JIS B 9922:2001 クリーンベンチ

JIS B 9922:2001 規格概要

この規格 B9922は、送風機及びHEPAフィルタ又はULPAフィルタを内蔵し,作業空間を一定の空気清浄度に維持するクリーンベンチについて規定。作業空間が負圧となる構造のものには適用しない。

JISB9922 規格全文情報

規格番号
JIS B9922 
規格名称
クリーンベンチ
規格名称英語訳
Clean work station
制定年月日
1981年2月15日
最新改正日
2017年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

13.040.30, 23.120, 91.140.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1981-02-15 制定日, 1986-10-01 確認日, 1992-10-01 改正日, 1998-03-20 確認日, 2001-02-20 改正日, 2007-05-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS B 9922:2001 PDF [24]
B 9922 : 2001

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本空気
清浄協会 (JACA) /財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべき
との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。これ
によってJIS B 9922 : 1992は改正され,この規格に置き換えられる。
JIS B 9922には,次に示す附属書がある。
附属書(規定) ファンフィルタユニット

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS B 9922 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 9922 : 2001

クリーンベンチ

Clean work station

1. 適用範囲 この規格は,送風機及びHEPAフィルタ又はULPAフィルタを内蔵し,作業空間を一定の
空気清浄度(以下,清浄度という。)に維持するクリーンベンチ(1)について規定する。ただし,作業空間が
負圧となる構造のものには適用しない。
注(1) トンネルユニット,ファンフィルタユニット及びクリーンブースについても適用できる。
なお,ファンフィルタユニットについては,附属書(規定)による。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 8330 送風機の試験及び検査方法
JIS B 8346 送風機及び圧縮機−騒音レベル測定方法
JIS B 9920 クリーンルーム中における浮遊微粒子の濃度測定方法及びクリーンルームの空気清浄度
の評価方法
JIS B 9921 光散乱式自動粒子計数器
JIS C 1302 絶縁抵抗計
JIS C 1502 普通騒音計
JIS C 1505 精密騒音計
JIS C 1510 振動レベル計
JIS C 1609 照度計
JIS T 8202 一般用風速計
JIS Z 8122 コンタミネーションコントロール用語
JIS Z 8731 環境騒音の表示・測定方法
JIS Z 8901 試験用粉体及び試験用粒子
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 8122によるほか,次による。
a) 作業空間 清浄作業を行う空間で,空気吹出し面から作業面までの空間。
b) 主エアフィルタの走査漏れ試験 HEPAフィルタ又はULPAフィルタの面のピンホール,エアフィル
タとエアフィルタ取付け枠との接着部の接着不良,エアフィルタの取付け不良などによって生じたエ
アロゾルの漏れの部位を探すこと。具体的には,上流側粒子濃度に対する下流側粒子濃度で判定する
が,クリーンベンチの空気取入れ口の粒子濃度に不足があるときは,大気じんにJIS Z 8901における
試験用粒子2の1種に規定する粒子を加えて供給し,エアフィルタ下流側の全域をJIS B 9921に規定
する光散乱式自動粒子計数器のプローブを走査して試験するか,光散乱式濃度計を使用して試験する

