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C 0454 : 2005 (IEC 62023 : 2000)
[JIS C 0453の3.3.3]
3.3.8 部品番号(part number) ある特定の組織における部品の一意の識別子。
3.3.9 文書番号(document number) ある特定の組織における文書の一意の識別子。
4. 一般事項
4.1 システム,設備及び製品の構造化に関する基本原則
システム,設備又は製品の効率的な設計,製
造,操作及び保全のため,これらに関する情報は,通常,各部品,すなわち,各オブジェクトに分けられ
る。オブジェクトの確定化及びオブジェクト間の関係の組織化の一連の作業を構造化といい,その結果を
構造という。
JIS C 0452-1によると,観点によって構造を違ったものとして認識することができる。
例えば,
− 機能観点(機能指向)の構造
− 製品観点(製品指向)の構造
− 位置観点(位置志向)の構造
他の構造も,目的によっては同等のものとしてみなしてよい。
各情報の構造は,図1に示すようにツリー状の階層方式で表現することができる。このような構造にお
いて,ノードは選んだ観点からみたオブジェクトを表している。オブジェクトは,ブランチで示すように,
その構成要素である下位レベルのオブジェクトに分かれる。これらの構成要素は,順次その構成要素のブ
ランチに細分化することができる。
それぞれの構造には,それぞれに適した役割がある。
図 1 オブジェクトの一般的な構造化
− 機能指向の構造は,システムの目的に基づいている。機能指向の構造は,位置及び/又は機能を実
現する製品を考慮せず,機能観点について,システムを構成要素のオブジェクトに細分化したもの
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C 0454 : 2005 (IEC 62023 : 2000)
である。機能指向の構造に基づいた情報を提供する文書は,図及び/又は文字列によって,システ
ムの機能が下位の機能に分割・細分化される方法を記述する。
なお,下位の機能は,意図した目的を満足するように相互に結合されている。
− 製品指向の構造は,システムが製品を作り上げる方法に基づいている。製品指向の構造は,機能及
び/又は位置を考慮せず,製品観点について,システムを構成要素のオブジェクトに細分化したも
のである。製品指向の構造に基づいた情報を提供する文書は,図及び/又は文字列によって,製品
を使用できるようにする又は出荷するために,製品を加工・組立・こん(梱)包する単位に分割・
細分化する方法を記述する。
− 位置指向の構造は,システムの地形的配置及び/又はシステムが配置される環境に基づいている。
位置指向の構造は,製品及び/又は機能を考慮せず,位置観点について,システムを構成要素のオ
ブジェクトに分割細分化したものである。位置指向の構造に基づいた情報を提供する文書は,図及
び/又は文字列によって,システムを構成する製品が物理的にどこにあるかを記述する。
構造化に関するより詳細な情報は,JIS C 0452-1及びIEC/TR 61346-4を参照。
4.2 オブジェクト及びオブジェクトを記述する文書
技術的オブジェクトに関する情報を作成,提示,
保管及び伝達するための方法は,様々である。
コンピュータは,原理的にその容量に関係なく,容易に情報の集まりを一つのまとまった単位として扱
うことができる。コンピュータシステムの外側では,通常,この情報の集まりは,他のシステムに移した
り他の媒体を通じて表示するために,分離しなければならない。
従来の手法では,文書の形で著した,情報の限られた部分集合を用いて作業している。その手法は,ま
た,コンピュータに蓄えられた情報についても用いられる。したがって,それは,使用者間及び/又はシ
ステム間で一単位として処理及び交換できる情報の集まりと,一般的に定義されてきた。
4.3 文書化構造及び文書構造
4.3.1 文書化構造 文書化構造は,プラント,システム,製品などに関する情報を,異なる文書及び/又
は情報システムの間でどのように分割するかを示す。
オブジェクトの概念を用いた文書化構造は,実際のプラント,システム,機器又は製品の構造を非常に
正確に表している。これは,識別された技術オブジェクトごとに,それに関するすべての情報を与える完
全な文書群を明細に示すという方法で,情報全体を分割することを意味している。示された文書は,その
オブジェクト以外については,取り扱わないほうがよい。
備考 これは,文書群において,もし全体の文章構成上それがふさわしいならば,文書を他のオブジ
ェクトに関する情報を与えるために使用する(引用によって)ことを禁止するものではない。
そのような文書群は,情報を有効に再利用するのに必要な種々の構造にあてはまるように,全体として
処理することができる。
4.3.2 文書構造 文書構造は,文書に含まれる情報がその文書内でどのように分割されているかを示す。
この構造は,製品を分解することによって得られるものと類似している。すなわち,その内容は,文書部
分と呼ぶ幾つかのオブジェクトに分かれる。
文書部分の特徴は,文書の中でそれ自身が論理的及び/又は物理的に(すなわち,レイアウトに関して)
機能し,全体として処理することができ,通常,同じような情報表示形態をもっていることである。
技術文書における論理的文書部分の事例は,識別部分,仕様書部分,改訂部分,管理部分である(図2
参照)。
物理的文書部分の事例は,ページ,本文,図,及び表である。
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C 0454 : 2005 (IEC 62023 : 2000)
“何を,どのように”
を示す仕様書部分
“何が,どのような理由で発
生したか”を示す改訂部分
図 2 技術文書の論理的構造の例
5. 主文書及び補文書
5.1 一般事項
オブジェクトに関して提供される情報は,通常,幾つかの文書に分割される。そのよう
