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B 8833-2 : 2022
5.3 巻上げによる影響
5.3.1 移動式クレーンの質量に作用する巻上げの影響は,定格総荷重を除き,JIS B 8833-1の6.1.1(クレ
ーン構造物の質量に作用する巻上げ及び重力の影響)に従って求める(表2の行番号1参照)。
5.3.2 定格総荷重に作用する巻上げの影響は,JIS B 8833-1の6.1.2(つり荷の質量によって垂直に作用す
る慣性及び重力の影響)に従って求める。
5.4 走行による影響
5.4.1 走行による加減速
荷重の有無にかかわらず,走行による加速又は減速によって生じる荷重は,経験若しくは試験から,又
は移動式クレーンに適したモデルを使用した計算によって求める。
5.4.2 平たんでない場所における走行
平たんでない場所を走行することによって生じる荷重は,JIS B 8833-1の6.1.3(平たんでない場所の走
行による荷重)に従って求める。
5.5 起伏及び伸縮による影響
荷重の有無にかかわらず,起伏及び伸縮によって生じる荷重は,経験若しくは試験から,又は移動式ク
レーンに適したモデルを使用した計算によって求める。
5.6 加減速によって生じる荷重の適用
移動式クレーンの質量に作用する加減速によって生じる荷重は,JIS B 8833-1の6.1.4[クレーンの各駆
動(巻上駆動を含む)の加減速による荷重]に従った適切な動的影響係数5によって増幅する。
6 荷重支持構造部分の性能照査の計算
6.1 一般
JIS B 8829に従った疲労強度の照査及び附属書JBに従った剛体安定度の照査を実施しなければならな
い。
6.2 限界状態設計法で使用する係数
6.2.1 限界状態設計法に適用する荷重及び荷重の組合せ,並びに適用する部分荷重係数γp及び動的影響
係数nを表1に示す。係数nの値及び他の関連する荷重情報を表2に示す。抵抗係数γmは,全ての荷重
の組合せに対して1.1とする。この係数は,材料強度の統計上のばらつきを反映する。
注記 表1に示した荷重の組合せの適用方法を参考として附属書Bに示す。
6.2.2 圧縮荷重がかかる部材に対して,表1の抵抗係数γm及び各荷重に適用する部分荷重係数γpは,JIS
B 8821:2013に規定された支柱の強度式又は線図とともに使用する。
――――― [JIS B 8833 pdf 6] ―――――
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B 8833-2 : 2022
7 ラチスブームの横荷重たわみ
7.1 ラチスブーム及びフライジブの横たわみは,弾性的安定度の尺度である。これらの部材には,主に
圧縮荷重がかかる。過度の横たわみは,弾性の不安定を引き起こす。したがって,全てのワイヤロープに
支えられたラチスブーム及びフライジブは,定格総荷重とともに定格総荷重の2 %の横荷重を受けるとき,
それらの有効な長さの2 %を超えないたわみに制限しなければならない。たわみ限界は,計算及びISO
11662-2に従った試験によって検証しなければならない。たわみ限界は,ラチスブーム及びフライジブを装
着したラチスブームをもつ移動式クレーンにだけ適用する。
記号説明
1 : ブームフート中心線
2 : ブーム中心線
3 : 勾配Z'
4 : ジブ中心線
F : 定格総荷重
Zb : ラチスブームの先端たわみ
Zj : フライジブの先端たわみ
Z1 : ブーム先端から下への距離L1のラチスブームのたわみ
Z2 : 先端のフライジブ支柱のたわみ
Lj : フライジブの長さ
θ : ねじり
β : フライジブの傾斜角度
図1−たわみ測定に関連した用語及び記号(フライジブ装着のラチスブーム)
――――― [JIS B 8833 pdf 7] ―――――
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7.2 ブームに取り付けられた一つのフライジブに関して,式(1)の関係がある(図1参照)。
Zj≦0.02Lj Zb ZLj cos Lj sin (1)
また,次の値を計算する。
Z Zb Z1 / L1
Zb Z2 / L2
勾配Z'及びねじりθを計算しない場合は,式(1)の最後の二つの項を削除してもよい。
――――― [JIS B 8833 pdf 8] ―――――
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B 8833-2 : 2022
表1−荷重及び荷重の組合せ−移動式クレーン−限界状態設計法
荷重の組合せA 荷重の組合せB 荷重の組合せC
荷重の 荷重
行 部分荷 A4 部分荷 B4 部分荷
種類 fi 重係数γp A1 A2 A3 重係数γp B1 B2 B3 重係数γp C1 C2 C3 C4 C5 C6
移動式クレーンの a) a) a)
1 1 1 1 − 1 1 1 − 1 1 1 1 1 1
質量による荷重
定格総荷重 2 1.34 2 3 1 − 1.22 2 3 1 − 1.1 1 − − 1 1 −0.1
重力,加速
平たんでない場所
力及び衝撃
を走行する移動式
力
クレーンの質量に3 1.22 − − − 4 1.16 − − − 4 − − − − − − −
定常荷重
よる荷重及び定格
総荷重
移動式クレーンの
駆動による
質量による荷重及4 1.34 5 5 5 5 1.22 5 5 5 5 1.1 5 − − 5 c) − −
加減速
び定格総荷重
変位b) 5 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
