この規格ページの目次
54
B 9917-3 : 2009
b) クリーンルームの清浄度クラス
c) 占有状態
d) 各サンプリングの場所
e) サンプリング手順
f) 粒径範囲及び計数
g) 粒子計数器の吸引流量及び実効試料流量(測定対象となる試料流量)
h) 測定に関連したその他のデータ
――――― [JIS B 9917-3 pdf 56] ―――――
55
B 9917-3 : 2009
附属書JB
(参考)
光学顕微鏡法
この附属書は,クリーンルーム中に浮遊する粗大粒子の光学顕微鏡による測定方法について記載するも
のであって,規定の一部ではない。
JB.1 適用範囲
この附属書は,クリーンルーム中に浮遊する粗大粒子の光学顕微鏡による測定方法について記す。
注記1 この方法は,吸引ポンプを用いてクリーンルーム中の空気を吸引し,メンブレンフィルタ上
に捕集した粗大粒子(粒径5 μm以上の粒子),又はクリーンルーム内の空気に暴露したメン
ブレンフィルタ上に沈着した粗大粒子を,光学顕微鏡(デジタルマイクロスコープを含む。)
によって大きさを測り,個数を数える方法である。
注記2 この方法における粒径は,それぞれの微粒子の最長寸法をもって表す。
JB.2 用語及び定義
この附属書で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8122[39]によるほか,次による。
JB.2.1 デジタルマイクロスコープ(デジタル顕微鏡)
顕微鏡像をCCD (CMOS) カメラなどによって,デジタル画像化処理を行う光学顕微鏡の一つ。
JB.2.2 接眼ミクロメータ (eyepiece micrometer)
物体の大きさを測定するために,接眼レンズの視野絞りの位置に置く目盛ガラス板 (JIS Z 8120[38])。
JB.2.3 対物ミクロメータ (stage micrometer)
顕微鏡の倍率,視野数などを測定するために用いる,一定間隔の目盛が付いたガラス又は金属の板 (JIS
Z 8120)。
JB.3 測定に用いる機器
測定に用いる機器は,次のとおりとすることが望ましい。ただし,クリーンルーム内の空気にメンブレ
ンフィルタを暴露させる場合,また,特定のサンプリング装置(カスケードインパクタなど)によって捕
集された試料を用いる場合は,この限りでない。
a) メンブレンフィルタ 粒子捕集用の多孔質薄膜。直径が47 mm程度で,孔径は0.8 μm程度が望まし
い。
b) フィルタホルダ メンブレンフィルタを保持する器具。
c) 吸引ポンプ 吸引ポンプは,吸引側にメンブレンフィルタを保持したフィルタホルダを取り付けた状
態で,10 L/min以上に吸引流量が得られる能力をもつことが望ましい。
d) 顕微鏡の倍率 顕微鏡は,粒径5 μmの粒子を測定するのに十分な解像度をもち,また,観測視野が
平たん(坦)であること。像倍率及び精度は,50±10倍,100±10倍,200±20倍が望ましい。
注記1 実体顕微鏡は,使用しないほうがよい。
注記2 接眼ミクロメータは,長さ10 mm,ピッチ0.1 mm以上の分解能をもつものが望ましい。
e) クリーンベンチ クリーンベンチはJIS B 9922[37]に規定されるもので,クラス5以上の清浄度である
――――― [JIS B 9917-3 pdf 57] ―――――
56
B 9917-3 : 2009
こと。又は,クラス5以上の清浄度をもつクリーンルーム環境内でもよい。
f) ピンセット ピンセットは,先端が平らでメンブレンフィルタをきずつけるおそれがないもの。
g) ペトリ皿及びスライドガラス ペトリ皿及びスライドガラスは,メンブレンフィルタを清浄に保管で
きるもの。
h) 計数器 計数器は,手動で粒子数を計測できるもの,又はデジタルマイクロスコープの出力画像を,
解析ソフトウェアを用いて自動で計数できるもの。
JB.4 測定の手順
JB.4.1 接眼ミクロメータの校正
接眼ミクロメータは,定期的に校正を行う。校正は,対物ミクロメータを可動ステージ上に置き,接眼
ミクロメータの目盛精度を50倍,100倍及び200倍の各倍率で求める。
なお,デジタルマイクロスコープの場合は,対物ミクロメータを基準に,画像処理機能(ソフトウェア
など)のスケールを校正する。
注記1 接眼ミクロメータの校正は,接眼ミクロメータの目盛全体に対して行い,目盛の一部につい
ては行わなくてもよい。
注記2 対物ミクロメータは,有効期限内の校正証明をもっているものが望ましい。
JB.4.2 器具類の洗浄
器具類はあらかじめ十分に洗浄し,清浄な状態を維持する。洗浄には純水以外に,有機溶剤,界面活性
剤などの洗浄液,また,ブラシ洗浄,超音波洗浄器などを用いる。
JB.4.3 ブランクテスト
a) 未使用の洗浄済みメンブレンフィルタ上の粒子を,ピンセットを用いてろ(濾)紙が敷かれたペトリ
皿内に置き,JB.4.6及びJB.4.7に従って測定及び評価を行う。メンブレンフィルタ5枚程度を測定し,
