JIS B 6195:2003 工作機械―騒音放射試験方法通則 | ページ 2

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B6195 : 2003(ISO 230-5 : 2000)
必要があるために,省略する。
5. 式(2)は,JIS Z 8731及びISO 1999において定義されているよく知られたISO環境騒音の用
語“等価連続音圧レベル”とは同一である。しかし,上で定義された放射量は,試験をしてい
る機械から放射された騒音を特徴付けるために使われ,管理された音響環境と同様に,標準
化された測定及び運転条件が測定に使われることを前提としている。
3.3.2 C特性ピーク放射音圧レベル(C-weighted peak emission sound pressure level),LpC,peak 1運転サ
イクルについて求めたC特性放射音圧の絶対値の最大値を20 μPaを基準としてレベル化した値。
備考 C特性ピーク放射音圧レベルは,dBで表す。
3.3.3 単発放射音圧レベル(single-event emission sound pressure level),Lp,1s T0=1 sで正規化された指定時
間T(又は指定された測定時間T)における単発事象の平均された放射音圧レベル。
備考1. 単発放射音圧レベルは,dBで表し,次式による。
1 Tp2 (t) dB (3)
10 log
Lp1, s 2
dt
T0 0
p0
2. 式(3) T dBは,よく知られているISO環境騒音の用語“音響暴露レベル”と
LpeqT 10 log
T0
同一である。しかし,上で定義された放射量は,音源を特徴付けるために使われ,管理され
た音響環境が測定に使われることを前提としている。
3.4 音圧レベル(sound pressure level), Lp 補正(K1A, K2A, K3A)なしに,任意の位置で測定したレベルで,
ダッシュを付けて表す。
3.5 反射面上の自由音場(free field over a reflecting plane) 試験する機械を設置した無限に広い剛体平面
上の半空間にある均質で等方性の媒体中における音場。
3.6 作業位置(work station),作業者位置(operators position) 試験する機械近傍の位置で作業者のため
の位置。
3.7 作業者(operator) 機械の近傍の作業位置にいて,その機械を使って作業している人。
3.8 指定位置(specified position) 限定はしないが,作業者位置を含み,機械との関係で定義された位
置。
備考1. この位置は,関係する騒音検査コードがあれば,それに規定されているように,一つの固定
点若しくは一つの経路に沿った一組の点,又は機械から指定された距離だけ離れた面上の一
組の点である。
2. 作業位置近傍の位置又は無人運転機械近傍の位置は,“見学者位置”と定義する。
3.9 運転時間(operational period) 試験する機械が規定の工程を完了するまでの時間(例えば,穴あ
けをし,次に工具交換したあと,中ぐりをするときのマシニングセンタ)。
3.10 運転サイクル(operational cycle) 試験している機械が完全な作業サイクルを実行している間に発
生している運転時間の一連のサイクル。
備考 各運転時間は,運転サイクル中に一度だけ発生するか又は繰り返して発生する工程と関係して
いる(例えば,穴あけ,工具交換及び中ぐりをしているときのマシニングセンタ)。
3.11 測定時間(measurement time interval) 放射音圧レベルが測定されるか又は最大放射音圧レベルが
探査されている間の時間,複数の運転時間,若しくは運転サイクル。
3.12 時刻歴(time history) 運転サイクル内の一つ以上の運転時間の間に得られる時間の関数としての
放射音圧レベルの連続記録。

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3.13 暗騒音(background noise) 試験している機械以外のすべての音源からの騒音。
備考1. 暗騒音は,A特性音圧レベルL”pAとして測定し,dBで表す。
2. 暗騒音には,空気伝搬音,構造振動及び測定器の電気雑音の影響が含まれることがある。
3.14 暗騒音補正値(background noise correction)K1 運転している機械を試験したときに得られたA特
性音圧レベルL′pAと指定位置での暗騒音のA特性音圧レベルL″pAとの差ΔLAが,規定した値(11.4.2.1,
11.4.2.2,12.3.2.1及び12.3.2.2参照)未満のときに必要な放射音圧レベルの補正値。
3.15 環境補正値(environmental correction),K2 面上音圧レベルへの反射音又は吸音による影響を考慮す
る補正値(指標)。
備考 K2は,周波数に依存し,その単位は,dBで表す。A特性の場合の補正は,K2Aで示す。
3.16 局所環境補正値(local environmental correction),K3 試験している機械の指定位置(例えば,作業
位置)での放射音圧レベルの反射音の影響を考慮するための補正値。
備考 K3は,周波数及び位置に依存し,その単位は,dBで表す。A特性の場合の補正は,K3Aで示す。
3.17 基準直方体(reference box) 一つ以上の反射面上にある音源を囲む最小の仮想の直方体。
3.18 測定表面(measurement surface) 測定点が配置される音源を囲む面積Sの仮想表面。
備考 の測定表面は,一つ以上の反射面の境界である。すなわち,反射面は,測定表面の面積に含ま
れない。
L 暗騒音補正及び環境補正K2を行った測定表面
3.19 面上音圧レベル(surface sound pressure level),pf
上のすべてのマイクロホン位置での時間平均音圧レベルのエネルギ平均。
備考 面上音圧レベルは,dBで表す。
3.20 音響パワー(sound power),W 空気伝搬音響エネルギが音源から放射される単位時間当たりの出力。
備考 音響パワーの単位は,W(ワット)で表す。
3.21 音響パワーレベル(sound power level),LW 試験している機械の音源から放射される音響パワーの
基準音響パワーに対する常用対数の10倍。
備考1. 音響パワーレベルは,dBで表す。基準音響パワーは,1 pW(10-12 W)である。
2. 周波数による重み付け又は使用した周波数帯域の幅を示さなければならない。
3. 例えば,A特性音響パワーレベルは,LWAで表す。
3.22 対象とする周波数範囲(frequency range of interest) 一般的な目的のために,対象とする周波数範
囲は,125 Hzから8000 Hzまでの中心周波数をもつオクターブバンドを含む。
3.23 測定距離(measurement distance),d 基準直方体から直方体形状の測定表面までの距離。
備考 測定距離の単位は,mで表す。

