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JIS B 8626:1993 規格概要
この規格 B8626は、空気調和用を除く冷媒直接膨張式の冷凍用ユニットクーラの冷凍能力試験方法について規定。
JISB8626 規格全文情報
- 規格番号
- JIS B8626
- 規格名称
- 冷凍用ユニットクーラ―冷凍能力試験方法
- 規格名称英語訳
- Refrigerating unit coolers -- Test methods for capacity
- 制定年月日
- 1993年1月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 27.200
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1993-01-01 制定日, 2001-08-20 確認日, 2007-03-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS B 8626:1993 PDF [12]
B 8626-1993
pdf 目次
ページ
- 1. 適用範囲・・・・[1]
- 2. 用語の定義・・・・[1]
- 3. 量記号及び単位記号・・・・[1]
- 4. 試験方法・・・・[3]
- 4.1 冷凍能力試験方法一般・・・・[3]
- 4.2 冷媒流量計法・・・・[3]
- 4.3 熱量計式試験室法・・・・[3]
- 4.4 循環冷媒質量流量・・・・[3]
- 4.5 風量の算定・・・・[3]
- 5. 試験に用いる計器の種類,精度及び測定方法・・・・[4]
- 5.1 試験に用いる計器の種類及び精度・・・・[4]
- 5.2 測定方法・・・・[4]
- 6. 試験装置・・・・[5]
- 6.1 冷媒流量計法装置・・・・[5]
- 6.2 熱量計式試験室法装置・・・・[6]
- 7. 試験・・・・[7]
- 7.1 一般的記録事項・・・・[7]
- 7.2 熱量計式試験室の検定・・・・[8]
- 7.3 冷凍能力試験の採取・・・・[8]
- 7.4 冷媒関係の試験条件・・・・[8]
- 7.5 空気関係の試験条件・・・・[9]
- 7.6 記録事項・・・・[9]
- 8. 定格試験条件・・・・[9]
- 9. 冷凍能力の算定及び定格試験条件への換算・・・・[9]
- 9.1 試験結果による冷凍能力の算出・・・・[9]
- 9.2 熱量形式試験室法による、温度制御を必要とする場合の冷凍能力・・・・[9]
- 9.3 定格試験条件への換算・・・・[10]
- 9.4 供試用ユニットクーラと前面面積が異なるユニットクーラの冷凍能力の算定・・・・[10]
- 10. 銘板表示の際の冷凍能力・・・・[10]
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS B 8626 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
B 8626-1993
冷凍用ユニットクーラ−冷凍能力試験方法
Refrigerating unit coolers−Test methods for capacity
1. 適用範囲
この規格は,空気調和用を除く冷媒直接膨張式の冷凍用ユニットクーラ(以下,ユニット
クーラという。)の冷凍能力試験方法について規定する。
備考1. この規格の引用規格を次に示す。
JIS B 8623 コンデンシングユニットの試験方法
2. この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
参考 本規格は,冷凍能力の試験方法について規定しているが,冷凍能力の計算方法についてはJIS B
8610による。
2. 用語の定義
この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
(1) ユニットクーラ 冷媒液・ガス熱交換器付きを含む,冷却管内で冷媒を蒸発させて管外空気を冷却す
る工場組立ユニットで,空気を強制循環させる送風機をもつもの。
(2) 総冷凍能力 ユニットクーラの冷媒に単位時間当たり空気から吸収される熱量で,正味冷凍能力と送
風機の駆動に必要な入力との和。
(3) 正味冷凍能力 空気から冷媒に単位時間当たり吸収される熱量から送風機の駆動入力を差し引いた,
ユニットクーラの冷凍能力。
(4) 定格冷凍能力 標準定格試験条件による,ユニットクーラ入口空気温度と冷媒蒸発温度との温度差に
ついてのユニットクーラの正味冷凍能力。
(5) 顕熱総冷凍能力 総冷凍能力のうち,ユニットクーラを通過する湿り空気の乾球温度の低下に寄与す
る熱量部分。
(6) 潜熱総冷凍能力 総冷凍能力のうち,ユニットクーラを通過する湿り空気中の水蒸気の凝縮に寄与す
る熱量部分。
