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B 6150 : 2015 (ISO 16156 : 2004)
3.15
回転バランス(rotational balance)
回転軸に対して全ての質量の平衡状態(回転軸中心と重心との間の距離は,アンバランスの原因となる。)。
3.16
最大回転速度,nmax(maximum rotational speed)
製造業者の指示に従って,標準の爪を使用したときの,チャックの毎分当たりの最大回転数(6.2参照)。
3.17
作業回転速度,nw(working rotational speed)
作業時の加工条件下での毎分当たりの回転数(最大回転速度以下)。
4 危険源のリスト
重要危険源は,次による。
− 押しつぶし
− 巻込み
− 引込み/捕捉
− 衝撃
− 任意の交換部品又は可動部品の飛出し
5 安全要求事項及び/又はその方策
5.1 一般
危険源にさらされる人を保護するために,チャックの設計・製造に際しては,次のa) d)に示す適切な
方策を講じなければならない。
a) チャック及びその適切な作動をさせる設備(例えば,シリンダ)は,要求事項に適合するものでなけ
ればならない(6.1.9参照)。
b) 釣合い良さの等級Gは,製造業者の使用説明書に従って提供しなければならない(JIS B 0905参照)。
c) チャックのベースジョーは,遠心力によって放出されるのを(例えば,ロックピンによって)確実に
防がなければならない[JIS B 9700の3.28.7(機械的拘束装置)参照]。
d) 質量が20 kgを超えるチャックは,その取扱いの方策[例えば,つ(吊)りタップ]を備えていなけ
ればならない(6.1.1参照)。
検証は,関係する図面,検査及び形式証明書の確認による。
5.2 特別要求事項
遠心力が補償されているチャックについては,nmaxは,製造業者が定めなければならない。
遠心力が補償されていないチャックについては,nmaxは,製造業者の製造する標準ジョー(例えば,ハ
ードトップジョー)をベースジョーの定められた旋回半径に取り付けたとき,計算上の遠心力による損失
が実測の静的把握力の67 %に相当する回転速度を超えてはならない。
検証は,関係する技術文書の確認による。
5.2.1 パワーチャック
パワーチャック又はチャックの作動装置(シリンダ)は,把握力が有効に発生していることを保証する
装置を備えていなければならない(例えば,ストロークエンド前のストロークセンサ)。
アクチュエータ又はシリンダへのエネルギー供給が中断しても,製造業者が定める時間,圧力を維持す
――――― [JIS B 6150 pdf 6] ―――――
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る機器(例えば,チェックバルブ)を備えていなければならない(JIS B 8361及びJIS B 8370参照)。
検証は,関係する図面の確認及び/又は検査による。
5.2.2 チャックレンチ及び同様の器具
手動でジョーを固定する又は手動で締め付ける全ての種類のチャックレンチ又は同様の器具は,回転す
るチャックに残らないように設計しなければならない。レンチ,同様の器具又はそれらをチャック内部に
位置させる部分は,自己離脱するようにばねで加圧されているか,又はチャックに挿入されているときは
(インタロックによって)主軸の回転を防がなければならない。
検証は,関係するチャック又はレンチの図面及び/又は回路図及び試験報告書の確認による。
5.2.3 溝付チャック
チャック外周に開放された溝をもつチャックは,ストッパ,釣合いおもり又は同様の器具が遠心力によ
って溝から飛び出すのを防ぐための安全装置(例えば,ピン)を備えていなければならない。
検証は,関係する適切な図面の確認及び/又は検査による。
6 使用上の情報
6.1 一般
次の情報は,取扱説明書に記載しなければならない{JIS B 9700の6.4(使用上の情報)及び特に6.4.5
[附属文書(特に,取扱説明書)]を参照}。
6.1.1 チャックの適切な使用のための安全の手引で,取扱方法(EN 1005-2を参照),機能,最大回転速
度 nmax,寸法,調整方法,取付部品,許容把握範囲及び作動手段の圧力又は力を含む。
6.1.2 加工作業に対するチャックの適合性を使用者が評価できるようにするための把握力の決定方法。
6.1.3 使用者が回転中の動的把握力を決定できるようにするための標準ジョー(例えば,ハードトップジ
ョー)を装着した状態でチャックが回転しているときの把握力変化の情報。
6.1.4 最大半径及び最大回転速度におけるジョー又はトップジョーの最大許容質量。
