JIS C 5381-12:2021 低圧サージ防護デバイス―第12部:低圧電源システムに接続するサージ防護デバイスの選定及び適用基準 | ページ 4

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
注釈1 保護導体(PE)は,例えば,感電保護のように,安全のために備える導体である(IEV 195-02-
09参照)。
注釈2 我が国では,保護導体(PE)は,接地又は接地線を表し,PE端子は,接地端子を表す。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.40に注釈1を追加)
3.1.39
電源の推定短絡電流,IP(prospective short-circuit current of a power supply,IP)
SPDの設置場所を極めて低いインピーダンスで短絡したときに電源回路に流れる電流
注釈1 Ipは実効値で表す。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.38)
3.1.40
続流遮断定格,Ifi(follow current interrupt rating,Ifi)
分離器が動作しないで,SPDが遮断可能な推定短絡電流
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.39)
3.1.41
クラスI試験における比エネルギー,W/R(Specific energy for class I test,W/R)
インパルス放電電流Iimpによって1 Ωの単位抵抗で消費するエネルギー
注釈1 これは電流の二乗の時間積に等しい(W/R=∫i2dt)。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.37)
3.1.42
定格インパルス電圧,UW(rated impulse voltage,UW)
製造業者が機器又はその部分に定めたインパルス耐電圧値で,その機器などの絶縁の過渡過電圧に対す
る耐電圧性能
注釈1 この規格では,充電相及び中性線と接地との間の耐電圧だけを考慮する。
(出典 : JIS C 60664-1:2009の3.9.2に注釈1を追加)
3.1.43
インパルス耐電圧(impulse withstand voltage)
規定の条件下で絶縁の破壊を発生させない指定された波形及び極性のインパルス電圧の最高ピーク値
(出典 : JIS C 60664-1:2009の3.8.1)
3.1.44
過電圧カテゴリ(overvoltage category)
過渡過電圧条件を定義する数字
(出典 : JIS C 60664-1:2009の3.10を変更)
3.1.45
過電流保護器,OCPD(overcurrent protective device,OCPD)
電気回路内の導体電流が規定の持続時間に指定の値を超えたときに電気回路を遮断するための装置
(出典 : IEC 60050-826:2004の826-14-14)
3.1.46
実効上の電圧防護レベル,Up/f(effective voltage protection level,Up/f)

――――― [JIS C 5381-12 pdf 16] ―――――

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
SPDの電圧防護レベルに,結果として分離器及び接続リード線(ある場合)の電圧降下を加えたSPD
組込み状態における接続点の電圧
3.1.47
短絡SPD(short-circuiting SPD)
公称放電電流Inを超えるサージ電流によって,その特性が意図的に内部で短絡する,クラスII試験に
適合するSPD
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.7)
3.1.48
動作表示器(status indicator)
SPD又はSPDの一部の動作状態を表示するデバイス
注釈1 動作表示器は,次のものでもよい。
· 近接して確認可能な表示及び/又は警報音
· 遠隔で確認可能な信号及び/又は接点出力
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.41)
3.1.49
コンビネーション波形発生器の開回路電圧,UOC(open circuit voltage,UOC)
供試品の接続点におけるコンビネーション波形発生器の開回路電圧
注釈1 開回路電圧だけでは,用語の対象が分かり難いため,3.1.50のように“コンビネーション波形
発生器の”を加えた用語とした。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.23)
3.1.50
コンビネーション波形発生器の短絡回路電流,ICW(combination wave generator short-circuit current,ICW)
コンビネーション波形発生器の出力(供試品の接続点)におけるコンビネーション波形発生器の短絡回
路電流
注釈1 SPDをコンビネーション波形発生器に接続した場合,供試品に流れる電流は,一般にICWより
も小さい。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.24)
3.1.51
接点出力(output contact)
SPDの主回路から独立した回路内にあり,分離器又は動作表示器と連動した接点
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.42)
3.1.52
多極SPD(multimode SPD)
二つ以上の防護モードをもつSPD,又はユニットとして供給するSPDを電気的に組み合わせて相互接
続したSPD
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.43を変更)
3.1.53
全放電電流,ITotal(total discharge current,ITotal)
多極SPDの全放電電流試験において,PE又はPEN導体に流れる電流

――――― [JIS C 5381-12 pdf 17] ―――――

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
注釈1 この試験の目的は,多極SPDの各防護モードにサージ電流が同時に流れるときの累積的な影響
を確認するためである。
注釈2 ITotalは,クラスI試験に適合するSPDに関連する特殊なもので,JIS Z 9290規格群による雷等
電位ボンディングのために用いる。
注釈3 PEN導体は,(IEV 195-02-12による)保護導体(PE)及び中性線の両方の機能を兼ねる導体で
ある。
(出典 : JIS C 61643-11:2014の3.1.44に注釈3を追加)
3.1.54
基準試験電圧,UREF(reference test voltage,UREF)
SPDの防護モード,電源システムの公称電圧,配電方式,及び電源システムの電圧変動に従った,試
験で用いる電圧(実効値)
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.45)
3.1.55
短絡SPDに対する過渡サージ電流定格,Itrans(transition surge current rating for short-circuiting SPD,Itrans)
短絡SPDが短絡する原因となる公称放電電流Inを超えた8/20電流インパルス値
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.46)
3.1.56
空間距離決定のための電圧,Umax(voltage for clearance determination,Umax)
空間距離を決定するために用いるサージ印加時の最大測定電圧
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.47を変更)
3.1.57
バリスタ電圧,VV(varistor voltage,VV)
規定電流(代表的には1 mA)を規定時間MOVに通電し,測定したMOVの両端電圧
(出典 : JIS C 5381-331の3.1.2.3)

