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B 7760-1 : 2004
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T4 4
VDV aw (t) dt (5)
0
ここに, aw(t) : 周波数補正を行った並進又は回転振動加速度の瞬時値
T : 測定の継続時間 (s)
5) 乗物酔い振動暴露量値 (MSDV) (motion sickness dose value) 補正加速度の瞬時値aw(t)の2乗積分
値。m/s1.5で表し,次の式による。
1
T2 2
MSDV aw (t) dt (6)
0
ここに, aw(t) : 周波数補正を行った振動加速度の瞬時値
T : 揺れがある間の継続時間 (s)
6) 合成振動値 (vibration total value) 3軸の振動量の合成値で,次の式による。
2 2 2
aw (kxa wxkya wy kza wz ) (7)
ここに, awx,awy,awz : x,y,z軸の振動加速度値
kx, ky, kz : 測定方法に依存する係数
d) トーンバースト (tone burst) 零交差で始まり零交差で終わる,周期が整数の正弦波信号。
e) 測定範囲外表示 (under-range and over-load) 入力振動信号が測定範囲の下限及び上限を超えたこと
を表示する機能。測定範囲の下限を下回るときはアンダーレンジを,上回るときはオーバーロードを
表示する。
f) 基準測定レンジ (reference measurment range) 機器の性能を試験するために規定する測定レンジ。基
準振動を含むレンジとする。
g) 基準振動 (reference vibration signal) 全身振動測定装置の性能を試験するための周波数及び振幅を
規定した正弦波振動。
h) 校正確認周波数 (calibration check frequency) 測定器の振動感度を確認するための単一の周波数又
は周波数範囲。
i) 直線性範囲 (linear operating range) 各測定レンジにおいて,指示値の直線性誤差がこの規格で規定
する許容差内にある上限から下限までの連続した測定範囲。
j) 受感軸 (sensitive axis) 振動ピックアップが最大の感度をもつ方向。
備考 この規格で規定する受感軸のレスポンスは,付図1に示す人体の主要な部位に関する基本座標
系に従う。したがって,z軸は必ずしも鉛直方向ではない。
4. 定格
4.1 使用温度範囲
使用温度範囲は,周囲温度及び測定面温度について,−1050 ℃とする。ただし,
屋内使用のものについては,530 ℃でもよい。
なお,使用温度範囲において,感度の変化は4 %を超えてはならない。
4.2 使用湿度範囲
使用湿度範囲は,相対湿度90 %以下とする。
なお,相対湿度が3090 %の範囲で,結露のない場合においての感度の変化は±4 %を超えてはなら
ない。
4.3 公称周波数範囲
公称周波数範囲は,5.1に規定する全身振動の周波数補正特性において,表1によ
る。
――――― [JIS B 7760-1 pdf 6] ―――――
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B 7760-1 : 2004
表 1 周波数補正特性及び公称周波数範囲
周波数補正特性 公称周波数範囲
Hz
Wb,Wc,Wd,We,Wj,Wk 0.5080
Wm 180
Wf 0.10.5
5. 性能
5.1 周波数補正特性
それぞれの受感軸における周波数補正特性は,次による。
a) b周波数補正特性 ISO 2631-4に規定する,鉄道車両などの乗員,乗客の座位,立位及び仰が(臥)
位における垂直方向(z軸)の全身振動周波数補正特性で,その基準周波数レスポンス及び許容差は,
附属書1付表1及び附属書1付図1による。
b) c周波数補正特性 JIS B 7760-2に規定する,いすの背もたれにおける水平方向(x軸)の全身振動
周波数補正特性で,その基準周波数レスポンス及び許容差は,附属書1付表2及び附属書1付図2に
よる。
c) d周波数補正特性 JIS B 7760-2に規定する,座位,立位及び仰が位における水平方向(x軸又はy
軸)の全身振動周波数補正特性で,その基準周波数レスポンス及び許容差は,附属書1付表3及び附
属書1付図3による。
d) e周波数補正特性 JIS B 7760-2に規定する,座位におけるすべての座標軸の回転振動の周波数補正
特性で,その基準周波数レスポンス及び許容差は,附属書1付表4及び附属書1付図4による。
e) f周波数補正特性 JIS B 7760-2に規定する,座位及び立位における垂直方向(z軸)の乗物酔い振
動の周波数補正特性で,その基準周波数レスポンス及び許容差は,附属書1付表5及び附属書1付図
5による。
f) Wj周波数補正特性 JIS B 7760-2に規定する,仰が位における頭の垂直振動(z軸)の周波数補正特
性で,その基準周波数レスポンス及び許容差は,附属書1付表6及び附属書1付図6による。
g) k周波数補正特性 JIS B 7760-2に規定する,座位,立位及び仰が位における垂直方向(z軸)の全
身振動周波数補正特性で,その基準周波数レスポンス及び許容差は,附属書1付表7及び附属書1付
図7による。
h) m周波数補正特性 ISO 2631-2に規定する,建物内におけるすべての座標軸に適用する全身振動の
周波数補正特性で,その基準周波数レスポンス及び許容差は,附属書1付表8及び附属書1付図8に
