JIS B 8574:2013 液化石油ガスメーター―取引又は証明用 | ページ 3

8
B 8574 : 2013
− メーター
− トランスファーポイントに使用する装置(移充弁など)
− 流体経路(ホースなど)
計量システムには,補助装置及び/又は付加装置を備えていてもよい。
複数のメーターを,一つの計量動作に使用するとき,それらのメーターは一つの計量システムを形成す
るものとみなす。
異なった計量動作に使用される複数のメーターが共通の要素(計算器,体積表示機構,ガス分離器,換
算装置など)をもつ場合,それぞれのメーターは,共通構成要素を備えた一つの計量システムを形成する
ものとみなされる。
液化石油ガスメーターは,遮断型計量システムで,かつ,充満ホース計量システムでなければならない。
安全機構は,計量性能に影響を及ぼしてはならない。

4.2 補助装置

4.2.1  補助装置は,メーターの一部であってもよく,又はメーターにインターフェイスを通して接続され
ていてもよい。
4.2.2 補助装置が顧客との取引又は証明にかかわるとき,この規格の要件に適合するものでなければなら
ない。
4.2.3 補助装置が顧客との取引又は証明にかかわらないとき,この規格の要件に適合しないものとするこ
とができる。ただし,その補助装置が顧客に見えるように計量値又は価格を表示又は印字するときは,顧
客がはっきりと認知できる銘板にそれらが取引又は証明以外の用途に用いる旨を示さなければならない。

4.3 定格動作条件

4.3.1  計量システムの定格動作条件は,次の特性によって決定する。
− 最小測定量
− 使用最大流量(Qmax)及び使用最小流量(Qmin)によって限定される流量範囲
− 液化石油ガスの最大圧力
− 液化石油ガスの最小圧力
− 液化石油ガスの使用最高温度
− 液化石油ガスの使用最低温度
− 気候,電気的環境及び機械的環境条件に対応する厳しさレベル
− 交流供給電圧の公称値(Vnom)及び/又は直流電源電圧の限界値
4.3.2 計量システムの定格動作条件は,その構成要素(メーター,ガス分離器など)の各々の定格動作条
件の範囲内に入っていなければならない。
4.3.3 計量システムの最小測定量は,次による。
a) 計量システムの最小測定量は,上限を20 Lとする。
b) 計量システムの最小測定量は体積の法定単位の1×10n,2×10n又は5×10n の形とし,かつ,次のと
おりとする。nは,正・負の整数又はゼロとする。
− 最小桁の表示がアナログ指示である体積表示機構の場合には,その体積表示機構の目量の50倍以上
であること。
− デジタル表示の体積表示機構の場合には,その体積表示機構の目量の200倍以上であること。
c) 最小測定量は,計量システムの使用条件を満足しなければならない。例外的な場合を除き,計量シス
テムは,この最小測定量より少ない測定量で使用してはならない。

――――― [JIS B 8574 pdf 11] ―――――

                                                                                              9
B 8574 : 2013
d) 計量システムの最小測定量は,その計量システムを構成する各要素(メーターなど)のうち最も大き
な最小測定量より小さくなってはならない。
4.3.4 計量の最初及び最後並びに計量の中断中を除いて,流量は使用最小流量(Qmin)と使用最大流量
(Qmax)との間に入るように設計しなければならない。
4.3.5 設計上,計量システムの使用最大流量(Qmax)と使用最小流量(Qmin)との比は,5以上でなけれ
ばならない。ただし,使用最小流量(Qmin)が10 L/min未満である場合は,この限りでない。
4.3.6 使用最小流量(Qmin)が10 L/min未満である場合は,10 L/minでよい。
4.3.7 計量システム内に二つ以上のメーターが並列に取り付けられているときは,各々のメーターの流量
範囲及びそれらの流量の和は,計量システムが4.3.14.3.6の規定に適合しているかどうかを確かめる上で
考慮することが必要である。

