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B 9921 : 2010
附属書A
(参考)
計数効率
計数効率の試験用装置の配置例を,図A.1に示す。粒子発生器は,清浄空気中に校正用粒子が浮遊して
いる空気を発生する。参照器として凝縮粒子計数器を用いる場合は,粒子発生器の後に粒径分級器を取り
付けることによって校正用粒子だけを含む試料空気を取り出す必要がある。
同時通過損失による影響を避けるために,校正用粒子の粒子個数濃度は,参照器及び被試験器の最大粒
子個数濃度の25 %以下としなければならない。
図A.1−計数効率の試験用装置の配置例
――――― [JIS B 9921 pdf 11] ―――――
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B 9921 : 2010
附属書B
(参考)
粒径分解能
粒径分解能は,単分散の校正用粒子を測定したときの標準偏差で定義し,校正用粒子の平均粒径との比
で表す。校正用粒子の粒径分布がガウス分布の場合は,
2
1 1 x
f (x) exp (B.1)
2π 2
ここに, f(x) : ガウス関数
x : 粒径
μ : 平均粒径
σ : 標準偏差
(x−μ)=±σのとき,最大値(x=μ)との比は,exp(1/2)0.61。これがパルス数頻度61 %のところで粒
径分解能を決める根拠である。
――――― [JIS B 9921 pdf 12] ―――――
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B 9921 : 2010
附属書C
(参考)
偽計数
偽計数が出現する確率は,ポアソン分布と仮定する。ポアソン分布は,式(C.1)で表す。
X
e
P(X : ) (C.1)
X!
ここに, X : 観測される偽計数の数
λ : 偽計数の平均値
P (X: λ) : 偽計数の平均値λからXという値が観測される確率
下限信頼限界λlは,式 (C.2) によって定義する。
P( X :l) (C.2)
X X 2
ここに, κ : 危険率(1−信頼限界)
上限信頼限界λuは,式 (C.3) によって定義する。
X
P(X : u) (C.3)
X 0 2
信頼限界が95 %のときκは,0.05である。
表C.1は,観測値と95 %の上限及び下限信頼限界とを示す。観測した計数値が0の場合は,計数値が3
になる確率が5 %である。例えば,流量28.3 L/minで15 分間測定して偽計数が0であったとき,この結
果から偽計数を推定すると,15分間の測定に偽計数が3個含まれる可能性が5 %あることになる。この場
合の偽計数は,1 m3当たり7個となる。
表C.1−観測値と95 %の上限及び下限信頼限界
観測値 下限信頼限界λl 上限信頼限界λu
0 0 3
1 0.05 4.7
2 0.36 6.3
3 0.82 7.8
4 1.37 9.2
5 1.97 10.5
6 2.61 11.8
7 3.28 13.1
8 3.98 14.4
9 4.70 15.7
10 5.43 17.0
――――― [JIS B 9921 pdf 13] ―――――
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B 9921 : 2010
附属書D
(参考)
応答性
応答性の試験は,試料空気を高い粒子個数濃度から清浄な空気に切り替えたときに,粒子計数器の計数
値が速やかに応答するかの評価である。応答性が悪い場合は,センサ内で空気の流れが乱れているなどの
問題が考えられる。このような粒子計数器を長期間使用すると,粒子がセンサ内にたい積して再飛散する
ことによって偽計数の原因となる可能性がある。
この試験は,高い粒子個数濃度の試料を粒子計数器に10分間導入した後,更にT秒間測定し測定値を
得る。その直後に清浄空気に切り替える。切替え10秒後から再びT秒間測定する。これら二つのT秒間
の測定値の比が応答性である。
X 時間
Y 粒子個数濃度
T 測定時間 : T≦60秒
図D.1−応答性
――――― [JIS B 9921 pdf 14] ―――――
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B 9921 : 2010
附属書JA
(参考)
性能試験結果の不確かさ評価方法
この附属書では,計数効率及び粒径区分の正確さの各試験方法を適用して得られる試験結果に対して,
その不確かさを評価する方法を示す。
JA.1 基本的事項
この附属書では,本体に規定された性能試験の結果に対する不確かさを評価するために必要な手順を記
載している。この手順中で考慮する不確かさ成分には,現実の粒子を対象とする粒径分布測定で生じ得る
不確かさの主要な成分が含まれるが,そのすべての成分を網羅するものではない。この附属書で考慮しな
い主要な成分としては,現実の粒子と粒径校正用標準粒子との光学的特性が異なることに起因する不確か
さ,及び理論的応答曲線を決定するときの不確かさがある。
不確かさの評価は,ISO/IEC Guide 98-3に規定された手順に従って行う。この手順の概要は,次のとお
りである。
手順1) 測定結果yと入力量1)に対する推定値xi (i=1,2,···,N)との間の関数関係
y=f (x1,x2,···,xN ) (JA.1)
を表す測定の数学的モデルを設定する2)。
手順2) iの標準不確かさu (xi)をAタイプ評価3),又はBタイプ評価4) によって求める。
手順3) 測定結果の合成標準不確かさuc (y)を,次の不確かさの伝ぱ(播)則[式 (JA.2) ]に従って求
める5),6)。
N 2
2 f
uc ( y) u(xi ) (JA.2)
i1 xi
手順4) 必要に応じて,拡張不確かさUを式 (JA.3) によって求める。
U=k×uc (y) (JA.3)
kは,包含係数である。この規格では,単純化のため一貫してk=2とする7)。
注1) 入力量とは,測定結果を導く際に用いる量,及び測定結果に影響を及ぼし得るそのほかの量を
意味する。
2) UMでは,測定量Yとその推定値としての測定結果y,及び入力量Xiとその推定値xiを別の記
号を用いて表しているが,ここでは混乱のない範囲で同一の記号y,xiを用いる。
3) 一連の測定データqk (k=1,2,···,n)の平均値 q を用いてxi=qとする場合には,xiの標準不確
かさは,式 (JA.4) によって求める。
i s
u(x ) (JA.4)
n
n
ここに,sは,qkの実験標準偏差 2
(qk q) (/n )1 ,又は別途実験を行って評価したqkの
k 1
標準偏差の推定値である。このような,一連の測定データの統計解析による標準不確かさの評
価は,Aタイプ評価と呼ばれる。
――――― [JIS B 9921 pdf 15] ―――――
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JIS B 9921:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 21501-4:2007(MOD)
JIS B 9921:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 19 : 試験 > 19.120 : 粒度分析.ふるい分け
JIS B 9921:2010の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB9925:2010
- 光散乱式液中粒子計数器―校正方法及び検証方法
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8122:2000
- コンタミネーションコントロール用語