JIS B 6331-5:2019 数値制御旋盤及びターニングセンタ―試験条件―第5部:速度及び補間運動の精度 | ページ 4

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B 6331-5 : 2019 (ISO 13041-5 : 2015)
附属書B
(規定)
垂直工作主軸をもつ機械の運動試験
B.1 機械の構造形態及び呼び方
Z1(Z)
Z2(W)
Z
X
Y
Y
X C
図B.1−垂直工作主軸をもつ旋盤の例 [w (C) Y Z2 X Z1 t]
図B.1に垂直工作主軸をもつ旋盤の例を示す。
工作物側から工具側まで,又は逆に,運動軸を直列に接続する構造コードを用いて構造構成を表記する。
運動軸の名称は,JIS B 6310による。一例として,図B.1に示す機械の構造コードは,工作物側から工具
側まで運動軸を接続すると,[w (C) Y Z2 X Z1 t]と表記することができる。この表記では,工作物側と工
具側とは,工作物を“w”,工具を“t”で表して区別し,ベッドを“b”で表している。“(C)”は,数値制
御による角度位置決めができない主軸を示している。
B.2 運動試験
B.2.1 一般
この附属書に規定する試験は,簡単のために,図B.1に構造形態を例として示す。ただし,試験は,垂
直工作主軸をもつ数値制御旋盤及びターニングセンタの全てに適用できる。
注記 切削に起因する実際の工作誤差の予測に,これらの試験をそのまま使用することができない可
能性がある。
B.2.2 主軸速度(BK1)及び送り速度(BK2)
この二つの試験の目的は,指令値から構成部品の物理的な運動までの全ての電気的,電子的及び機械的
な接続に関わる全体的な精度について試験することとする。

――――― [JIS B 6331-5 pdf 16] ―――――

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B.2.3 直線補間(BK3)
この試験の目的は,二つの直進軸の同期運動を次の二つの条件で試験することとする。
− 二つの直進軸を同じ送り速度(45°の角度)で運動させる。
− 二つの軸のうちいずれか一方の軸を極低速度(小さな角度)で運動させる。
B.2.4 円弧補間(BK4)
この試験の目的は,一つの軸の送り速度がゼロまで減速し,次に運動の向きが逆になる象限切替え点を
含み,円経路に沿った二つの直進軸の同期運動の精度を試験することとする。測定中,軸の速度は,変化
する。
B.2.5 1/4円弧補間(BK5)
この試験は,測定対象機械が360°にわたって連続して測定できない場合に,代わりに行うBK4の代替
試験である。この試験の目的は,一つの軸の送り速度がゼロまで減速し,次に運動の向きが逆になる切替
え点を含み,円弧経路に沿った二つの直進軸(一般にX軸及びZ軸)の同期運動の精度を試験することと
する。
B.2.6 同時3軸制御による円弧補間運動(X軸,Y軸及びC軸)(BK6)
この試験の目的は,時計回り及び反時計回りの円弧補間運動についてターニングセンタのX軸,Y軸及
びC軸の三つの軸を同時に制御したときの補間精度を試験することとする。

――――― [JIS B 6331-5 pdf 17] ―――――

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B 6331-5 : 2019 (ISO 13041-5 : 2015)
主軸速度
目的及び試験条件
正転及び逆転させたときの各速度範囲の中間速度及び最大速度における主軸速度の偏差の試験。BK1
測定方法図
許容値
±5 %
測定値
速度範囲 回転の方向 設定値 測定値 偏差(%)
正転
中間
逆転
正転
最大
逆転
正転
中間
逆転
正転
最大
逆転
測定器
回転計又はストロボスコープa)
注a) 数値制御装置から独立した測定器を使用する。
測定方法
読取りは,定常速度で行い,始動及び停止時の加速・減速領域は避ける。瞬間的な速度を読み取る場合には,5回の
読みを取り,平均値を求める。この試験は,主軸及び工具主軸の両方に適用する。
オーバライドは,100 %に設定する。
主軸速度の偏差の計算は,次の式によらなければならない。
As Ps
D 100
Ps
ここに,D : 偏差(%で表示)
As : 測定値
Ps : 設定値(プログラムした速度)

