地公称電圧(交流実効値)277 Vを超えなければ,230 Vを超える電圧でも,最大遮断時間
0.4秒は,許容される。
B.2 過電流保護が達成される障害条件
B.2.1 要求事項
地絡ループインピーダンス,過電流保護のトリップ電流及び公称の接地(電源内蔵式機械では車台への
接続)との関係は,次による。
Z≦
S
U0/ Ia
ここに, Zs : 地絡ループのインピーダンス(電源,電源から地絡点ま
での充電導体,及び地絡点から電源までの戻り経路を含
む)。
U0 : 接地(又は電源内蔵式機械では車台への)電位に対する
交流公称電圧。
Ia : 規定時間内に過電流保護装置の作動を引き起こすトリ
ップ電流。
地絡電流による温度上昇によって導体抵抗が上昇することを考慮しなければならない。
注記 短絡電流の計算に関する情報は,IEC 60909規格群参照,又は,過電流保護機器の供給者の意
見を求める。
B.2.2 検証
B.2.2.1 一般事項
B.2.1に従う過電流保護への適合は,(遮断器の公称作動電流設定値若しくはヒューズの電流定格の検査
――――― [JIS A 8425-1 pdf 55] ―――――
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JIS A 8425-1:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 14990-1:2016(IDT)
JIS A 8425-1:2019の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 8425-1:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
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