JIS B 7440-1:2003 製品の幾何特性仕様(GPS)―座標測定機(CMM)の受入検査及び定期検査―第1部:用語 | ページ 2

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B 7440-1:2003(ISO 10360-1 : 2000)
備考 幾つかの一般的な座標測定機及びその物理座標軸の表現については,附属書Aを参照。

2.6 プロービングシステム

 (probing system) プローブ(3.1)並びに存在すればプローブエキステン
ション,プローブ交換システム,スタイラス(4.1),スタイラス交換システム及びスタイラスエキステン
ションで構成されるシステム。図1及び図2参照。
備考1. プロービングシステムは,ラム(2.23)につながっている。
2. プロービングシステムは,接触プロービングシステム(3.2)に限定されない。

2.7 プロービング

[probing (to probe) ] 座標値を決定させる動作。

2.8 離散点プロービング

 (discrete-point probing) 中間点(2.11)から離れた後,すぐに補正前測定点
(2.12)の記録を評価する特定なプロービング(2.7)モード。

2.9 スキャニング測定(ならい測定)

 (scanning) 測定表面上の線を連続した測定点によって特徴づ
けるプロービング(2.7)モード。

2.10 プログラム点

 (program point)プロービングシステム(2.6)を指定した点へ移動制御するために
用いる座標値で表現された点。

2.11 中間点

 (intermediate point)プロービング(2.7)がなされない特別なプログラム点(2.10)。
備考 中間点は,プロービングシステム(2.6)の動作を制御するため,移動速度又は方向を変更する
ため,逃げる動作のためなどに用いる。

2.12 補正前測定点

 (indicated measured point) プロービング(2.7)がおこった瞬間の座標値によって
示されるプロービングシステム(2.6)の特定の点。図3参照。
備考 この点は,一般的にスタイラスチップ(4.2)の中心又はその近くである。

2.13 補正後測定点

 (corrected measured point) 補正前測定点(2.12)に基づいて推定された測定物上
の点。図3及び図4参照。
備考 プローブ(3.1)にスタイラスシステム(4.4)が附属していない場合[例えば,光プロービング
システム(3.4)の場合],補正前測定点(2.12)は補正後測定点と等しくてよい。

2.14 目標点

 (target contact point) 図示外殻形体上の接触を意図した点。図3参照。
備考 図示外殻形体は,JIS B 0672-1 に従った,理論的に正確な面である。

2.15 実接触点

 (actual contact point) スタイラスチップ(4.2)と実形体が接触した点。図3参照。
備考 実形体は,JIS B 0672-1 に従った,外殻形体で測定物の実表面の一部である。

2.16 チップ補正ベクトル T

 (tip correction vector) 補正前測定点(2.12)を補正後測定点(2.13)へ
変換するのに使用するベクトル。図3及び図4を参照。
備考1. チップ補正ベクトルは,一般的にチップの物理的な寸法(例えば,半径)とプロービングシ
ステム(2.6)の系統的な誤差の補正とを含んでいる。補正前測定点(2.12)から補正後測定
点(2.13)への変換は,次の式で表現される。
M=D+T
ここに,
Mは,補正後測定点のベクトル
Dは,補正前測定点のベクトル
T は,チップ補正ベクトル
2. 通常は,このベクトルの大きさとして近似のスタイラスチップ(4.2)半径を用い,このベク
トルの方向としては推定される面法線を用いる。チップ直径は,スタイラスシャフトのたわ
みなどの補正効果を含んでいて,通常“実効チップ直径”と呼ばれる。

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B 7440-1:2003(ISO 10360-1 : 2000)
a ラム g スタイラスシャフト
b プローブエキステンション h スタイラス
c プローブ交換システム i スタイラスチップ
d プローブ j チップ直径
e スタイラス交換システム k プロービングシステム
f スタイラスエキステンション l スタイラスシステム(スタイラス部品で構成)
図 1 プロービングシステム

