この規格ページの目次
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B 1761 : 2022
3.13
両歯面全かみ合い偏差測定誤差
両歯面かみ合い偏差偏心基準器を測定した両歯面全かみ合い偏差の測定値とその校正値との差
3.14
両歯面かみ合い中心距離測定誤差
両歯面かみ合い中心距離基準器を測定した両歯面かみ合い中心距離の測定値とその校正値との差
3.15
最大許容誤差
両歯面かみ合い試験機における測定誤差の許容できる限界値
注釈1 最大許容誤差は,測定項目によって,次の三つがある。各最大許容誤差は,マイクロメートル
(m)単位で表示する。
a) 最大許容両歯面1ピッチかみ合い偏差測定誤差 MPE(fid)
b) 最大許容両歯面全かみ合い偏差測定誤差 MPE(Fid)
c) 最大許容両歯面かみ合い中心距離測定誤差 MPE(ad)
4 記号
この規格で用いる主な記号は,表1による。
表1−記号
記号 記号の意味
C 検査用基準器の校正値
DID ディスク内径の直径
DOD ディスク外径の直径
E 測定誤差
Lg ブロックゲージ寸法
M 測定値
MPE(ad) 最大許容両歯面かみ合い中心距離測定誤差
MPE(fid) 最大許容両歯面1ピッチかみ合い偏差測定誤差
MPE(E) 最大許容測定誤差
MPE(Fid) 最大許容両歯面全かみ合い偏差測定誤差
aD ディスクを用いた両歯面かみ合い中心距離
ag ブロックゲージを用いた両歯面かみ合い中心距離
dA1 円筒1の直径
dA2 円筒2の直径
uC 検査用基準器の校正値の不確かさ
uCf 校正証明書に記載された全てのピッチ数の個別両歯面1ピッチかみ合い偏差の標準偏差
uM 測定作業に起因する不確かさ
uad 両歯面かみ合い中心距離の検査結果の不確かさ
uf 両歯面1ピッチかみ合い偏差測定誤差の検査結果の不確かさ
ufid 両歯面1ピッチかみ合い偏差の検査結果の不確かさ
uFid 両歯面全かみ合い偏差の検査結果の不確かさ
――――― [JIS B 1761 pdf 6] ―――――
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B 1761 : 2022
5 検査用基準器の測定
5.1 一般
両歯面かみ合い試験機は,校正された検査用基準器を測定することによって,試験機の測定精度を評価
することが可能である。検査用基準器の測定の方法は,5.25.8による。
5.2 両歯面かみ合い試験機
両歯面かみ合い試験機の装置構成例を,図3に示す。両歯面かみ合い試験機の測定は,歯車対に対して
行う。歯車対の一方の歯車を駆動軸に,もう一方の歯車を従動軸に取り付ける。浮動台上の駆動軸又は従
動軸は,両歯面かみ合い中心距離の方向に可動で,ばねで歯車対が常にバックラッシなくかみ合うように
する。
記号説明
1 : モーター 5 : 変位検出器(リニアスケール等) 9 : 両歯面かみ合い中心距離
2 : 親歯車 6 : 固定台 10 : ばね
3 : 被検査歯車 7 : 駆動軸 11 : 記録機器
4 : 浮動台 8 : 従動軸 12 : ベース
図3−両歯面かみ合い試験機の装置構成例
5.3 測定項目
測定精度評価及び受入検査における両歯面かみ合い試験機の測定項目は,次による。
a) 個別両歯面1ピッチかみ合い偏差
b) 両歯面1ピッチかみ合い偏差
c) 両歯面全かみ合い偏差
d) 両歯面かみ合い中心距離
注記 k歯にわたるかみ合い偏差の測定精度評価及び受入検査では,c)を利用することが可能である。テ
スト半径,偏心の測定精度評価及び受入検査は,d)を利用することが可能である。
5.4 測定環境
製造業者が,被評価かみ合い試験機の精度を保証する環境下(温度,振動など)に被評価かみ合い試験
機を置く。この被評価かみ合い試験機に検査用基準器を設置し,被評価かみ合い試験機及び検査用基準器
が周囲温度に十分順応した後,測定を行う。
――――― [JIS B 1761 pdf 7] ―――――
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B 1761 : 2022
両歯面かみ合い測定機の測定精度は,20 ℃における精度とする。ただし,受渡当事者間の協定がある場
合,その限りではない。
両歯面かみ合い中心距離の測定精度は,特に熱膨張の影響を受けるので注意する。測定精度を評価する
場合,検査用基準器の校正値を補正してもよい。
5.5 検査用基準器
5.5.1 両歯面かみ合い偏差参照基準器
両歯面かみ合い偏差参照基準器は,次による。
a) 同じ歯数の親歯車対で構成する。
被検査歯車にも親歯車を使用する。生産歯車を利用してもよい。
注記 歯車の精度は,試験機の測定精度に影響するので,可能な限り高精度なものが推奨されてい
る。
b) 全てのピッチ数の個別両歯面1ピッチかみ合い偏差及び両歯面1ピッチかみ合い偏差は,校正されて
いる。
歯車対の組合せ位相(ピッチ数)は,確定して用いる。試験機で検査用基準器を測定するときは,
校正時と同じ組合せ(位相含む)で行う。
5.5.2 両歯面かみ合い偏差偏心基準器
両歯面かみ合い偏差偏心基準器は,次による。
a) 同じ歯数の親歯車対で構成する。
被検査歯車にも親歯車を使用する。生産歯車を利用してもよい。
注記 歯車の精度は,試験機の測定精度に影響するので,可能な限り高精度なものが推奨されてい
る。
b) 一方の親歯車の回転軸は,親歯車の幾何学的な中心軸に対して偏心している。
c) 両歯面全かみ合い偏差は,校正されている。
