JIS C 1400-3:2014 風車―第3部:洋上風車の設計要件 | ページ 4

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C 1400-3 : 2014 (IEC 61400-3 : 2009)
件は,箇条12に規定する要求事項に従って決定する。その外部条件は,設計基準にまとめておかなければ
ならない。
JIS C 1400-1:2010の6.2で規定する標準風車クラスに基づいて初期段階に設計されたロータ ナセル・ア
センブリ(RNA)の場合,洋上風車のサイト固有の外部条件が,構造の健全性を失わせるものではないこ
とを実証しなければならない。この実証は,固有の洋上風車サイト条件について計算した荷重及び変形を,
初期設計時の計算結果と比較することによって行わなければならない。このとき,構造物の耐力及び適切
な材料の選定には,耐力の余裕及び環境の影響を考慮する。荷重計算の場合は,サイト固有の地盤の特性
が,洋上風車の動的特性に及ぼす影響も考慮しなければならない。また,同時にこれらの動的特性が,海
底変形及び洗掘によって長期的に変化する潜在的可能性も考慮に入れる。
注記 ここでの“風車クラス”は,JIS C 1400-1:2010の“風車カテゴリ”を指す。
洋上風車の設計手順は,図2による。この図は,設計手順の主な要素を示すとともに,各要素がこの規
格のどの箇条に対応しているかも示している。設計手順は,繰り返し計算によるものであり,一体形支持
構造物及びロータ ナセル・アセンブリからなる風車全体について,荷重及び荷重効果の計算を実施しなけ
ればならない。構造的健全性を7.6に規定する限界状態解析に基づいて確認した段階で,洋上風車の構造
設計は完了したとみなしてもよい。
想定した設計値において信頼性を向上させ,構造動力学モデル及び設計条件が正しいことを検証するた
めに,フルスケールの試験から得られたデータを使用してもよい。フルスケールの試験に対する機械的荷
重の測定の指針は,IEC 61400-13:2001による。
設計の妥当性の検証は,計算及び/又は試験で行わなくてはならない。この検証を試験で行う場合,試
験中の外部条件にはこの規格に規定する特性値及び設計条件が反映されていることを示さなければならな
い。また,試験荷重を含む試験条件の選定には,該当する安全率も考慮しなければならない。

――――― [JIS C 1400-3 pdf 16] ―――――

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C 1400-3 : 2014 (IEC 61400-3 : 2009)
設計開始
RNA設計
サイト特有の外部条件 (例 : JIS C 1400-1,
(箇条6及び箇条12) 標準風車クラス)
洋上風車の設計基準
支持構造物の設計 RNA設計
設計条件及び荷重ケース
(7.4)
荷重及び荷重効果の計算
(7.5)
限界状態解析(7.6)
いいえ いいえ
構造的健全性
はい
設計完了
図2−洋上風車の設計プロセス

5.3 安全クラス

  洋上風車の設計は,次の二つの安全クラスのいずれかに従って行わなければならない。
・ 通常安全クラスは,故障が人身事故,又は社会的若しくは経済的に影響が大きいリスクとなる場合に
適用する。
・ 特殊安全クラスは,安全要求事項がその地域の規則によって決まる場合,及び/又は安全要求事項が
製造業者と顧客との間で合意されている場合に適用する。
通常安全クラスの風車に対する部分安全率は,7.6による。
特殊安全クラスの風車に対する部分安全率は,製造業者と顧客との間で合意しなければならない。特殊
安全クラスに従って設計した洋上風車は,6.2に定義するクラスSの風車とする。

5.4 品質保証

  品質保証は,洋上風車及びその全ての部品の設計,調達,製造,据付,運転及び保守における不可欠な
要素でなければならない。
品質システムは,JIS Q 9001:2008の要求事項に適合することが望ましい。

5.5 ロータ ナセル・アセンブリ(RNA)の銘板

  ロータ ナセル・アセンブリ(RNA)の銘板には,少なくとも次の事項を明瞭に,かつ,容易に消えな
いように表示しなければならない。
・ 製造業者名及び生産国名

――――― [JIS C 1400-3 pdf 17] ―――――

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・ 形名及び製造番号
・ 製造年
・ 定格出力
・ 基準風速 Vref
・ ハブ高さの運転風速範囲 Vin−Vout
・ 運転周囲温度範囲
・ IEC風車クラス(JIS C 1400-1:2010参照)
・ 風車接続端での定格電圧
・ 風車接続端の周波数,又は公称変動範囲が2 %より大きい場合にはその周波数の範囲

