この規格ページの目次
73
B 8330 : 2000
接続形式D
附属書図13 一定速度で完全な送風機特性曲線の例
16.6 完全な送風機特性曲線
完全な送風機特性曲線は,送風機静圧がゼロから吸込体積流量がゼロまでを網羅する。ただし,通常は
その一部しか使用されないため,供給者が送風機に適した吸込体積流量の範囲を記載することを推奨する。
その場合には,図示する送風機の特性曲線は,通常の運転範囲に限定できる。吸込体積流量が通常の運転
範囲外においては,測定の不確かさが増加する傾向があり,吸込口又は吐出し口において正常でない流れ
パターンが広がることがある。
16.7 規定項目に対する試験
規定項目に対する試験は,規定吸込体積流量及び規定せき止め圧力又は静圧を含む送風機特性曲線で小
流量域で3点以上の試験ポイントから構成することが望ましい。規定項目点を通過し,せき止め圧力又は
静圧が吸込体積流量の2乗で変化するような系の抵抗曲線を引くことが望ましい(附属書図15参照)。
送風機の実際の運転点は,送風機の特性曲線と系の抵抗曲線の交点になる。
備考37. 偏差や許容差は,送風機の許容差に関する国際規格に基づくのがよい。
17. 不確かさの解析
17.1 原則
通常,すべての測定に誤差が含まれることは許容される。また測定したデータから計算される送風機の
流量,及び圧力などの結果にも,データの誤差だけでなく計算過程における近似及び誤差が含まれること
は明白である。したがって,測定値又は計算結果の精度は,関係する誤差の関数である。不確かさの解析
――――― [JIS B 8330 pdf 81] ―――――
74
B 8330 : 2000
によって,さまざまな包括度のレベルで,誤差を定量化することができる。送風機の試験の品質は,不確
かさの解析を行うことが最もよい方法である。
ISO 5168には,流量測定だけでなく,送風機の試験のすべての項目に適用できる優れた不確かさ解析の
解説が記載されている。次は,ISO 5168に記載されている概念に基づいている。
この国際規格では95%の包括度が要求されている。
接続形式D
附属書図14 可変容量送風機の特性曲線の例
――――― [JIS B 8330 pdf 82] ―――――
75
B 8330 : 2000
接続形式B
附属書図15 規定要項に対する試験の例
17.2 試験前及び試験後の解析
測定上の問題点を事前に特定し,費用の面から最も効率が良い試験を計画するために,試験前の不確か
さ解析を行うことを推奨する。試験後の不確かさ解析は試験の品質を確立するために必要である。この解
析によりどの測定値に最大の誤差が関係しているかも解明できる。
17.3 解析手順
送風機の試験の不確かさを厳密に解析するには測定器具,校正,計算,その他の要因に関する詳細な情
報だけでなく,かなりの作業量が要求される。送風機の試験結果とみなすことができるパラメータは5個
以上おそらく15個程度になる。個々の結果は一つ又は複数の測定値から求められる。個々の測定には五つ
以上の不確かさ成分が含まれることがある。不確かさの解析には,これらの要因すべてを考慮しなければ
ならない。
ISO 5168には以下の手順が記述されている。
a) すべての可能性のある誤差要因を洗い出す。
b) 適宜,各要因の要素誤差を計算する。
c) 各測定ごとに,二乗和平方根法により,正確度及び精密度を別々に合計する。
d) 各パラメータについて,正確度及び精密度を感度係数を使うか,又は回帰によって別々計算する。
e) パラメータごとに不確かさを計算する。
f) パラメータごとに不確かさ範囲を記述する。
備考38. 測定誤差のほか,表又は図表からのデータ及び,式を使用することに関連した誤差もある。
――――― [JIS B 8330 pdf 83] ―――――
76
B 8330 : 2000
17.4 不確かさの伝達
ISO 5168には校正誤差,データ追加誤差,データ削減誤差,測定方法の誤差及び測定上の人的誤差によ
る不確かさを統合する方法について解説されている。また,さまざまな測定及びその他の不確かさを結果
の不確かさに結び付ける方法についても詳しく解説されている。最終計算に統合される場合であっても,
精密度と正確度を別々に計算する必要がある。
17.5 不確かさの報告
結果の報告には,関係するパラメータごとに以下の項目を記述しなければならない。
a) パラメータの試験値2)
b) 精密度及び関係する自由度v
c) 正確度
d) 95%の信頼度に基づく不確かさ
例 a) R=qv=5m3・s−1
b) s=0.05m3・s−1滿 5
c) B=0.025m3・s−1
d)
U B2 t95 ) 2 (UはISO 5168のURSSに相当する。)
(s
U .00252 .2(57 .005) 2 .0131 m3・s−1
U .0131
よって u
5
17.6 測定値の不確かさの最大許容値
