JIS C 0448:1997 表示装置(表示部)及び操作機器(操作部)のための色及び補助手段に関する規準

JIS C 0448:1997 規格概要

この規格 C0448は、表示装置(表示部)及び操作機器(操作部)のための一定の色及び補助手段に関する一般的事項について規定。

JISC0448 規格全文情報

規格番号
JIS C0448 
規格名称
表示装置(表示部)及び操作機器(操作部)のための色及び補助手段に関する規準
規格名称英語訳
Coding of indicating devices and actuators by colours and supplementary means
制定年月日
1997年11月20日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

IEC 60073:1991(IDT)
国際規格分類

ICS

31.120
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
電気設備 I 2021, 電気設備 II-1 2021, 電気設備 II-2 2021, 電気設備 III 2021
改訂:履歴
1997-11-20 制定日, 2003-09-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS C 0448:1997 PDF [25]
C 0448 : 1997 (IEC 60073 : 1991)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
JIS C 0448には,次に示す附属書がある。
附属書A(参考) 情報規準の適用例
附属書B(参考) 色の補助手段による規準の例
附属書C(参考) 電気装置のとっての操作と状態の表示

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS C 0448 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
C 0448 : 1997
(IEC 60073 : 1991)

表示装置(表示部)及び操作機器(操作部)のための色及び補助手段に関する規準

Coding of indicating devices and actuators by colours and supplementary means

序文 この規格は,1991年に第4版として発行されたIEC 60073, Coding of indicating devices and actuators by
colours and supplementary meansを翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,IEC規格番号は,1997年1月1日から実施のIEC規格新番号体系によるものであり,これより前
に発行された規格についても,規格番号に60000を加えた番号に切り替えた。これは,番号だけの切り替
えであり,内容は同一である。
1. 適用範囲 この規格は,表示装置(表示部)及び操作機器(操作部)のための一定の色及び補助手段
に関する一般的事項について規定する。この規格の目的を次に示す。
− 装置を安全に監視し,操作することによって,人体,資産及び/又は環境の安全性を増強する。
− 装置の適切な監視,操作及び保全を容易にする。
− 操作条件及び操作機器(操作部)の位置の迅速な確認を容易にする。
この規格の,一般的な適用範囲を以下に示す。
− 単一の表示灯,押しボタン,機械的表示装置(表示部),発光ダイオード (LED) 又はビデオ・ディス
プレイ・スクリーンのような単純な場合から,機械又は工程を制御するための多岐にわたる装置を含
む広範な制御ステーションまで。
− 人体,資産及び/又は環境の安全が関係する場合,並びに色及び補助手段が装置を適切に監視し,操
作を容易にするために使用される場合。
− 個別規格で,特有の機能に対して固有の識別方法を定めた場合。
人体,資産及び/又は環境の安全に関係がない場合,この基本安全規格の枠内で,個別規格で色及び補
助手段について,特別な仕様を定めてもよい。
2. 引用規格 この規格の引用範囲を次に示す。この引用規格は,この引用規格の制定時を対象にしたも
のであるので,最新版を適用することが望ましい。
JIS C 0447 マンマシンインタフェース (MMI) −操作の基準
備考 IEC 60447 : 1993, Man-machine interface (MMI) −Actuating principlesが,この規格と一致し
ている。
JIS C 0617 電気用図記号
備考 IEC 60617 : Graphical symbols for diagramsが,この規格と一致している。