4.4 検定公差及び有意な誤り

4.4.1  検定公差は,±1.0 %とする。ただし,次の2 L未満による測定量の場合は,該当する検定公差を
適用する。
− 測定量が1 L以上2 L未満の場合,±1.0 %とする(ただし,測定量を2 Lとして適用する。)。
− 測定量が0.4 L以上1 L未満の場合,±2.0 %とする。
− 測定量が0.4 L未満の場合,±4.0 %とする。
例 1 Lで測定した場合の許容する量は,測定量を2 Lとして適用するため,±20 mLとなる。
4.4.2 最小許容体積偏差(Emin)は,次の式によって求める。
Emin=2×Vmin×A×(1/100)
ここに, Vmin : 最小測定量
A : 検定公差の絶対値(%)=1.0
4.4.3 計量値が次に示す値の大きい方の値よりも大きい値を,有意な誤りとみなす。
− 検定公差の絶対値の1/5
− 計量システムの最小許容体積偏差(Emin)

4.5 検定公差及び最小許容体積偏差に適用される条件

  計量システムの検定公差及び最小許容体積偏差は,計量条件における計量値に適用する。

4.6 換算装置

  基準条件における体積へ換算するための換算装置(その全構成要素及び付加計器を含む。)が計量システ
ムから分離して試験されるとき,その換算装置による換算表示の器差は,検定公差を適用する。

4.7 計算器

  計算器に適用される計量値における器差及び有意な誤りは,計量システムから分離して試験するとき,
検定公差の1/10以内でなければならない。ただし,この検定公差の1/10に相当する体積は,その計算器を
内蔵することを目的とする計量システムの目量の1/2未満であってはならない。

4.8 表示

4.8.1  計量値は,体積で表示し,立方センチメートル,ミリリットル,立方デシメートル,リットル又は
立方メートルの単位で示されなければならない。単位の名称又は単位記号は,計量値の近くに示さなけれ
ばならない。
なお,これ以外の単位であっても,関係法令によって使用が認められる場合は,その認められる範囲内
で使用することができる。
4.8.2 計量システムは,計量条件における体積表示機構を備えていなければならない。ただし,換算装置

――――― [JIS B 8574 pdf 12] ―――――

10
B 8574 : 2013
を備えているとき,その計量システムは,基準条件における体積を表示できなければならない。
計量条件における体積表示機構に適用される規定は,基準条件における体積表示機構にも適用する。
4.8.3 計量システムは,同一の計量の一次表示を行う複数の表示機構をもってよいが,全ての表示機構は,
この規格の要件に適合していなければならない。
4.8.4 同一の計量の一次表示を複数の表示機構によって表示する計量システムは,複数の表示機構に入力
される計量値の信号のうち少なくとも一つがアナログの信号であるときは,その複数の表示機構によって
表示される一次表示の差は相互に検定公差の絶対値以下でなければならない。複数の表示機構に入力され
る全ての計量値の信号がデジタルの信号であるときは,その複数の表示機構によって表示される計量値の
差は相互に目量以下でなければならない。
4.8.5 次のいずれかの場合は,複数の計量システムを同一の表示機構で共用することができる。
− 同時に二つ以上の計量システムの使用が不可能である。
− 指定された計量システムの表示がその計量システムの明確な認識力を備えており,顧客が簡単な操作
で指定した計量システムの表示を得ることができる。

