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附属書4(参考)照度計受光部の受光基準面の求め方
この附属書は,本体及び附属書に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
1. 照度計の受光基準面について 通常の照度計は,光源からの距離がかなり遠い状態(例えば,1 m 以
上)で使用することを前提として作られていて,取扱説明書及び機器本体に記してある測光距離の基準面
(距離の原点)は,取扱いの便利さを考慮して,便宜的に受光面の一番前(ドーム状受光面の頂上など)
にしてある。したがって,この基準面(公称基準面と呼んでおく。)は,照度の逆二乗の法則が完全に成立
するような真の基準面と一致するとは限らない。一般的には,この不一致の程度は数mm程度のことが多
いので,測光距離が1 m 以上あるような通常の照度測定の状態では測定値に与える影響は無視しても問題
にならない。
しかし,近距離で逆二乗の法則の成立を前提とした測定(例えば,LEDの光度の測定)を行おうとする
ような場合に,公称基準面からの距離を用いると真の基準面との不一致によって,誤差が生じることがあ
る。このようなことが予想されるときには,真の基準面の位置を求める。
2. 受光基準面の測定方法 受光基準面の測定方法は,次による。
a) 外球,発光部(フィラメント)が小さく,十分に安定な光源(例えば,低電圧・小電力のハロゲン電
球など)を照度計の受光面の公称基準面位置 0Pから距離 0Lだけ離して点灯し,このときの照度計出力
の読み(0Y)を取る(附属書4図1参照)。
b) 次に,光源の距離を 0Lから更に 1Lだけ遠くした場合の照度計出力の読み(1Y)を取る。
c) )及びb)によって求めた照度計の読み0Y及び1Yを用いて,次の式によって,公称基準面と真の基準面
との位置の差ΔLを算出する。
L1
ΔL L0
Y0
1
Y1
ここに, ΔL 0 : 真の基準面と公称基準面が一致する場合
ΔL 0 : 真の基準面が光源から見て遠ざかる方向にある場合
ΔL 0 : 真の基準面が光源から見て近づく方向にある場合
1Lの大きさを23通りにとって,それぞれΔLを求め,それらの平均値を取る。
d)
注意 使用する光源の配光特性は,均一なものを用いる。小形の光源の中には,配光特性が波を打っ
たように変化するものもある。特にコイルフィラメントのコイルピッチが粗いものにその傾向
があるので注意する。
――――― [JIS C 1609-1 pdf 26] ―――――
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C 1609-1 : 2006
附属書4図 1 受光基準面位置の測定説明図
e) 附属書4表1に,真の基準面が公称基準面よりも受光面の内側にあるときに生じる,測定誤差(公称
基準面から測定対象の光中心までの距離を測光距離とみなしたときの,照度計の指示値に対する補正
量)を示す。
附属書4表 1 真の基準面が公称基準面よりも受光面の内側にあるときの補正量
単位 %
ΔL 測光距離 mm
mm 100 200 300 400 500
1 2.0 1.0 0.7 0.5 0.4
2 3.9 2.0 1.3 1.0 0.8
3 6.1 3.0 2.0 1.5 1.2
4 7.5 4.0 2.7 2.0 1.6
5 9.3 4.8 3.3 2.7 2.0
――――― [JIS C 1609-1 pdf 27] ―――――
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C 1609-1 : 2006
附属書5(参考)偏光特性の評価法
この附属書は,本体及び附属書に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
1. 照度計の偏光特性 一般に,光が反射面に入射すると偏光の度合いは増加する。したがって,照明器
具からの光は偏光していることが多く,照度計の応答が偏光状態によって変化すれば,誤差が生じるので,
照度計の偏光に対する特性(偏光特性)の評価をしておくことが必要である。
2. 偏光特性の測定方法 照度計の偏光特性は,次の手順で測定,評価する。
a) 偏光度がゼロに近い光源(1)から,距離L(例えば,1 m)離れた位置に照度計の受光部を設置して,光
軸(光源の中心と受光面の中心とを結ぶ線)上の中間点に偏光板(偏光フィルタ)を置く。
b) 偏光板は光軸を中心として,光軸の周りに180°以上回転できるようにする。