――――― [JIS C 0448 pdf 2] ―――――

2
C 0448 : 1997 (IEC 60073 : 1991)
IEC Guide 104 : 1984 Guide to the drafting of safety standards, and the role of Committees with safety pilot
functions and safety group functions
IEC 60050 (441) : 1984 International Electrotechnical Vocabulary (IEV) , Chapter 441 : Switchgear,
controlgear and fuses
IEC 60050 (845) : 1987 International Electrotechnical Vocabulary (IEV) , Chapter 845 : Lighting
IEC 60204 : Electrical equipment of industrial machines
IEC 60417 : 1973 Graphical symbols for use on equipment. Index, survey and compilation of the single
sheets
ISO 3864 : 1984 Safety colours and safety signs
ISO 7000 : 1989 Graphical symbols for use on equipment−Index and synopsis
Publication CIE No. 2-2 (TC 1.6) : 1975 Colors of light signals
3. 用語及び定義 この規格で使用する主な用語及び定義は,次による。
3.1 可視又は可聴情報を出す機械的,光学的,電気的又は電子
表示装置(表示部)(indicating device)
的装置。
3.2 操作機器(操作部) (actuator) (1) 外部強制動作が加えられる操作システム(制御スイッチ)の一部
分[IEV 441-15-22の部分修正]。
備考 操作機器(操作部)は,ハンドル,とっ(把)手,押ボタン,ローラ,プランジャなどの形を
とってもよい。
注(1) この規格では,インタラクティブ・スクリーン・ディスプレイの場合,操作機器(操作部)は,
操作機能を示すスクリーン表示の部分であるとみなす。
3.3 機械的又は電気機械的開閉装置(例えば,回路
機械的表示装置(表示部) (mechanical indicator)
遮断器)の必要な部分を成し,開又は閉の位置,若しくは中間の位置(例えば,スターデルタ始動装置の
スターの位置)を表示する表示装置(表示部)。ただし,手動操作機器(操作部)としては使用しない表示
装置(表示部)。
3.4 光信号を発するよう設計された装置 [IEV 845-11-05] 。
信号灯 (signal light)
3.5 電流によって励起されて光放射するp-n接合点をもっ
発光ダイオード (LED) (light emitting diode)
たソリッドステート素子 [IEV 845-04-40]。
3.6 照光によって可視表示のできる,光源付きの操作
照光式操作機器(操作部) (illuminated actuator)
機器(操作部)。光源の操作は,操作機器(操作部)の動作に対応させても,それとは別にしてもよい。
3.7 色相 (hue) あるエリアの知覚された色,つまり,赤,黄,緑及び青のうちの1色又はそれらの2
色の組合せで見える,視覚作用の特性 [IEV 845-02-35]。
3.8 明度 (brightness) あるエリアの放つ光がより多かったり少なかったりするように見える,視覚作用
の特性 [IEV 845-02-28]。
3.9 彩度 (saturation) その明るさに比例して判断されるエリアの彩色,多彩さ [IEV845-02-41]。
備考 一定の視覚条件と感覚視力の範囲内の照明水準において,一定の色の感覚は,明度が非常に高
い場合を除き,すべての照明水準に対してほぼ一定の彩度を示す。
3.10 対比 (contrast)
a) 知覚的感覚 (in the perceptual sense)同時に又は継続して見られる視野の2か所又はそれ以上の部分
の外観の相違に関する評価(すなわち,色相の対比,明度の対比,彩度の対比,同時対比,継続対比

――――― [JIS C 0448 pdf 3] ―――――

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C 0448 : 1997 (IEC 60073 : 1991)
など)。
b) 物理的感覚 (in the physical sense)知覚された明度の対比と対比するように意図された数量。通常対
比と考えられる刺激の輝度を含む幾つかの式の一つで定義される。例えば,光覚輝度閾付近では, 一
又はより高い輝度ではL1/L2 [IEV 845-02-47]。
3.11 補助手段 (supplementary means) この規格の感覚における補助手段は,視覚的に識別できる形状,
位置若しくは時間,又は聴覚的に識別できる音の種類,周波数若しくは時間を用いるものである。
4. 一般要件
4.1 規準の原則 規準の原則は,システム設計の初期段階で制定するとともに同一プラント又は工程内
で使用する他の装置の原則と一致させること。規準の詳細符号は,特定の装置及び/又はプラントの関連
文書の中で説明されている。色相又は点滅による規準は,色の示す意味を一貫して最優先的情報のために
使用する。
色のほかに,補助的な手段を使用してもよく,設備機器の近くに文字で表記してもよい。
色覚障害の操作員(使用者)がいる場合,色だけを規準の手段としないよう推奨する。
表示色の意味が,人又は環境の安全にかかわる場合には(4.3.1参照),規準の補助手段を用意する。
表1及び表2は,色及び補助手段による規準の例を示す。

