JIS B 8610:2020 冷凍用ユニットクーラの冷凍能力計算方法 | ページ 2

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B 8610 : 2020
表1−記号及び単位(続き)
記号 説明 単位
蒸発器出口過熱冷媒ガスと乾燥飽和蒸気との冷凍効果
Δhsup kJ/kg
(エンタルピー差)
Δtsup 管出口冷媒蒸気過熱度 K
t 対数平均温度差 K
TD 温度差(ta1−t0) K
Δtsup 過熱部平均温度差 K
Uaf 前面風速 m/s
qmr 1回路管内冷媒流量 kg/h
Δp 圧力損失 MPa
NuG 冷媒ガスのヌッセルト数 −
ReG 冷媒ガスのレイノルズ数 −
PrG 冷媒ガスのプラントル数 −
λrG 冷媒ガスの熱伝導率 W/(m・K)
T 絶対温度 K
tR 室温 ℃
ρa 空気密度 kg/m3
x 乾き度 kg/kg
μL 冷媒液の粘度 Pa・s
λL 冷媒液の熱伝導率 W/(m・K)
Re 冷媒側レイノルズ数 −
g 重力の加速度 9.81 m/s2
cp 定圧比熱 kJ/(kg・K)
注a) p,Pp,tc及びtfは,図1による。
図1−フィンカラー部拡大図,管ピッチ及びフィンピッチ

――――― [JIS B 8610 pdf 6] ―――――

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4 風速の測定

4.1 冷凍能力の計算に用いる前面風速の測定

  風速は,熱線風速計,ピトー管及び差圧計,又はビラム式風速計を用いて,ユニットクーラ空気入口側
にファンを設ける場合には,図2に示すA1−A1断面で測定する。ただし,ユニットクーラ空気出口側に
ファンを設ける場合には,空気入口側A2−A2断面で風速を測定しなければならない。
なお,風速の測定は,風路断面積0.16 m2までは4か所で行い,更に風路断面積が0.16 m2増すごとに1
か所以上の測定を追加する。また,測定に際しては,自由回転羽根などを用いて測定位置でのダクト内風
速が均一になるようにする。
単位 mm
管外径 l1 l2
9.52 200以上 60以上
12.70 270以上 80以上
15.88 330以上 100以上
図2−風速の測定

4.2 風速計の精度

  測定に使用する計器の精度は,±0.2 m/sとする。

5 冷凍能力

  冷凍能力             式(1)によって算出する。
l a
Φ0 k A Κ Δt (1)
l
ここに,
ta 2
ta 1
Δt (2)
t1a t0
ln
ta 2t0
k Αe / Α (3)
3
Α Αp d0Νntf10 2 nΑf (4)

――――― [JIS B 8610 pdf 7] ―――――

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3 3
Ae Αp tc
πd0Νn tf 10 10
ηc πd0Νntc 2ηf nAf

(pdf 一覧ページ番号 )

            1の場合のk値を図6図8に示す。また,K値を図9図11に示し,aの値を図12図14に示す。
なお,図中の数値は計算上の基準値である。

6 能力計算に関わるファクター

6.1 フィン効率

  ユニットクーラの冷凍能力を間接的に示すものとして,その伝熱面積を指標とすることが可能である。
しかし,冷却作用に寄与する有効外表面伝熱面積は,フィン効率及びフィンとコイルとの間の接触効率に
支配される。さらにフィン効率は,前面風速,管ピッチ,フィンの材料及びフィン材の厚さによって変化
する。図3図5は,それぞれ連続フィンを使用する直径9.52 mm銅管製,直径12.70 mm銅管製及び直径
15.88 mm銅管製のユニットクーラのフィン効率と管ピッチとの関係を示す。
図3−連続フィンを使用する直径9.52 mm銅管のユニットクーラのフィン効率ηfと管ピッチPPとの関係

――――― [JIS B 8610 pdf 8] ―――――

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図4−連続フィンを使用する直径12.70 mm銅管のユニットクーラのフィン効率ηfと管ピッチPPとの関係
図5−連続フィンを使用する直径15.88 mm銅管のユニットクーラのフィン効率ηfと管ピッチPPとの関係

――――― [JIS B 8610 pdf 9] ―――――

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6.2 有効伝熱面積

  6.4に示すユニットクーラの熱通過率K(以下,K値という。)を求めるためには,有効伝熱面積を求め
る必要がある。このため,製品の空気側伝熱面積から実際に有効な伝熱面積を求めるための“k”値を算出
することになるが,接触効率ηc=1の場合の“k”値を図6図8に示す。この計算の基礎は,図3図5
のηfによったものである。ηcが1より小さい場合は,式(4)及び式(5)並びに図3図5を使用して“k”値
を計算する。ただし,ηc>0.97の場合は,冷凍能力の誤差は3 %以内と予想されるため,図6図8の“k”
値を使用してもよい。
さらに,6.4に示すように,ユニットクーラ出口付近の冷媒ガス過熱部での空気との熱交換量は非常に小
さいことから,この部分での熱交換量は考慮せず,式(1)で示すように,冷却作用を行う有効外表面伝熱面
積は,
l a
k A
l
とする。ただし,満液式又は冷媒液強制循環式のユニットクーラは,コイル末端まで液冷媒が存在し,有
効に伝熱作用を行うため,過熱部を考慮しない。
この式に用いる過熱部の長さa(以下,a値という。)は,図12図14に示されているが,次の式から
算出したものである。
qmr Δhsup / 3 600
m diaΚΔtsup (6)
1 1 m

(pdf 一覧ページ番号 )

                         Κ  αa αrG
αrGdi 8.0 4.0
NuG .0023 ReG PrG (8)
λrG
αa 407. Uaf .047 (直径9.52 mm銅管Pp=22×25.4) (9)
αa 305. Uaf .065 (直径12.70 mm銅管Pp=33×38) (10)
αa 302. Uaf .063 (直径15.88 mm銅管Pp=40×40) (11)
式(6)での1回路管内冷媒流量qmrは,直径9.52 mm銅管については1回路長10 m,直径12.70 mm銅管
については1回路長12.5 m,直径15.88 mm銅管については1回路長15 mを基準とし,6.4に示す方法に
よって,それぞれの管長で蒸発を完了する値をコイル前面風速Uaf,有効内外面積比m,対数平均温度差t
Δ
などの条件別に求めたものを使用する。したがって,a値を加えた1回路長は,これらの基準より長くな
る。
このようにして求めたqmrについて,規定の過熱度に対するエンタルピー増加量Δhsupをp-h特性から求
め,式(7)式(11)によって求める過熱部のK値と式(6)とから過熱に必要な管長a値を求める。
6.3 過熱部平均温度差 Δtsup
同一過熱度を得るための管1回路についてのa値は,ユニットクーラに対する冷媒供給方式及び送風方
式によって異なる。図12図14に示すa値を算出するための Δtsup は,式(12)による。

――――― [JIS B 8610 pdf 10] ―――――

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