JIS C 2560-2:2006 フェライト磁心―第2部:試験方法 | ページ 7

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C 2560-2 : 2006
附属書2(参考)THD試験の測定条件
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
1. 目的 この附属書は,最適な測定条件のための,コイルの巻線及びAL値を決定するための指針である。
磁束密度を最大にし,CCFを最小にすることがその選択の目的である。
2. 磁束密度を最大にするための巻数の決定 本体の5.2.9.3の条件におけるN1=N2の場合の磁束密度の変
化は,附属書2図1による。
200
Nop
f =5 kHz
150


mT

BT

ym
B
it
f =10 kHz
B
ns
100
e
mT
uxd
磁束密度
l
F
f =25 kHz
50
0
0 50 100 150
巻数N1=N2
Number of turns N1 = N2
附属書2図 1 巻数(N1=N2)と磁束密度との関係
本体の5.2.9.3における最大周波数f =25 kHzの場合の最大磁束密度を与える最適巻数は,次の式(1)によ
って算出する(附属書2図 1参照)。
Rs
Nop (1)
maxAL
この巻数における磁束密度最大値Bmaxは,次の式(2)によって算出する。
2 Voc
Bmax (2)
Nop Ae max
ここに, Voc : 信号発生器の開放実効値電圧

――――― [JIS C 2560-2 pdf 31] ―――――

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C 2560-2 : 2006
B : 磁束密度(T)
Ae : 実効断面積(m2)
少なくとも磁束密度は50 mTを必要とするため,磁心の寸法及びAL値は,次の式(3)によって決定する。
Voc AL
Ae (3)
BmeasuredmaxRs
ここに, B : 磁束密度(T)
Ae : 実効断面積(m2)
3. CCFを最小にするための巻数の決定 本体の5.2.9.3の条件におけるN1=N2の場合のCCFの変化は,
附属書2図2による。
巻数にNopを選択する場合のCCFmaxは,次のようになる。
2
CCFmax 20 log 11 3 max N2 op AL Rs 10 dB
0
Nop
-
f =5 kHz
-
-
CCFC
CCF dB
C f =10 kHz
D dB
-
-
f =25 kHz
-
-
0 50 100 150
of turns N1 = N2
Number
巻数N1=N2
巻数N1=N2
附属書2図 2 巻数(N1=N2)とCCFとの関係

――――― [JIS C 2560-2 pdf 32] ―――――

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C 2560-2 : 2006
附属書3(参考)振幅透磁率測定のための基本回路及び関連装置
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
N1 N2
N1 N2
ES ES
Vav
U Vav
U
V av Vav
RV
U I
R CP
VR
a) 励磁巻線N1,電圧検出巻線N2及び電流検出用の b) 励磁巻線N1,電圧検出巻線N2及び電流検出用の
無誘導抵抗Rを用いる二巻線法 電流検出プローブCPを用いる二巻線法
Vav
U
N1 Vav
ES ES
I CP
U RV
VR Vav
U
N1 Vav
R
c) 励磁巻線N1,無誘導抵抗R,フローティング入力の
d) 励磁巻線N1及び電流検出用の電流検出プローブCP
電圧計Vav及びVRを用いる一巻線法 を用いる一巻線法
装置
ES : 励磁信号源(通常,発信器とパワーアンプとで構成されている。)
R : 励磁巻線N1を通る電流に比例する電圧VRを測定するための無誘導抵抗
CP : 励磁電流のピーク値Iを検出する電流プローブ
RVを検出する電圧計又はその他の計測器
VR : 無誘導抵抗Rのピーク電圧
Vav : 平均値電圧Vavを検出する電圧計又はその他の計測器
N1及びN2 : 励磁巻線及び電圧検出巻線
附属書3図 1 振幅透磁率測定のための基本回路
使用する回路及び計測器は,本体の5.3.1.4を満足することが望ましい。
本体の5.3.1.4を満足する場合,±3 %の測定精度を得ることができる。

