24
C 1912 : 2014 (IEC 62233 : 2005)
図C.2−磁束密度の勾配及び積分値G
ステップ2 等価コイルの決定
ステップ1の測定結果を用いて,機器内の磁界発生源と同じ程度の積分値Gが得られる等価なコイルの
半径を決定する。このコイルの位置は,ホットスポットr0=0からlcoilの距離にあると仮定して計算を行う。
距離lcoilは,機器内の磁界発生源の位置に相当している(図C.3参照)。
図C.3−等価コイルの位置
正規化された磁束密度の測定値の積分によって単一の値のGが得られ,これを用いて等価コイルの半径
rcoilを決定する(表C.1参照)。線形補間によって表C.1にないrcoilの値も得られる。この値は,lcoilを超え
てはならない。
小形の機器の場合は,磁界発生源が機器の中央にあるとみなす。大形の機器の場合は,機器の構造を調
査して磁界発生源の位置を決定する。
この手順が適用できるのは,磁界発生源が局所的な場合に限られる。ホットスポットでの磁束密度Bmax
0.1 Bmaxの磁界分布は,連続でなければならない(図C.4参照)。
積分値Gは,式(C.3)によって求める。
rr0 X
B(r0 )
G(rcoil,lcoil ) d)0r0 (C.3)
0
Bmax (r0
0
――――― [JIS C 1912 pdf 26] ―――――
25
C 1912 : 2014 (IEC 62233 : 2005)
表C.1−様々なコイルの半径rcoilに対する積分値G
距離lcoil 積分値G
m
mm rcoil=10 mm rcoil=20 mm rcoil=30 mm rcoil=50 mm rcoil=70 mm rcoil=100 mm
10 0.013 54 − − − − −
15 0.015 62 − − − − −
20 0.018 48 0.027 03 − − − −
25 0.021 68 0.028 80 − − − −
30 0.025 11 0.031 17 0.040 51 − − −
35 0.028 61 0.033 90 0.042 17 − − −
40 0.032 22 0.036 89 0.044 29 − − −
50 0.039 55 0.043 34 0.049 41 0.067 50 − −
70 0.054 48 0.057 18 0.061 64 0.075 35 0.094 44 −
100 0.077 11 0.079 05 0.082 19 0.092 13 0.106 44 0.134 93
200 0.153 17 0.154 15 0.155 73 0.160 85 0.168 45 0.184 20
300 0.229 53 0.230 12 0.231 19 0.234 61 0.239 71 0.250 54
注記 最悪の条件に対応するコイルを得るために,指定の積分値Gで最小のコイル半径を選択することが望ましい。
図C.4−磁束密度の測定値及びコイルの磁束密度の勾配
ステップ3 係数kの決定
コイル半径rcoilを用いて,等価磁界発生源(コイル)と人体との間の距離rの係数k(r,rcoil,f,σ)を決
定する[式(C.4)及び式(C.5)参照]。
r=r1+lcoil (C.4)
ここに, r1 : 測定距離(3.2.6参照)
lcoil : 機器内の等価コイルから表面までの距離
加算は,同一単位で行う。
)
Jmax (r, rcoil , f ,
k(r,rcoil,f,σ)= (C.5)
Bmax ,sensor (r, rcoil , Asensor )
ここに, Jmax : 最大電流密度
Asensor : センサの測定面積
Bmax, sensor : 測定した磁束密度の最大値
周波数に依存する係数kは,コイルから人体までの距離r,人体の均一モデルの導電率σ,及びセンサの
――――― [JIS C 1912 pdf 27] ―――――
26
C 1912 : 2014 (IEC 62233 : 2005)
面積に依存する。この周波数依存性については,基本制限ではなく参考レベルを対象とした係数に変換す
ることによって,周波数依存性を補うことができる(ステップ4参照)。
不均一な磁界の場合,人体表面に最も高い磁界の値が発生するので,σの値は,0.1 S/mである(D.4.2
参照)。次の式(C.6)は,5.4に規定する標準センサを用いたときのこのσの値に基づいている。全身に関す
るkの値を,表C.2に示す。
表C.2−人体全身に関する50 Hzでの係数kの値
距離r 係数k
cm A m2
T
rcoil=10 mm rcoil=20 mm rcoil=30 mm rcoil=50 mm rcoil=70 mm rcoil=100 mm
1 21.354 15.326 8.929 5.060 3.760 3.523
5 4.172 3.937 3.696 3.180 2.858 2.546
10 2.791 2.735 2.696 2.660 2.534 2.411
20 2.456 2.374 2.369 2.404 2.398 2.488
30 2.801 2.735 2.714 2.778 2.687 2.744
40 3.070 2.969 2.933 3.042 2.865 2.916
50 3.271 3.137 3.086 3.251 2.989 3.040
60 3.437 3.271 3.206 3.429 3.079 3.134
70 3.588 3.388 3.311 3.595 3.156 3.216
100 3.940 3.659 3.601 4.022 3.570 3.604
注記1 係数kは,D.4に記載する人体に該当する数値モデルに,コイルを磁界発生源として適用して決定する。こ
れが当てはまるのは磁界発生源に近い領域に限られ,均一な磁界には当てはまらない。
注記2 距離rよりも寸法の大きな半径rcoilは,この附属書の手順では決定できない。
その他の周波数f及びその他の導電率σにおける係数k*は,式(C.6)によって,表C.2の値から計算でき
る。
f
k*(r,rcoil)= k (C.6)
50 Hz 1.0 S/m
ステップ4 結合係数の計算
結合係数ac(r)は,参考レベルを対象に係数kを変換した結果であり,式(C.7)によって決定できる。
k(r,rcoil,f,