(7) 蒸発温度 ユニットクーラ冷却管出口又は液・ガス熱交換器付きの場合は,その出口での冷媒蒸気圧
に相当する冷媒飽和温度。
3. 量記号及び単位記号
この規格で用いる主な量記号,その定義及び単位は表1による。
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS B 8626 pdf 2] ―――――
2
B 8626-1993
表1 量記号及び単位記号
量記号 定義 単位記号 従来の単位記号
(参考)
AFe 表示可能推算総冷凍能力のユニットクーラ前面面積 m2 m2
AFt 定格試験条件による供試用ユニットクーラ前面面積 m2 m2
As 水冷凝縮器外表面積 m2 m2
ha1 ユニットクーラに入る湿り空気の比エンタルピー J/kg kcal/kg
ha2 ユニットクーラを出る湿り空気の比エンタルピー J/kg kcal/kg
Kc 熱量計式試験室の熱漏えい係数 W/℃ kcal/ (h・℃)
K1 凝縮器外表面熱通過率 W/ (m2・℃) kcal/ (m2・h・℃)
mT 油量の計測用容器,フィルタ,油を溶解している抽出冷媒などの総質量 kg kg
mv 抽出冷媒充てん前の油量計測用容器,フィルタなどの総質量 kg kg
mv' 抽出充てん冷媒が蒸発後の油量計測用容器,フィルタ,油などの総質量 kg kg
PF 送風機の駆動入力 W W
tr1 ユニットクーラに入る冷媒温度 ℃ ℃
tr2 ユニットクーラを出る冷媒温度 ℃ ℃
TDR ℃
標準定格試験条件での,ユニットクーラ入口の空気温度と冷媒蒸発温度との温度差 ℃
TDt 試験条件での,ユニットクーラ入口の空気温度と冷媒蒸発温度との温度差 ℃ ℃
a ユニットクーラ空気吹出し口の横幅寸法 m m
b ユニットクーラ空気吹出し口の縦寸法 m m
hr1 ユニットクーラに入る冷媒の比エンタルピー J/kg kcal/kg
hr2 ユニットクーラを出る冷媒の比エンタルピー J/kg kcal/kg
qmw 凝縮器冷却水の質量流量 kg/s kg/min
qmo ユニットクーラ内の油の質量流量 kg/s kg/h
qmr 循環冷媒質量流量 kg/s kg/h
qv1 ユニットクーラに入る風量 m3/s m3/s
qvN 標準大気条件におけるユニットクーラの風量 m3/s m3/s
ro 冷媒中の油分の質量割合
ta 試験室温度 ℃ ℃
ta1 ユニットクーラ入口空気の乾球温度 ℃ ℃
ta2 ユニットクーラ出口空気の乾球温度 ℃ ℃
ta3 試験室内温度 ℃ ℃
ta4 試験室外囲い内温度 ℃ ℃
tw1 凝縮器冷却水入口温度 ℃ ℃
tw2 凝縮器冷却水出口温度 ℃ ℃
tk 凝縮器表面温度 ℃ ℃
Va1 ユニットクーラに入る湿り空気の比体積 m3/kg (DA) m3/kg (DA)
愀愀空気側伝熱面熱伝達率 W/ (m2・℃) kcal/ (m2・h・℃)
防熱材厚さ m m
電動機の効率
防熱材の熱伝導率 W/ (m・℃) cal/ (m・h・℃)
顕熱総冷凍能力 W kcal/h
潜熱総冷凍能力 W kcal/h
試験室検定時のヒータ及び送風機への総入力 W kcal/h
攀 試験結果から推算され,かつ表示してよい総冷凍能力 W kcal/h
凝縮器での損失熱量 W kcal/h
試験室内加熱器及び補助機器への試験時の総加熱入力 W kcal/h
ユニットクーラの総冷凍能力 W kcal/h
愀 熱量計式試験室法によるユニットクーラの総冷凍能力 W kcal/h
冷媒流量計法によるユニットクーラの総冷凍能力 W kcal/h
冷媒流量計によるユニットクーラの総冷凍能力 W kcal/h
――――― [JIS B 8626 pdf 3] ―――――
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B 8626-1993
量記号 定義 単位記号 従来の単位記号
(参考)
凝縮器流量計法によるユニットクーラの総冷凍能力 W kcal/h
愀 熱量計式試験室法による潜熱総冷凍能力 W kcal/h
刀 定格試験条件でのニットクーラの総冷凍能力 W kcal/h
愀 熱量計式試験室法による顕熱総冷凍能力 W kcal/h
凝縮器冷媒入口出口での冷媒の比エンタルピー差 J/kg kcal/kg
冷媒及び油の混合物の凝縮器出入口での温度差 ℃ ℃
送風機又は電動機付き送風機通過後の空気の温度上昇 ℃ ℃
4. 試験方法
4.1 冷凍能力試験方法一般
冷凍能力試験に際しては,防熱防湿構造試験室に設置された供試用ユニッ
トクーラについて,水冷式凝縮器による冷媒流量計(以下,凝縮器冷媒流量計という。)法と,4.2の冷媒
蒸気又は,冷媒液流量計(以下,冷媒流量計という。)法によって,又は4.2冷媒流量計法,若しくは4.3
の熱量計式試験室法と冷媒流量計法とによって,同時に測定し,それぞれについて能力を求め,両者の数
値がそれらの小さい方の6%以内の差で一致しなければならない。公表する能力は両者の算術平均値とす