3.2 記号及び略語

  この規格の利用者のために,規格で用いる記号の一覧を表0Aに略語の一覧を表0Bに示す。

――――― [JIS C 5381-12 pdf 18] ―――――

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
表0A−記号の一覧
記号 用語 規定する箇所
用いている箇所
Emax 最大エネルギー耐量 7.2.7など
Ic 連続使用電流 3.1.2
ICW コンビネーション波形発生器の短絡回路電流 3.1.50
If 続流 3.1.27
Ifi 続流遮断定格 3.1.40
Iimp クラスI試験でのインパルス放電電流 3.1.10
IL 定格負荷電流 3.1.33
Imax 最大放電電流 3.1.28
In クラスII試験での公称放電電流 3.1.9
Ip 電源の推定短絡電流 3.1.39
IPE 漏電電流 3.1.38
ISCCR 定格短絡電流 3.1.20
ITotal 全放電電流 3.1.53
L インダクタンス 7.1.4.4など
NG 落雷密度 5.2.2など
PSPD 協調したSPDシステムによる防護があるにもかかわらず,機器が損傷する確率 4
Q (インパルス電流の)電荷 3.1.10
tT 試験のためのTOV印加時間 3.1.7
Ucs SPDの設置場所での電源システムの最大連続使用電圧 3.1.34
Umax 空間距離決定のための電圧 3.1.56
Un 電源システムの充電相と接地との間の公称電圧 3.1.31
U0 電源システムの充電相と中性線との間の電圧 3.1.31
Uoc コンビネーション波形発生器の開回路電圧 3.1.49
Up 電圧防護レベル 3.1.4
UREF 基準試験電圧 3.1.54
Ures 残留電圧 3.1.6
UT 一時的過電圧試験電圧値 3.1.7
UTOV 電源システムの一時的過電圧値 3.1.8
UTOV(HV) 高圧電源システムでの故障によって発生する一時的過電圧値 3.1.8
UTOV(LV) 低圧電源システムでの故障によって発生する一時的過電圧値 3.1.8
UW 定格インパルス電圧 3.1.42
VV バリスタ電圧 3.1.57
W/R クラスI試験における比エネルギー 3.1.41
Zf コンビネーション波形発生器の実効出力インピーダンス 3.1.11
ΔU 電圧降下率(%) 3.1.18

――――― [JIS C 5381-12 pdf 19] ―――――

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
表0B−略語の一覧
略語 用語 用語(英語)
ABD アバランシブレークダウンダイオード Avalanche breakdown diode
dB デシベル Decibel
CWG コンビネーション波形発生器 Combination wave generator
DFIG 二重給電誘導発電機 Double-Feed induction generator
DUT 供試品 Device under test
EB 等電位ボンディングバー Equipotential Bonding bar
EMC 電磁両立性 Electromagnetic compatibility
GDT ガス入り放電管 Gas discharge tube
HV 高圧 High voltage
IGBT 絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ Insulated gate bipolar transistor
IP 外郭の保護等級 Degrees of protection provided by enclosures
LEMP 雷電磁インパルス Lightning electromagnetic impulse
LPS 雷保護システム Lightning protection system
LPZ 雷保護ゾーン Lightning protection zone
LTE 通過エネルギー let-through energy
LV 低圧 Low voltage
MOV 金属酸化物バリスタ Metal oxide varistor
MV 中圧 Medium voltage
OCPD 過電流保護器 Overcurrent protective device
PE 保護導体(接地) Protective conductor
PV 太陽電池 Photovoltaic
PWM パルス幅変調 Pulse width modulation
RCD 漏電遮断器 Residual current device
TOV 一時的過電圧 Temporary overvoltage
SPC サージ防護部品 Surge protective component
SPD サージ防護デバイス Surge protective device

4 防護の必要性

  SPDを用いるかどうかの判断は,使用者が重要視する広範囲のパラメータによって決定する。リスク評
価方法及び適用例を,附属書Hに示す。考慮することが望ましいパラメータを,H.3に示す。
リスク評価を実施する場合の追加の情報は,次の二つの文書で確認することが可能である。
− IEC 62305-2(完全なリスク評価)
− IEC 60364-4-44(引込線への直撃雷又はその近傍雷に対してだけ保護が必要な建築物等)この方法の
適用例を,H.2に示す。
LPSがある場合,特定のサージによってSPDが寿命に達する確率PSPDは,IEC 62305-2に規定する。SPD
のサージ耐量が増加した場合,PSPDは減少する。
注記1 雷からの防護に対する管轄権をもつ当局が,特別な運用のためにリスク評価を必要とせずに,
サージ防護の必要性を指定する場合,必要な保護レベルはこの当局が指定している。SPDの必
要性ではなく,SPDの試験クラスを指定するために,追加でリスク評価を実施することも可能
である。
注記2 ここで示す当局とは,国土交通省,経済産業省などの該当する省庁,地方自治体,企業の担当

――――― [JIS C 5381-12 pdf 20] ―――――

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JIS C 5381-12:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61643-12:2020(IDT)

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JIS C 5381-12:2021の関連規格と引用規格一覧