6 外部条件

6.1 一般

  この箇条では,洋上風車の設計において考慮しなければならない外部条件を規定する。
洋上風車の荷重,耐久性及び運転は,環境条件及び電気条件の影響を受ける可能性がある。適切な水準
の安全性及び信頼性を確保するため,環境,電気及び地盤条件のパラメータを考慮して設計し,これらの
パラメータを設計文書に明記しなければならない。
環境条件は,風の条件,海洋環境条件(波,海の流れ,水位,海氷,海洋付着生物,海底変形及び洗掘),
及びその他の環境条件に分けられる。電気条件は,電力系統の条件を示す。
サイトの地盤の特性も考慮しなければならない。地盤については,海底変形,洗掘及びその他の海底の
不安定性要素による地盤の時間的変化も含めて考慮する。
ロータ ナセル・アセンブリ(RNA)の構造的健全性に対し考慮する第一の外部条件は,風の条件であ
る。ただし,支持構造物の動的特性によっては,海洋環境条件の影響も考えられる。ロータ ナセル・アセ
ンブリ(RNA)の設計で,海洋環境条件の影響が無視できる程度であることが示された場合も含め,あら
ゆる場合において,後に洋上風車を据付ける個々のサイトの海洋環境条件を適切に考慮したうえで,構造
的健全性を実証しなければならない。
その他の環境条件も,設計の仕様,例えば,制御装置の機能,耐久性,腐食などに影響する。
外部条件は,更に通常外部条件及び極値外部条件に細分される。通常外部条件は,一般に再現性がある
構造荷重条件に関するものである。一方,極値外部条件は,まれな設計外部条件を表す。設計荷重ケース
は,これらの外部条件と,風車の運転モード及びほかの設計条件との,潜在的に重要と考えられる組合せ
によって構成しなければならない。
設計で考慮しなければならない通常条件及び極値条件は,6.26.6に規定する。

6.2 風車クラス

  設計において考慮する外部条件は,洋上風車を据付けるサイト候補地又はサイトの種類によって異なる。
JIS C 1400-1:2010では,風車クラスを風速及び乱流のパラメータによって定義している。これらのクラス
によって,陸上のほとんどの風車を対象にしている。
風速及び乱流のパラメータによる風車クラスの定義は,洋上風車のロータ ナセル・アセンブリ(RNA)
の設計基準としても適切である。
さらに,設計者及び/又は顧客によって特殊な風の条件若しくはほかの外部条件又は特殊な安全クラス
(5.3参照)が要求される場合のための別の風車クラスとして,クラスSを定義する。
洋上風車の設計に用いる外部条件を全て特定するには,風車クラスを定義する風速及び乱流強度に加え

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て幾つかの重要なパラメータ,特に海洋環境条件が必要となる。これらの追加パラメータの値は,6.3,6.4,
6.5及び6.6による。
設計寿命は,20年以上としなければならない。
製造業者は,用いたモデル及び主要な設計パラメータの値を設計文書に明記しなければならない。この
箇条のモデルを用いた場合には,パラメータの値を記載するだけでよい。設計文書には,附属書Aに示す
設計情報を記載することが望ましい。
この箇条では,細分箇条の題名の括弧内に示す略語は,7.4に規定する設計荷重ケースの風条件を示す場
合に用いる。

6.3 風条件

  洋上風車は,設計基準として採用した風条件に安全に耐え得るように設計しなければならない。
荷重及び安全を考慮する場合の風の種類は,洋上風車の通常の運転状態で1年に1回よりも頻繁に発生
する通常風条件と,再現期間を1年又は50年で規定する極値風条件とに区分する。
洋上風車の支持構造物の設計は,洋上風車サイトを代表する風条件に基づかなければならない。この風
条件は,箇条12に規定する要求事項に従って評価しなければならない。
ロータ ナセル・アセンブリ(RNA)に関しては,設計のときに仮定する風条件は,サイト固有として
もよいし,又はJIS C 1400-1:2010に規定するモデル及びパラメータ値の定義を用いてもよい。ただし,後
者の場合,サイト固有の外部条件によって構造的健全性が損なわれないことを,別途実証しなければなら
ない。JIS C 1400-1:2010に規定する風条件をロータ ナセル・アセンブリ(RNA)の設計基準として用い
る場合は,モデル及びパラメータ値について,次の例外事項を仮定してもよい。
・ 水平面に対する平均流れの傾斜はゼロである。
・ ウィンドプロファイルV (z) は,平均風速を静水位からの高さzの関数で表す。標準風車クラスの場合,
通常のウィンドプロファイルは,式(3)の指数法則で算出する。
z
Vz Vhub (3)
zhub
ここに, α : 通常風条件に対する指数法則の指数。α=0.14
Vhub : ハブ高さ風速
zhub : 静水位からのハブ高さ
3秒平均の極値風速(Ve50及びVe1)の発生と極値波高(H50及びH1)の発生との間には相関関係はない
と仮定し,両者の同時発生を想定するのは現実的ではない。したがって,次の低減極値風速モデル(RWM)
を極値波高と併せて用いる。
.011
z
Vred 50 z1.1Vref (4)
zhub
Vred 1 z8.0Vred50 (5)