な場合,情報を一緒に管理するために,これらの文書の一つを主文書と呼び,その他のものを補文書と呼
ぶ(図3参照)。
図 3 単一オブジェクトに対する文書化の構成
主文書は,完全な技術的オブジェクトを表現しており,次のような特性をもつ。
− 直接的,又は他の文書を通じて間接的に,すべての補文書を引用する。
− 補文書の文書番号は,記載された技術的オブジェクトを識別する部品番号と密接な関係(しばしば
部分的に又は全体的に部品番号と同じ)をもつことが望ましい。
補文書は,主文書を逆引用しないほうがよい。
備考 補文書が様々な主文書と一緒に用いられる場合,逆引用すると補文書を更新する際に多大な負
担が生じる。したがって,常に,次のいずれかの方法で,すべての情報を参照することができ
る。
− 主文書の文書番号
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C 0454 : 2005 (IEC 62023 : 2000)
− オブジェクトに対する部品番号
− 一段上位のレベルで割り付けられた,オブジェクトに対する参照指定
また,多数の同じようなオブジェクトに対して,同じ補文書を参照・使用することもできる。
備考1. 補文書への参照は,明確に行われていれば,文書の番号付けなどにおいて体系化し直す必要
はない。
2. 製品データ管理(PDM)システムにおいて,オブジェクトは,構成管理された情報オブジェ
クトである。そして,主文書と論理的に対応している。しかし,それらは,文書として必要
なすべての要求事項を満足していても,文書とはみなされないこともある。
参考 PDM又はPDMSは,製品及び関連のデータを電子的に,かつ,多目的に活用して業務の
作業効率をあげるためのデータベース及びその管理システムである。
5.2 主文書の内容
5.2.1 文書部分 主文書は,次の文書部分の一つ以上を含まねばならない。
− 識別部分
− 補文書部分 : 補文書を明細に示す(又はそのリストに引用している)文書リスト本体
− 仕様書部分 : オブジェクトの構成要素を明細に示す部品リスト本体
附属書Aは,これらの部分を含む主文書の例を示している。
5.2.2 識別部分 識別部分は,オブジェクトの特性を示す記述及び関連する図形を含むことが望ましい。
特性は,IEC 61360-4などの国際規格に規定された関連する諸元項目の定義を用いて,明細に示すことが
望ましい。
5.2.3 補文書部分 補文書部分は,文書リスト本体の様式で作成することが望ましい。その中では,文書
にとって必す(須)のメタデータを使用し,リスト品目によって文書を明細に示す。
文書は,文書番号,及び明確化のために必要なら改訂指標によって,明細に示さなければならない。文
書の発行者が,主文書の発行者と同じでない場合,その法的な所有者に関する情報もまた提供しなければ
ならない。
補文書部分の内容は,文書種類の分類コード,言語名コード,文書種類の指定及び表題で補足してもよ
い。
これらの諸元項目は,ISO 7200及びIEC 82045-2(関連規格参照)で詳細に規定されている。
5.2.4 仕様書部分 仕様書部分は,JIS C 0453に規定する部品リスト本体の形式で,作成することが望ま
しい。
下位のオブジェクトを容易に参照できるので,主文書に仕様書部分を含めることが望ましい。
主文書は,関連する各観点の項目を一つの部品リスト本体に含めることによって,一つのオブジェクト
を多くの観点から明細に示すことができる。この方法を附属書Aに示す。
5.3 主文書と補文書との間の関係
5.3.1 主文書 5.2に従い,主文書は,一般的に次の文書種類に基づくことになる。
− 構成品図面 これは,識別部分が大部分である。この文書種類は,特に,購入部品に対し用いられ
る。それは,その特性を列記することによって明細に示される,そして,ときには文章記述又は図
によって補足される。
− 部品リスト(図4b参照) これは,仕様書部分が大部分である。部品リストに関するより詳しい
情報については,JIS C 0453を参照。
− 文書のリスト(図4c参照) これは,文書リスト部分が大部分である。リストの範囲は,使用され
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るオブジェクトに限定される。
備考 主文書は,補文書を参照しているという要件も満たさなければならないので,上記の種類の文
書がいつも主文書となるとは限らない。
主文書は,また,関連する技術的オブジェクトに関するすべての情報を含んだ複数の文書部分で構成さ
れた単一文書の形式をとってもよい(図4a参照)。
全く逆なケースは,文書のリストである。その範囲が実際のオブジェクトに限定され,部品リスト文書
を含む,情報を記載したすべての文書を列記しているものである(図4c参照)。
5.3.2 補文書 あるオブジェクトに対する補文書は,通常多数あって異なる文書種類で構成されている。
オブジェクトの種類に応じて必要な文書種類が決まる。
一つの文書(複数の文書部分で構成された)
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JIS C 0454:2005の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 62023:2000(IDT)
JIS C 0454:2005の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.110 : 工業製品の文書化
JIS C 0454:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0451:2004
- 電気及び関連分野―プラント,システム及び装置用の技術文書の分類及び指定
- JISC0452-1:2004
- 電気及び関連分野―工業用システム,設備及び装置,並びに工業製品―構造化原理及び参照指定―第1部:基本原則
- JISC0453:2005
- 電気及び関連分野―部品リストの作成
- JISC1082-1:1999
- 電気技術文書―第1部:一般要求事項