c) 光源を点灯して,偏光板を透過した光を照度計の受光面に入射させて,出力の読み(0Y)を取る。
d) 光軸を中心にして偏光板を180°回転して,一定角度ごと(10°又は5°)に読み(θY)を取る。
e) )及びd)によって求めた0Y,θY(0< )の中から最大値(
Ymax)及び最小値(Y)を選び,
min
次の式によって偏光度Pを算出する。ここで, P 0 は偏光特性をもたない場合を示す。
Ymax Ymin
P 100(%)
Ymax Ymin
注(1) 偏光度がゼロに近い光源としては,ミニレフ電球,ダイクロミラー(ビーム)ハロゲン電球な
どがあるが(附属書5表 1参照),製品による差異があり得るので,偏光特性がほとんどない
受光器(フィルタを付けていない平板形のシリコンフォトダイオードなど)を用いて,a) e)
の手続きで光源の偏光度 SPを求めておく。
PS 5.0% であれば,その光源を用いて求めた照度計の偏光度は次のようになる。
P P20 P2S
0P : 照度計の読みからe)で求めた見掛けの偏光度
ここに,
SP : 光源の偏光度
――――― [JIS C 1609-1 pdf 28] ―――――
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C 1609-1 : 2006
附属書5表 1 偏光度がゼロに近い光源の例
単位 %
製品名 型名 偏光度 P
ミニレフ電球 LR110V15W 0.2
LR110V30Ws(1) 0.5
LR110V30Ws(2) 0.3
ダイクロハロゲン電球 JDR110V50Wkw/E11 0.3
JDR110V100WM/E11 0.4
JDR110V75WB/MK/11B 0.5
f) 偏光板に透過むらがあると,偏光板を回転したときに,そのむらによって透過光の強さが変動して,
偏光がなくても応答の変化が起こり得るので,あらかじめ透過むらをチェックしておく。
――――― [JIS C 1609-1 pdf 29] ―――――
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附属書6(参考)受光面の応答の均一性評価法
この附属書は,本体及び附属書に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
1. 受光面の応答の均一性 照度計は,受光面上を照度分布がほぼ均一な光が完全に覆うような状態で使
用することを想定しているので,指向性の強い光源や配光特性の不均一な光源による照度を測定する場合
には,受光面の応答の均一性(応答のむらの状態)が悪いと誤差が生じることがある。したがって,この
ような場合には,あらかじめ照度計の受光面の均一性を測定しておく必要がある。
2. 受光面の応答の均一性の測定方法 受光面の応答の均一性の測定は,次の手順による。
a) 分布温度が2 8003 200 Kで,ビーム径が照度計受光面径の1/121/6のスポット光を用意する(ピ
ンホール,レンズ系などの組合せで作る。)。応答度の均一性は,このスポット光を受光面中心点を含
む13点に相互に重ならないように当てて評価する。
b) スポット光をそれぞれの箇所に当てたときの照度計の応答1Y Yと応答の平均a
13 Y =(1Y+・・+Y)13
/13を求める。
c) 均一性Uを,次の式によって算出する。
13
(Yi Ya )2
1 i 1
U 100(%)
Ya 12
d) 受光面を局所的に使用する場合には,その箇所に対応する応答iYと全体の応答の平均aYとの比の逆数
を求めて補正する。
e) 附属書6図 1にスポット光の照度計受光面への当て方の例を示す。
附属書6図 1 照度計受光面へのスポット光の入射位置の例
――――― [JIS C 1609-1 pdf 30] ―――――
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JIS C 1609-1:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.180 : 光学及び光学的測定 > 17.180.30 : 光学測定機器
JIS C 1609-1:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC7526:1990
- 光度標準電球
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8113:1998
- 照明用語
- JISZ8120:2001
- 光学用語
- JISZ8720:2012
- 測色用の標準イルミナント(標準の光)及び標準光源