JIS Z 8739:2001 音響―音響パワーレベル算出に使用される基準音源の性能及び校正に対する要求事項

JIS Z 8739:2001 規格概要

この規格 Z8739は、基準音源についての音響パワー出力の時間定常性及び繰返し性;スペクトル特性;指向性指数の音響性能の要求事項を規定。

JISZ8739 規格全文情報

規格番号
JIS Z8739 
規格名称
音響―音響パワーレベル算出に使用される基準音源の性能及び校正に対する要求事項
規格名称英語訳
Acoustics -- Requirements for the performance and calibration of reference sound sources used for the determination of sound power levels
制定年月日
2001年3月20日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 6926:1999(IDT)
国際規格分類

ICS

17.140.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2001-03-20 制定日, 2006-01-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS Z 8739:2001 PDF [12]
 (ISO 6926 : 1999)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日
本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
はこのような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案
登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS Z 8739 pdf 1] ―――――

                                                                                (ISO 6926 : 1999)

pdf 目次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[2]
  •  3. 定義・・・・[3]
  •  4. 測定の不確かさ・・・・[4]
  •  5. 性能要求事項・・・・[5]
  •  5.1 一般事項・・・・[5]
  •  5.2 音響パワー出力の時間定常性及び繰返し性・・・・[5]
  •  5.3 総広帯域音響パワーレベル・・・・[5]
  •  5.4 スペクトル特性・・・・[6]
  •  5.5 指向性指数・・・・[6]
  •  5.6 再校正・・・・[6]
  •  6. 校正時の基準音源の設置及び作動・・・・[6]
  •  6.1 一般事項・・・・[6]
  •  6.2 基準音源の位置・・・・[6]
  •  7. 半無響室における校正手順・・・・[7]
  •  7.1 試験環境・・・・[7]
  •  7.2 マイクロホン・・・・[7]
  •  7.3 マイクロホン位置・・・・[7]
  •  7.4 測定・・・・[8]
  •  7.5 空気吸収・・・・[8]
  •  7.6 計算・・・・[8]
  •  8. 残響室における校正手順・・・・[8]
  •  8.1 試験環境・・・・[8]
  •  8.2 マイクロホン・・・・[9]
  •  8.3 マイクロホン位置・・・・[9]
  •  8.4 測定・・・・[9]
  •  8.5 計算・・・・[9]
  •  9. 記録事項・・・・[9]
  •  10. 報告事項・・・・[9]

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS Z 8739 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 8739 : 2001
(ISO 6926 : 1999)

音響−音響パワーレベル算出に使用される基準音源の性能及び校正に対する要求事項

Acoustics−Requirements for the performance andcalibration of reference sound sources usedfor the determination of sound power levels

序文

 この規格は,1999年に第2版として発行されたISO 6926, Acoustics−Requirements for the performance
and calibration of reference sound sources used for the determination of sound power levelsを翻訳し,技術的内容
及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
参考 基準音源は定常音源の騒音放射を測定するための“比較法”で広く使われる。既知音響パワー
出力をもった基準音源は,与えられた音響環境のある位置において,マイクロホン位置の組合
せで空間及び時間平均音圧レベルと音源の音響パワーレベル間の数値関係を求めるために使わ
れる。一度この関係が求められれば,“未知音源”によって生じる平均音圧レベルを測定するこ
とで,その音源の音響パワーレベルの計算は簡単に行われる。
この規格は,基準音源の主要な物理特性及び動作特性を定義し,主として他の音源の音響パ
ワーレベル算出のための校正方法を規定する。
原国際規格のISO 6926は,機械・装置の音響パワーレベルを算出するための各種の方法を規
定するISO 3740シリーズの規格を補足するものである。このシリーズは様々な試験環境に適応
する測定のための音響的要求事項を規定している。
ISO 3740シリーズの五つの規格であるISO 3741,ISO 3743,ISO 3744,ISO 3746及びISO 3747
は,基準音源が使われる方法を含む。ISO 3740はシリーズのすべての規格の使用に関するガイ
ドラインを与えている。
基準音源の音響パワー出力は,特に低い周波数において,音源から近傍反射面までの距離に
よって変化することに注意すべきである。基準音源の音響パワーデータは校正中に使われた位
置に限って有効である。
比較法による音響パワーレベルの算出に有効であるのに加えて,基準音源は音響環境の検証
試験に使用してもよく,その環境に置かれた1個又は複数個の音源によって生じる音圧レベル
に対する音響環境の影響を推定できる。