――――― [JIS C 2560-2 pdf 33] ―――――

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C 2560-2 : 2006
附属書4(参考)
パワーロス測定のためのマルチプライング法−基本回路及び関連測定手順
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
U U
N1 N2 Vb N1 N2 Vb
MI MI
ES ES
R U CP U
Va Va
a) 励磁巻線N1,電圧検出巻線N2及び電流検出用の b) 励磁巻線N1,電圧検出巻線N2及び電流検出用の
無誘導抵抗Rを用いる二巻線法 電流検出プローブCPを用いる二巻線法
UVb N1 U
Vb
N1
MI MI
ES ES
U
Va CP Va
R U
c) 励磁巻線N1,電流検出用の無誘導抵抗R及び d) 励磁巻線N1及び電流検出用の電流検出プローブCP
フローティング入力を用いる一巻線法 を用いる一巻線法
Va : 励磁巻線を通る電流に比例する電圧降下
Vb : N1又はN2のいずれかの巻線に発生する電圧。Vbの平均値は,磁心の磁束密度に比例している
[本体の5.3.1.2 b)参照]。
Va及びVbは,マルチプライング法における電圧の瞬時値,平均値又は実効値を表す。
装置
ES : 励磁信号源
R : 励磁巻線N1を通る電流に比例する電圧Vaを測定するための無誘導抵抗
MI : 電圧Va及びVbの取得並びに乗算処理を行うための測定器
附属書4図 1 マルチプライング法のための基本回路

――――― [JIS C 2560-2 pdf 34] ―――――

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C 2560-2 : 2006
N1 : 励磁巻線
N2 : 電圧検出巻線
備考1. 通常,励磁信号源ESは,発振器及び電力増幅器を含める。発振器及び電力増幅器間にインピーダン
ス整合アダプタの追加が必要な場合もある。励磁信号源ES及び測定器MIは,制御用コンピュータ及
び同一のユニット(システム)に統合される場合がある。
2. 電流プローブCPを使用する場合は,本体の5.3.1.4 g)に規定する高調波ひずみを発生させない直線的
なデバイスを使用する。
附属書4図 1 マルチプライング法のための基本回路(続き)
1. 要求事項 回路及び測定装置は,本体の5.3.1.4に適合することが望ましい。
2. 巻線 本体の5.3.1.2に適合することが望ましい。
3. 精度 試験装置の精度は測定ジグ,測定条件及び装置の精度を複合した特性である。したがって,マ
ルチプライング計測器があらゆる測定条件下で絶対精度が得られる保証はない。
磁心損失測定の確度に影響を及ぼす振幅及び位相の誤差は,次の誤差要因の組合せが推測される。
− 校正作業上の誤差
− 標準器に対する校正機器の誤差
− 測定チャンネル(振幅及び位相)間のトラッキング誤差
− 計測器(例えば,アンプ,ミキサー,A-D変換器,電流変換器)の非線形性
− 周波数誤差
− 設定(例えば,磁束密度について)の精度
− 計算誤差
− その他
特に回路接続及び校正方法による誤差に関しては,計測器メーカーの指示を参照することが望ましい。
誤差を最小にするために,本体の5.3.1の予防策による入念な注意とマルチプライング計測器の性能,測
定器の測定範囲による誤差限界に注意が必要である。
4. デジタイジング法 附属書4図1に示すように,電圧のVa(t)及びVb(t)は,デジタイザによってVak及
びVbkとして測定される。
kは,k番目の信号のサンプル(k=1,2,3···)であることを意味する。
測定周期内の各サンプル点kの瞬時磁心損失は,Vak×Vbkに比例している。
測定周期内のサンプル点kによる磁心損失は,次の式(1)によって算出する。
n
1
P VakVbk (1)
n k 1
ここに, α : 回路要素に依存する比例定数
5. クロスパワー法 電圧のサンプリングは,デジタイジング法に準じる。高速フーリエ変換によってVak
及びVbkの複素スペクトラムデータを計算する。これらの複素スペクトラムデータからクロスパワースペ
クトラムを導き,各周波数の実数部(有効電力スペクトラム)を加算して磁心損失Pを導く。
磁心損失Pは,次の式(2)によって算出する。

――――― [JIS C 2560-2 pdf 35] ―――――

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JIS C 2560-2:2006の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60424-1:1999(MOD)
  • IEC 61631:2001(MOD)
  • IEC 62044-1:2002(MOD)
  • IEC 62044-2:2005(MOD)
  • IEC 62044-3:2000(MOD)

JIS C 2560-2:2006の国際規格 ICS 分類一覧

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規格名称