――――― [JIS B 7440-1 pdf 7] ―――――

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B 7440-1:2003(ISO 10360-1 : 2000)
aラム e プローブ
b回転システム f スタイラスエキステンション
cプローブエキステンション g スタイラス
dプローブ交換システム h 回転式プロービングシステム
図 2 回転式プロービングシステム

――――― [JIS B 7440-1 pdf 8] ―――――

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B 7440-1:2003(ISO 10360-1 : 2000)
a 補正前測定点 e 実接触点
b チップ補正ベクトル T f 実形体
c 補正後測定点 g 図示形体,目標スキャン線
d 目標点 h 位置決め誤差
図 3 プロービングに関連する用語
a 補正前測定点 d 補正後測定点のベクトル M
b チップ補正ベクトル T e 補正前測定点のベクトル D
c 補正後測定点
図 4 チップ補正ベクトル

――――― [JIS B 7440-1 pdf 9] ―――――

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2.17 (CMMの)受入検査

 (acceptance test) 座標測定機(2.1)の性能が,製造業者の仕様に適合す
るかどうかを検証するための検査。

2.18 (CMMの)定期検査

 (reverification test) 座標測定機(2.1)の性能を,使用者が定期的に検証
するための検査で,受入検査(2.17)と同じ手順で行う。

2.19 (CMMの)中間点検

 (interim check) 座標測定機(2.1)による測定の信頼性を保つために定期
検査の間に使用者によって実行される検査。

2.20 最小二乗球の中心からの距離 R

 (Gaussian radial distance) 球形の寸法標準器(8.2)上の有限個
の補正後測定点(2.13)によって当てはめ形体である最小二乗球を求め,その中心とその標準器上の補正
後測定点との距離。
備考 すべての測定点が測得形体を表現し,当てはめ形体が計算され,最小二乗球の中心からの距離
R の範囲を決定する。JIS B 0672-1参照。

2.21 範囲

 (range) 名目上の同じ量における最大値と最小値の違い。

2.22 ヒステリシス

 (hysteresis) 与えられた刺激に対する応答が,測定の前歴に依存する測定機器の
性質。
備考 ヒステリシスは,普通は測定値との関連で考えられるが,影響する量との関連として考えても
よい。

2.23 ラム

 (ram) プロービングシステム(2.6)を移動する座標測定機(2.1)の構成要素。

3. プロービングシステムに関連する用語

3.1 プローブ

 (probe) プロービング(2.7)中に信号を発生する装置。

3.2 接触プロービングシステム

 (contacting probing system) 測定する表面と機械的な接触を必要とす
るプロービングシステム(2.6)。

3.3 非接触プロービングシステム

 (non-contacting probing system) 測定する表面と機械的な接触を必
要としないプロービングシステム(2.6)。
備考 光プロービングシステム(3.4)は,非接触プロービングシステムである。

3.4 光プロービングシステム

 (optical probing system) 光システムを用いたプロービング(2.7)によ
って補正後測定点(2.13)を決定する非接触プロービングシステム(3.3)。

3.5 マルチプローブシステム

 (multi-probe system) 二つ以上のプローブ(3.1)をもつプロービング
システム(2.6)。図5及び図6を参照。

3.6 回転式プロービングシステム

 (articulating probing system) マニュアル式又はモータ駆動式の位
置決め装置によって,種々の空間角度位置に設定できるプロービングシステム(2.6)。図2参照。

3.7 プロービングシステムのパラメータ設定

 (probing system qualification) その後の測定のために,
プロービングシステム(2.6)のパラメータを確定する作業。

3.8 マルチスタイラス

 (multiple styli,multiple stylus) スタイラス(4.1)が二つ以上あるプロービン
グシステム又はスタイラスを複数の方向へ回転できるプロービングシステム(2.6)。図5図9を参照。

――――― [JIS B 7440-1 pdf 10] ―――――

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