4. 測定器

4.1   一般 マイクロホン及びコードを含む測定システムは,IEC 60651に規定されているタイプ1の測定
器の条件,又は積分平均騒音計の場合には,IEC 60804に規定されているタイプ1の測定器の条件を満た
さなければならない。
これができない場合には,クラス3(簡易測定方法)の精度に適合する試験結果の得られるタイプ2の測定
器を使用してもよい。
4.2 校正 一連の測定の前後に,対象とする周波数範囲のうち,一つ以上の周波数で完全な測定システ
ムの校正を証明するために,IEC 60942において規定されているクラス1音響校正器をマイクロホンに適
用しなければならない。

――――― [JIS B 6195 pdf 7] ―――――

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IEC 60942の条件の付いた音響校正器の適合性は,1年に一度証明されなければならない。IEC 60651(又
は,積分平均システムの場合には,IEC 60804)の条件の付いた測定システムの適合性は,適切な測定標
準を使った校正を行う実験室で少なくとも2年ごとに証明されなければならない。
関係する規格に従った適合性の最終証明の日付を記録しなければならない。
4.3 環境条件の影響 測定に使用するマイクロホンに悪影響を及ぼす環境条件(例えば,強力な電場又
は磁場,風,試験している機械からの空気もれによる衝突音,低温又は高温など)は,マイクロホンの適
切な選択又は配置によって避けなければならない。悪影響を及ぼす環境条件に関しては測定器の製造業者
の指示に従わなければならない。

5. 試験する機械の据付け及び運転

5.1   一般 試験する機械の据付け及び運転の方法は,騒音放射に重大な影響を及ぼす。ここでは,試験
する機械の据付け及び運転条件による騒音放射の変動を最小に抑える条件について規定する。試験する機
械の属している機種ごとに騒音検査規格があれば,その規格に従わなければならない。
試験している機械と同一の据付け及び運転条件を,放射音圧レベル及び音響パワーレベルの算出並びに
表示に使わなければならない。
この規格の5.及び他の箇条で引用されている代表的な騒音試験規格は,次のとおりである。
−ISO 7960 : 木工機械
−ISO 8500 : 鍛圧機械
−ISO 8525 : 工作機械
5.2 機械の配置 できれば,試験している機械は,通常使用する据付けと同じように,反射面を考慮し
て据え付ける。しかし,大形プレス,大形中ぐり盤,大形プレスブレーキなどの大形の機械は,製造業者
の組立工場の大きなピットの中又は床面上で組み立てられることが多いように,使用者の工場に最終的に
据え付ける状態と比べて反射面の高さが異なる。
試験環境内で機械の配置を選べる場合には,測定表面が,12.2.1の条件に従って試験する機械を囲い込
むのに十分な空間がなければならない。
5.3 機械の据付け 多くの場合に,試験している機械の騒音放射は,その機械の支持又は固定条件に依
存する。その工作機械に固有の据付け条件がある場合には,できればその条件を使って測定しなければな
らない。
固有の据付け条件がない又はあっても試験に使えない場合には,試験に使用した固定方法が原因で発生
した機械の音響放射の変化を回避するように注意しなければならない。機械を固定する構造物からの音の
放射を減らす手段を講じなければならない。
5.4 附属装置 試験する機械に接続されている電気の導管,配管又は空気ダクトから,試験環境に大き
な音響エネルギを放射しないことを保証するように注意しなければならない。
機械と一緒に供給された附属装置は,できれば基準直方体に含め,試験報告書にその運転条件を記載し
なければならない。
試験する機械の運転に必要な附属装置が機械と一緒に供給されない場合には,試験環境外に置かなけれ
ばならない。