1. 適用範囲

 この規格は,基準音源についての次の音響性能の要求事項を規定する。
− 音響パワー出力の時間定常性及び繰返し性

――――― [JIS Z 8739 pdf 3] ―――――

2
Z 8739 : 2001 (ISO 6926 : 1999)
− スペクトル特性
− 指向性指数
音響パワー出力の安定性及び指向性が必要とされる音源の指向性指数は,通常は基準音源の適合性試験
に付随して算出される。指向性測定のために(例外については5.5参照),適合性試験は半無響環境に限っ
て実行できる。定期的検証測定の場合に,通常,周波数バンドの音響パワーレベルだけを測定する。この
場合に測定は半無響又は残響条件で実施してよい。また,この規格は,オクターブバンド及び1/3オクタ
ーブバンドでかつ周波数重み付けAで,空気の特性インピーダンス( 一 一死 地 慎 に
ける音響パワーレベルで表すための基準音源として使用するための音源の校正手順を規定する。適合性試
験及び検証のために様々な手順を規定する。
備考 基準音源は,例えばISO 9295のように,1/2オクターブバンドでの測定のために使っても差し
支えない。
しかし,そのような状況ではこの規格で規定される安定性と再現性の限界は適用されない。
この規格は,反射面上の自由音場だけでなく境界表面から種々の距離における残響室での基準音源の校
正方法を規定する。反射面上の基準音源の位置について,上記二つの異なる試験環境は100Hz以上の周波
数帯域では等価であるとみなされる。しかし,100Hz以下については,測定の不確かさは大きく異なる(表
1参照)。
この規格は,基準音源として使用する音源に適用される。音源は,床面に直接に設置するか,又は床面
上のある高さで使用するためにスタンドで据え付けてもよい。床面に設置される音源の場合には,この規
格は,音源の最大垂直方向寸法が0.5m未満で,その最大水平方向寸法が0.8m未満の音源に限って有効で
ある。この規格によれば,測定面上の測定を行う場合には床置き型基準音源だけを使用することができる。
残響性の条件下で使用又は校正される基準音源については,こうした最大寸法についての制限はない。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 6926 Acoustics−Requirements for the performance and calibration of reference sound sources
used for the determination of sound power levels (IDT)

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Z 8402-1 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第1部 : 一般的な原理及び定義
備考 ISO 5725-1 : 1994, Accuracy (trueness and precision) f measurement methods and results−Part 1 :
General principles and definitionsが,この規格と一致している。
JIS Z 8732 音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−無響室及び半無響室におけ
る精密測定方法
備考 ISO/DIS 3745 : 2000, Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources using sound
pressure−Precision methods for anechoic and hemi-anechoic roomsが,この規格と一致して
いる。
JIS Z 8733 音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−反射面上の準自由音場にお
ける実用測定方法
備考 ISO 3744 : 1994, Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources using sound

――――― [JIS Z 8739 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
Z 8739 : 2001 (ISO 6926 : 1999)
pressure−Engineering method in an essentially free field over a reflecting planeが,この規格と
一致している。
JIS Z 8734 音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−残響室における精密測定方

備考 ISO 3741 : 1999, Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources using sound
pressure−Precision methods for reverberation roomsが,この規格と一致している。
JIS Z 8738 屋外の音の伝搬における空気吸収の計算
備考 ISO 9613-1 : 1993, Acoustics−Attenuation of sound during propagation outdoors−Part 1 :
Calculation of the absorption of sound by the atmosphereが,この規格と一致している。
IEC 61183 Electroacoustics−Random-incidence and diffuse-field calibration of sound level meters

3. 定義

 この規格で用いられる主な用語の定義は,次による。
3.1 反射面上自由音場 (free field over a reflecting plane) 音源が置かれる無限剛表面上の半空間上にお
ける均質等方媒質の音場。
3.2 半無響室 (hemi-anechoic room) IS Z 8732の要求事項を満たす反射平面(硬い床面)をもった試験
室。
3.3 表面音圧レベル (surface sound pressure leve1) pf 測定表面上の全マイクロホン位置における時間
平均音圧レベルのエネルギー平均(JIS Z 8733参照)。
備考 単位はデシベル。
3.4 音響パワーレベル (sound power leve1) w 基準音響パワー (l0-12 W) に対する供試音源から放射す
る音響パワーの比の常用対数の10倍。
備考 単位はデシベル。
3.5 測定表面 (measurement surface) 音圧レベルを測定するための音源を囲う仮想表面。
備考 この規格では,測定表面は反射面上の半球又は球である。
3.6 遠距離音場 (far field) 測定表面の面積が2倍となるごとにその音圧レベルが3dB減少するような音
源の放射音場の部分。
備考 この減衰率は,点音源からの距離が2倍になるごとに6dB減少することに相当する。遠距離音
場では二乗平均音圧は音源から放射された全音響パワーに比例する。
3.7 近距離音場 (near field) 音源と遠距離音場の間に存在する音源の放射音場の部分。
3.8 指向性指数 (directivity index) Ii 音源が一つの方向に音を支配的に放射する程度を表す指標。
備考1. i方向の指向性指数は次の式によって半無響室又は無響室測定の結果から計算される。
DIi=Lpi−Lpf (1)
ここに, Lpi : DIiを求めようとする特定方向における音源の測定表面上で測
定された音圧レベル。単位デシベル。
Lpf : 同一距離の測定表面で平均された表面音圧レベル。
基準音源が直接床面上に設置するように意図されているときに
は,測定表面は半球面で,床面上の離れた位置で使うことが意
図されていれば,測定表面は球面である。
2. この定義は,基準が自由音場の音源の代わりに反射面上の自由音場の音源とされているので,
JIS Z 8732の定義とは異なる。
3.9 残響室 (reverberation room) IS Z 8734の要求事項を満たす試験室。

――――― [JIS Z 8739 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS Z 8739:2001の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6926:1999(IDT)

JIS Z 8739:2001の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8739:2001の関連規格と引用規格一覧