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B 7722 : 2018 (ISO 148-2 : 2016)
注記 旧規格では,“幅”と表現していた。この寸法の表記を“厚さ”に変更することによって,その
他の破壊試験規格で使用されている用語と同じになる。
3.3.3
長さ,L(length)
ノッチに直角な相対面の間隔であり,試験片の最大寸法(幅及び厚さと直角方向の試験片の寸法)。
3.3.4
基準試験片(reference test piece)
試験機の適合性検証に用いる試験片。その試験で測定した表示吸収エネルギーを試験片群の基準吸収エ
ネルギーと比較するために使用する。
注記 基準試験片は,JIS B 7740に従って調製する。
4 記号及び意味
この規格で用いる記号及びその意味は,表1による。
表1−記号及び意味
記号a) 単位 意味
BV J 間接検証によって決定された試験機のバイアス(偏り)
b J 繰返し性
F N 振り子を水平に保ちl2の距離で測定したときの振り子にかかる力
Fg N 重力の作用によって振り子にかかる重量
g m/s2 重力加速度
GUM − 不確かさの表現ガイド
h m 振り子の落下高さ
h1 m 振り子の振り上がり高さ
K J 吸収エネルギー(特定のノッチ形状と刃先形状半径とを判別するためにKV2,KV8,
KU2,KU8と表記する。)
KT J 全吸収エネルギー
KS J 表示吸収エネルギー
Kcalc J 計算エネルギー
KVR J 間接検証に用いる基準試験片の認証値
KVV J 間接検証で用いる基準試験片の測定値の平均
KN J 公称初期位置エネルギー
KP J 初期位置エネルギー
KR J 1セットの基準試験片の基準吸収エネルギー
K1又はβ1 J又は° 置き針の動きを伴う状態で振り子を持上げ位置から振り下ろし,反対側に振り上がっ
たときの表示吸収エネルギー又は振り上がり角度
K2又はβ2 J又は° 置き針の動きを伴わない状態で振り子を持上げ位置から振り下ろし,反対側に振り上
がったときの表示吸収エネルギー又は振り上がり角度
K3又はβ3 J又は° 振り子が11回連続片振り後(5往復後)の表示吸収エネルギー又は振り上がり角度
l m 回転軸中心から試験片の中心(刃の中心)までの距離(振り子長さ)
l1 m 回転軸中心から打撃中心までの距離
l2 m 回転軸中心から力Fが加わる点までの距離
M N m F×l2で求めたモーメント
nV − 試験機の間接検証用の基準試験片の数
p J 置き針の摩擦によって生じるエネルギー損失
p' J 軸受による摩擦と空気抵抗によるエネルギー損失
――――― [JIS B 7722 pdf 6] ―――――
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B 7722 : 2018 (ISO 148-2 : 2016)
表1−記号及び意味(続き)
記号a) 単位 意味
p 戀 J 振り上がり角度 戰 滿 エネルギー損失の補正値
r J又は° 目盛の分解能
RM − 標準物質(この規格においては,基準試験片)
sV − nV個の基準試験片から得られたKV値の標準偏差
S − 読取機構のバイアス
t s 振り子の周期
T s 振り子が100往復するのに要する時間
Tmax s 測定したTの最大
Tmin s 測定したTの最小
u − 標準不確かさ
u(KV)
V J KVの標準不確かさ
V
u(BV) J 試験機のバイアスの標準不確かさ
u(F) J 測定した力(F)の標準不確かさ
u(Fftd) J 力測定器の標準不確かさ
u(r) J 目盛の分解能からの標準不確かさ寄与成分
uRM J 間接検証に用いる基準試験片の認証値の標準不確かさ
uV J 間接検証結果の標準不確かさ
α ° 振り子の持上げ角度
戀 ° 振り子の振り上がり角度
νB − u(BV)に対応する自由度
νV − uVに対応する自由度
νRM − uRMに対応する自由度
注a) 図4参照。
5 試験機
試験機は,次の部分からなる(図1図3参照)。
a) 基礎・据付け
b) 機枠(基礎を除いた振り子を支える構造物)
c) ハンマ及び衝撃刃を含む振り子
d) 受け台及び載せ台(図2及び図3参照)
e) 吸収エネルギー表示装置(目盛板及び置き針又は電気的読取装置)
6 直接検証
6.1 一般事項
試験機の直接検証は,箇条5のa) e)に対して実施する。
測定器の不確かさは,適用した直接検証方法の精度を整合させるために必要である。直接検証の測定で
使用するダイヤルゲージ,マイクロメータ,ノギスなどの器具は,その製造業者などで一度は不確かさを
評価しなければならない。
直接検証で要求する不確かさ評価は,製品規格又は材料特性には関係しない。
直接検証の各検証項目の測定の不確かさは,それぞれの方法の妥当性確認の一部として評価する。一度
その方法の妥当性確認が完了すれば,その不確かさを日常的に用いることができる(訓練された作業者が
同じ機器を同じ手順で使用することが条件となる。)。
――――― [JIS B 7722 pdf 7] ―――――