6.1.5 最高回転速度における標準ジョー(例えば,ハードトップジョー)の重心とチャックの回転軸との
距離。
6.1.6 特殊ジョーにおける把握力の決定方法。
6.1.7 給油及び静的把握力の確認の間隔を含むメンテナンスのための手引。
6.1.8 JIS B 6006-1,JIS B 6006-2,JIS B 6006-3及びJIS B 6152による構成部品の互換性情報。
6.1.9 チャックとそれを作動させる装置との間の接続において,満足されなければならない条件の記述。
6.1.10 チャック質量の情報(kgで表示)。
6.1.11 チャック及びその附属品の規格に対する適合性。
検証は,使用の手引の確認による。
6.2 作業者のための手引
次の情報は,製造業者の取扱説明書に含めなければならない。
a) 危険源は,箇条5に規定する要求事項に適合したとしても,工作物自体及びチャックを装着している
機械本体からも発生する場合がある。したがって,使用者は,危険源の発生を取り除くために,工作
物の特性(例えば,寸法,質量,形状)及び機械の使用条件(例えば,運転速度,送り速度,切込み
量)を考慮しなければならない。
b) 指定された加工を行うための最大許容速度は,必要とされる把握力を基礎に使用者が決定しなければ
ならない。この最大許容速度は,チャックの最大回転速度を超えてはならない。
――――― [JIS B 6150 pdf 7] ―――――
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c) 特殊なトップジョーについて,使用者は,製造業者から提供される取扱説明書に記載の方法に従って,
そのチャックの動的把握力を計算しなければならない。
d) メンテナンスの手引に従ってメンテナンス状況を確認するために,静的把握力測定器を定期的に用い
なければならない。
e) 十分な回転の釣合い良さを達成できない場合には,残留リスクがある場合がある。
f) 特定のチャックに過度な力が加えられるのを防ぐために,機械本体からチャックに加えられる力を小
さくしてもよい。
検証は,使用の手引に基づいて確認する。
6.3 表示
チャック,トップジョー及びシリンダには,次の表示をしなければならない。また,トップジョーを取
り付けることでチャックの性能に影響を与える場合には,そのトップジョーに別に表示しなければならな
い。
表示は,明瞭で,消すことができないものであり,また,次のデータが含まれていなければならない。
6.3.1 チャック
− 製造業者の名称又は商標
− 形式名称又はシリアル番号
− 最大許容入力又は最大許容入力トルク
− チャックが新品の状態,かつ,製造業者の指示に従い給油された状態で,最大入力(又はトルク)
が供給されたときに測定した最大静的把握力
− 最大回転速度,nmax
検証は,検査による。
6.3.2 トップジョー
− 製造業者の名称又は商標
− 形式名称又はシリアル番号
検証は,検査による。
6.3.3 チャック用シリンダ
− 製造業者の名称又は商標
− 形式名称又はシリアル番号
− 最大回転速度,nmax
− 最大操作力又は最大供給力の入力/出力(圧力)
検証は,検査による。
JIS B 6150:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 16156:2004(IDT)
JIS B 6150:2015の国際規格 ICS 分類一覧
JIS B 6150:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0905:1992
- 回転機械―剛性ロータの釣合い良さ
- JISB6006-1:2008
- 工作機械―ツーピースジョー付自己求心チャックの寸法及び静的精度検査―第1部:クロスキー形手動チャック
- JISB6006-2:2008
- 工作機械―ツーピースジョー付自己求心チャックの寸法及び静的精度検査―第2部:クロスキー形パワーチャック
- JISB6006-3:2008
- 工作機械―ツーピースジョー付自己求心チャックの寸法及び静的精度検査―第3部:セレーション形パワーチャック
- JISB6152:2008
- 工作機械―ワンピースジョー付自己求心手動チャックの検査条件
- JISB8361:2013
- 油圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB8370:2013
- 空気圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB9700:2013
- 機械類の安全性―設計のための一般原則―リスクアセスメント及びリスク低減