作業中の風荷重 6 − − − − − 1.22 ω ω ω ω 1.16 − − 1 1 − 1
非定常荷
温度変化による荷
重 7 − − − − − 1.16 1 1 1 1 1.05 1 − − − 1 1
重
気象の影響
組立及び分解時の
8 − − − − − − − − − − 1.16 1 − − − − −
風荷重
休止時の風荷重 9 − − − − − − − − − − 1.16 − − − − 1 −
特殊荷重
地上に置かれた荷のつり上げに
よる荷重(最高速度での巻上げ) 10 − − − − − − − − − − 1.1 − 2max − − − −
試験荷重 11 − − − − − − − − − − 1.1 − − 6 − − −
抵抗係数γm 12 1.1 − 1.1 − 1.1 −
注記 移動式クレーン構造規格第10条の8第1項第7号に定められている荷重の組合せは,荷重の組合せC3に該当する。移動式クレーン構造規格で定められてい
るこの荷重の組合せにおいて,駆動による荷重に乗じる動的影響係数は1,部分荷重係数は1.1である。ただし,この荷重の組合せではクレーンの各動作は
低速で行われるため,駆動による荷重は微小である。
注a) 部分荷重係数は,JIS B 8833-1の表4(部分荷重係数γpの値)に従って,表に示す条件を十分に考慮して採用する。
B8
注b) JIS B 8833-1の6.1.5(変位による荷重)参照。
833
注c) 移動式クレーン構造規格第10条の5で定められている非常停止による荷重は,荷重の組合せC4における駆動による加減速によって生じる荷重に該当する。
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――――― [JIS B 8833 pdf 9] ―――――
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表2−動的影響係数nの値及び所要事項
表1 : n JIS B 8833-1 nの値及び関連規格
行番号 箇条番号
1 1 6.1.1 追加情報については,JIS B 8833-1の附属書B(動的影響係数の
適用に関する一般的な説明)を参照。
1=1±a
通常作業 : a=0
グラブバケット,ドラグライン及びリフティングマグネット作業の
ような重負荷作業(不利) : a≦0.1
グラブバケット,ドラグライン及びリフティングマグネット作業の
ような重負荷作業(有利) : a≦0.05
1の値は,その影響が有利か不利かによって1.0より大きくするか
小さくするかを決定。
2 2 6.1.2.1 構造部分の特性及び弾性に応じて,巻上等級HCを分類する。ある
種類の移動式クレーン(例えば,伸縮クレーン)では,巻上等級を
HC1とし,2min=1.05とすることが可能である。その他の場合は,
JIS B 8833-1を参照。
2 3 6.1.2.2 グラブバケット,ドラグライン及びリフティングマグネット作業の
ような重負荷作業に適用。
3 4 6.1.3.2 詳細な計算は,JIS B 8833-1の附属書C(軌条上を走行するクレー
ンの動的影響係数4の値を計算するためのモデルの例)を参照。
又は,次の簡略化された方法を使用する。
− ホイール式移動式クレーン
4=1.1(走行速度≦0.4 m/s)
4=1.3(走行速度>0.4 m/s)
− クローラ式移動式クレーン
4=1.0(走行速度≦0.4 m/s)
4=1.1(走行速度>0.4 m/s)
4 5 6.1.4 詳細な計算は,JIS B 8833-1の附属書D(加減速によって生じる荷
重の決定例)を参照。
又は,次の簡略化された方法を使用する。
− 無段階連続可変駆動制御の場合
5=1.2(通常作業)
5=1.5(重負荷作業)
− ステップ状駆動制御の場合
5=1.6(通常作業)
5=2.0(重負荷作業)
6 − 6.2.1.1 作業中の風荷重の計算は,JIS B 8833-1を参照。
つり荷の受圧面積が1.2 m2/tを超える場合,ω>1は,移動式クレー
ンに及ぼす風の影響が大きいことを示す。ただし,ωはつり荷にだ
け適用し,構造部分に乗じる係数は1とする。
AH CH
max ,1 .21.2
P
ω=1+ ≦1.25
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AH,CH : ISO 4302:2016の式(3)参照
P : 定格総荷重(t)
7 − 6.2.1.3 局部的な温度変化による部材の膨張,又は収縮による荷重を考慮す
る。
8 − − 製造業者は,組立及び分解時の風荷重及び/又は移動式クレーンの
姿勢を指定する。
――――― [JIS B 8833 pdf 10] ―――――
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JIS B 8833-2:2022の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8686-2:2018(MOD)
JIS B 8833-2:2022の国際規格 ICS 分類一覧
JIS B 8833-2:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0146-2:2017
- クレーン―用語―第2部:移動式クレーン
- JISB8829:2018
- クレーン―鋼構造部分の性能照査
- JISB8833-1:2008
- クレーン―荷重及び荷重の組合せに関する設計原則―第1部:一般
- JISB8833-1:2022
- クレーン―荷重及び荷重の組合せに関する設計原則―第1部:一般