――――― [JIS B 6331-5 pdf 18] ―――――

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直進軸の送り速度
目的及び試験条件
1 000 mm/min及び最大速度での直進軸の送り速度の精度試験。 BK2
この試験は,全ての直進軸について実施しなければならない。測定範囲が短い軸についてこの試験を
適用する場合には,加減速の影響を注意しなければならない(特に,Y軸)。
測定方法図
X
Z Z
X X
Z
1 2 1 2
3
3
1 レーザ光源
2 干渉計
3 反射鏡 X軸測定時 Z軸測定時
許容値
受渡当事者間の協定に基づく。
測定値
X Y Z
プログラムで設定 送り
平均送り 偏差 平均送り 偏差 平均送り 偏差
した送り速度 方向
速度 (%) 速度 (%) 速度 (%)

1 000 mm/min

最大送り速度 正
mm/min 負
測定器
レーザ干渉計
測定方法
レーザ干渉計(位置決め精度を測定するときの設置)と対象の運動軸とを心合わせする。軸は,指定した2点間で
直進運動するように指令する。移動距離は,軸を加速させた後,一定の速度で移動させ,最後に減速して停止させる
ことのできる距離とし,その距離は,軸の移動範囲の1/2又は500 mmのいずれか短いほうとする。全ての送り速度に
ついて移動距離は同じとする。試験は,移動の両方向(正方向及び負方向)について実施する。速度データは,最小
100 Hzで取得するのが望ましい。ただし,平滑化又は平均化処理をしてはならない。オーバライドは,100 %に設定
する。移動の両方向について,1回の試験で測定した全ての一定速度の値(最小1 000個の値)を平均し,平均送り速
度を算出する。この試験は,直進軸の位置決め試験と組み合わせて実施してもよい。
送り速度の偏差の計算は,次の式によらなければならない。
Af Pf
Df 100
Pf
ここに,Df : 偏差(%で表示)
Af : 測定した平均送り速度
Pf : プログラムで設定した送り速度
測定のサンプリング周波数は,報告しなければならない。

――――― [JIS B 6331-5 pdf 19] ―――――

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B 6331-5 : 2019 (ISO 13041-5 : 2015)
直線補間
目的及び試験条件
二つの直進軸による直線補間運動の真直度の試験。 BK3
測定長さは,300 mm(最大)とし,おおよその測定角度は,次による。
a) 45°(同じ送り速度)
b) 3°(一方の軸の送り速度は,極低速)
1) 軸運動に対して3°(X軸は極低速)
2) 軸運動に対して3°(Z軸は極低速)
測定方法図
Z
X
a) b) 1) b) 2)
許容値 測定値
測定長さ100 について 0.020 a) b) 1) b) 2)
測定誤差
測定長さ
測定器
真直度基準器,サインバー若しくは特殊円すいテストバー及び変位計,又は二次元スケール
測定方法(JIS B 6190-1の11.2.3及びISO/TR 230-11の6.3参照)
a) 及び b) 1)
特殊円すいテストバーを用いる試験については,[頂角約a) 90°又はb) 6°の]円すいテストバーは,工作物を保持
するチャック又はコレットに取り付ける。主軸は,固定しなければならない。変位計は,往復台に取り付け,その測
定子を円すい面に対して垂直に当てる。
b) 2)
真直度基準器を用いる試験については,真直度基準器は工作物を保持する面版又は四つ爪チャックに取り付ける。
真直度基準器の基準面の傾きは,X軸の運動に対して約3°とする。工作主軸は,固定する。変位計は,往復台に取り
付け,その測定子は,真直度基準器の基準面に当てる。
全ての直線補間運動の試験は,同一の変位計を用い,軸の加減速に必要な長さを残し,特殊円すいテストバーの円
すい面又は真直度基準器の基準面上の測定長さの両端でゼロに合わせる。選択した2点のX及びZ軸の座標値を記録
する。2点間を250 mm/minで両方向に運動するようにプログラムし,運動の真直度の偏差を記録する。加減速の影響
を除外し,各方向に分けて記録した偏差のデータを解析する(JIS B 6190-1参照)。真直度偏差の最大値及びその向き
を試験の結果として記録しなければならない。

――――― [JIS B 6331-5 pdf 20] ―――――

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JIS B 6331-5:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 13041-5:2015(IDT)

JIS B 6331-5:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 6331-5:2019の関連規格と引用規格一覧