よる。
5.2 振動ピックアップの横感度
一つの受感軸に感度をもつ振動ピックアップ単体において,受感軸方
向の感度に対して90度方向の感度は,7.2.2によって試験したとき,適用する周波数範囲全域において5 %
以下とする。
5.3 クロストーク
測定装置が2チャンネル以上の入力端子を備える場合,他のチャンネルからの影響
は,7.2.3によって試験したとき適用する周波数範囲の全域にわたって0.5 %以下とする。
5.4 指示値及び表示
5.4.1 測定レンジ切替器の切替誤差 測定レンジ切替器の切替誤差は,7.2.4によって試験したとき表2
の基準周波数,基準振動加速度及び基準測定レンジを基準として,±5 %とする。
5.4.2 指示値の正確さ 指示値の正確さは7.2.5によって試験したとき,次による。
――――― [JIS B 7760-1 pdf 7] ―――――
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a) 指示値の正確さ 表2の基準周波数,基準振動加速度及び基準測定レンジにおける指示誤差は,±5 %
とする。
b) 周波数補正特性の切替誤差 表2の基準周波数,基準振動加速度及び基準測定レンジにおける各周波
数補正特性を切り替えたときの表示誤差は,±3 %とする。
c) 時間補正特性の切替誤差 表2の基準周波数,基準振動加速度及び基準測定レンジにおけるリニア平
均による時間補正特性式(2)と指数平均による時間補正特性式(3)との間の表示誤差は,±2 %とする。
表 2 基準周波数及び基準振動加速度
周波数補正特性 基準周波数 基準振動加速度 補正振動加速度
Hz m/s2 m/s2
Wb 15.915 1.0 0.812 6
Wc (100 rad/s) 0.514 5
Wd 0.126 1
We 0.062 87
Wj 1.019
Wk 0.771 8
Wm 0.336 2
Wf 0.397 9 0.1 0.038 88
(2.5 rad/s)
5.4.3 直線性範囲(指示値の有効表示範囲) 直線性範囲は,7.2.6によって試験したとき,次による。
a) 直線性範囲 基準測定レンジにおける直線性範囲は,表2の基準周波数において60 dB以上とする。
b) 直線性範囲の許容誤差 基準周波数における直線性範囲の許容誤差は,±6 %とする。
c) 直線性範囲外表示 直線性の誤差が15 %を超えるとき,アンダーレンジ又はオーバーロードによる
測定範囲外表示をしなければならない。直線性範囲外表示は,公称周波数範囲のすべてにおいて機能
しなければならない。
5.4.4 オーバーロード表示 オーバーロード表示は,7.2.7によって試験したとき,次による。
a) オーバーロード表示は,各測定レンジにおいて,定常信号又はシグナルバーストで,過大信号が入力
された場合,指示値の直線性の許容誤差を超える前に表示するものとする。
b) オーバーロード表示の誤差は,定常正弦波信号でオーバーロード表示になる信号の大きさを基準にし
て,正及び負の正弦半波で±15 %とする。
c) オーバーロード表示は,リニア平均を用いた時間補正特性式(2)の測定中に過大入力が発生したとき,
測定が終了して測定値をリセットするまで,表示を保持しなければならない。
d) オーバーロード表示は,指数平均を用いた時間補正特性式(3)の測定中に過大入力が発生したとき,過
大入力が発生してから8秒以上表示を保持しなければならない。
5.4.5 アンダーレンジ表示 アンダーレンジ表示は,7.2.8によって試験したとき,次による。
a) アンダーレンジ表示は,各測定レンジにおいて,指示値の直線性の許容誤差を超える前に表示するも
のとする。
b) アンダーレンジ表示は,リニア平均を用いた時間補正特性式(2)及び指数平均を用いた時間補正特性式
(3)に適用する。
c) アンダーレンジ表示は,アンダーレンジが発生してから8秒以上表示を保持しなければならない。
5.5 指示特性
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5.5.1 シグナルバースト応答 式(2)を用いた移動加速度実効値のシグナルバースト応答は基準周波数の
ノコギリ波を用いる。許容誤差は,7.2.9によって試験したとき表3による。ただし,シグナルバースト応
答は,周波数帯域制限補正特性にだけ適用する。
表 3 シグナルバースト応答の基準応答値及びその許容誤差
シグナルバースト シグナルバースト周波数 平均時間と基準応答値 許容誤差
の波数 とその繰り返し周期 s (%)
Wf以外 Wf Wf以外 Wf
15.915 Hz 0.397 9 Hz 60 s 2 400 s
1 10 400 0.043 3 0.034 1 10
2 0.061 2 0.048 7 10
4 0.086 5 0.069 10
8 0.122 0.098 2 10
16 0.173 0.139 10
連続 − − 0.546 0.439 10
5.5.2 指数平均を用いた時間補正特性の応答(動特性) 指数平均式(3)を用いた時間補正特性の立下が
り応答に対する許容誤差は,7.2.10によって試験したとき表4による。ただし,立下がり応答性能は,周
波数帯域制限補正特性にだけ適用する。
備考 移動加速度実効値の近似として式(3)から求める場合,指数平均の積分時間を時定数とする。測
定装置は,少なくとも1秒の時定数をもち,1秒以外の時定数をもつ場合,表4に記載する時
定数がよい。
表 4 動特性の立下がり応答の許容誤差
時定数 定常信号レベルの10 %になる時間 等価減衰率
