JIS B 8833-2:2022 クレーン―荷重及び荷重の組合せに関する設計原則―第2部:移動式クレーン | ページ 5

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B 8833-2 : 2022
記号説明
F1 : ブームの質量による荷重をブーム先端に換算した荷重
F2 : ブーム及びジブの質量による荷重をジブ先端に換算した荷重
R : ブーム半径
r : ジブ半径
L : ブーム長さa)
l : ジブ長さ
Rc : ブーム重心半径
rc : ジブ重心半径
X,Y : ブーム重心座標
x,y : ジブ重心座標
mJ : ブームの質量による荷重
mj : ジブの質量による荷重
注a) 伸縮ブームの場合,Lは検討対象のブーム長さに対応する。
図JA.1−計算に使用する係数

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B 8833-2 : 2022
附属書JB
(規定)
安定度の決定
JB.1 一般
移動式クレーンが,次の剛体安定度の条件を満足することを照査する。
a) 前方安定度
b) 後方安定度
JB.2 前方安定度
前方安定度とは,ブーム及びジブの質量を含めた安定性を表示するもので,次の式を満足するものでな
ければならない。
計算は,移動式クレーンが水平堅土上にあり,前方安定度に影響のある質量は,移動式クレーンの前方
安定に関し,最も不利となる状態にあるものとして行わなければならない。
1.25Ma 0.1MP ≦Mt
ここで, Ma : 定格総荷重
Mp : ブーム及びジブの質量のうち,先端部等価荷重に配分され
る質量
Mt : 安定限界総荷重
注記 クローラクレーン及びホイールクレーンのつり荷走行時における前方安定度の照査方法を参考と
して附属書JCに示す。
JB.3 後方安定度
後方安定度とは,移動式クレーンに過大なカウンタウェイトを取り付けるのを避け,無負荷のときに後
方(ブームが向けられている側の反対方向)に転倒する危険を避けるため,a)及びb)に規定する質量配分
によって示される安定の度合いをいう。
a) クローラクレーンの場合 クローラクレーンの場合の後方安定度は,ブームが向けられている側の全
ての転倒支点に配分される質量の合計が,そのクローラクレーンの全装備質量の15 %以上の値でなけ
ればならない。
b) クローラクレーンを除く移動式クレーンの場合
1) 左右方向 ブームの長手方向の中心線を含む鉛直面が下部走行体の前後方向(走行方向)と直角と
なるとき,そのブームが向けられている側の全ての転倒支点に配分される質量の合計が,その移動
式クレーンの全装備質量の15 %以上の値でなければならない。
2) 前後方向 ブームの長手方向の中心線を含む鉛直面が下部走行体の前後方向(走行方向)と一致す
るとき,そのブームが向けられている側の全ての転倒支点に配分される質量の合計が,その移動式
クレーンの全装備質量に,平均輪距を軸距で除した値の15 %を乗じた値以上でなければならない。
ここで,平均輪距とは,前後軸の輪距の相加平均の値である。
質量配分は,移動式クレーンを水平堅土上に置き,最小作業半径,及び無負荷時の作業状態で定める。

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B 8833-2 : 2022
アウトリガをもつ移動式クレーンにあっては,当該アウトリガを使用しない状態にあるとする。ただし,
自動的にアウトリガの張出幅を検出して,後方安定度を確保することが可能なように旋回角度又はブーム
の傾斜角を制限する安全装置を備えている移動式クレーンにあっては,当該アウトリガを使用した状態と
することが可能である。
拡幅式のクローラをもつクローラクレーンにあっては,当該クローラを張り出さない状態にあるとする。
ただし,クローラを最大限に張り出していない状態で定格荷重をもたないクローラクレーン及び自動的に
クローラの張出幅を検出して,後方安定度を確保することが可能なように旋回角度又はブームの傾斜角を
制限する安全装置を備えているクローラクレーンにあっては,当該クローラを張り出した状態とすること
が可能である。