6.4 海洋環境条件

  洋上風車は,設計基準として採用した海洋環境条件に安全に耐え得るように設計しなければならない。
この箇条に示す海洋環境条件には,波,海の流れ,水位,海氷,海洋付着生物,洗掘及び海底変形を含む。
洋上環境に関するその他の外部条件は,6.5に規定する。
洋上風車の支持構造物の設計は,洋上風車サイトを代表する海洋環境条件を含む環境条件に基づかなけ

――――― [JIS C 1400-3 pdf 19] ―――――

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ればならない。
設計者は,海洋環境条件がロータ ナセル・アセンブリ(RNA)に及ぼす影響を考慮しなければならな
い。ほとんどのケースにおいて,洋上風車のロータ ナセル・アセンブリ(RNA)は,特定のサイトを対
象とするのではなく,広範な海象環境に適したものとして設計する。したがって,設計者は,風車の使用
に当たり想定される程度以上の厳しい環境を反映した一般的な海洋環境条件を仮定してもよい。支持構造
物の動的特性及び仮定した設計海洋環境条件によっては,海洋環境条件がロータ ナセル・アセンブリ
(RNA)の構造的健全性に及ぼす影響が無視できる程度のものであることを,設計者は必要に応じて適切
な解析によって実証してもよい。
荷重及び安全を考慮する場合の海洋環境条件は,洋上風車の通常の運転状態で1年に1回よりも頻繁に
発生する通常海洋環境条件と,再現期間が1年又は50年と定義される極値海洋環境条件とに区分する1)。
注1) ただし,この規格では,水位の通常範囲は再現期間1年の水位の変化と規定している(6.4.3.1
参照)。
6.4.1 波
波は形状が不規則であり,波高,波長及び伝ぱ(播)速度も変化する。また,一方向又は複数の方向か
ら同時に洋上風車に打ち寄せることもある。実際の海の特徴は,確率論的波浪モデルによって海況を表現
することで,最もよく反映させることができる。この確率論的波浪モデルは,個々の小さな周波数成分を
多数重ね合わせたものとして海況を表現する。それぞれの成分は,固有の振幅,周波数及び伝ぱ(播)方
向をもつ周期的な波であり,互いの位相は不規則である。設計海況は,有義波高Hs,ピークスペクトル周
期Tp及び平均波向θwmとともに,波の片側スペクトルSηを用いて表さなければならない。ここで,必要に
応じて,波のスペクトルに方向分布関数を適用してもよい。波の標準的なスペクトルの式を,参考として
附属書Bに示す。
注記 波の標準的なスペクトルの式については,附属書JAを参考としてもよい。
場合によっては,実際の海を表す概念として周期的又は規則的な波を設計に用いることができる。決定
論的な設計波は,その波高,周期及び波向によって規定する。
洋上風車の設計では,風と波浪条件との相関関係を考慮に入れなければならない。この相関関係は,次
のパラメータの長期的な結合確率分布について考慮しなければならない。
・ 平均風速 : V
・ 有義波高 : Hs
・ ピークスペクトル周期 : Tp
これらのパラメータの結合確率分布は,吹送距離,水深,海底地形などの現地のサイト条件に影響され
る。したがって,結合確率分布は,適切な長期測定データに,適宜,数値的な波の推算を補足して求めな
ければならない(12.4参照)。
通常風条件と波との相関関係には,平均風向及び平均波向を考慮してもよい。風向及び波向の分布(多
方向)は,支持構造物に作用する荷重に重要な影響をもたらすことがある。この影響の度合いは,風及び
波の方向性,並びに支持構造物の軸対称性の程度によって異なる。風及び波の方向が同一方向で,これら
を単一の方向から作用させることが最悪ケースになるという仮定は安全側であり,それゆえ許容できるの
で,そのように仮定して差し支えないことを設計者は必要に応じて適切な解析によって実証してもよい。
風向及び波向に関する仮定は,7.4の設計荷重ケースごとに考慮する。
風及び波の方向偏差を考慮する場合,方向関連のデータ及び風車設計のためのモデル化手法の信頼性の
確保に特に注意しなければならない(7.5参照)。

――――― [JIS C 1400-3 pdf 20] ―――――

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JIS C 1400-3:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61400-3:2009(IDT)

JIS C 1400-3:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 1400-3:2014の関連規格と引用規格一覧

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規格名称