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B 7722 : 2018 (ISO 148-2 : 2016)
6.2 基礎・据付け
6.2.1 試験機を据え付ける基礎,及び基礎に試験機を固定する方法に十分注意する。
6.2.2 基礎は,試験機を据え付けてしまうと検査ができないため,基礎の質量が振り子の質量の40倍以
上であることを保証する文書を据付け時に提出する。
6.2.3 据え付けた試験機の検査は,次による。
a) 据付けボルトが試験機の製造業者が定めたトルク値で締め付けられていることを確認する。トルク値
は,試験機の製造業者によって用意された書類に記録しなければならない(6.2.1参照)。所有者が他
の据付け方法を採用する場合は,据付け状態が同等であることを実証しなければならない。
b) 試験機は,衝撃試験時に外部振動の影響を受けないことを確認する。
注記 例えば,機枠の適切な位置に水の入った小さな容器を置き,衝撃試験を実施したときに水面
にさざ波が生じなければ,この要求に適合しているとみなすことができる。
6.3 機枠
6.3.1 機枠の検査は,次の項目による(図1参照)。
a) つるした状態の振り子の位置
b) 載せ台及び振り子の位置関係
c) 振り子軸受の軸方向と半径方向との遊び
d) 振り子と機枠との間隔
1998年以後に製造された試験機は,通常,水平の基準面をもつ。試験機の幾何学的特性を直接検証する
方法を,附属書Cに記載する。
6.3.2 振り子の回転軸は,基準面に対し2/1 000以内で平行とする。このことを試験機の製造業者は保証
する。
6.3.3 試験機は,基準面が,2/1 000以下で水平になっていることが検証できるように据え付ける。基準
面をもたない試験機については,回転軸が4/1 000以下で水平になるよう据え付ける,又は回転軸を検証
できる基準面がなければならない。
6.3.4 振り子を自由につり下げたとき,刃縁の位置は試験片にちょうど接触する位置から2.5 mm以内と
する。
6.3.5 振り子の運動平面は,回転軸に対して90°±0.1°とする(測定器の不確かさu<0.05°)。
6.3.6 衝撃刃の刃縁は,試験片の厚さ方向全体に接触していなければならない。これを確認するための手
法を次に示す。
55 mm×10 mm×10 mmの試験片を薄い紙でしっかり包み,載せ台に置く。刃先側にはカーボン紙をカ
ーボンを外にしてしっかり包む。その状態で振り子を僅かに持ち上げ,試験片と刃先とを衝突させる。そ
の後は,試験片に接触しないようにする。試験片を包む紙に付いたカーボンのマークで接触を確認する。
この方法は,刃先と試験片との接触角度の確認と並行して行える。
注記 カーボン紙の代わりに光明丹を使用する方法もある。
6.3.7 振り子は,衝撃刃の中心と両受け台間の中心との差が0.5 mm以内に設置する(測定器の不確かさ
u<0.1 mm)。
6.3.8 軸受の軸方向の遊びは,振り子の実際の重量Fgの約4 %の横の力を衝撃刃の中心に加えたとき,
回転軸の位置で測定して,0.25 mm以下とする(測定器の不確かさu<0.05 mm)。
6.3.9 軸受の回転軸の半径方向の遊びは,振り子の回転面に対して垂直に距離lで150 N±10 Nの力を加
えた場合,0.08 mm以下とする(測定器の不確かさu<0.02 mm)。
――――― [JIS B 7722 pdf 8] ―――――
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B 7722 : 2018 (ISO 148-2 : 2016)
6.3.10 試験機の基部の質量は,少なくとも振り子の質量の12倍以上であることが望ましい。
6.4 振り子
6.4.1 振り子の検証は,次の項目による。
a) 初期位置エネルギーKP
b) 表示吸収エネルギーKSのバイアス
c) 衝撃時の振り子の速度
d) 摩擦によって吸収されるエネルギー
e) 打撃中心の位置(打撃中心から回転軸中心までの距離)
f) 刃先の曲率半径
g) 刃先と試験片との接触角度
6.4.2 初期位置エネルギーKPと公称初期位置エネルギーKNとの差は,±1.0 %を超えてはならない。初期
位置エネルギーKPは,次によって決定する。
振り子のモーメントは,回転軸中心から距離l2の位置でナイフエッジを用いて振り子を保持し,回転軸
と重心とを結ぶ線が水平に対して15/1 000以下の状態において,ナイフエッジに作用する力Fをはかり又
は力検出器で測定する(測定器の不確かさu<5/1 000)。
力F及び距離l2は,いずれも±0.2 %の精度で測定する。モーメントMは,Fとl2との積である。
注記 長さl2は,長さlに等しいとすることもできる。この場合には,lの測定精度についてもl2と同
等である。
持上げ角度αは,±0.2°の精度で測定する。角度αは,90°以上でもよい。
初期位置エネルギーKPは,式(1)によって計算する。
KP M 1( (1)
cos α)
6.4.3 目盛板上の公称初期位置エネルギーKNの0 %,10 %,20 %,30 %,50 %及び80 %の吸収エネルギ