1枚当たりの平均値を,ブランクテストによるバックグランド粒子数とする。
b) ブランクテストによって得られた粒子数は,測定用試料の予想される粒子数の10 %を超えてはならな
い。
JB.4.4 粒子の捕集
a) 粒子の捕集位置は,通常,JIS B 9920で規定する測定点によるが,受渡当事者間の合意による場合は,
この限りでない。
b) フィルタ面と床面とが垂直になるように,フィルタホルダを取り付ける。
c) 試料のサンプリングは,吸引ポンプによる捕集,又は暴露によって行う。吸引ポンプによって試料を
サンプリングする場合,試料流量はバルブ又は臨界オリフィスによって,通常,サンプリング装置の
定格流量に調整する。
なお,サンプリング時間及び定格流量が明示されないサンプリング装置を使用する場合は,対象ク
リーンルームの清浄度を考慮し,原則受渡当事者間で合意した値とする。
JB.4.5 測定用薄膜フィルタの保管
粒子を捕集したメンブレンフィルタをピンセットを用いてフィルタホルダから外し,清浄なスライドガ
ラスに挟むか,又はペトリ皿に入れて顕微鏡標本とする。
JB.4.6 測定
測定は,次の手順によって行うことが望ましい。
a) 粒子が捕集されたメンブレンフィルタを,顕微鏡の測定ステージにセットする。ペトリ皿に保管され
――――― [JIS B 9917-3 pdf 58] ―――――
57
B 9917-3 : 2009
ている場合は,ペトリ皿のふた(蓋)を外して測定ステージにセットする。
b) 低倍率で粒子の分布状態を観察し,著しい偏在のないことを確認する。
c) 像倍率の目安は,粒径が5 μm以上50 μm未満のときは100倍,粒径が50 μm以上の場合は50倍とす
る。
d) 測定粒径範囲は,通常,粒径が5 μm以上50 μm未満,50 μm以上100 μm未満,100 μm以上,及び繊
維状粒子に分類する。
e) ステージを移動し,接眼ミクロメータで粒子の大きさを測定する。
なお,粒子の大きさは最大長で代表する。
f) 対象とする粒径区分の粒子数が有効ろ過面積内に1500個内にあると推定される場合には,有効ろ過
面積全体を測定する。
g) 対象とする粒径区分の粒子数が有効ろ過面積内に5001 000個内にあると推定される場合には,任意
に選んだ20個の格子について測定する(図JB.1)。
h) 対象とする粒径区分の粒子数が有効ろ過面積内に1 0005 000個内にあると推定される場合には,任
意に選んだ10個の格子について測定する。
i) 対象とする粒径区分の粒子数が有効ろ過面積内に5 000個以上あると推定される場合には,任意に選
んだ10個の格子の一定面積内(図JB.2)について粒径別に測定する。この場合,格子内一定面積は,
次の1) 又は2) のいずれかを用い,存在する平均粒子数が約50個になるように面積を決める。
1) 縦が接眼ミクロメータの全目盛で,横が格子の一部である面積
2) 縦が接眼ミクロメータの一部で,横が格子の全目盛である面積
注記 粒子が格子の上部と左側の境界線にかかる場合は粒子として測定し,粒子が格子の下部と右側
の境界線にかかる場合は粒子として測定しない。
JB.4.7 粒子濃度の求め方
粒子数及び粒子数濃度は,次の手順で求める。
a) B.4.6のg),h),i)の場合の有効ろ過面積中の全粒子数 (Pt) は,次の式によって求める。
A
Pt Nt
Fn Fa
ここに, Pt : 対象とする粒径区分の全粒子数(個)
A : 有効ろ過面積 (mm2)
Fn : 測定格子数(個)
Fa : 格子面積又は格子内の選ばれた一定面積 (mm2)
Nt : Fn個の格子内の選ばれた一定面積で測定した合計粒子数(個)
b) 粒子数濃度は,次の式で求める。
t
P Pb
P
V
ここに, P : 粒子数濃度(個/m3)
Pb : バックグランド粒子数(個)
V : 測定試料空気量 (m3)
JB.5 測定結果の報告
測定結果は,表JB.1に例示する報告書に記録する。
――――― [JIS B 9917-3 pdf 59] ―――――
58
B 9917-3 : 2009
図JB.1−計数方法
図JB.2−格子内一定面積の取り方
――――― [JIS B 9917-3 pdf 60] ―――――
次のページ PDF 61
JIS B 9917-3:2009の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 14644-3:2005(MOD)
JIS B 9917-3:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.35 : クリーンルーム及び関連する制御環境
JIS B 9917-3:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB9921:2010
- 光散乱式気中粒子計数器―校正方法及び検証方法
- JISZ8122:2000
- コンタミネーションコントロール用語