る。
4.2 冷媒流量計法
ユニットクーラの冷媒出入口での冷媒の比エンタルピー差と,6.1によって同時に測
定された,凝縮器冷媒流量計及び冷媒流量計の二つの循環冷媒質量流量から,式(1)によって冷凍能力を算
出し,それらの算術平均値を求める方法である。
qmr (hr2−hr1)−1 842.2qmo (tr1−tr2) (1)
ここに, 1 842.2は油の比熱,J/ (kg・℃) [{0.44kcal/ (kg・℃)}]
tr1 tr2
t (2)
2
この試験法による場合は,7.4及び7.5に定める試験条件が維持可能な限り,どのような試験室を使用し
ても差し支えない。
4.3 熱量計式試験室法
6.2による熱量計式試験法によって,式(3)から得られる冷凍能力と,4.2の二つ
の方法のうちの一つの方法によって同時に求められる冷凍能力との算術平均値による方法である。
懿 Kc (ta4−ta3) + PF (3)
ta tr
t (4)
2
4.4 循環冷媒質量流量
4.4.1 4.2の式(1)によって冷凍能力を定める際には,6.1によって,冷媒中の油分を除いた循環冷媒質量
流量qmrを使用しなければならない。
4.4.2 冷媒中の油含有量の計測を行い,冷媒に対する油分の質量割合を1%以下にしなければならない。
4.5 風量の算定
試験結果から風量の算定は次による。
4.5.1 冷媒流量計法による試験の場合は,式(5)によって求める。
t (PF又は MP F) 1
q 1= (5)
ha1 ha2
4.5.2 熱量式試験室法による試験の場合は,式(6)(8)によって求める。
(1) 送風機用電動機がユニットクーラアセンブリと一体構造の場合
――――― [JIS B 8626 pdf 4] ―――――
4
B 8626-1993
a1(Kc(ta4 ta3 ) h
q 1痿 (6)
ha1 ha2
(2) 送風機用電動機がユニットクーラアセンブリ外に設置されている場合
a1(Kc(ta4 ta3 ) PF 1( M)
q 1痿 (7)
ha1 ha2
(3) 標準大気条件に換算する場合
q1
qN= (8)
2.1・a1
5. 試験に用いる計器の種類,精度及び測定方法
5.1 試験に用いる計器の種類及び精度
は,表2による。 表2 計器の種類と精度区分 種類 精度
温度計 水銀棒状温度計 凝縮器冷却水水温 : ±0.1℃,乾湿球温度 : ±0.1℃,凝縮器冷却水出口入口温度差 : ±0.1℃,
熱電対 その他の温度 : ±0.3℃,いかなる場合も,温度計器の最小目盛間隔は特定精度の2倍を超えて
電気抵抗温度計 はならない。
温度差計
冷媒圧力計水銀マノメータ 吸込み圧力(絶対圧力) : ±1.5%,その他の圧力 : ±2%,圧力計の最小目盛り間隔は特定精度
ブルドン管圧力計の2倍を超えてはならない。
電気式圧力計
冷媒流量計指示形流量計 ±2%
積算形液流量計
蒸気流量計
温水流量計積算形流量計 ±2%
蒸気流量計積算形流量計 ±2%
電気計器 指示形計器 ヒータ入力計測精度 : ±1%,送風機用電動機その他の附属品への入力計測精度 : ±2%
積算形計器
回転数 ±1%
質量 ±0.5%
5.2 測定方法
5.2.1 膨張弁前の冷媒液温度測定に際しては,外部から水銀棒状温度計を挿入できるように液管内に固定
された温度計挿入用ポケットを使用するか,管外側に熱電対をはんだ付けしなければならない。はんだ付
けによる場合,その前後について管外径の6倍長を防熱防湿しなければならない。
5.2.2 冷媒過熱蒸気温度の測定に際しては,5.2.1の温度計挿入用ポケットによるか,水平管の上下両側
又は垂直管の前後両側に熱電対をはんだ付けし,その前後について管外径の6倍長を防熱防湿しなければ
ならない。熱電対による場合は,それら2点又はそれ以上の読みの平均値をもって測定温度とする。
5.2.3 湿度測定に際しては,乾湿球温度計の代わりに電気式湿度計又は電気式露点温度計を使用してもよ
い。この場合の計器の精度は±2%でなければならない。
5.2.4 液冷媒流量測定に際しては,流量計出口での液過冷却度が3℃以上でなければならない。
5.2.5 指示式冷媒流量計による測定に際して流量が周期的に変動する場合は,1サイクルについて最小10
回,又は1分間につき6回以上の読みの平均値のいずれか大きい方の値とする。
――――― [JIS B 8626 pdf 5] ―――――
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JIS B 8626:1993の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.200 : 冷蔵技術
JIS B 8626:1993の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8623:2019
- コンデンシングユニットの試験方法