ーKにほぼ対応する目盛線について検証する。
これらの目盛は,振り上がり角度βが置き針によって指示されるような機構をもち,その角度βを±0.2°
で読み取れるものとする。
計算エネルギーKcalcは,式(2)によって計算する。
KcalcM (cos β (2)
cos α)
注記1 l2,F及び 戰湮 定の不確かさによって,Kcalcの測定不確かさは,フルスケールの約±0.3 %と
なる。
表示吸収エネルギーKSと測定値から計算された計算エネルギーKcalcとの差の絶対値は,表示吸収エネル
ギーKSの1.0 %以下,又は公称初期位置エネルギーKNの0.5 %以下でなければならない。それぞれを,式(3)
及び式(4)で表す。
Kcalc KS
100 ≦ 0.1 %(KNの50 %以上80 %以下のとき) (3)
KS
Kcalc KS
100 ≦ 5.0 %(KNの50 %未満のとき) (4)
KN
注記2 吸収エネルギーKが,公称初期位置エネルギーKNに対して小さいときほど,吸収エネルギー
Kの読取精度には注意が必要である。
注記3 エネルギー損失についての補正機能を備えた試験機の場合,結果を正しく比較するために
Kcalcの補正が必要になる。
――――― [JIS B 7722 pdf 9] ―――――
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B 7722 : 2018 (ISO 148-2 : 2016)
6.4.4 衝撃時の振り子の速度vは,式(5)によって求める。
v 2gl1( cos α)
(pdf 一覧ページ番号 )
ここに, l : 振り子の回転軸中心から試験片中心までの距離(m)
g : 測定地における重力加速度(m/s2)。9.81 m/s2を用いてもよい。
α : 持上げ角度(°)(図4参照)
衝撃速度は,5.0 m/s5.5 m/sでなければならない(測定器の不確かさu<0.1 m/s)。ただし,1998年以
前に製造された試験機については,4.3 m/s7.0 m/sの範囲にあれば許容されるが,衝撃速度を報告書に記
載しなければならない。
6.4.5 摩擦によって吸収されるエネルギーは,空気抵抗,軸受による摩擦及び置き針による摩擦を含む。
これらの損失は,6.4.5.1及び6.4.5.2によって評価する。
6.4.5.1 置き針の摩擦による損失の評価は,次によって行う。
a) 置き針の動きを伴う状態で,振り子を持上げ位置から振り下ろし,反対側に振り上がったときの振り
上がり角度 戀 は表示吸収エネルギーK1を記録する。
b) 続いて,置き針の動きを伴わない状態で同じ操作を行い,振り上がり角度β2又は表示吸収エネルギー
K2を記録する。
c) 置き針の摩擦によって生じるエネルギー損失pは,角度目盛の場合は,式(6)によって求める。また,
エネルギー目盛の場合は,式(7)によって求める。
p (cos 1 cos 2) (6)
1K
p K 2 (7)
6.4.5.2 軸受による摩擦及び空気抵抗によって生じる損失の評価は,次によって行う。
a) 6.4.5.1に従ってβ2又はK2を評価した後,振り子を持上げ位置に置く。
b) 指示機構をリセットしない状態で,振り子に衝撃及び振動を与えずに11回連続片振り後の振り上がり
角度 戀 は表示吸収エネルギーK3を記録する。
c) 片振り間の軸受による摩擦及び空気抵抗によるエネルギー損失p'は,角度目盛の場合は,式(8)によっ
て求める。また,エネルギー目盛の場合は,式(9)によって求める。
1
p' M(cos β3 cos β2 )
(pdf 一覧ページ番号 )
10
1
p' (K3K2 ) (9)
10
注記 実際の試験において振り上がり角度 戰 失を考慮する必要がある場合,式(10)によ
って得られる値を吸収エネルギーの値から差し引くことができる。
β α β
pβ p p' (10)
β1 α β2
戀 び 戀 ほとんどαに等しいためp戰 式(11)のように近似できる。
β α β
pβ p p' (11)
α 2α
エネルギー単位で目盛られた試験機のβは,式(12)によって計算できる。
11 KP KT (12)
β cos
M
6.4.5.3 摩擦損失(p+p')の測定値は,公称初期位置エネルギーKNの0.5 %以下とする。0.5 %を超えた
――――― [JIS B 7722 pdf 10] ―――――
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JIS B 7722:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 148-2:2016(IDT)
JIS B 7722:2018の国際規格 ICS 分類一覧
JIS B 7722:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7740:2018
- 金属材料のシャルピー衝撃試験―試験機の検証用基準試験片
- JISZ2242:2018
- 金属材料のシャルピー衝撃試験方法