JIS B 7602:2009 力計の校正方法及び力変換器の性能試験方法

JIS B 7602:2009 規格概要

この規格 B7602は、一軸試験機の静的検証に使用される以外の力計の静的な校正方法及び質量計用ロードセル以外の力変換器の静的な性能試験方法について規定。

JISB7602 規格全文情報

規格番号
JIS B7602 
規格名称
力計の校正方法及び力変換器の性能試験方法
規格名称英語訳
Calibration and test method for force-proving instruments
制定年月日
1983年3月1日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

17.100
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1983-03-01 制定日, 1988-02-01 確認日, 1993-05-01 改正日, 1998-06-20 確認日, 2002-03-20 改正日, 2007-03-20 確認日, 2009-05-20 改正日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS B 7602:2009 PDF [25]
                                                                                   B 7602 : 2009

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語,定義,記号及び単位・・・・[1]
  •  4 一般・・・・[3]
  •  5 力計の特性・・・・[3]
  •  5.1 力計の確認・・・・[3]
  •  5.2 力の作用・・・・[3]
  •  5.3 弾性変位量の測定・・・・[3]
  •  6 校正及び試験の条件・・・・[3]
  •  6.1 環境条件・・・・[3]
  •  6.2 不安定な電源電圧の試験・・・・[4]
  •  6.3 力計及び力変換器の設置条件・・・・[4]
  •  6.4 校正装置及び試験装置・・・・[4]
  •  6.5 指示装置の校正・・・・[4]
  •  6.6 過負荷試験・・・・[4]
  •  7 校正及び負荷試験の方法・・・・[4]
  •  7.1 準備・・・・[4]
  •  7.2 試験の順序・・・・[5]
  •  7.3 指示装置の分解能・・・・[6]
  •  7.4 使用範囲の下限・・・・[6]
  •  7.5 弾性変位量の測定値の決定・・・・[6]
  •  7.6 校正及び一般負荷試験・・・・[6]
  •  8 クリープ試験・・・・[7]
  •  9 温度特性試験・・・・[7]
  •  10 データの解析・・・・[8]
  •  10.1 力計の校正結果・・・・[8]
  •  10.2 力変換器の性能評価・・・・[9]
  •  11 試験成績書など及びその有効期間・・・・[11]
  •  11.1 試験成績書などの記載事項・・・・[11]
  •  11.2 有効期限・・・・[12]
  •  12 校正された力計の使用方法・・・・[12]
  •  附属書A(規定)校正した力計の指示装置の代替条件について・・・・[13]
  •  附属書B(参考)校正した力計の弾性変位量の温度補正方法・・・・[14]
  •  附属書C(参考)力計の校正結果の不確かさの見積方法・・・・[15]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS B 7602 pdf 1] ―――――

B 7602 : 2009

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本計量
機器工業連合会 (JMIF) 及び財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改
正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)であ
る。
これによって,JIS B 7602:2002は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS B 7602 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 7602 : 2009

力計の校正方法及び力変換器の性能試験方法

Calibration and test method for force-proving instruments

序文

  この規格は,1983年に制定され,その後2回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は2002年に
行われたが,その後制定されたJIS B 7612-1: 2008(質量計用ロードセル−第1部 : アナログロードセル)
と適用範囲を明確に切り分けるために改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1 適用範囲

  この規格は,一軸試験機の静的検証に使用される以外の力計の静的な校正方法及び質量計用ロードセル
以外の力変換器の静的な性能試験方法について規定する。この規格は,力を受けた部材の弾性変位量又は
これに比例する物理量を測定することによって力の大きさの確定を行う力計及び力変換器に適用する。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Z 8103 計測用語

3 用語,定義,記号及び単位

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103によるほか,次による。また,この規格で用いる記
号,単位及び意味は,表1による。
3.1
力変換器
ひずみゲージ,圧電素子などによって力を受けた部材の弾性変位量又はこれに比例する物理量を電気信
号に変換して力の大きさを確定する機器で,指示装置を含まない。
3.2
力計
力変換器から指示装置までの構成部品を含む全システム。