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5.5 試験中の機械の運転 試験する機械の属している機種別規格があれば,騒音測定中,該当する騒音
検査規格に規定された運転条件を使わなければならない。機種別検査規格がないときには,可能であれば,
試験する機械は,通常使用する代表的な方法で運転しなければならない。そのような場合には,次の運転
条件から,一つ又は二つの条件を選ばなければならない。
a) 規定の作業サイクルを伴った運転条件下にある機械(例えば,特殊工作機械,トランスファーマシン)
b) 規定された運転条件下にある機械(負荷をかける,アイドリングする及び/又は指定されたサイクル
で)
機械の騒音対策は,どのような運転条件の組合せについても決めることができる(例えば,負荷,温度,
速度など)。これらの試験条件は,前もって選び,試験中は一定に保たなければならない。試験する機械は,
騒音測定を行う前に必要な運転状態になければならない。
騒音放射が加工する材料の種類又は使用する工具の種類のような2次的な要因に依存する場合には,こ
れらの要因は,騒音検査規格があれば,その機種ごとの検査規格の中から見つけなければならない。その
規格がなければ,適用できるかぎり,代表的な運転条件になるように,また,これらの要因の影響が最小
の変動になるように選ばなければならない。
特殊な目的のために,同一機種の工作機械の騒音放射に高い再現性があり,機種ごとに最も共通性があ
って,かつ,代表的な運転条件が含まれるような方法で一つ以上の運転条件を決めるのが適切である。こ
れらの運転条件は,あれば,機種別騒音検査規格の中から見つけなければならない。
油圧又は電磁ブレーキの使用に関係するような運転条件は,この規格では考慮していない。
適切であれば,複数の異なる運転に対する結果を導くために,それら一つ一つ異なる所要時間を考慮し
た上で,エネルギ平均することによって,複数の独立した運転条件に対する結果を一つにまとめなければ
ならない。
騒音測定中の工作機械の運転条件は,検査報告書に完全に記載しなければならない。

6. 測定の順序

 11.2及び12.2.2に示すように,各マイクロホン位置で,A特性音圧レベル及びC特性ピ
ーク音圧レベルの読みをとる。その音圧レベルは,機械の運転の代表的な運転周期について測定しなけれ
ばならない。
次を求める。
a) 試験している機械の運転中のA特性音圧レベル,LpA
b) 暗騒音のA特性音圧レベル,L”pA
c) 11.2(11.の目的のためだけに)に規定する位置でのC特性ピーク音圧レベル,LpC,peak
測定時間は,工作機械又は附属装置の機種別規格に規定されていなければ,少なくとも30 sとする。
完全に分離された単発音を測定する場合(例えば,パワープレスの場合)には,単発放射音圧レベル,
Lp,1sを求める。
時間とともに変動する騒音については,測定の目的に応じて安定した時間平均値を得るために測定時間
を注意して指定することが重要である。異なる騒音レベルの運転モードをもった機械については,それぞ
れのモードについて,適切な測定時間を選び,検査報告書にそれを記載する。

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7. 測定の不確かさ

 測定の不確かさ(K)は,再現性の標準偏差に関係する(ISO 4871:1996の附属書A
参照)。JIS Z 8733及びISO 3746に従って音響パワーレベルを決定し,JIS Z 8737-2, ISO 11200及び ISO
11204に従って作業位置での放射音圧レベルを算出するために,再現性の標準偏差の最大値が(運動条件
の変動を除いて)実用測定方法(クラス2)及び簡易測定方法(クラス3)に対してそれぞれ与えられる。
しかし,再現性の標準偏差は,かなり小さく,この規格が適用可能な工作機械及び附属装置の種類によっ
て大きく変化する。
工作機械機種別の再現性の標準偏差及び不確かさ(K)に関する情報は,関係する騒音検査規格の中に
規定するのが望ましい。
この規格の11.及び12.に規定する方法は,例えば,環境条件,暗騒音,測定表面へのマイクロホンの配
列に関係するクラス2(実用測定方法)及びクラス3(簡易測定方法)の精度を与える。該当する騒音試験
規格に,情報がなにもなければ,不確かさ(K)は,10.2による。

8. 記録すべき情報

8.1   試験データ
a) 測定を行った場所及び日付
b) 試験の責任者
8.2 試験される機械 機械の記録は,次による。
−種類
−技術データ
−寸法
−製造業者
−機械の製造番号
−製造年
8.3 試験条件
a) 運転条件,及び関係すれば,運転周期及びサイクルの詳細な定量的記述
b) 据付け条件
c) 試験環境における機械の設置場所
d) 試験した機械に複数の音源があれれば,測定中に運転されている音源の記述
8.4 音響環境 試験が室内で行われる場合には,
a) 壁,天井及び床の物理的な処理の記述
b) 試験している機械の設置場所を示す略図及び室内の内容
c) 11.4.3及び関係する場合には12.3.3に従った部屋の音響証明
8.5 測定器
a) 測定に使用した測定器,名称,種類,製造番号及び製造業者
b) 測定システムの校正適用した方法;日付,場所及び校正結果は記録する。
c) ウインドスクリーンの特性(あれば)
8.6 騒音データ
8.6.1 放射音圧レベルの測定について
a) 測定した音圧レベルのすべてのデータ
b) マイクロホン位置の配列

――――― [JIS B 6195 pdf 10] ―――――

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JIS B 6195:2003の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 230-5:2000(IDT)

JIS B 6195:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 6195:2003の関連規格と引用規格一覧