歯車対の組合せ位相(ピッチ数)は,確定して用いる。試験機で検査用基準器を測定するときは,
校正時と同じ組合せ(位相含む)で行う。
5.5.3 両歯面かみ合い中心距離基準器
5.5.3.1 一般
両歯面かみ合い中心距離基準器は,両歯面かみ合い試験機のかみ合い中心距離の測定精度を評価するた
めの基準器で,次の2種類がある。
5.5.3.2 ブロックゲージを用いた両歯面かみ合い中心距離基準器
a) 両歯面かみ合い試験機の円筒1,円筒2,及びブロックゲージで構成し,ブロックゲージは二つの円筒
間に挿入する(図4参照)。
駆動軸又は従動軸の形状がテーパーになっている場合は,測定の不確かさを低減させるために,デ
ィスクを用いた両歯面かみ合い中心距離基準器(5.5.3.3)を用いることを推奨する。
ブロックゲージを円筒間に挿入するときは,円筒間で最短距離となるように調整する。
――――― [JIS B 1761 pdf 8] ―――――
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B 1761 : 2022
b) 二つの円筒の直径dA1,dA2及びブロックゲージ寸法Lgは校正されている。
c) ブロックゲージを用いた両歯面かみ合い中心距離基準器の両歯面かみ合い中心距離agは,式(1)によ
る。
ag=Lg+dA1+dA2 (1)
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図4−ブロックゲージを用いた両歯面かみ合い中心距離基準器
5.5.3.3 ディスクを用いた両歯面かみ合い中心距離基準器
a) ブロックゲージを用いた両歯面かみ合い中心距離基準器(5.5.3.2)を簡略化した基準器で,ブロック
ゲージを使用する代わりに円筒1に取り付けられたディスクを使用した基準器(図5参照)である。
ディスクを円筒2に接触しで360°滑らせて使用する。
円筒1とディスクとは一体で製作する。円筒1にディスクを一体で製作しない場合の両歯面かみ合
い中心距離基準器については,附属書Aに示す。
ディスクの中心軸と円筒1の中心軸との不一致は,両歯面かみ合い中心距離の測定誤差となる。デ
ィスクを360°回転して得られた両歯面かみ合い中心距離の測定結果を平均することで,ディスクの
中心軸と円筒1の中心軸との不一致は除去することが可能である。ディスクを回転しない場合,ディ
スクの中心軸と円筒1の中心軸との不一致は,両歯面かみ合い中心距離の測定の不確かさに見積もら
なければならない。
b) ディスク外径の直径DOD及び円筒2の直径dA2は校正されている。
c) ディスクを用いた両歯面かみ合い中心距離基準器の両歯面かみ合い中心距離aDは,式(2)による。
aD=DOD+dA2 (2)
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――――― [JIS B 1761 pdf 9] ―――――
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B 1761 : 2022
図5−ディスクを用いた両歯面かみ合い中心距離基準器
5.6 測定力
両歯面かみ合い試験機を用いた検査において,測定力の大きさは重要である。測定力は,両歯面かみ合
い試験機において,歯車対をバックラッシなしでかみ合わせるために歯車対を中心距離方向に押し付ける
力である。歯幅の狭い歯車,軟質材料の歯車,又はシャフト径が細い歯車に過度な負荷がかかると,歯車
の歯又は軸のたわみによって誤った読取値が生じる。逆に,負荷が軽いと,可動する駆動軸又は従動軸が
機能しなくなる。
測定力の参考値を,表2に示す。ただし,受渡当事者間の協定がある場合,その限りではない。
検査用基準器を用いて両歯面かみ合い試験機を評価する際,校正時に設定した測定力で実施しなければ
ならない。
表2−両歯面かみ合い試験器の参考測定力
歯直角モジュール 測定力
mm N
mn≦0.7 2.3
0.71 2 3 4 5.7 測定位置
両歯面かみ合い試験機の浮動台の移動方向(両歯面かみ合い中心距離方向)に対する駆動軸及び従動軸
の倒れは,被検査歯車の駆動軸及び従動軸方向の設置位置に応じて,両歯面かみ合い偏差及び両歯面かみ
合い中心距離に影響を及ぼす。図6に両歯面かみ合い試験機を用いて歯車対を測定した場合[図6 a)]と,
ブロックゲージを用いた両歯面中心距離基準器を測定した場合[図6 b)]の設置位置との違いの例を示す。
両歯面かみ合い試験機の測定精度評価に用いる検査用基準器の駆動軸及び従動軸方向の設置位置は,被検
査歯車の設置位置の違いが小さいことが望ましい。被検査歯車の設置位置と検査用基準器の設置位置とが
異なる場合,駆動軸及び従動軸の倒れを測定の不確かさとして考慮しなければならない。――――― [JIS B 1761 pdf 10] ―――――
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JIS B 1761:2022の国際規格 ICS 分類一覧
- 21 : 一般的に使用される機械的システム及び構成要素 > 21.200 : 歯車
JIS B 1761:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB1702-2:1998
- 円筒歯車―精度等級 第2部:両歯面かみ合い誤差及び歯溝の振れの定義並びに精度許容値
- JISB1702-2:2022
- 円筒歯車―精度等級―第2部:両歯面かみ合い偏差の定義及び許容値