JIS C 2501:2019 永久磁石試験方法 | ページ 3

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9.2に従って,減磁曲線上の磁界強度H及び磁束密度B,又は磁界強度H及び磁気分極Jの対応値を求
める。

10 主な特性の測定

10.1 残留磁束密度

  残留磁束密度は,減磁曲線のグラフ上のB軸又はJ軸と減磁曲線との切片の長さによって求める。

10.2 最大エネルギー積

  最大エネルギー積は,次のいずれかの方法で求める。
a) “B×H”が,一定の曲線群から直接読み取り又は補間によって求める(図1参照)。
b) 減磁曲線の幾つかの点に対するB×H積の計算及び最大値が包含されていることを確認し,読み取る。
c) 電子的にBとHとを乗じ,その積をH又はBの関数としてプロットした結果から読み取る。

10.3 保磁力HcB及び固有保磁力HcJ

  保磁力HcBは,“B=0”の直線と減磁曲線との切片の長さによって求める。固有保磁力HcJは,“J=0”
の直線と減磁曲線との切片の長さによって求める。

10.4 リコイル線及びリコイル比透磁率の測定

  リコイル線の始点Brec及びHrecについては(図4参照),試験片を最大磁界強度Hmaxによってあらかじめ
磁化しておき,履歴曲線の第2象限で動作させるため,減磁電流をHrecに対応する値まで増大する。次に,
磁界強度をΔHだけ減少させ,磁束密度の変化ΔBを測定する。リコイル比透磁率μrecは,次の式(9)によっ
て求める。
1 B
rec (9)
0 H
ここに, μrec : リコイル比透磁率
ΔB : 変化ΔHに対応する磁束密度の変化(T)
ΔH : Hrecからの磁界強度変化(A/m)
μ0 : 真空の透磁率=4π×10−7(H/m)
リコイル比透磁率は,減磁曲線に沿って常に一定でないため,Hrec,Brec及びΔH値を指定する必要があ
る。

――――― [JIS C 2501 pdf 11] ―――――

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図4−減磁曲線及びリコイル履歴曲線

11 再現性

  測定の再現性は,表1に規定する変動係数[標準偏差/平均値(%)]とみなされる。
表1−永久磁石材料の磁気特性測定の変動係数
単位 %
特性 アルニコ磁石 フェライト磁石,
希土類磁石
Br 1 2
HCB 1 2
HcJ 1 2
(BH) max 1.5 3

12 試験報告

  試験報告には,次の該当する項目を記載する。
− 材料の種類及び識別記号
− 試験片の形状及び寸法
− 測定中の試験片の温度
− 周囲温度
− 着磁磁界強度の値
− 減磁曲線
− 残留磁束密度Br又は残留磁気分極Jr

――――― [JIS C 2501 pdf 12] ―――――

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− 保磁力HcB及び固有保磁力HcJ
− 最大エネルギー積 (BH) max
− (BH) max点に相当するB及びHの値,すなわち,Ba及びHa(図1参照)
− リコイル比透磁率μrec並びにBrec,Hrec及びΔHの値
− 異方性材料において,磁化方向と試料の磁化容易軸との角度がゼロではない場合,材料の磁化容易軸
に対する磁化方向
− 測定の推定不確かさ
− Hセンサ,Bセンサ又はJセンサの種類
− 測定器のトレーサビリティ

――――― [JIS C 2501 pdf 13] ―――――

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附属書A
(規定)
試験片と磁極との空隙の影響
空隙による磁界強度測定の相対最大誤差ΔH/Hは,次の式(A.1)によって求める。
H 2dB
(A.1)
H 0lH
ここに, B,H : 減磁曲線上で与えられた点での磁束密度(T)及び磁界
強度(A/m)の値
l : 試験片の長さ(m)(図A.1参照)
d : 試験片と磁極面との間の空隙の長さ(m)
μ0 : 真空の透磁率[4π×10−7(H/m)]
例えば,(BH) max点近傍で,表A.1のd/l比に対し,誤差は1 %である。
表A.1−d/l率
材料 d/l
AlNiCo 37/5 0.000 25
Hard Ferrite 25/14 0.003
RECo 180/150 0.005
REFeB 340/130 0.005
図A.1−空隙

――――― [JIS C 2501 pdf 14] ―――――

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附属書B
(参考)
測定結果に及ぼす周辺温度の影響
表B.1に,永久磁石材料のBr値及びHcJ値の温度係数を示す。
表B.1−Br値及びHcJ値の温度係数
単位 %/℃
材料 α(Br) α(HcJ)
AlNiCo −0.02 −0.03+0.03
FeCrCo −0.05−0.03 −0.04
FeCoVCr −0.01 0
RECo −0.04−0.03 −0.3−0.25
REFeB −0.12−0.09 −0.7−0.45
Hard ferrite −0.2 +0.06+0.40
この規格で推奨する周囲温度は,23 ℃±5 ℃とする。この温度範囲は,AlNiCo,FeCrCo及びFeCoVCr
材料においては十分許容できる。それは,これら材料のHcJの温度係数の絶対値が,0.1 %/℃未満であるこ
とによる。
REFeB,Hard ferriteなど温度に敏感な磁石材料の場合,±5 ℃の温度範囲内において測定結果が著しく
変化する可能性がある。例えば,REFeB 240/200のHcJを2 MA/m及びHcJの温度係数を−0.50 %/℃とした
場合,18 ℃(温度範囲の下限)28 ℃(温度範囲の上限)におけるHcJの測定結果の差異は,0.1 MA/m
と推定される。
温度に敏感な磁石材料を測定する場合は,測定時の試験片温度を19 ℃27 ℃において,±1 ℃に制御す
ることを強く推奨する。

――――― [JIS C 2501 pdf 15] ―――――

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JIS C 2501:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60404-5:2015(MOD)

JIS C 2501:2019の国際規格 ICS 分類一覧