――――― [JIS B 7602 pdf 3] ―――――

2
B 7602 : 2009
表1−記号,単位及び意味
記号 単位 意味
FN N 力の測定範囲における最大容量
Fc N 力変換器の最大容量
Fl N 無負荷状態に負荷枠などが加えられた値。初期荷重という。
F N 試験力を増加させながら測定したときの各測定箇所における参照標準器の指示又
は真の力
F' N 試験力を減少させながら測定したときの各測定箇所における参照標準器の指示又
は真の力
Fi N 試験力を増加させながら測定したときの各測定箇所における力計の読み
F'i N 試験力を減少させながら測定したときの各測定箇所における力計の読み
Fi,F N 同一の力測定点に対する,測定値Fi及びFの算術平均
N
Fi max , Fi min 同一の力測定点に対する,Fi及びFの最大値又は最小値
Fmax , Fmin
a)
i0 力を加える前の指示装置の読み
a)
if 力を除いた後の指示装置の読み
a)
X 試験力を増加させたときの弾性変位量
X' a)
試験力を減少させたときの弾性変位量
a)
X ,X' 弾性変位量の平均値
a)
Xmax 弾性変位量の最大値
a)
Xmin 弾性変位量の最小値
a)
Xa 弾性変位量の校正式による計算値
a)
XN 測定範囲の最大容量に対応する弾性変位量
a)
r 指示装置の分解能
b % 相対繰返し誤差
f0 % 相対ゼロ誤差
fc % 相対内挿誤差
a % 相対分解能
ν % 相対往復誤差
q % 相対指示誤差
a)
定格出力
a)
n回目の測定範囲における最大容量負荷時の出力
a)
n回目の校正直前の無負荷時又は初期荷重時の出力
a)
3回の往復校正で得られる,試験力増加時における同一試験力に対する3個の出
力の平均値と基準直線との差のうちの最大値
L %R.O b) 直線性
a)
3回の往復校正で得られる,同一試験力での試験力増加時における3個の出力の
平均値と試験力減少時における3個の出力の平均値との差のうちの最大値
H %R.O b) ヒステリシス差
刀 a)
試験力増加の場合における同一試験力に対する出力の差のうちの最大値
R %R.O b) 繰返し性
愀 a)
負荷が測定範囲における最大容量に達してから約5秒後の出力
戀 a) 負荷してから30分間のうち 佝 が最大のときの出力
C %R.O b) クリープ
愀 a)
負荷を取り去ってから約5秒後の出力
戀 a)
負荷を取り去ってから30分後の出力
CR %R.O b) クリープ回復性
th ℃ 高温側試験温度(温度範囲の上限に近い温度)
tl ℃ 低温側試験温度(温度範囲の下限に近い温度)

――――― [JIS B 7602 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
B 7602 : 2009
表1−記号,単位及び意味(続き)
記号 単位 意味
a)
高温側試験温度における無負荷時の出力の平均値
a)
標準とする試験温度における定格出力
a)
低温側試験温度における無負荷時の出力の平均値
T0 %R.O b)/℃ ゼロ点の温度特性
a)
高温側試験温度における定格出力
a)
低温側試験温度における定格出力
TR %/℃ 出力の温度特性
gL m/s2 校正場所の重力加速度
愀椀 kg/m3 空気の密度
kg/m3 おもりの密度
注a) 指示装置の表示単位は,N,mV/V,mm,A,目盛,マイクロストレーンなどいずれも使用できる。
b) 定格出力に対する%

4 一般

  校正は,正確な既知の力を弾性体に作用させ,このときの力計の弾性変位量の指示装置からのデータを
記録することによって成り立つ。

5 力計の特性

5.1 力計の確認

  力計のすべての構成部品(電気接続用ケーブルを含む。)は,例えば,製造業者名,形式及び製造番号に
よって,個々に,かつ,独自に確認できる。力変換器には,最大負荷容量を表示しなければならない。

5.2 力の作用

  力変換器及びその組込用附属部品は,引張・圧縮に関係なく力の作用軸上に負荷が行えるように設計さ
れていなければならない。

5.3 弾性変位量の測定

  力変換器の力を受ける部分の弾性変位量の測定は,適切な精度及び安定性をもつ機械式,電気式,光学
式又はその他の測定方法で行うことができる。

6 校正及び試験の条件

6.1 環境条件

  校正又は試験の環境は,次による。また,磁界,電界及び振動の影響についても留意する。
a) 校正又は試験は,±1 ℃の安定した温度の下で行い,設定範囲は1828 ℃とし,記録する。力計及
び力変換器は,温度が安定するまで十分長い時間測定環境になじませる。
力変換器は,校正を開始する前に30分間以上通電状態に置く。
注記 力計及び力変換器が温度補償されていない場合には,温度変動が校正又は試験の結果に影響
を与えないよう注意する必要がある。
b) 大気圧は,9501 050 hPaの範囲とする。大気圧の変化が測定結果に影響を与える場合は,校正又は
試験を行わない。
c) 湿度を測定し,その値を記録する。また,湿度は75 %以下で結露しないよう注意する。
d) 重力加速度は,試験を実施する場所で計測又は計算された数値を用いる。

――――― [JIS B 7602 pdf 5] ―――――

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JIS B 7602:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7602:2009の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8103:2019
計測用語