4.9 空気又はガスの除去

4.9.1  一般要件
計量システムは,通常動作中,空気の流入,又はガスの発生がメーター上流側の液化石油ガス内に生じ
ないように構成・設置されていなければならない。この要件を満たすことができないおそれがあるときに
は,液化石油ガス中に含まれている空気又はガスがメーターに入る前に正確に除去することができるガス
分離器を計量システムに組み込まなければならない。
なお,メーターの液体の上流側において空気の取り入れもガスの放出も生じない場合は,ガス分離器は
必要ない。
ガス分離器は,液化石油ガスの供給条件に適切なものを用い,かつ,計量結果上に出る空気又はガスの
影響量が計量体積の1.0 %を超えないように配置されていなければならない。ただし,この影響量は最小
測定量の1.0 %より小さい必要はない。
この箇条に規定する計量値は,例えば,ガス分離器が計量システムから分離し単独で試験を受ける場合,
そのガス分離器に適用する。
このときは,次のそれぞれの器差の差を適用する。
− 空気又はガスを混入したときの器差。
− 空気又はガスを混入しないときの器差。
4.9.2 ガスの放出管
ガス分離器のガス放出管には,ガス分離器の動作を妨げる手動調整弁を付けてはならない。ただし,安
全目的のために付ける場合は,弁が閉止したときに閉止していることを明示しなければならない。さらに,
弁の閉止によって自動的に計量を止める構造であることが望ましい。
4.9.3 ガス分離器の一般要求
4.9.3.1 ガス分離器内で分離されたガスは,自動的に排出されなければならない。ただし,メーターに空
気又はガスが入るおそれのある場合に,自動的に液化石油ガスの流れを止めるか,又は4.9.1の規定を満足
するくらい十分に小流量にする装置を備えているときは,自動排出は必要ない。流れを止める場合,空気
又はガスが自動又は手動で除去されない限り次の計量が可能になってはならない。
4.9.3.2 ガス分離器の動作限界は,次によって決定する。
− 液化石油ガスの使用最大流量(Qmax)

――――― [JIS B 8574 pdf 13] ―――――

                                                                                             11
B 8574 : 2013
− ガス分離器の正常動作に適合する(液化石油ガスの流れを伴わない)最大圧力及び[使用最大流量
(Qmax)でポンプ運転時,液化石油ガスの流れを伴い,ガスの混入がない]最小圧力
− 設計上の最小測定量
4.9.4 ガス分離器の特別要求
計量システム内に備えられるガス分離器は,4.9.1に規定した影響量内で,次の試験条件下の液化石油ガ
ス中に混入する空気又はガスの除去を確実に行うものでなければならない。
a) 空気又はガスの混入なしに,計量システムをその使用最大流量(Qmax)及び最小圧力で運転する。
b) その後,計量システムを作動させて空気又はガスを混入,又は生成させる。
液化石油ガスに対する空気又はガスの体積比は,20 %とする。
その比率は,メーターが最小流量を超える状態で動作しているときだけ考慮する。
さらに,自動ガス放出装置をもつ場合は,これらのガス分離器に定められている最大圧力で正しく動作
を継続しなければならない。

4.10 トランスファーポイント

4.10.1 計量システムには,トランスファーポイントをメーターの下流側に置かなければならない。
4.10.2 ホースには,硬質配管を含めてもよい。
4.10.3 トランスファーポイントが排出ラインに設置される閉止装置からなる計量システムにおいて,排出
ラインが開放端の場合には,この開放端にできる限り近づけて閉止装置を設けなければならない。

4.11 計量システムの完全充満

4.11.1 メーターとトランスファーポイントとの間の配管は,計量中及び計量停止中,液化石油ガスの充満
が保たれなければならない。この条件が満たされないとき,特に,恒久的設備の場合,引渡し点までの計
量システムの完全充満は手動で,又は自動的に行い,測定中及び停止中,監視しなければならない。計量
システムからの空気又はガスの完全な排除を確実なものとするため,(完全充満を目視で,又は自動的に検
出する手段を備えた)ベント装置を適切な位置に設置しなければならない。
4.11.2 逆流によって最小許容体積偏差を超える誤差が生じる可能性がある場合,メーターとガス除去装置
間には逆流を止める弁を設置しなければならない。
4.11.3 メーター下流側に設置される圧力維持装置は,計量中,メーター内の圧力を常に液体の飽和蒸気圧
より大きくなることを確実にするものでなければならない。