BRL ( f ) ) RL ( f )
ac(r,rcoil,f,σ)=k(r,rcoil,f,σ)×
= (C.7)
JBR ( f ) EBR ( f )
注記1 項EBR(f)は,IEEE規格及び2010年に発行されたICNIRPの指針で用いている基本制限に適
用している。
注記2 項JBR(f)は,1998年に発行されたICNIRPの指針に適用している。項BRL(f)/JBR(f)は,8 Hz
800 Hz及び1 kHz100 kHzで1/fに比例する。したがって,この範囲では,係数ac(r)は周波
数に依存しない。
5.5.2及び5.5.3に従って測定する場合,正規化周波数と同じfc0を用いる。そのため,結合係数ac(r)は,
式(C.8)になる。
k(r,rcoil,fc 0,
BRL ( f0c ) ) BRL ( f0c )
ac(r,rcoil,fc0,σ)=k(r,rcoil,fc0,σ)×
= (C.8)
JBR ( f0c ) EBR ( f0c )
注記3 結合係数ac(r1)は,式(C.4)を用いて図C.5から決定できる。
全身に関してf =50 Hz及びσ=0.1 S/m,並びにコイルに関して距離r=50 cm及びrcoil=10 mmとして,
――――― [JIS C 1912 pdf 28] ―――――
27
C 1912 : 2014 (IEC 62233 : 2005)
ICNIRPの指針の基本制限JBR及び参考レベルBRLを適用して計算した場合の結合係数の例を,次に示す。
ac(r=50 cm,rcoil=10 mm,f=50 Hz,σ=0.1 S/m)
BRL ( f=50 Hz )
=k (r=50 cm,rcoil=10 mm,f=50 Hz,σ=0.1 S/m)×
JBR ( f=50 Hz )
A/m 2 100 T
=3.271 =0.163 5
T 2mA/m2
胴体(その他の組織)に関してf=60 Hz及びσ=0.1 S/m,並びにコイルに関して距離r=50 cm及びrcoil
=10 mmとして,IEEE規格を適用した場合の限度値を用いた結合係数acの計算例を,次に示す。
ac(r=50 cm,rcoil=10 mm,f=60 Hz,σ=0.1 S/m)
=1.0 S/m)
k (r=50 cm,rcoil=10 mm,f=50 Hz , f BRL ( f=60 Hz )
=
=1.0 S/m 50 Hz EBR ( f=60 Hz )
A/m 2
.3271
T 60 Hz .0904 mT
= 0.0506
1.0 S/m 50 Hz .0701 V/m
C.2 結合係数のグラフを用いた評価
結合係数は,図C.5から決定できる。この方法では,等価コイルの半径(rcoil)に依存する結合係数の値
が得られる。
図C.5−人体全身に関する0.1 S/m,Asensor=100 cm2の結合係数ac(r)
(1998年に発行されたICNIRPの指針の限度値を対象に計算した結合係数)
距離r=r1+lcoilのr1は,表A.1に規定する測定距離である。
――――― [JIS C 1912 pdf 29] ―――――
28
C 1912 : 2014 (IEC 62233 : 2005)
附属書D
(参考)
附属書Bの限度値による計算例
D.1 伝達関数
1998年に発行されたICNIRPの指針の公衆ばく露の参考レベルBRL(f)を用いる場合,表D.1のように伝
達関数を計算できる(50 Hzで正規化した例を示す。)。
表D.1−1998年に発行されたICNIRPの指針の公衆ばく露を用いた伝達関数
(f1=10 Hz)≦f≦(fc1=800 Hz) 5 000
T
50 Hz )
BRL ( fc0 50 f
A( f )
BRL ( f ) 5 000 50 Hz
T
f
(fc1=800 Hz)≦f≦(f2=150 kHz) 5 000
T
50 Hz)
BRL ( fc 0 50
A( f ) 16
BRL ( f ) .625 T
(f2=150 kHz)≦f≦(f3=400 kHz) 5 000
T
50 Hz)
BRL ( fc0 50 f
A( f )
BRL ( f ) 920 000 2.9 kHz
T
f
IEEE規格の公衆の磁界最大許容ばく露レベル(3.2.8参照)(頭部及び胴体のばく露)を用いる場合,表
D.2のように伝達関数を計算できる(60 Hzで正規化した例を示す。)。
表D.2−IEEE規格の公衆ばく露を用いた伝達関数
(f1=10 Hz)≦f≦(fc1=20 Hz) 60 Hz )
BRL ( fc0 .0904 mT f
A( f )
BRL ( f ) 181. 20 Hz
mT
f
(fc1=20 Hz)≦f≦(f2=759 Hz) 60 Hz )
BRL ( fc 0 .0904 mT
A( f ) 1
BRL ( f ) .0904 mT
(f2=759 Hz)≦f≦(f3=3.35 kHz) 60 Hz)
BRL ( fc0 .0904 mT f
A( f )
BRL ( f ) 687 759 Hz
mT
f
(f3=3.35 kHz)≦f≦(f4=100 kHz) .0904 mT
BRL ( fc0=60 Hz)
A( f ) .441
BRL ( f ) .0205 mT
(f4=100 kHz)≦f≦(f5=400 kHz) .0904 mT
BRL ( fc0=60 Hz ) f
A( f )
BRL ( f ) 205 22.68 kHz
T
f
注記 周波数fの単位は,全てヘルツ(Hz)とする。
――――― [JIS C 1912 pdf 30] ―――――
次のページ PDF 31
JIS C 1912:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 62233:2005(IDT)
JIS C 1912:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 97 : 家庭用及び商業用設備.娯楽.スポーツ > 97.030 : 家庭用電気機具一般
JIS C 1912:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1910:2004
- 人体ばく露を考慮した低周波磁界及び電界の測定―測定器の特別要求事項及び測定の手引き