――――― [JIS B 9922 pdf 2] ―――――

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B 9922 : 2001
こともできる。
c) ファンフィルタユニット 一つのケーシング内に,ファン,電動機及びフィルタを内蔵する空気清浄
装置。
d) トンネルユニット ファンフィルタユニットを作業空間の上部に多数連結してライン形ユニットとし,
この二つのラインを対向させて設置し,これらファンフィルタユニットの背面にパネルを取り付け,
中央には作業者移動用の清浄空間帯を設け,トンネル状の連続した作業空間を形成した空気清浄装置。
e) クリーンブース 天井には,1個又は複数個のファンフィルタユニットを配し,周囲にはプラスチッ
クカーテン又は簡易なパネルを取り付け,清浄空気を一方向流又は非一方向流で供給し,カーテン又
はパネルと床とのすきまから吹流して,清浄空間を作る空気清浄装置。
f) 定格風速 定格電圧,定格周波数でクリーンベンチを運転した際の,製造業者が設定した風速の値。
g) 定格風量 定格電圧,定格周波数でクリーンベンチを運転した際の,製造業者が設定した風量の値。
4. 種類及び記号 クリーンベンチの種類及び記号は,作業空間に送られる空気流及び使用するエアフィ
ルタによって分類し,表1による。
表1 クリーンベンチの種類及び記号
種類 記号
HEPAフィルタ使用の水平流形 H-HEPA
ULPAフィルタ使用の水平流形 H-ULPA
HEPAフィルタ使用の垂直流形 V-HEPA
ULPAフィルタ使用の垂直流形 V-ULPA
HEPAフィルタ使用の両用形 U-HEPA
ULPAフィルタ使用の両用形 U-ULPA
備考 両用型 (U) は,設置方法によって,水平流形,
垂直流形又は任意の気流の作成にも使用でき
る種類をいう。
5. 性能
5.1 風速 一方向流のクリーンベンチにおいては,7.2によって試験したとき,次による。
a) クリーンベンチの定格風速は,0.30.6m/sの範囲とする。
b) 平均風速は,定格風速に対して±20%の範囲とする。
c) 個々の測定点における風速は,平均風速に対して±20%の範囲とする。
なお,特別仕様の作業空間の場合は,風速は受渡当事者間での協定によってもよい。
5.2 風量 非一方向流のクリーンベンチにおいては,7.3によって試験したとき,風量は定格風量に対し
て±20%の範囲とする。
5.3 清浄度
5.3.1 作業空間の清浄度クラス クリーンベンチは,作業空間の清浄度クラスが,表2に示すクラス1
クラス8のいずれであるかを,仕様値として規定しなければならない。
なお,清浄度クラスを評価する際の対象粒径は表2(JIS B 9920から引用)によって,1粒径又は2粒径
で評価するものとし,7.4によって試験したとき,清浄度クラスが仕様値を満足しなければならない。

――――― [JIS B 9922 pdf 3] ―――――

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表2 清浄度クラスの上限濃度(個/m3)
粒径 清浄度クラス
( クラス1 クラス2 クラス3 クラス4 クラス5 クラス6 クラス7 クラス8
0.1 101 102 103 104 105 (106) (107) (108)
0.2 2 24 236 2 360 23 600 − − −
0.3 1 10 101 1 010 10 100 101 000 1 010 000 10 100 000
0.5 (0.35) (3.5) 35 350 3 500 35 000 350 000 3 500 000
5.0 − − − − 29 290 2 900 29 000
清浄度ク 0.10.3 0.10.5 0.10.5 0.35.0
ラス粒径
範囲
備考1. クラス3,クラス4,クラス5,クラス6,クラス7及びクラス8は,それぞれFederal Standard 209
D (Clean Room and Work Station Requirements Controlled Environments) のクラス1,クラス10,
クラス100,クラス1 000,クラス10 000及びクラス100 000に相当するものである。
2. 上限濃度は,対象粒径以上の粒子濃度を表している。
3. 上限濃度は,粒径0.1及び0.5 鉗 地
4. 表1に示されていない清浄度クラス粒径範囲内の上限濃度は,次の式で求める。
.208
1.0
Nc 10 N
D
ここに, Nc : 粒径以上の上限濃度(個/m3)
N : 清浄度クラス (−)
D : 粒径 (
5. 括弧内の数字は,清浄度クラスを評価するための対象粒径以外の粒径に対する値で,参考値
である。
5.3.2 エアロゾルの誘引 7.4によって試験したとき,清浄度クラスに応じて,表2に示す上限濃度を超
えるエアロゾルの誘引があってはならない。
なお,誘引を評価する際の対象粒径は,表2に示す1粒径又は2粒径とする。
5.3.3 主エアフィルタの走査漏れ 7.4によって試験したとき,主エアフィルタの下流面で観測される測
定値が許容測定値Caを超えてはならない。ただし,許容測定値Caが1の場合には,測定値が“0,1,0”
のように測定値1の両隣の測定値がともに0であるとき合格とする。
5.4 絶縁抵抗 絶縁抵抗は,7.5の試験を行ったとき,1M 坎 上でなければならない。
なお,電子装置を使用していて破損のおそれがある場合は,この部分を除いて試験してもよい。
5.5 耐電圧 耐電圧は,7.6の試験を行ったとき,1分間異常があってはならない。
なお,電子装置を使用していて破損のおそれがある場合は,この部分を除いて試験してもよい。
5.6 消費電力 消費電力は,7.7の試験を行ったとき,その値が定格消費電力に対して,±20%以内でな
ければならない。
5.7 照度 照度は,7.8の試験を行ったとき,各測定点において受渡当事者間の協定による照度 (lx) を
満足しなければならない。
5.8 振動 振動は,7.9の試験を行ったとき,受渡当事者間の協定による値を満足しなければならない。
5.9 騒音 騒音は7.10の試験を行ったとき,グリーンベンチにおいてはその値が65dB以下でなければ
ならない。ただし,多数連結して使用した場合及びクリーンブースは,受渡当事者間の協定による。
6. 構造 クリーンベンチの構造は,次による。