この規格には,測定器についてのいくつかの要求が示されている。これには測定器自体の精度と読取り
やすさ,及び場合によっては試験の前後の測定器の校正に使用しなければならない規格に関する同様の情
報が含まれる。この情報は精密度及び正確度,又は包括度という言葉では与えられていない。ただし,値
は95%の信頼度における不確かさに関するものと仮定できる。計器メーカーが提供するデータを使う場合
にも,通常同じ仮定を適用する。
附属書表2に送風機の試験中に,直接又は間接的に測定されるおのおのの量の相対的不確かさの最大許
容値についての要約を示す。値の決定に使用する計器(又はその組合せ)は,さまざまな誤差の推定値を
総合した結果,得られる不確かさが附属書表2の値を超えてはならない。
17.7 試験結果の不確かさの最大許容値
附属書表3に送風機の試験結果における各パラメータを示す。ここには,試験がこの規格に基づいて実
施するものとして認定される場合,各結果の相対不確かさの最大許容値も示されている。前節を満足させ
る不確かさより低い不確かさをもつと証明された計器を使用することにより,試験結果の精度を向上させ
る(不確かさを下げる)ことができる。
附属書表3の不確かさは95%の信頼度に基づいている。精密度及び正確度は個別に示していない。しか
しこの附属書で実施する試験には,不確かさの解析を含まなければならない。精密度及び正確度の値は解
析の中では別々に示さなければならない。
18. 試験方法の選択
18.1 分類
2) パラメータの予想値としては試験値を使うことが最も良い。試験を繰り返し行い,その平均値を使うこ
とによって,この予想値はより正確になる。
――――― [JIS B 8330 pdf 84] ―――――
77
B 8330 : 2000
試験対象の送風機は18.2規定の4種類の接続形式のいずれかに分類される。供給者は送風機の接続形式
を明記しなければならない。使用者は実際の設備に最も近い接続形式を選択する必要がある。
18.2 接続形式
4種類の接続形式は以下のとおりである。
接続形式A : 吸込管と吐出し管の両方をもたない場合
接続形式B : 吸込管をもたずに吐出し管だけをもっている場合
接続形式C : 吐出し管をもたずに吸込管だけをもっている場合
接続形式D : 吸込管と吐出し管の両方をもっている場合
上記の分類において,用語は次の意味を示すこととする。
吸込管及び吐出し管の両方をもたない場合は,空気が障害物なしに送風機に吸い込まれ,吐き出される。
吸込管つき及び吐出し管つきは,送風機の吸込口及び吐出し口に接続されたダクトを通って空気が吸い込
まれ,吐き出される。
附属書表2 各測定値の不確かさの最大許容値
パラメータ 記号 測定の 備考 参照する項
相対不確かさ
大気圧 Pa upa=±0.2% 温度及び高度についての補正 6.1
周囲温度 儀愀 痰儀懿 ±0.2% 8.1
速度が25m/s (0.5℃) 未満の送風機の吸込口付近,吸込ダク
ト付近又は空気槽内で測定
湿度 hu uhu=±0.2% 8.3
td=30℃の場合には, (td−tw) において±2℃の不確かさに
よる空気密度の不確かさ
ゲージ圧力 pe upe=±1.4% 静圧力が150Paを超える場合高圧送風機では1%のマノメー 6.2
タの不確かさ,及び1%の読取りの不確かさを合成した不確 6.3
かさが1%より小さくなる。
差圧 痰 ±1.4%
ゲージ圧力について 6.2
6.3
羽根車の回転数 N uN=±0.5% 電気的走査により0.2%まで下げることができる。 9.
羽根車の回転周波数n un=±0.5% 回転数について 9.
入力動力 Pr uPr=±2% トルク計又は2台電力計法で測定 10.
不確かさは電力計及び変圧器の等級による。
ノズルの面積 Ad uAd=±0.2% ud=0.1%
ダクトの面積 Ax uAx=±0.5% uD=0.1% 11.
質量流量 qm uqm 22.27.
――――― [JIS B 8330 pdf 85] ―――――
次のページ PDF 86
JIS B 8330:2000の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 5801:1997(NEQ)
JIS B 8330:2000の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.120 : 換気装置.ファン.空調装置
JIS B 8330:2000の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0132:2005
- 送風機・圧縮機用語
- JISB8340:2000
- ターボ形ブロワ・圧縮機の試験及び検査方法
- JISB8346:1991
- 送風機及び圧縮機―騒音レベル測定方法
- JISC9603:1988
- 換気扇
- JISZ8762:1995
- 絞り機構による流量測定方法