表1 色による規準

                                              規準
手段 構成要素
色 色相(色合い)
彩度(色の鮮やかさの度合い)
明度(色のもつ明暗の度合い)
対比(コントラスト)
表2 色の補助手段の規準
規準
補助手段 構成要素
可視符号
形状 − 図形(文字数字式,絵文字の使用,図面用図記号,線)
− 形状(記号形態,寸法,線幅)
− 特質(線形,陰影)
位置 − 場所(絶対的,相対的)
− 方位(参照システムあり又はなし)
時間 構成要素の変更
− 色超過時間(点滅)
− 形状超過時間(点滅)
− 位置超過時間(点滅)
可聴符号
音の種類 − 音色
− 雑音
− 言葉
周波数 選択された周波数
時間 構成要素の変更
− 度数構成の変化超過時間
− 音圧レベルの変化超過時間
− 合計時間

――――― [JIS C 0448 pdf 4] ―――――

4
C 0448 : 1997 (IEC 60073 : 1991)
4.2 色による規準 色は,注意を喚起するために最も有効な手段である。
特定の色(5.1, 表4, 表5及び表6参照)には特定の意味を割り付ける。
これらの色は容易に表示目的を確認でき,背景色及び他の割付色から識別できること。特定の色は,安
全用途のために予定しておくこと。
混乱なく明確にするには,実際に使用する特定用途の色数を最小にすることを推奨する。
明確さの論拠として,この規格で扱っている表示装置(表示部)及び操作機器(操作部)は,次の色だ
けを使用する。
赤,黄,緑,青,黒,灰,白
備考 黒は,表示装置(表示部)[例えば,ビデオ・ディスプレイ・スクリーンの記号又は機械的表示
装置(表示部)]に対しても使用する。
色の規準では,最初の区分としての色相のほかに,特定色に関して彩度,明度又は対比によって,より
広範な情報を付与できる。
色が唯一の規準の手段である場合,表示装置(表示部)及び操作機器(操作部)の期待寿命の間,明示
された使用条件の下で,特定の色の調和がある規定値以上に変化せずに保持され,かつ,明確に区分でき
ること。
正確な定義に関しては,下記を参照のこと。
− 表面色 : ISO 3864 : Safety colours and safety signs
− 発光色 : CIE Publication No.2-2 (TC 1.6) : 1975 Colors of light signals
備考 操作員が実際に感知する色は,発光灯(例えば,信号灯),投射光(例えば,作業現場照明)な
どを混合して受けた結果,感じる色であることに注意する必要がある。
4.3 色の選定
4.3.1 通則 色の表す意味に関する一般原則を表3に示す。
表3 規準のための色の意味 一般原則
意味
色 人体又は環境の安全 工程の状態 装置の状態
赤 危険 非常(緊急) 一般的な意味付けはない
黄 注意 異常 一般的な意味付けはない
緑 安全 正常 一般的な意味付けはない
青 強制的な意味
白 特別な意味付けは与えていない


備考1. 並列に接続した表示装置(表示部)を異なる場所に設置している場合で,かつ,同じ情報源
が異なる意味をもつ場合,表示装置(表示部)は違った色を使用する(附属書A参照)。
2. 操作員に混乱がない場合は,白に代えて白熱灯及び黄のLEDを使用してもよい。
3. 2色以上のLEDを使用する場合には,例えば,白,黄,緑は,はっきりと識別できるように
して使用する。
表示装置(表示部)の表示色は,与えられる情報を考慮して選定する。
次の監視判断基準のいずれを優先させるかによって,表示色の意味を決定する。
− 人体及び環境の安全
− 工程の状態

――――― [JIS C 0448 pdf 5] ―――――

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  • IEC 60073:1991(IDT)

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