4.12 充満ホースの内部容積の偏差

  計量システムの充満ホースは,圧力がない状態から,液化石油ガスを流さず計量システムの最大圧力を
加えたときの充満ホースの内部容積の増加は,最小許容体積偏差を超えてはならない。ただし,ホースリ
ールをもつ計量システム及び充満ホースの長さが5 mを超えるものについては,圧力がない状態から,液
化石油ガスを流さず計量システムの最大圧力を加えたときの充満ホースの内部容積の増加は,最小許容体
積偏差の2倍を超えてはならない。
充満ホースにカップリング又は,移充弁を備えることができる。この場合,結合時,結合解除時に液
体の損失が最小許容体積偏差を超えないようなものであることが望ましい。

4.13 分岐配管及びう(迂)回配管

4.13.1 メーターの下流側で液化石油ガスの流路を変える手段が備えてあってはならない。ただし,二つ以
上の排出口が常置され,意図した排出口以外への流路変更ができないか,又は流路変更されたことが容易
に判断でき,同時又は交互に流路変更するものである場合はこの限りでない。
注記 容易に判断できる手段には,例えば,物理的な障壁,どの排出口が使用中なのかを明確にする

――――― [JIS B 8574 pdf 14] ―――――

12
B 8574 : 2013
目に見える弁又は表示,必要ならば説明表示などがある。
手動操作式排出口は,計量システムを空にするために利用できる。ただし,計量システムの通常動作中,
これらの排出口からの液化石油ガスの通過を防止しなければならない。
4.13.2 複数のノズルをもつ計量システムでは,流路を選択する弁の下流側直近の充満ホースまでの硬質配
管に逆流を止める弁を設置しなければならない。さらに,この選択弁はどの位置にあっても充満ホースま
での配管への空ホースとして作動する放出ホースを接続することが可能であってはならない。
流路を変更した後の液化石油ガスの送出は,体積表示機構の表示が,ゼロ戻し装置によってゼロ戻しが
完了するまでは禁止されなければならない。
この場合,選択したノズル以外への流路変更ができないか,又は流路変更されたことが容易に判断でき
るものとする。
4.13.3 計量システムは,通常の使用状態において,メーターをう(迂)回させる接続が可能であってはな
らない。

4.14 制御装置

  メーターが過大な流量となる危険がある場合,流量の制限装置を設けなければならない。この装置は,
メーターの下流に設置しなければならない。制限装置の制限流量は,容易に変更できないことが望ましい。

4.15 封印及び表記銘板

4.15.1 総則
封印は,容易に実施可能でなければならない。
封印は,計量精度に影響を与える操作に対し,他のいかなる方法でも実質的に保護することができない
計量システムの全ての部分に適用する。
計量結果の決定に関与するパラメーター(特に,補正及び換算のパラメーター)を変える部分は,封印
しなければならない。
検定証印等の付される銘板は,計量システムのきょう(筐)体の見やすい箇所に貼付しなければならな
い。この銘板は,計量システムの表記銘板と組み合わせてもよい。
4.15.2 電子封印装置
4.15.2.1 計量結果の決定に関与するパラメーターへのアクセスは,次の電子封印装置を使用してもよい。
ただし,パラメーターの変更における,アクセスカバー保護付きスイッチ又はキースイッチなどの機械的
封印装置を備えていなければならない。
− パスワード
− 特殊装置(ハードキーなど)
注記 パスワードだけの使用は,許可されない。
4.15.2.2 パスワードは,変更可能なものでなければならない。
4.15.2.3 アクセスは,コード(キーワード)及び特殊装置(ハードキーなど)によって行う。また,コー
ドは,変更可能なものでなければならない。
注記 アクセスは認定された者だけが行う。
4.15.2.4 少なくとも最終変更を特定する特性要素及びその実施日の記録が記憶可能でなければならない。
1回以上の変更を記憶することができ,新しい記録を記憶するために前の記憶を削除しなければならない
場合には,最も古い記録が削除されなければならない。

4.16 周辺装置の影響

  計量システムは,補助装置又は補助装置を介さないで周辺装置が接続されたとき,正常に動作を継続し,

――――― [JIS B 8574 pdf 15] ―――――

次のページ PDF 16

JIS B 8574:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • OIML R117-1:2007(MOD)

JIS B 8574:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8574:2013の関連規格と引用規格一覧