s s dB/s
1 4.61±0.25 3.84.9
0.125 0.58±0.03 3140
8 36.8±2.0 0.480.62
5.6 その他の性能
5.6.1 出力端子 測定装置がAC出力端子を備える場合,7.2.11によって試験したとき測定値への影響は
±2 %を超えてはならない。
5.6.2 安定化時間 4.1の使用温度範囲及び4.2の使用湿度範囲において,電源投入後から測定が開始で
きるまでの時間(ウォームアップ時間)は,2分以下とする。この間,表示装置には使用前の準備中であ
る旨の表示をする。
5.6.3 計時機構 測定装置が測定開始からの経過時間を表示する機能を備える場合,経過時間は,測定値
の表示器上に表示する。また,7.1.2及び7.1.3の試験条件において,7.2.12によって試験したとき経過時間
の表示誤差は0.1 %±1デジットとする。時刻を表示できる機能を備える場合,7.1.2及び7.1.3の試験条件
において,24時間で±10秒以下の誤差とする。
5.6.4 電源 測定装置に供給される電源電圧が,7.2.13によって試験したとき,指示値の変化は,±2 %
とする。測定装置が電池で動作するものにあっては,電池の形式及び基準状態における連続使用時間を,
取扱説明書に記載しなければならない。
6. 構造
――――― [JIS B 7760-1 pdf 9] ―――――
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6.1 一般
測定装置は,振動ピックアップ,信号処理器,表示器などで構成する(附属書5参照)。
測定装置は,振動ピックアップを除き一体型又は5.の要求を満たす各種装置の組合せでもよい。信号処
理器には,振動ピックアップ出力信号の増幅,周波数補正,2乗計算を含めた時間平均又は時間補正,結
果を表示するためのレベル変換及び測定範囲外表示のための判定機能などを含む。
6.2 振動ピックアップ
振動ピックアップは,加速度ピックアップとする。
6.3 測定レンジ切替器
測定装置が測定レンジ切替器を備える場合,隣り合う測定レンジ切替器の直線
性範囲は,少なくとも100倍 (40 dB) 重なり合うものとする。
6.4 周波数補正特性
測定装置は5.1に規定する周波数補正特性を少なくとも一つ以上備えるものとし,
次による。
6.4.1 周波数帯域制限補正特性 周波数帯域制限補正特性は,表1の周波数範囲を規定する帯域制限用の
周波数補正特性であり,2次のハイパスフィルタHh (s) と2次のローパスフィルタHl (s) との組合せHh (s)
×Hl (s)による。また,5.1の周波数補正特性を決定するハイパスフィルタの特性及び遮断周波数f1並びに
ローパスフィルタの特性及び遮断周波数f2は,次の式及び表5による。
a) ハイパスフィルタ
s2
Hh (s) 2 2
s 2ω1sω1
1ω=2πf1,s=jω=j2πf
ここに,
b) ローパスフィルタ
2
ω2
H1 (s) 2
s2 2ω2sω2
ここに, ω=2πf2,s=jω=j2πf
2
6.4.2 全身振動周波数補正特性 全身振動周波数補正特性は,加速度―速度変換特性(A-V変換特性)Ht (s)
と増加ステップ特性Hs (s) との組合せ,Ht (s)×Hs (s)による。また,5.1の周波数補正特性を決定する加速
度―速度変換特性(A-V変換特性)Ht (s) 及び増加ステップ特性Hs (s) は,次の式及び表5の係数による。
a) 加速度―速度変換特性(A-V変換特性) この特性は,低い周波数域では加速度に比例し,高い周波
数域では速度に比例する周波数応答特性を得るもので,次の式による。
2
2 ω4
ω4 s
ω3
Ht)
(s
ω4 2
s2 s ω4
Q4
ここに, ω=2πf3,
3 ω=2πf4,s=jω=j2πf
4
b) 増加ステップ特性 この特性は,オクターブ6 dBのこう配をもち,加速度の自覚変化に依存した周波
数応答特性に対応し,次の式による。
2
ω6 ω6
s2 s 2
Q5 ω4 ω5 2
Hs)
(s ω5
2 ω6 2
s s ω6
Q6
ここに, ω=2πf5,
5 ω=2πf6,s=jω=j2πf
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――――― [JIS B 7760-1 pdf 10] ―――――
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JIS B 7760-1:2004の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/DIS 8041:2003(MOD)
JIS B 7760-1:2004の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.160 : 振動,衝撃及び振動の測定
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.160 : 環境に関わる振動及び衝撃
JIS B 7760-1:2004の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0153:2001
- 機械振動・衝撃用語
- JISB7760-2:2004
- 全身振動―第2部:測定方法及び評価に関する基本的要求
- JISC1514:2002
- オクターブ及び1/Nオクターブバンドフィルタ
- JISZ8131:2000
- 機械振動及び衝撃―人体暴露―用語