――――― [JIS B 8833 pdf 23] ―――――

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B 8833-2 : 2022
附属書JC
(参考)
移動式クレーンのつり荷走行時における前方安定度の照査
JC.1 附属書JCの位置づけ
附属書JBには,ホイールクレーン及びクローラクレーンのつり荷走行時における前方安定度の決定に
ついて記載がないが,ISO 4305にはつり荷走行時の安定度の計算式の記載がある。ISO 4305におけるクロ
ーラクレーン及びホイールクレーンの前方安定度の照査方法を参考としてこの附属書に記載する。
JC.2 ホイールクレーンのつり荷走行時における前方安定度の照査
前方安定度は,次の式を満足するものでなければならない。
計算は,ホイールクレーンが水平堅土上にあり,前方安定度に影響のある質量は,ホイールクレーンの
前方安定に関し,最も不利となる状態にあるものとして行わなければならない。
1.33Ma 0.1MP ≦Mt 走行速度が0.4 m/s以下の場合
1.50Ma 0.1MP ≦Mt 走行速度が0.4 m/sより大きい場合
ここで, Ma : 定格総荷重
Mp : ブーム及びジブの質量のうち,先端部等価荷重に配分され
る質量
Mt : 安定限界総荷重
JC.3 クローラクレーンのつり荷走行時における前方安定度の照査
前方安定度は,次の式を満足するものでなければならない。
計算は,クローラクレーンが水平堅土上にあり,前方安定度に影響のある質量は,クローラクレーンの
前方安定に関し,最も不利となる状態にあるものとして行わなければならない。
1.25Ma 0.1MP ≦Mt 走行速度が0.1 m/s以下の場合
1.33Ma 0.1MP ≦Mt 走行速度が0.1 m/sより大きい場合
ここで, Ma : 定格総荷重
Mp : ブーム及びジブの質量のうち,先端部等価荷重に配分され
る質量
Mt : 安定限界総荷重
参考文献
[1] JIS B 8831 クレーン−荷重及び荷重の組合せに関する設計原則
[2] ISO 4305,Mobile cranes−Determination of stability
[3] ISO 4310,Cranes−Test code and procedures
[4] JIS D 6301 自走クレーンの構造性能基準

――――― [JIS B 8833 pdf 24] ―――――

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B 8833-2 : 2022
附属書JD
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS B 8833-2 ISO 8686-2:2018,(MOD)
a) JISの箇 b) 対応国際 c) 箇条ご d) JISと対応国際規格との技術的差異の e) JISと対応国際規格
条番号 規格の対 との評 内容及び理由 との技術的差異に対
応する箇 価 する今後の対策
条番号
1 1 変更 技術的差異はない。
対応国際規格は,許容応力設計法又は限界
状態設計法を設計原則としているが,JISで
は,限界状態設計法によるものとし,許容応
力設計法はJIS B 8831によるとした。
− 3.1 削除 技術的差異はない。
JISでは,対応国際規格で規定しているrated
capacity及びrated loadは,JIS B 0146-2に
関連する荷重の定義が規定されているため
省略した。移動式クレーンの定格荷重につ
いては,欧米ではつり具の質量を含む場合
があるが,我が国では含まず,つり具の質量
を含む場合を定格総荷重と呼ぶ。
4.3 4.3 追加 技術的差異はない。
対応国際規格では,クレーン支持構造物と
規定している内容について,JISでは,分か
りやすい表現とするため,旋回体などの移
動式クレーン支持構造物と規定した。
4.4 4.4 変更 次回ISO規格改訂時に改
対応国際規格では,組立及び分解に係る性
正提案を行う予定。
能照査の計算には,荷重の組合せBによる,
表1の係数を適用すると規定されているが,
荷重の組合せC1が組立及び分解時の荷重
の組合せに該当することから,JISでは,計
算には,荷重の組合せCによる,表1の係
数を適用すると規定した。
5.2 5.2 変更 技術的差異はない。
対応国際規格でRated loadと規定している
5.3.1 5.3.1 箇所をJISでは,定格総荷重と規定した。
5.3.2 5.3.2 移動式クレーンの定格荷重については,欧
7.1 7.1 米ではつり具の質量を含む場合があるが,
図1 Figure 1 我が国では含まず,つり具の質量を含む場
表1 Table 1 合を定格総荷重とした。
表2 Table 2
B.2 B.2
5.2 5.2 変更 技術的差異はない。
対応国際規格では,ブーム及びジブの質量
附属書JA の1 %をブーム先端又はジブ先端に等価す
る方法について,ISO 4305及びISO 4310を
参照すると規定している。これらの規格に
対応するJISは存在しないため,附属書JA
にこの方法を規定し,5.2では附属書JAを
引用することとした。

――――― [JIS B 8833 pdf 25] ―――――

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JIS B 8833-2:2022の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 8686-2:2018(MOD)

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