――――― [JIS B 9922 pdf 4] ―――――

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a) 保守,点検及び整備が容易にできる構造とする。
b) 作業空間の壁面は,容易にはく離及びさびを発生しないものとする。
c) ろ過されていない空気が作業空間に流入しない構造とする。
d) クリーンベンチ本体を接地可能な構造とする。
e) 主エアフィルタは,HEPA又はULPAフィルタでなければならない。
f) フィルタは,通常の空気条件において,容易に変質及び腐食しないものとする。また,保守又は,整
備・交換のため容易に脱着できるものとする。
g) 主エアフィルタの取付け部は,経年変化に対してエアロゾルの漏れがない構造とする。
h) 酸,有機溶剤,生物粒子,有毒ガスなどを取り扱う機種の場合,これらを含んだ空気が所定の経路か
ら排気できる構造とする。
i) 防爆構造のものは,JIS C 0903に規定する構造とする。
j) 照明灯と殺菌灯を備えているクリーンベンチにあっては,受渡当事者間の協定がない限り,同時には
点灯してはならない。
7. 試験方法
7.1 一般 各試験を行う環境条件は,温度23±5℃,湿度(50±20)%が望ましい。
7.2 風速試験 風速試験は,一方向流のクリーンベンチに適用する。
7.2.1 試験用機器 作業空間における風速測定用機器は,JIS T 8202に規定する風速計のうち,0.3
0.6m/sの範囲において±0.05m/sの精度をもつものとする。
7.2.2 試験方法 作業空間における風速測定点は,使用主エアフィルタ1枚ごとに決め,0.6×0.6m以下
の面の中心の1点とし,それ以上の寸法のフィルタを使用したクリーンベンチについては,前記寸法の範
囲を超えない等分の格子で分割した各々の中心で測定する。
なお,作業空間における風速測定の位置は,フィルタ又は整流板の空気吹出し面に平行で,吹出し面か
ら0.1m下流の面で行い,平均値は各測定値を平均して求める。また,風速計の指向特性に留意をして測
定する。
7.3 風量試験 風量試験は,非一方向流のクリーンベンチに適用する。
吹出し口又は吸入口で測定した平均風速に面積を乗じて風量を計算する。
7.4 清浄度試験
7.4.1 試験条件 クリーンベンチのフィルタ上流側の粒子濃度は,清浄度クラス8相当(HEPAフィルタ
使用の場合は,粒径0.3 上における粒子数107個/m3程度,ULPAフィルタ使用の場合は,粒径0.1
以上における粒子数108個/m3程度)とする。逐次サンプリング評価方法による場合は,クリーンベンチの
フィルタの上流側粒子濃度は,清浄度クラス8以上とする。
7.4.2 粒子濃度測定器及び測定粒径 粒子濃度測定器は,JIS B 9921に規定する測定器を用いる。
なお,7.4.3a)のエアロゾルの誘引試験及びb)走査漏れ試験においては,クリーンベンチの空気吸込口に
おける粒子濃度と,作業空間の濃度比が,HEPAフィルタ使用の場合は0.01%までを有効に測定できる光
散乱式濃度計を使用してもよい。
備考 クリーンベンチの空気吸込口における粒子濃度の測定に当たって希釈する必要のある場合は,
希釈率はフィルタの捕集効率の計算に大きく影響するので,特に注意しなければならない。ま
た,粒子の濃度変動に注意しなければならない。
7.4.3 試験方法 試験は次によって,いずれの場合も等速吸引が望ましい。

――――― [JIS B 9922 pdf 5] ―――――

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